あの、マスターに選択肢なんていらないと思うんですけど   作:作刀

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今回の選択肢は優しめかな


10話 一見いらないように見えてもあって困ることはない特技ってあるよね

 

 

『分かりましたか?』

 

「はい……」

 

 

あれから1時間ぐらいかな?ずっと説教されてました。1時間ですんでよかったな……んで、そこの白髪の、あれなに?まあよくわからん被り物を被った女の子と、なんだコイツ、派手な格好しやがって。誰だよ

 

 

「そこの2人ははじめましてかな?俺は選拓也、よろしく」

 

「私はマリー・アントワネット。陰ながら貴方達の戦いを見ていたけれど、とっても強いのね!よろしく頼むわ、変態さん!」

 

「へ、変……」

 

 

いや、確かに黒ジャンヌちゃんの着てる服を斬り裂いて全裸にしたけども。俺の意思ではないのだよ。だからせめて変態ではなく選か拓也と呼んでほしい

 

 

「僕はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。よろしく頼むよ。それと僕からも一言、人前で敵とはいえ女性の服を斬り裂いて全裸にするというのはどうかと思うよ?」

 

「おっしゃる通りです、はい。それとマリーちゃん、あの事は俺が悪かったけど変態さんはさすがにやめて欲しいかな。反省もしてるし。もうやらない………うん、やらないよ」

 

「マスター?なんですか今の間は」

 

「たっくん?まさかまたやるつもりじゃないよね?」

 

「拓也さん、もう一度やったら、今度はお説教ではすまないかもしれませんよ?」

 

「やりません、絶対です。はい」

 

ええやりませんとも。少なくとも俺はね。俺はやらないけど選択肢は分からん、だってあいつほぼ確で奇想天外な選択肢ばっか出してくるんだもん。どうしようもないでしょこれ。そんで選択肢を選ばされるなんて事はみんな知らないから俺が自分の意志でやったと思う。そして俺が説教される……マジふざけんな

 

 

 

「分かりました、ではジャンヌに倣い拓也さんとお呼びします」

 

「オッケー。それで、マシュちゃんに盾でぶん殴られてからもう暴れないように寝てたんだけど、あれからどのぐらいたったの?空は……そろそろ夕方ってところかな」

 

「マスターは2時間ほど眠っていましたよ。クーフーリンさんに蹴り起こされていましたが」

 

「いやぁ、あれね。目覚ましとしてはこれ以上ないよね」

 

「いや、俺を目覚まし代わりに使うんじゃねえ。ていうかなんで俺に蹴られてピンピンしてんだテメェは。もう今更すぎて忘れてたがお前人間なんだよな?」

 

「うん」

 

「信じられないけどね。なにせサーヴァントを2体同時に相手して無傷で完勝してるんだから」

 

「これでも人間の枠組みからは外れてはいないと思う」

 

「大丈夫だよたっくん。もうたっくんの事を普通の人間としてみてる人なんてここには居ないから」

 

「リっちゃん?それ大丈夫じゃないんだけど??」

 

 

『敵だ!全員構えろ!』

 

『……失せろ』

 

 

ん?敵だぁ……?あ、ほんとじゃん。確かに周囲に複数の気配を感じる。敵は……5,6体ってところかな。まあ戦う必要もないし適当に追っ払うか。

 

 

「……失せろ」

 

『……!?』ガサガサ

 

「え、敵!?」

 

「話している途中で囲まれていたということですか。ですが選さんに殺気をぶつけられて逃げたようですね」

 

「流石ね!戦わずに敵を追い払うなんて!」

 

「やはりただの人間にできる範疇を超えている。君には驚かされてばかりだ。いい意味でも悪い意味でもね」

 

「やっぱりマスターはすごいです!」

 

 

 

『褒められたので喜びのダンスを披露する』

 

『服を脱ぎ捨てて全身で喜びを表す』

 

 

この野郎……!なにが服を脱ぎ捨てて全身で喜びを表すだよ!?黒ジャンヌちゃんの服切り裂いたから俺も全裸になれってか?アホ言うな!今度こそ消えない変態のレッテル貼られるわ!?そんなことになるぐらいならダンスなんていくらでも披露してやるよ!

 

 

 

「褒められて嬉しいので喜びのダンスを披露します」

 

「まあ!ダンスを披露してくださるのね!アマデウス?彼のダンスのために一曲お願いできない?」

 

「勿論いいとも。僕も彼のダンスは気になる。僕の曲にどれだけ合わせられるのかね」

 

「たっくんは意外と踊るの得意なんだよ?」

 

 

子供の時とか何回も選択肢に踊らされたせいで上手くなっていったもんなぁ……まあ見せてやるか、圧倒的エリートのスーパーダンスというものを!

 

 

アマデウスの曲に合わせて俺は踊る

 

 

 

 

 

 

─────────────

 

 

 

 

 

 

「───は!」

 

「拓也さん、素晴らしい踊りでした。もっと見たいぐらいには」

 

「戦闘能力はすげえもんだがまさか踊りの才能まであったなんてな。相変わらず驚かせてくれるぜ」

 

「僕も同意見だ。見事に僕の曲に合わせて踊ってくれた。僕も演奏していて楽しかったよ」

 

「ええ!それはもう素晴らしかったわ!また披露してくださる?」

 

「機会があればね」

 

「踊りに見惚れてしまいました。とても良いものでした。先輩が踊るのが得意と言っていた事に納得のいく完成度です」

 

「あれでも即興なんだよね。踊りって決まった振り付けでもなければ基本即興でしょ?ダンスバトルとかも見る人によっては評価も変わるけど基本的には音楽により合わせられた方の勝ちだからね。正直ノリと勢いで何とかなる」

 

 

ダンスって好きな人以外は日常でよくやるものでもないと思うけど出来て損はないよね。一見必要ないように思えてもあったらあったで困らない特技だと思う。むしろダンスが得意なんだ!すごーいって褒められることもあるかもだから、できるなら積極的に見せていったほうがいいかもね。でも踊れるからってあんまりやりすぎると自慢と思われるかもしれないから適度にね

 

 

「それでも即興であれだけの踊りができるマスターはすごいです!」

 

「えへへ、ありがとうみんな。俺って褒められて伸びるタイプだからどんどん褒めてね」

 

「まあ褒め過ぎたら多分調子に乗るタイプだけどなお前は」

 

 

槍ニキ、余計なこと言わない。上げて下げるんじゃない

 

 

「んで、そういえば召喚サークルはどうしたの?」

 

「それならたっくんが寝てるときに設置したよ」

 

「そう?ならよかった。じゃあこれからの方針としては打倒黒ジャンヌちゃんってことでいいのかな?」

 

「そのことなんですが、選さんが寝ている間に私達で色々話をしたんです。その話の中でマリーさんやアマデウスさん以外にも召喚されたサーヴァントがいるんじゃないか、という結論が出たんです。そしてそのサーヴァント達を味方に引き入れつつ、黒いジャンヌさんを目指すという方針になりました」

 

「へえ、召喚されたサーヴァントがまだいるのか。でもそれ大丈夫?もし出会った瞬間攻撃してくるようなやつがいたら危なくない?」

 

「その心配は僕もしていたよ。でもこれだけのメンバーが揃っているんだ。だったら出会い頭に襲われるなんてことも些細な問題になるとは思わないかい?」

 

「確かにそれもそうか。槍ニキは勿論、リリィちゃんやジャンヌちゃん、マシュちゃんも実力はあるからね。まあマリーちゃんとアマデウスの実力は戦ってるのを見たことないから何ともいえないけど」

 

「僕達はそれなりかな。激しく動いて汗を流すタイプではない」

 

「必要であれば私達も積極的に戦闘に参加するつもりではいます」

 

「まあバッチバチの近接戦闘タイプとかそういうのは俺とか槍ニキで足りてるから、どっちかといえば遠距離タイプかなぁ」

 

「それなら僕の得意分野だ。相手の能力値を下げたりもできるからそこは僕に任せてくれ」

 

「オッケー。じゃあ黒ジャンヌちゃん達が先に見つけちゃう前にさっさと探して仲間に引き入れようか」

 

『それならボクたちに任せてくれ。現状、ルーラーの全力には及ばないけどサーヴァントの探知範囲を超えることは可能だ』

 

「流石、頼りになるね」

 

『いい?なるべく早く仲間を増やして敵を倒しなさい!』

 

『了解!』

 

 

 

俺達は力強く返事をする。所長やロマニ君の期待を裏切ることはできないからね。さて、今日はもう遅いし休もうか

 

 

 

 

 

 

 

────────────

 

 

 

 

 

 

 

「もう結構いい時間だしそろそろ寝たほうがいいね。見張りは俺と槍ニキとアマデウスでやるから。みんなは寝てていいよ」

 

「え?私達は目張りをしなくてもよろしいのかしら?」

 

「ああ、たっくんは絶対私たちが起きてることは許してくれないよ。夜ふかしはお肌の敵だ!って言って絶対に寝かせようとするから」

 

「そりゃそうだ。君達の肌がカサついたりシミができたりなんてしたら俺は1年は──」

 

「それはもういい。なに2回も同じこと言おうとしてんだよ」

 

「僕はそれでも構わないよ。選君の意見は間違いではないからね」

 

「あら、とっても紳士なのね。ならお言葉に甘えることにします」

 

 

そうそう、それでいいんだよ。さて、それじゃあ見回りと寝ている女の子たちが襲われないようにここを動かない役に分けようか

 

 

『ここは俺が残る。そして誰も見ていないところで女の子達にイタズラをする』

 

『俺が見回りに行く。2人はここにいてくれ』

 

 

下安定ですね。上はない。だってお前がさせるイタズラは絶対スカートめくってパンツ見るとかおっぱい揉むとか気づかれたら即殺されるようなイタズラさせてくるだろうからな!!(嫌な信頼)

 

 

「見回りは俺が行くから2人は女の子達を守っててくれ」

 

「おう、任せときな」

 

「安心して行ってくるといい」

 

「オッケー。そんじゃあ行ってくる」

 

 

俺は2人に任せて見回りに行く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行ったね。それにしても、彼は剣士ではないのかい?刀を置いていってしまっているが」

 

「別に武器がなきゃ戦えないわけじゃねえよ。あいつの場合はあえて武器を使ってるだけだ。あの感じだと多分刀以外も使えるぜアイツは。多分使えるもんは使っとけの精神なんじゃねえか?」

 

「多才なんだな、彼は」

 

「多才か。あながち間違いでもねえな。アイツはできることが多い」

 

「まあ選択肢の引き出しは多いに越したことはない。多すぎても困るけど」

 

「そりゃそうだ。だがアイツは多分ステゴロが一番強いぜ?」

 

「不思議なものだな」

 

「そうだな」

 

 

 

ドオーーン!!

 

 

 

「あ?爆発音?」

 

「これは……彼の歩いていった方向と同じだ。恐らく敵と遭遇して応戦中、といったところか」

 

「まああいつなら心配いらねえよ。多分ケロッとした顔で戻ってくるからそれを待ってようぜ?」

 

「いいのかい?君だけでも加勢に行けば勝てる確率はさらに上がると思うんだが」

 

「必要ねえよ。むしろ俺が行ったら。見張ってろって言っただろうがバカ野郎!とか言ってくる」

 

「そうか。なら僕もこれ以上何も言わないでおこう」

 

「そうしとけ」

 

 

 

 

 

 

 

─────────────

 

 

 

 

 

 

 

「君、黒ジャンヌちゃんのとこにいたエッチな格好してる女の子じゃん。確かバーサーク・ライダーだっけ?」

 

「貴方はあの時の変態……」

 

「変態っていうのやめて?あの時のことはもう反省してるから」(後悔はしていない)

 

「無理よ。あんなことして信用されるとでも思っているの?私の服まで斬り裂いてくかもしれないでしょう?」

 

「やんないよ……そういえば黒ジャンヌちゃんなんか言ってた?怖くて聞きたくないけど一応」

 

「そうね……絶対に殺すと言っていたわ」

 

「やばいじゃん」

 

 

女の子がなんてこと言うんだよ。いやまあ、そう言われるようなことしたのは俺だけどさぁ

 

 

『いつまで過去引きずってんだよ、終わったことだし別にいいだろ』

 

『寝言は寝て言え。俺には絶対勝てねえよ』

 

 

あのさぁ、どっちが悪いか分かってる?100%俺が悪いんだよ。この期に及んで煽るのかテメェは。悪役より悪役してんだろうが、もうどっちが悪だかわかんねえぞ。もうお前が出てきた次点でどっちか選ばなきゃいけないのは確定してるから選ぶけど

 

 

上はダメだ。あんなことされて過去引きずんなは無理ある。俺でも引きずるわ。てことは消去法でしたなんたが……これもなぁ。まだマシとは言え煽りには変わりねえ……

 

 

 

「寝言は寝て言え。俺に絶対勝てねえよ」

 

「そうかしら?貴方は剣士ではないのかしら。剣は見当たらないけど、剣がない状態で私に勝てるの?」

 

「俺が刀しか使えないと思ってるならそれは間違いだ。むしろ素手のほうが戦いやすい」

 

「そう……それなら貴方を試してあげる」

 

「試す?」

 

「そう。あの時ランサーとセイバーの2人を相手にして勝利していたけれど、今度は私の手で確かめるわ。私程度に負けるようじゃ究極の竜種に騎乗する竜の魔女である彼女には絶対に勝てないわ」

 

「いいよ。そこまで言うならやってあげる」

 

「いい顔ね。私の真名はマルタ。さあ出番よ、大鉄甲竜タラスク!」

 

 

なにぃ!?竜だと!……あれ竜なのか?角の生えた亀みたいな……まあいっか!

 

『選君!気をつけろ!彼女はかつて祈りだけで竜を屈服させた聖女だ。その彼女がサーヴァントということはつまり──』

 

「つまり?」

 

『ドラゴンライダーだ!』

 

「いいねぇ、相手として申し分無し。でも寝ている女の子たちが起きるかもしれないからできるだけ静かに戦おう」

 

「音を立てないで戦闘するなんて出来るわけないでしょ。タラスク!やりなさい!」

 

「グオオオオオオオオオ!!」

 

「へ、こんなもん!」

 

 

突進してきたタラスクとかいう竜を両手で受け止める。そして勢いが止まった瞬間投げ飛ばす。あ、やべぇ!?音立てちまった!

 

 

「まさかタラスクを投げ飛ばすなんて」

 

「極限まで鍛えた筋肉は全てを凌駕するからね。例えばこんな風に……!」スッ

 

「消え……!?」

 

「後ろだよ」

 

「かはっ!?」

 

 

一瞬で後ろに回り込み、マルタちゃんの背に攻撃する。うーん、やっぱ殴っていい気分ではねえな。相手は女の子だ、仕方ないとは言えなんかなぁ……

 

 

「どう?重いでしょ、俺の攻撃」

 

「……そうね。想像以上だわ」

 

「もしかして手を抜いてたりする?」

 

「そんなわけないでしょ。貴方が強すぎるだけよ。何よ今のスピードは」

 

「あれでもまだ本気じゃない。まあそれは別にいいでしょ。とうする?また続ける?それとも終わらせる?」

 

「ええ、終わらせましょう。私を倒して証明しなさい。貴方の強さを」

 

「分かった」

 

 

『倒すと見せかけて胸を触る』

 

『やっぱ黒ジャンヌみたいに服を斬る』

 

 

バカ野郎ォォォォォォ!!お前はなんでそう出会う女の子達にセクハラばっかするんだよ!もういいだろ!?俺は今回の特異点では十分に堪能した!満足だから!

 

 

この野郎、まあ服をはもういい、おっぱい揉みます……あかん、発言がクズすぎる

 

 

「倒す前に少し……」

 

「何を……」

 

 

ムニュ

 

 

「……は?」

 

「うん、柔らかい。女の子のおっぱいっていうのはいいもんだねやっぱり」(死んだ目&いい笑顔)

 

「な、ななな……!なにやってんのよこの変態ぃぃぃぃ!!」

 

「ぐっはぁ!!」

 

「やっぱ変態じゃないの!なにが反省してるよ!全然反省してないじゃない!」

 

「いや、今のは一瞬の気の迷いと言うか……」

 

「なんかあんたに倒されるの嫌になってきたわ。ここで死になさい」

 

「ちょっ待て待て待て待て!!」

 

「タラスク!殺してやりなさい!」

 

「グオオオオオオオオオ!!」

 

「くそっ!こうなりゃ──」シュン

 

「んな!?また触るつもり!?そんなことは──」

 

「──発勁」

 

 

俺は最小限の動きで足から腰、そして腕から拳へ力を伝わらせ、マルタちゃんの腹部に大きな衝撃を与える。打撃を受けたマルタちゃんは吹き飛び、ぶつかった1本の木をへし折った

 

 

 

「ゲホッゲホッ!今のは……!?」

 

「発勁。最小限の動きで相手に大きな衝撃を与える技術さ。どう?君のお眼鏡にかなったかな?」

 

「……気に入らないけど、実力は本物ね。でも相手は今までのワイバーンとは比較にもならない化け物よ。昔から竜を倒せるのは竜殺し(ドラゴンスレイヤー)って決まってるのよ。リヨンに行きなさい、そこに行けば貴方達の仲間が手に入るわ」

 

 

「そっか。ありがとね、教えてくれて。それでさ、君ほんとは虐殺とかそういうの嫌いなんじゃない?だって聖女だし」

 

「そうね……でももういいわ。貴方が私を止めてくれたから。ごめんなさいねタラスク。今度は真っ当に召喚されたいものね」

 

「……その時は俺達の所に来なよ。君なら歓迎するよ」

 

「ふ、そうなることを願うわ」

 

 

 

そう言ってマルタちゃんは消えていった……さて、俺も戻るか

 

 

 

 

 

 

 




最後の最後にぶっ込んでくる選択肢君抜け目ねぇ
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