OCG・マスターデュエルデッキ使いの行くGX世界〜ヲーと記憶喪失メンヘラを添えて〜   作:名無しのモンスター

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前回のあらすじ

【ワイトキング】に余力を残しながら1ターンキルしたったwww
けど【ワイト夫人】と【ワイトマスター】の相性は良くないから指摘された……
しかもその前のデュエルでもデュエルの編集ミスがあったし……
 


王辻 翼のパーフェクト(じゃない)デュエルクイズ

 

 女子寮事件を解決した翌日の放課後。俺はレッド寮にて、翔に偽物のラブレターに騙されて退学になりそうだった事への罰としてマイデュエル講座を開いていた。その様子を十代とコアラみたいな髪型と目・鼻をした少年──隼人が見守っている。

 んで、あの時勢いで講座開くとか言っちゃったもんだから、それを言った後は上手く教えられるかどうかでしばらく悩んでたけど……

 

「それでは次のクイズに行くぞ」

「う、うん……‼︎」

 

 ラー様や色々な精霊達の提案によって、クイズ方式で翔にできる限りの知識を与えてやることにした。クイズってことで問題を出せば普通に問題を出すよりも楽しくやれると思うし、やる気もそこそこ出してくれると思うし……ね?

 

「問題‼︎ 【最終戦争】や【終焉の王デミス】などといった、フィールドの全てのカードが破壊される効果が発動されました。相手フィールドにはフィールド魔法と、フィールド魔法に破壊耐性を付与する【フィールドバリア】かあります。この時、【フィールドバリア】とフィールド魔法は同時に破壊されるでしょうか?」

「う、うーん……」

「ヒント。【フィールドバリア】の効果は既に適用されており、その効果はフィールドから離れたとしても効果処理が終わるまで残ります」

 

 後、ヒントも同時に教えちゃいます。まだこの時の翔はデュエル初心者なわけだし、ヒントを付けとかないとそこからどうなるのかという考える力を伸ばすことができんからね。うん、俺そこそこ優しいと思う。

 

「えっと……効果処理が終わるまで、【フィールドバリア】の効果は残る……? えっと……も、もしかして、同時破壊が起きようともフィールド魔法は【フィールドバリア】によって破壊から免れる……とか?」

「正解やで。よう答えられたやんけ。やればできるやん」

「なんで関西弁なの⁉︎」

 

 ただのノリだノリ。普通に褒めるよりも伸ばせるやろ、多分。

 

「【フィールドバリア】の効果が適用されている場合、フィールド魔法はカードの効果によって破壊されない。そのため、フィールドのカードが複数破壊される効果に【フィールドバリア】とフィールド魔法が同時に破壊されるような出来事が起きても、その時のみ効果によるものであれば、フィールド魔法のみが破壊されずフィールドに残るって裁定になる。それ以降のチェーン処理などでの破壊効果だと、フィールド魔法は破壊されちゃうけどな」

 

 一緒に破壊できる効果で選択すれば同時に破壊できる、ということにはならないってわけ。破壊したかったらそれを防ぐ効果を持つカードを先に処理しないといけないのよこれが。

 

「えっと……これで翔は何問中何問答えられたんだ?」

「8問中4問なんだな。最初は間違えてばかりで不安だったけど、慣れたのか今のところ半分答えられているんだな」

 

 おぉ、ここまで半分正解してるのか。確かに最初は間違えっぱなしだったけど、ようやく巻き返せたって感じか。よし、ならそろそろ……

 

「これが最後の問題だ。最後は難問だが、これに答えられたら、機械族サポートカードも何枚か追加でプレゼントしてやる」

「よ、よーし……受けて立つっす‼︎」

 

 お、だんだんやる気が湧いてきたようだな。それが今後のデュエルにも繋がってくれたら嬉しいんだけどな。

 

「問題‼︎ まずはこれらのカードのテキストをご覧ください」

 

 そう言いながら、俺は3枚のカンペを1枚ずつ翔に見せた。カンペに書かれてあったのは、それぞれ1枚のカードのテキストだ。

 

 

【マクロコスモス】

永続(トラップ)

①:このカードの発動時の効果処理として、手札・デッキから【原始太陽ヘリオス】1体を特殊召喚できる。

②:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。

 

 

【ディメンション・アトラクター】

闇属性・レベル6・魔法使い族

ATK:1200 DEF:2300

①:自分・相手ターンに、自分の墓地にカードが存在しない場合、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。次のターンの終了時まで、墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。

 

 

【アーティファクト・ロンギヌス】

光属性・レベル5・機械族

ATK:1700 DEF:2300

①:このカードは魔法カード扱いとして手札から魔法&罠ゾーンにセットできる。②:魔法&罠ゾーンにセットされたこのカードが相手ターンに破壊され墓地へ送られた場合に発動する。このカードを特殊召喚する。③:相手ターンに、手札・フィールドのこのカードを生け贄に捧げることで発動できる。このターン、お互いにカードを除外できない。

 

 

「このように、墓地に送られるカードを除外する【マクロコスモス】や【ディメンション・アトラクター】の効果の適用中に、【アーティファクト-ロンギヌス】の③の『手札または自分フィールドのこのカードをリリー……ゲフンゲフンッ、生け贄に捧げることで発動できる。このターン、お互いにカードを除外できない』効果を発動できますか?」

「え……えぇ⁉︎」

 

 クソが。『生け贄』って言葉なんか大嫌いなんだよ俺ァ。そんな物騒すぎる名称から『リリース』に変わるようにしろやこの野郎が。あーもう苛つく……

 おっといけない、クイズに集中集中。どうやら翔は焦っているようだな。『除外する』効果にチェーンして『除外できない』効果を適用させるならまだしも、『除外する』効果を発動した後に『除外できない』効果が適用されるのかどうかなんて分からないよね。

 いや、翔が最も注目しているのはきっと……

 

「ヒント。【アーティファクト-ロンギヌス】のカードテキストをよーく見るんだぞ。最後の問題は答えられたら貰えるカードの追加ができるんだ、ヒントはこれまでのよりは優しくないぞ」

「む、むむむぅ……」

 

 おぉ、さらに悩みに悩んどるな。やはりまずは()()()の方に注目してるな。適用できるかできないか以前の問題、といったところか。

 

「えっと……? 【マクロコスモス】と【ディメンション・アトラクター】は墓地に送られるカードを無理矢理除外させるんだよな? んで、ロンギヌスは③の効果で墓地に行くから……」

「2枚のカードによる『墓地に送られず除外される』効果によって、墓地に行かないのか除外されて効果が使えなくなる……? なんだか勝手に混乱してしまうんだな」

 

 おうおう。墓地に送って発動できるのかどうか、除外されたら発動できなくなるのかどうかと、十代も隼人も悩んでやがるな。複雑そうで複雑な問題だぜ、これは。

 さぁ、この問題に翔はどう答える……?

 

「………………決めた‼︎ 除外はされるけど、『除外されない』効果は適用される‼︎ そもそも『墓地に送ることで発動できる』効果じゃなくて『生け贄に捧げることで発動できる』効果だから、生け贄に捧げれば効果は使えるはずっす‼︎」

 

 ………………………………

 

「……フッ。正解だ」

「……や、やった……やったー‼︎ 当たったー‼︎」

 

 素直にバカ程喜んでらァ。単純だけどこういう純粋さはいいねェ。

 

「【マクロコスモス】や【ディメンション・アトラクター】の効果の適用され、墓地へ送られるカードが除外される場合でも、【アーティファクト-ロンギヌス】の③の『手札または自分フィールドのこのカードをリリー……ゲフンゲフンッ、生け贄に捧げることで発動できる。このターン、お互いにカードを除外できない』効果を発動可能だ。たとえ『生け贄に捧げる』が『墓地に送られる』だとしても、除外されても発動・適用可能だ」

「そ、そんな状況下でも使えるんだ……‼︎」

 

 そうなんよ、墓地に行かずとも使えるんよ。

 

「なお。【ディメンション・アトラクター】と【アーティファクト・ロンギヌス】の効果を同一ターン中に発動・適用した場合、そのターンは【アーティファクト-ロンギヌス】の効果によりカードを除外できなくなるが、次のターンは【アーティファクト・ロンギヌス】の効果はなくなり、【ディメンション・アトラクター】の除外される効果が適用されるようになるぞ」

「えっと……つまりは、効果の上書きみたいな感じで発動した効果がなかったことにはならない……ってことっすか?」

「そ。そゆこと」

 

 理解するようになったじゃねェか翔。通したくない効果は通す前に無効にするんだぞ。OCGプレイヤーの俺との約束だぞ☆

 

「さてと……この問題にもクリアしたことだし、約束だ。ホレ、機械族サポートカードだ。それぞれ2枚ずつ入ってるぜ」

「う、うん……‼︎ ありがとう‼︎」

 

 よしよし、翔も結構喜んでるな。十代も隼人も俺からカードを貰えた翔を羨ましく思ってるようだな。またいつかお前らにもやるから睨んだりはすんなよ? しなさそうだけど。

 

「えっと……【アイアンコール】、【アイアンドロー】、【マグネット・リバース】、【パルス・ボム】、【マグネット・フォース】、【ゴールド・ガジェット】、【シルバー・ガジェット】……ん? ……んんんんんん⁉︎」

 

 翔、【ガジェット】という言葉を聞いて仰天の表情として目を見開いた。何故驚いているのかというと……

 

「ガ、【ガジェット】って……デュエルキングでもありプロゲームクリエイターでもある武藤 遊戯も使ってたカードじゃないっすか⁉︎ ど、どうして翼君がこれを……⁉︎」

 

 そう。実は【ガジェット】は、デュエルキングかつプロゲームクリエイターで、初代遊戯王主人公・武藤 遊戯が使っていたテーマの1つであるのだ。

 デュエルキングが使うテーマは大抵高価なカードとなっているため、俺のような一般(?)枠のデュエリストが持つことが珍しいと感じると思っているようだ。分からなくもないけどな。

 ってか、映画DSOD要素としてゲームクリエイターにもなっていたんだな。2つも職業を持っているとかスゲェな……初代主人公はヤベー。

 

「パック箱買いした時に当てた、それだけだよ。どのパックで当てたのかなんて忘れたけどな。そいつらがなくても充分強いデッキを組んでるし、入れずに腐らせるよりも誰かに使ってもらった方が、そいつらも喜ぶと思う」

 

 これも作って貰ったものなんだけど、とりあえずできるだけそういう風にするために嘘つきましたお。じゃないと何故持ってるんだって言う疑念を長く持たせてしまうからな……

 

「そ、それならお言葉に甘えるっす……あ、ありがとう」

「いいっていいって。その代わり、少年の頃の俺のような立派なデュエリストになりな、少年」

「なんで同級生なのに歳上目線なの? 翼君も少年って年齢だよね?」

 

 雰囲気作りです、気にすんな。

 

「あ、それとは別に参加賞。お前はどうやら融合も使うみたいだし、それらをサポートするカードをやるよ。これらも2枚ずつで」

「あ、そういえば参加するだけで貰えるのもあるんだった……」

 

 いや忘れてたんかい。まさか【ガジェット】のインパクトが強すぎてそれらのカードの事を忘れちまったのか? もしそうだとしたら、わざわざ融合セットを用意してあげた俺も悲しいんだが。とにかく貰ってけ泥棒。

 

「どれどれ……【沼地の魔神王】、【竜魔導の守護者】、【融合再生機構】、【融合徴兵】、【融合派兵】……うわ、どれも融合しやすくするのにピッタリなカードだ。しかも【沼地の魔神王】以外は全然知らないカードばかりだし……」

「ま、それら入れただけで最強とは限らないからテストプレイも兼ねながら構築し直していっていけよ。勝つのに大事なのはカードの強さなどで過信することではなく、ある程度の対策をしながらデッキを作り、その中の全てのカードを信じることだと思うから」

「全てのカードを、信じる……」

 

 お? どうやら少しは俺の教えたいことが伝わってる感じか? そう、デュエルモンスターズだろうが遊戯王だろうが、ただ強いカードやそれを補強するカードを入れるだけじゃダメだ。

 カードを信じる気持ち、カードを思いやる気持ちが足りないと良いカードや状況を覆せるカードを引きたくても引けないことが多々ある。実際にそれをやったことで良いカードが引けることが多くなった俺の経験談からそう言える。

 

「……ありがとう翼君、ボクに君の意見を教えてくれて。ボク、なんだか少しだけ自信がついた気がするよ‼︎」

「そうか。そう言ってもらえると俺も嬉しいよ。そいつらと【ロイド】デッキと一緒に、立派なデュエリストを目指して頑張っていけ、翔」

「うん‼︎」

 

 フッフッフ……これは翔のプチ強化が見込めるかもしれんな。まぁ、お調子者の側面がまだ残ってることに関しては諦めよう。どうせ原作の流れでその悪さを修正してくれるだろうしな。

 

「なぁ翔‼︎ そいつらを入れたデッキが出来たら俺とデュエルしてくれよ‼︎ それで翔がどれだけ強くなったのか見てみたいぜ‼︎」

「え。い、いや、まだ強くなったどうかなんて分かんないから……」

「落ち着くんだな十代。にしても、翔がそのカードを入れてさらに強くなるのか……俺の居心地が悪くなりそうなんだな」

 

 十代は早速デッキ強化が見込める翔にデュエルを申し込もうとし、それを止めた隼人が羨ましがりながら不安そうな言葉を漏らす。隼人はプレイング的にも翔と似た素人感があるし、翔のデッキが強化されるとなると……な?

 あっ。そういえば隼人にはすごい攻撃力を持つ融合モンスター【マスター・オブ・OZ】がいるんだっけ。しかも融合素材は名前指定だし。となれば融合セットと相性抜群やんけ。渡さにゃ損損。

 

「なら隼人、お前にも融合セットをやろうか? 実はまだたくさんあるんだよね、このカード達」

「えっ。……せ、せめてクイズを受けてからにしてほしいんだな。今の状態で貰って使っても付け刃になりそうで……」

 

 翔と違って無条件で貰えるのはさすがに後味が悪いと思っているようだ。まぁクイズを受けると言ってくれたのは良いことだと思う。このクイズによって隼人も強くなってくれるだろうからな。

 

「オッケー。じゃあ明日以降、問題が出来たらお前に教えてやるわ。お前自身が強くなれることを楽しみにしておけよな」

「な、なんか笑顔が怖いんだな……」

 

 すまん、今回ばかりはさすがに自覚がある。けど優遇されてない原作キャラ(そいつら全員が不遇だとは言ってない)が強化されることが嬉しかったんでな、許せ。

 

「じゃあ俺は───」

「お前は今のところ充分強いから渡すのはまだだな」

「ちぇー。せめてクイズぐらいは───」

「クイズと参加賞はセットだ」

「なんだよそれー‼︎」

 

 なんか十代も参加したいと言ってきたけど、こいつはアレイスターから貰ったカードで強くなったこともあるので、とりあえず却下することにした。もうちょっと様子を見てからあげるかどうか考えてやるから、それまで無双しながら待ってろや主人公。

 




ロンギヌス『エクシーズテーマのカードだけど、単体でも十分に手札誘発として使えたので作ってもらえました』
アーティファクト達『裏切り者ォォォォォォ‼︎』
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