呪術廻戦のあの世は鬼灯の冷徹のあの世だったようです   作:久保サカナ

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スランプでした…。

これまでのあらすじ

「悠仁の言ってた火山頭だけど祓っといたよ」
「真依さんの魂の執刀もサクッと終わらせています」
「う〜ん、スピーディー!!」


呪術廻戦のあの世は鬼灯の冷徹世界だったようです18

 

2018年9月

神奈川県川崎市 キネマシネマ

 

上映終了後

男子高校生3名の変死体を従業員が発見

 

死因 頭部変形による脳圧上昇 呼吸麻痺

 

 

 

「やっぱりさぁ、辛いですよ。誰かが死ぬとわかっていて対策出来ないのは」

 

そうぼやく俺に「事前に打ち合わせした通りでしょう」と鬼灯様がスマホの向こうから呆れたように言う。

 

「私たちも犠牲者ゼロで腐れメロンパンが祓除出来るとはハナから思っていません、というかそんなぬるい対応で奴を祓除出来てたらとっくにしてます。コラテラル・ダメージという物です」

「すみません、わかっちゃいるんですけど…」

 

腐れメロンパン対策として現世と地獄の打ち合わせでは「原作通り腐れメロンパンの計画をギリギリまで進めさせてから犠牲者が跳ね上がる前に地獄に堕とす、それまでの犠牲者はコラテラル・ダメージ扱い」というものだ。

 

腐れメロンパンを取り逃がすのが最悪の事態だからな、奴の性格と特性上、鬼舞辻無惨式寿命待ち作戦とかあの世対策をされる前に1発で祓うしかない。

 

「第一にね、救うのは獄卒ではなく仏のすることです。それに呪霊呪詛師被害で死んだ者はよっぽどの悪人でない限り裁判で事情酌量の余地あり扱いはします、貴方は自分の出来る範囲で頑張りなさい」

「分かりました!頑張ります!!」

 

そう言って鬼灯様との通話を切る、今回の任務は引率ナナミンに一年生3人で行く。

 

「虎杖くんの話が正しければ件の呪霊は戦いの中で成長しては領域展開を使用し物理攻撃が一切効かない、私の不得手とするタイプです」

「しかも向こうに触られたらアウトだししかも民間人を大量に殺して改造人間にしてけしかけて来るんだ」

「魂を直に弄るのってあの世的に見てどうなんだ?」

「昔、この術式を持ってる呪霊が出た時も結局は現世の術師が殺して介錯したのをお迎え課で引き取るって形になったらしいんよ。一度やられたら介錯されない限り肉体の暴走に魂も巻き込まれるらしいんだよ」

「しかも腐れメロンパンが監視していて祓おうとすると介入して来る可能性が高いと」

「胸糞悪いわね、介入と成長される前にさっさと祓いましょ!」

 

そう言うと俺はナナミンに伏黒と釘崎、とは一旦別れて吉野順平の後をつけるのだった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「でさぁ〜弁当箱の中にわざわざイガ付きの栗とフニャフニャの天ぷらを詰める辺りに独特の風味とクソ加減があるんだよな!」

「僕は田んぼを全力疾走するシーンけっこう好きだけどな」

 

そうして、順平と普通に仲良くなった俺なのであった。

 

原作ではなかなかに香ばしいというか歪んだ思考を持っていたから実際に接するとどんな奴かと思ったら普通に気の合う良い奴だった、これはテイルズオブジアビスのルークみたいなタイプだな(環境が悪かったところを悪人につけ込まれたタイプ)

 

たとえどんなに美しい花の種でもドブに落ちれば芽生える前に腐ってしまうのにな、結局のところ人を育てるのは環境だろう。

 

というか前世でも順平関連は救いが無くて「単眼猫先生は鬼畜やでぇ…」ってなったよ、真人はぶっ祓。

 

「そういえばね昔(前世の)おばあちゃんが言ってたんよ、「一生のうちでどうしようもなく嫌な目に遭ったり嫌な奴に目をつけられることは一度や二度は必ずある」ってな」

「虎杖君のおばあちゃんはどうしたんだい?まさか我慢したとか?」

「「そんな悪縁なんて放って置いたら切れてたし嫌なことも年取って忘れた!」ってカラッと忘れて笑ってたよ、おばあちゃんボケた?って思わず突っ込んだね!」

「あはは…面白いおばあちゃんだね」

 

そうしてネギの似合わない女を目指す順平のお母さんに夕食をご馳走になる、すごく良い人だけど良い人も悪い奴も容赦なく殺すのが単眼猫先生と呪霊だ、確かこの後真人が宿儺の指を使ったマッチポンプを行うんだよな。

 

俺は順平のお母さんを助けるために地獄の助けと事前に受け取っていた釘崎の協力を得て「ある仕掛け」を行なってから家を出たのだった。

 

ナナミンチームは真人を祓う一歩手前まで追い詰めたが「パーカー姿の呪詛師」が介入して来て逃したらしい、こういうところでオリチャーすんなボケ。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そして今、全校生徒を昏倒させて男子生徒を締め上げている順平と対峙する。

 

どうやら真人と腐れメロンパンは俺を嵌めたいらしく帳の外では改造人間が暴れていてナナミンたちはそっちの対処に追われているようだ、つまり俺は

 

・順平を説得する

・真人から順平を守る

・真人を祓う

 

をやらなくちゃいけない、ここが俺の正念場だ…!

 

幸いにも順平と式神は覚醒したての力でパンピー相手にイキっているだけだったため俺の赤縛1発で動けなくなった、同じ式神使いでも伏黒や地獄の獄卒呪術師の方々に比べれば赤子の手を捻るようなもの!

 

「それをすればお前は地獄に堕ちる!!」

「地獄なんてあるわけ無いだろ!?もっとマシな嘘をつけよ呪術師!!」

「お前みたいな奴はたくさんいる!!知ってるか!?あの世の裁判って奴はこの世と違って恐ろしく公平でシビアだぞ!!!」

 

俺はそこまで言い切ると「俺はお前の事情をある程度知っていたよ…でもお前みたいなお母さん想いの良い奴が呪われて不幸になるなんて簡単に納得は出来ねぇよ!!!」と順平が締め上げていた男子生徒に反転術式をかける。

 

毒を完全には消し切れねぇが少なくともマシにはなるし順平の罪も軽くしたい…!!そう思って呪力を回す。

 

「何するんだよ!そんなことしたら母さんが救われないだろ!!」

「コイツが生きようが死のうがお前が救われない!!きっかけはコイツでも今を作っているのはあまりに多くの要因だ!!!」

 

「俺は万能のオリ主でも鬼灯様でも五条先生でも無い!!俺が順平やお母さんをどうにかは出来ない、ごめん!!!」

 

「でも俺はお前が地獄に堕ちる可能性を一つでも無くしたい!!それしか出来ない!!!」

 

「俺の嫌な展開は主人公成り替わりだけじゃ無い!!虐められてた奴が悪い奴に騙されて悪事を働いて不幸になることだ!!!」

 

「虐げられてた奴が悪者になるのは嫌だ!俺が!!嫌なんだ!!!」

 

「それはこの世の解決出来ねぇ問題だけども!!!」

 

そこまで言い切ると暴れていた順平と式神の動きが止まる、わかってくれたか…?と思うと直後に順平の姿が異形に変わった。

 

「アッヒャヒャッヒャッ〜!!!いや〜マジでお腹痛い!!!ウケるね〜!!!」

 

そう嗤いながら現れた真人、昨夜ナナミンたちに追い詰められたせいか俺を見ると「おっと」と言って改造人間を繰り出して来た。

 

それを日輪で一気に介錯する…お迎え課の方を呼ばないとな、という獄卒思考半分に俺も人を殺したというショック半分だ。

 

「えっ宿儺の術式をもう使え「月姫」」

 

そう真人に触れて唱えるといとも容易く17分割出来た、しかしコイツの特性上完全にぶっ殺した/祓った方が良いだろうと思い炎を出す構えを取ろうとすると周囲が突然花畑に変わった。

 

しまった…!花御がいたか…と思うと既に真人のパーツのうち重要部分は持ち去られていた。

 

「虎杖君!」

「「虎杖!」」

「ごめん!逃げられた!!」

 

そう言うとナナミンはすぐに補助監督に連絡をとってくれた、でもこれじゃあ俺たちの負けじゃないか…と思っていると伏黒と釘崎に肩を叩かれた。

 

「2人共…俺…「何も言うな、お前は特級相手に生き残ったし守れたんだ」「人殺しが罪なら私たちみんな共犯よ」」

 

そうやって俺たちの里桜高校での一件は幕を下ろしたのだった。

 

 

 





ギャグ期待で読んでくれた人シリアスですみません!

順平とお母さんがどうなったかは次回やります!

虎杖の台詞のモデルは今度7月7日にアニメ化する鬼灯の冷徹の原作者の江口夏美先生新作の出禁のモグラの主人公、百暗桃弓木が元ネタです!

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