呪術廻戦のあの世は鬼灯の冷徹のあの世だったようです 作:久保サカナ
応援してくれるみなさん本当にありがとうございます。
ふと思いついたネタ
アヌビスさん「即身仏って良いですね!お土産にもらえませんか?」
鬼灯様「どうぞどうぞ」
宿儺「ヤメロー!ヤメロー!」
「鬼灯様〜、いくつか質問あるんですけど歩きながら良いですか?」
「答えられる範囲でなら良いですよ、私も貴方に聞きたいことがあるので」
鬼灯様が引きずると顔面が地面で擦れるように簀巻きにされた宿儺のうめきをBGMに荼吉尼様に先導されながら「あの世の門」まで歩く俺と九相図兄弟、歩いている途中無言というのもアレなので俺は思い切って気になっていることを質問する事にした。
「両面宿儺って俺の知識が正しければ地獄基準でどう考えても火車さん案件じゃないですか?なんで荼吉尼様と鬼灯様のペアなんです?」
「それは術式持ちだからです、呪術師と呪詛師が死んだ際は『没収徒(ボッシュート)』を持つ私が出ないとお迎え課の獄卒が下手をうつと返り討ちにされますからね。ですので普段は火車さんのバイクに私が相乗りする形になります。今回は人数が多いので徒歩ですね。」
「なるほど、でもそれって鬼灯様にしか出来ない仕事が増えてますよね」
「まぁ、十王やその補佐官…特にチュンさんと似たようなものですよ」
なるほどなぁ、クロスオーバーするとこういう事も起きるんだな。
そう納得して頷いていると今度は鬼灯様が俺に質問して来た。
「そういう貴方は随分と地獄に詳しいようだ、有名な火車さんや荼吉尼さんならともかく私やチュンさんのこともご存知とは。貴方の正体についてお聞かせいただきたい」
「俺はそうですね…もしこの世界が物語とするならそれを読むことが出来る立場の人間だったんすよ、ぶっちゃけるとこの世界の虎杖悠仁に憑依?して殺して成り代わった異世界人の呪物すね」
「悠仁!お前が望んでそうしたわけじゃないんだろう、あまり自分を責めるなお兄ちゃんたち悲しくなっちゃうぞ!」
「なるほど…それは裁判が難しくなりそうですね」
鬼灯様はそう言うと眉間を揉んだ、うん!めっちゃ申し訳ないね!腹を切って詫び…もう死んでるや!せめてなるべく獄卒の人に迷惑をかけない地獄に落ちよう。
「俺はともかく呪胎九相図の兄弟たちは地獄に落とさないようにして欲しいっす、だって悪いこと何もしてないしあの腐れメロンパンの被害者なんすよ」
「そう言ってもらえるのは嬉しいが自分の事も大事にしなきゃ駄目だぞ悠仁!」
「腐れメロンパンという表現良いですね、おそらく大丈夫ですよ。自画自賛になりますが地獄の裁判はちゃんと公正に判断されますし再審も現世より多い、半呪霊というのが唯一のネックですが地獄には人外神仏魑魅魍魎ならたくさんいます」
「あー確かに、そもそも亡者以外の人間の方が少ないっすね」
「個人的に言えば術式を活かして地獄で働いて欲しいくらいですよ、正直言うと血の池地獄で赤血操術と蝕爛腐術したらどうなるか見てみたい」
鬼灯様がそう言うとあたりの空気や雰囲気がガラッと変わった、あの世に着いたんだろう。
空はどんよりとした色になりあたりには草が点々と生い茂る荒野になった、おお!鬼灯の冷徹で見た通りのあの世だ!
でも視界の先には明らかに最近建ったと思われる空港がある、日本金魚草空港…宮崎ブーゲンビリア空港的な?
ブーゲンビリアとあの世の「オギャア」と泣く金魚草を一緒にするのは宮崎の人に悪い気がする…。
「私が発案しました」
「だろうね」
五条悟が死んだ時に見た空港ってここだったのか…アレって妄そ…ゲフン、イメージ映像だと思ってたよ。
あちこちに金魚草の鉢植えやモニュメント、そして「ようこそ日本のあの世へ」という横断幕が入り口に飾ってある、物珍しそうに見る俺たちに鬼灯様が声をかけた。
「みなさんお疲れ様でした、ここで一旦休憩にしましょう。ここからが本格的にあの世の入り口になって参ります、貴方方は大丈夫でしょうが逃げた者は問答無用で地獄行きになるのでそのつもりで」
そう言いながら既にボロ雑巾みたいになっている宿儺を「ゲシィッ」と踏みつける鬼灯様、九相図兄弟は初めて見る空港が珍しいのか楽しそうにウロウロしている。
俺もあの世の金魚草は初めて見るので眺めていると荼吉尼様が俺の側までやって来てこちらをしげしげと見て来るのだ。
「あの…何か?」
「鬼灯様〜この子はこの後裁判に回されるのよね?」
「はい、そうですよ。ただ、異世界人の裁判は初めてなのでこちらも何とも言えません。そもそも本当に異世界から来たのかをまずハッキリさせないと…」
「この子、もう鬼神になってるわよ。そうなると人間じゃないから地獄のルールで裁け無いんじゃないかしら」
そう言うと俺の頭を「この髪型じゃわかりにくいわよねぇ〜」と言いながらわしわしとかき分ける荼吉尼様、えっ確かに原作で虎杖悠仁は鬼神って呼ばれていたけどどういうこと?
「ホラ、短めだけどちゃんと角が生えてるじゃない。鬼灯様と同じ気配がするから気になっていたのよね」
「おや、本当に角がありますね。確かに死に方も鬼神になる条件は満たしていますし、これはこの後の予定がガラッと変わりますね」
「えっ俺角が生えてるん?」
そう言いながら頭に手をやると生前は無かったトンガリが生えているのが感触で分かった、試しに空港内にあった鏡で見ると確かに角が生えている。
そういえば原作の鬼灯様も
天涯孤独だったので生贄にされる
↓
成仏出来ない鬼火たちの器にされる
↓
木霊さんにあの世に案内される
って流れで鬼神になったはず、言われてみると俺も…
宿儺の器として生まれて祖父が死んで1人に
↓
ありったけの呪物を飲んで死ぬ
↓
荼吉尼様と鬼灯様にあの世に案内される
「言われてみると似てますね、俺と鬼灯様の経緯」
「私の生まれまでご存知でしたか、これは話が早い。ちなみに前世ではどのようなご職業に就いてましたか?」
「市役所勤めの公務員っす、三十路も過ぎてますます働き盛りって歳でした」
「なるほどなるほど…」
すると鬼灯様は俺の肩をガシッと掴んで言った。
「ほぼ採用です、このまま閻魔殿で採用試験を行います」
「鬼灯様が良いなら良いんじゃない?あの世は気安い所よ〜」
「えぇ…」
『獄卒』 俺、和製デーモンになっちゃったよ 『就職』
この虎杖悠仁は「わざと」原作の虎杖悠仁っぽい喋りをしています
あと若返ったので気持ちもわりと若返ってます