現代の影   作:ただの片栗粉

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おとり捜査

のどか「つまり、その人は天津さんを狙ってるってことですよね?」

 

「そういうことになりますね。」

 

すいせい「だったら、こっちから動くより、向こうから出てくるように仕向けたほうがいいんじゃない?」

 

シオン「なるほどね、わざと目立つ行動をして、天川正を引っ張り出すってこと?」

 

「そうだ。アイツが俺を狙っているなら、俺が動けば必ず何らかの形で接触してくるはずだ。」

 

のどか「でも、ただ待ってるだけじゃ、天津さんが危険なのでは?」

 

「もちろん、ただの囮になるつもりはないです。向こうが俺を狙ってくるなら、それを利用して逆に追い詰めます。」

 

すいせい「でも、どうやっておびき寄せるの?ただ普通に過ごしてるだけじゃ気づかれないかもしれないし……。」

 

シオン「だったら、何か大きな動きをしてみるのはどう?例えば、天津さんが何か重要な情報を手に入れたとか、天川正の計画を知ったとか、そういうデマを流すとか。」

 

「いい案ですね。アイツが何かを企んでいるなら、自分の計画がバレたと勘違いすれば、焦って動く可能性もありますね。」

 

のどか「でも、デマを流すにしても、どうやって?」

 

「俺たちの動向を監視している可能性があるなら。わざと“それっぽい動き”を見せましょう。」

 

すいせい「例えば?」

 

「まず、俺が何か重要な情報を掴んだような素振りを見せてそれから、特定の場所に向かう様子を演出する。アイツが俺を狙っているなら、それに反応してくると思います。」

 

シオン「つまり、天津さんが“罠にかかった獲物”のフリをするってこと?」

 

「そういうことです。問題は、その誘いにどう乗ってくるか、てね。……。」

 

のどか「それに、私たちもちゃんとサポートしないといけませんよね?」

 

「もちろん。俺一人じゃどうにもならないと思います。だから、おびき寄せるだけじゃなく、そこで一気に勝負を決めるつもりです。」

 

すいせい「……本当に大丈夫?」

 

「大丈夫。俺を狙ってるなら、ここで決着をつけるしかないよ。」

 

こうして、俺たちは天川正をおびき寄せる作戦を決行することになった。

 

のどか「じゃあどうしましょうか?」

 

シオン「ねぇ、天津さん...あの姿の事シオンしか知らない感じ...?」

 

「はい、そうですよ。」

 

シオンさんが隣からこっそりと聞いて驚いた表情をしていた。

 

のどか「どうかしましたか?」

 

「いえ、1つ案があるんです。」

 

すいせい「どういう案?」

 

「次にモンスタースタンピードの予兆でモンスターが来た際です。」

 

作戦を要約すると、ゲートから来たモンスターにあえて俺がやられておく、天川正は恐らくこちらを監視してると仮定してこちらにやってくるタイミングを見て戦う。

 

のどか「それは天津さんが辛すぎませんか?」

 

すいせい「そうだよ、天津さんがやられるの私みたくないよ...?」

 

「こうでもしないとあいつは出てきません...」

 

シオン「じゃあドリームウォーク...っていっても発動後が危ないからそもそもダメだよね。」

 

「あれは本当にいざって時に使います。」

 

のどか「でも、天津さんがわざとやられるなんて…やっぱり危険すぎると思います。」

 

すいせい「うん…天川正が見てる可能性は高いとしても、それで本当に出てくる保証はないんでしょ?」

 

「確かに保証はありませんが、あいつの性格を考えれば俺が倒れる瞬間を見逃すとは思えません。」

 

シオン「うーん…でも、影の能力は使えないんでしょ?」

 

「はい、この次元では影の力は発揮できません。だからこそ、普通に戦ってもあいつには勝てないでしょう。」

 

のどか「それなら余計に危険じゃないですか!」

 

「ですが、わざと負けることで天川正を油断させ、確実に姿を現させることができます。」

 

すいせい「でも、本当にやられちゃったらどうするの?」

 

「そこが問題ですね…。一度やられたふりをする以上、天川正が完全に油断しないと反撃の隙を作れません。」

 

シオン「だったら、天津さんがやられるタイミングでシオンが何か仕掛けるしかないね。」

 

のどか「例えば?」

 

シオン「天津さんがやられたふりをして倒れた瞬間、シオンがドリームウォークを発動させる。」

 

「ドリームウォーク?」

 

すいせい「でも、それって使うと悪魔が出てくるんじゃ…?」

 

シオン「そうなんだけど、今回は発動するだけで実際に使うわけじゃない。天川正が『あの禁書を使うつもりなのか?』って思えば、絶対に反応するはず。」

 

「なるほど…。確かに、ドリームウォークが発動したとなれば、天川正も慎重に動かざるを得ませんね。」

 

のどか「でも、天津さんはやられたふりをしないといけないんですよね? 本当に危ないんじゃ…?」

 

「そこはシオンさんにタイミングを合わせてもらうしかありません。天川正が完全に油断するまで、ギリギリまで粘ります。」

 

シオン「うーん…シオンのタイミング次第ってことかぁ。ちょっとプレッシャーだね。」

 

すいせい「でも、それなら天津さんが本当にやられることにはならない…?」

 

「はい。それに、ドリームウォークを発動するだけなら悪魔の出現も回避できるでしょう。」

 

のどか「じゃあ、作戦決行ですね…!」

 

すいせい「でも、天津さん…無茶しないでね。」

 

「大丈夫ですよ。俺は、必ず生き残りますから。」

 

こうして、俺たちは天川正をおびき寄せるための作戦を決めた。

ドリームウォークの禁書を利用し、奴を引きずり出す。

勝負は、一度きり。

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