呪術廻戦のあの世は鬼灯の冷徹のあの世だったようです 作:久保サカナ
暑さでバテてました。
もうすぐアニメ出禁のモグラが始まる…!
その前に一区切りつけようと思いました。
※京都組に厳しめ描写あります。
「じゃあ、皆様飲み物は行き渡りましたね?では、色々………腐れメロンパンの討伐と呪術界の腐ったみかんが片付いたお祝いと一区切りついた慰労も兼ねて………メリークリスマス!!!」
「「「「「メリークリスマス!!!」」」」」
本来なら五条先生の命日になるはずだったクリスマス、その日に俺たちは東京高専で「これで一区切りついたねおめでとうクリスマスパーティー」を開いたのだった。
東京高専メンバーだけでなく京都高専のメンバーや九相図兄弟や地獄の沙汰オールスターズもいる、みんなここ最近忙しかったからな。
(京都高専メンバーは居心地悪そうに困惑している、ただ東堂はいつも通りというか脹相兄貴と俺の話題で意気投合している、恥ずかしいな!)
料理は樒さんと順平のお母さんが作ってくれた、材料はこの世の食材だから大丈夫!
どれもこれもすごく美味しそうだ………唐揚げにハンバーグにナポリタンにフルーツポンチ!といった樒さんの得意料理に最近ハマっているといううどんもある。
でも亡者の塩釜焼きや墓石ケーキもあるあたり地獄って感じ。
仙桃と天国のお菓子は白澤様が提供してくれた、早速五条先生がムシャムシャしている。
白澤様は冥冥さんを口説いている、白澤様って女性相手にはパカパカお金使うから冥さんとは相性良いかも………桃太郎さんが可哀想だな。
音頭を取るのは鬼灯様だ、本人は「地獄じゃクリスマスは祝いませんけどねぇ…」と言いつつも引き受けてくれた。
俺?いや、俺地獄では新人だし高専でも一年生だからね!ここは上司である鬼灯様にお任せしたのだ。
地獄では冬至の方が大事だからな、大掃除を一斉にして(亡者はその間クリスマスツリーよろしく樹に吊るされる)、ピカピカになった刑場の大釜に柚子をドボドボ入れて亡者を煮るのが名物だ。
力仕事だったから俺めっちゃ働いた!大釜を鬼神の腕力でピカピカに磨いたよ!!
更に今年は呪術界の腐ったみかんどもが柚子湯にドボドボ入れられてグツグツ煮られた、ムービーに撮ってあるので後で流そう。
そして三途の川の子供達には閻魔大王様と地蔵菩薩様直々にかぼちゃ料理が振る舞われる、俺はこっちの炊き出しもお手伝いした。
「では、金魚草の解体ショーやります!現世で虎杖さんの育てた株が収穫出来ましたからね、もちろん安全は確認済みですよ」
「待ってました!!!」
「虎杖くんと一生懸命水やりやお世話したから楽しみです」
「ブラザーの手ずから育てたものならば是非いただきたい!」
そう言って俺の育てた金魚草を実に美しく鮮やかな手つきで解体して行く鬼灯様、一緒にお世話をした津美紀さんと東堂が早速やって来た。
おっかなびっくり食べる2人だったが「美味しい!」「今まで食べたことの無い味だ!」と声が上がったのでじゃあ自分も………と東京高専組が近寄って味見して行った、みんな図太くなったなぁ!
金魚草ももう収穫出来るくらい経ったんだよね、来年は本格的に品評会を目指して見るか………現世で育てた金魚草ってランチュウやオランダシシガシラじゃなくてスイホウガンになるんだって大発見が起きたもんな………金魚草学会に新品種ブリーダーとしてお呼ばれしたんだよなぁ。
俺がそんなことを考えているとお母さん想いの方の加茂さんと西宮さんが声をかけて来た、やけに暗い顔をしているがなんだろう。
「虎杖くん少し良いだろうか」
「良いっすけど………せっかくパーティーなんだし楽しまないと損っすよ、樒さんの料理は絶品です」
「京都高専を代表して君に謝罪しに来た………交流会では本当にすまなかった」
「知らなかったじゃあ言い訳にならないけどどうしても謝っておきたくて………ごめんなさい虎杖くん」
そう、京都高専メンバーにも「大掃除」の後に事情は話しているのだ、大掃除直後に遡るが………
◇◇◇
「ハイ、というわけでドロッドロに腐っていた総監部と上層部、加茂家、禪院家、シン・陰流上層部は大掃除されました。もうお母さんにも堂々と会いに行けるし禪院家のドブカスどもも扇も直哉もいないし寿命を奪われることも無いっすよ」
「皆さんに見て頂いたのは『もし腐れメロンパンの思う通りに未来が進んだら』のif世界です、東京高専とあの世の地獄では既に提携が進んでいたので最悪の事態を回避出来ました。これも虎杖さんの自己犠牲ガンギマリメンタルのおかげです」
「ぶっちゃけ君たちは居ても邪魔だったので巻き込みませんでした!ねぇどんな気持ち〜?」
「大掃除」の後で混乱する京都高専に赴いた鬼灯様と五条先生と俺。
「ちょっとクソ五条説明しなさいよ!なんでメカ丸の天与呪縛が解けて保守派のお偉いさんが全滅して改革派が主流になってるのよ!!!」
「貴様の仕業か小童………!?それとも宿儺の器の仕業か!?」
「怒ったらシワが増えるよ〜?僕よりも強くて怖い方々が本気になったってだけだよ」
「今から説明するっす」
そうして五条先生と「今から伝えることは嘘では無いという縛り」を結んでから原作31巻分の内容を一気見することになった京都組、それとあの世はどんな感じなのか「シロ先輩の出演しているあの世の地獄紹介ムービー」が流れた。
そして鬼灯様が前に立って「地獄がここまでの決断をするまでの経緯」が話された、京都組の顔色がみるみるうちに青くなって行く………メカ丸もとい幸吉はある程度知っていたためダメージは少なそうにしている。
東堂は「流石ブラザーだ!誰よりも高潔で自己犠牲に満ちた決断を俺は誇りに思うぞ!!!」とブレない。
「欺瞞だ、嘘に決まって「ところがどっこい、これが現実…!良い加減現実逃避はやめようねお爺ちゃん〜?アンタが死ね死ね言ってた悠仁が誰よりも立派で凄いことやってたんだよ?」
「いや、俺は大したことしてないですよ。腐れメロンパンを討伐したの鬼灯様でしたしね、なんかエージェントになったのに申し訳無いっす」
「いえいえ、腐れメロンパンの特性を考えたらアレが最善です。あと、宿儺の復活を防いで情報を地獄にもたらして扇と直哉をブッ殺している時点でMVPですよ」
「えーと、つまり私達は宿儺の指を全部飲んで死ねるくらい高潔でガンギマリなあの世からの使者である鬼神様を呪物扱いして殺そうとしたってコトですか…!?」
「そうなりますね」
三輪さんの言葉にそうサラッと答える鬼灯様、そういや俺って鬼「神」だから八百万の神の一柱と言えなくもないんだよなぁ、一度休暇が取れたら出雲に行ってみたい!
京都組の顔色は青通り越して土気色になっている(東堂以外)、鬼灯様と五条先生は連絡事項を伝えて行く。
「お爺ちゃんが気になっているであろう総監部には伊邪那美命様と三大怨霊(崇徳上皇院、平将門公、菅原道真公)の方々が座ります。文句があったら言うなら今だよお爺ちゃん〜?」
「儂に祟り殺されろと?自分の身の程くらいは理解しておるわ………」
「呪いのTOPじゃあないの…誰が文句をつけられるのよ!?」
「今後の呪術界の運営については総監部の方々から連絡行くと思うので、高専はひとまず今まで通り運営してください」
「呪術規定とかの見直しも進んでいるからね?ひとまずこの書類に一通り書いてあるから目を通しておいてね」
「最後に京都高専の皆さんに虎杖さんから言いたいことがあるようです」
そう言って京都高専メンバー前に立つ俺、これから言うのは殺されかけた恨み言ではなくあの世の鬼神としての未来ある若者への忠告だ。
「アンタ達のスローガンである『自分達は呪術界に虐げられている!だから自分達は偉いし他者を虐げても良いんだ!』って言うのね、ぶっちゃけ地獄への片道切符よ?」
最後にそう言って俺たちは京都高専を後にしたのだった。
◇◇◇
そう謝罪して来る2人に俺は「いや、謝罪するべきなのはアンタ達じゃあない気がするけどなぁ」と答える。
そしてスマホを取り出し音量を最大にしてとある音声を流した。
『器なんて聞こえは良いけどようは半分呪いの化け物でしょ、そんな奴が不躾に呪術師を名乗るなんて虫唾が走るわ、とっとと死んでくれないかしら』
突如としてパーティーに流れた毒舌に会場がざわついた、禪院真依を知る者は真依に視線を向けた。
「嘘や悪口を言いふらし人を陥れた者が堕ちるのは第五の地獄・大叫喚地獄。特に私欲のために嘘をついて人を陥れたり(三輪ちゃんの件)、マンゴー勝手に食べてるので(三輪ちゃんの件)、一寸法師さんの居る受苦無有数量処(じゅくむうすうりょうしょ)あたりだね。合ってますか鬼灯様?」
「正解です、更に『和を乱す者』は『双逼悩処(そうひつのうしょ)』、マンゴー勝手に食べた件は盗み判定に入るので黒縄地獄の『畏熟処(いじゅくしょ)』にも堕とします」
「ちょっと待ちなさいよ………!?何で私が地獄に堕ちなきゃいけないのよ………?」
「アンタはね、「呪術師になんてなりたくなかった」って言うけどね。謝罪すら他人任せにして毒ばっか吐いて最低限のありがとうごめんねすら言えない奴には社会の風あたりは厳しいしそういう奴のために地獄の門は空いてるんよ、米花町で公務員やってた俺の実体験よ?」
俺がそう言うと真依さんの顔色が青くなって持ってた紙コップを落とした、でも俺としては米花町に産まれなくて良かったね!くらいの忠告でしかない、米花町だったらアンタ速攻でコロコロされてたよ。
すると東堂が「まぁ言ってやるなブラザー、そもそも俺たちに「虎杖悠仁は呪物だから殺せ」って言ったのは楽巖寺学長だぞ?俺は一切了承していないがな!」と言うのだ。
「そちらのマニュアル人間の行き着く先みたいな方ももちろん地獄行きは内定しております、自分は上からの命令を聞いてただけだ!って言い張りながら悪事を働いていた中間管理職の亡者の堕ちる地獄もあるのでこうご期待!」
マニュアルお爺ちゃんの顔色こそ伺えないがかなりのショックを受けたのだろう、だって今まで自分達が正しいと思いながらやってたことが全部神様とか閻魔大王様とかの上位存在から否定されて地獄に堕ちることが決定したのだ。
でもまぁ………俺に謝罪したり、「生徒達に暗殺命令を出したのは自分だから生徒達の罪を軽くしてくれ」とか言わないあたりに人間性が見えるよね、そうか君はそんな奴だったんだな。
パーティー会場の空気は一気にお通夜になってしまった、しかしそんな空気をぶっ壊す方が到着した。
「何だ、レディも紳士諸君も随分と盛り下がっているではないか?なら俺達で盛り上げるしかないな!!!」
「漢の兄貴………!流石っす!!」
そうして現れたのは漢の兄貴(こう呼ばれると嬉しいらしい)、猫なのに抜群のスタイルと華麗な二足歩行に濃すぎる顔と渋すぎるお声(CV若本◯夫)の獄卒の1匹だ。
イベント大好きな彼にとっては盛り上がらないイベントなんて許せないのだろう、そこからは地獄勢の余興が始まった。
まず漢の兄貴のインド映画ダンス(バックダンサーは座敷童子ちゃん達)、あまりの見事さに空気が一変した。
パン吉様は弟子であるパンダ先輩と一緒に妖術を披露してくれた、パンダ先輩がファンシー系ならパン吉様は劇画調だった。
チュン様は呪術を披露してくれた、例のムカデみてぇな化け物が冥さんを口説いていた白澤様を襲った。
小野篁様によるウィリアム・テル、林檎を頭に乗せる役はこの日ナナミンに会うためにスケジュール空けた灰原さんが担当した。
そしてこの日のために呼ばれた地獄アイドルまきみきによる「おめでとうさんデュエットバージョン」が歌われて場内は一気に盛り上がった。
そして最後は地獄の沙汰オールスターズによる「地獄の沙汰は君次第」の合唱とダンス、俺も参加した。
鬼灯様はマイクを持ってこう語る。
「さっきは驚かすような言い方になりましたが、大抵の天国行きの亡者はこの世での行いがプラスマイナスプラスで天国行きになります、悪いことしてない人間はほぼいません。それに世のため人のため働いた呪術師は優先的に天国行きかあるいは獄卒として再就職出来る権利があります。まぁ、まずは現世でちゃんと生きて頂いてから、あの世は皆さんの再就職を心からお待ちしております」
まだまだあの世とこの世は提携していかなきゃならないし、地獄と呪術界の人手不足も解消してないし、諸々の問題は山積みだけどそれらを一旦忘れて俺たちは一時パーティーを楽しむのだった。
呪術廻戦のあの世は鬼灯の冷徹世界だったようです ひとまず 完
とりあえず一区切りつけました。
出演していないメンバーはじゅじごくさんぽでやって行こうと思います。
出禁のモグラ編やりたい…!