あの、マスターに選択肢なんていらないと思うんですけど 作:作刀
「ああ、ああ!テメェらしつこいんだよ!俺がネロ陛下と話してる途中でしょうが!」
「余の玉音を妨げるとは!そこのなかなかな姿をした少女よ!余の盾役を命じよう!」
「え!?は、はい!……先輩、私たち、いつの間にか仕切られています……!」
ぶっ飛ばすぜベイベー!!
「何とか危機は脱したか……いや、危機と言うほどでもなかったな。なにせこちらには拓也を筆頭に実力者が集まっているのだから!」
「まあ、敵は結構多いけどこっち少数精鋭だから雑魚が何人来ようとあんまり関係ないんだよね」
「……拓也さん、お話の途中で申し訳ありませんが、サーヴァントが一人、こちらに向かってきています」
「ルーラー超便利。ロマニ君の存在意義なくなっちゃう」
『なんてこと言うんだい君は!?ボクは物資を送ったりいろいろ解析したり、役に立っているだろう!?』
「冗談だよ。さて、お出ましだ」
「──我が、愛しき、妹の子、よ」
「伯父上……!いや……いいや、今は敢えてこう呼ぼう。如何なる理由かさ迷い出でて、連合に与する愚か者!」
「……カリギュラ……!」
怒涛の展開だな。ネロ陛下の伯父上らしいけど……しかし、サーヴァントと人間が血縁?不思議なこともあるもんだな……まあいい、俺たちの邪魔すんならぶっ飛ばすだけだ!
「あ、あ……我が愛しき……妹の子……なぜ、捧げぬ。なぜ、捧げられぬ。美しい、我が……我が……」
「うるせえ、さっさと逝け」
俺がそういうと同時にカリギュラとかいうやつは消えていった。それと同時に他の奴らも引き上げていった
「……伯父上があの軍団の将であったのだろうな。まさか、またお顔を見ることになるとは」
『どうやら霊体化して移動したみたいだ。撤退した、と言ったところかな。お疲れ様。あの様子からしてバーサーカーのクラスだと思うけど、そうなると自ら撤退するとは考え難い……』
「まあ別にいいじゃん。あっちから帰ってくれるならわざわざ追う必要はない」
「なんでよ?敵なんて早めに潰しておくのがいいに決まっているでしょ」
「黒ジャンヌちゃんの言ってることもわかるけど、今はローマに向かってるんだからそんな事してる場合じゃないの。どうせまた来ると思うしそん時に叩き潰せばいいでしょ。どうせ負けないんだから」
「今のこの状況ではマスターの言っていることのほうが正しいだろう。最後の言葉だけはいただけないがな。何度も言うがあまり慢心するのはよくない」
『大丈夫。俺最強だから』
『うっせぇ!ぶっ殺すぞ!』
いや下!正論言われたからって殺すとか言うな!エミヤは別に悪くねぇよ!だから今回は上で行こう。こっちもこっちで調子に乗ってるみたいだけど
「大丈夫。俺最強だから」
「……そういうところだぞ」
「自身満々なますたぁも素敵です」
「たっくんはブレないねぇ」
「ま、話は後にして早くローマ行こうよ。案内してくれる?ネロ陛下」
「うむ、問題ない!早速余のローマへ戻るとしよう」
──────────────
ローマに来た俺は目を見開いていた。凄え活気だなぁと、東京とかそこら辺に比べても負けてねぇ。
「ものすごい活気ですね……」
リリィちゃんも驚いておるわ。あ、人多いからはぐれないようにね?
『はぐれないようにリリィと手を繋ぐ』
『はぐれないようにリリィを抱きかかえる』
……急に抱きかかえたりしたら周りからの視線がアレな事になりそうだからここは手を繋ぐことにしましょう。別にそれぐらいならいいよね……?
「リリィちゃん、手を繋ごうか」
「手を、ですか?」
「うん、それなりに人もいるしはぐれたりしたらあれだから手を繋いでおこうかなと思って」
「はぐれるのはリリィじゃなくてお前だろ」
「同感ね。このバカマスターは何をしでかすかわからないから、常に見張っておかないと勝手にどこかに行くわ」
………何も言い返せねえ。確かにさっきも勝手に敵兵士に突っ込んでいったしな。でも今まで迷子になったこととかないしそこは心配しなくてもいいのでは?
「そうですね。ではマスター、手を繋ぎましょう」
「はい喜んで」
俺は光の速さでリリィちゃんの手を握った。あまりの速さにリリィちゃんは唖然としてたけど。女の子特有の柔らかい肌に体格差もあって手が小さい。控えめに言って最高。俺がメイド服じゃなけりゃもうちょっといい感じの絵面になってたかもしれないのにな。やっぱメイド服がノイズ過ぎるわ
「拓也とリリィは仲が良いのだな?」
「もちろん」
「なら余とも手を繋ごう!余も拓也と仲良くしたいと思っているのでな!」
「もちろん!!」
おっと、思わず声を張り上げてしまった。まさかネロ陛下の方から手をつなぎたいなんて言ってくるとは思わなかったから。でもそう言われたからには繋がないなんて手はないよね?
「なんだろう。幸せが限界突破してる」
これぞまさしく両手に花ってな。しかし、2人とも容姿がめちゃくちゃ似てるし背丈もリリィちゃんの方が若干高いかな?ぐらいだから双子の姉妹の間にいる兄みたいなポジションになってる。俺はお兄ちゃんだった……?
『2人にお兄ちゃんと呼んでもらう』
『逆に俺が弟になる』
弟もいいが……ここは兄貴だろう!俺はお兄ちゃんだぞ!てことで上だぁ!!
「2人とも、俺の事をお兄ちゃんと呼んでくれないか……?」
「お兄ちゃん、ですか?」
「良いぞ、お兄ちゃん!」
「ネロさん!?……なら私も」
「お、お兄ちゃん……?」
「──ゴハァ!?」
「マスター!?」
「拓也!?」
な、なんて破壊力だ……2人とも可愛いが過ぎる。お、俺はやはりお兄ちゃんだった……?
「選さんは、定期的に血を吐かなければいけない病にでもかかっているのですか……?」
「そ、それは大変です!」
「待ってジャンヌ。今ジャンヌまで行っちゃったらたっくん本格的にダメになっちゃうから」
「そ、そうですか……?」
「道のど真ん中で何をやっているんだか……」
「もう仕方ねえだろ。これがあいつの平常運転だ」
「やっぱ1回燃やしたほうがいいでしょあいつ」
「ますたぁ!わたくしとも手を!!」
き、清姫ちゃん!?ぐほぁ!!腹に強烈な衝撃が……!だ、だが……これも愛だと思えばむしろ可愛いよな……!!でもごめんね清姫ちゃん。今は手が塞がってるから、後で手を繋ごう
「あ、そうだ。店主よ、この林檎をひとついただくぞ?」
「へいらっしゃ……ああっ!皇帝陛下!どうぞお持ちください、陛下とローマに栄光あれ!」
うおお、すげえ人気。まぁ可愛いからね。それだけでネロ陛下を崇める理由になる。まぁそれだけじゃないんだろうけど
「拓也よ、これを食べてみよ。美味だぞ?」
「貰えるものは貰っておくよ。それがネロ陛下からの贈り物と言うなら尚更」
「そうか!」
ネロ陛下は笑顔で俺に林檎を渡してきた。うま、うま。やっぱ林檎美味いよな。好きな果物ランキングの中でも結構上位に入るぐらいには好き
「美味いねえこれ、俺林檎好きなんだ。ありがと」
「良い食べっぷりだったぞ!改めて、余はその方らが気に入った!」
「俺も好感度激上がりしてる……ん?なんかあっちのほうが騒がしい気が」
騒がしくなっている方に視線を向けると、なにやら賊っぽい奴らに店が襲われていた……あ?あいつらなにネロ陛下の国を荒らしてんだ殺すぞ!
「余のローマで、余の民に対して何たる!敵の工作か?なんであれ許されぬ!参るぞ……む?拓也はどこに行ったのだ?」
「たっくんならもう店を襲ってる人たちを蹴散らしてるよ」
「相変わらず行動が早すぎるな」
──────────
「おいゴラァ!テメェらなに店襲ってんだぶっ飛ばすぞ!!」
「も、もうぶっ飛ばして……」
「アァン!?」
「ヒィッ!すいません……」
こいつらどうしてやろうか……
『やらないか♂』
『血祭りにあげる。全身ぐちゃぐちゃにしてやろう』
クソが!!やらないか♂じゃねえんだよ!俺をホモにしようとすんな!?俺はノンケでも構わず食っちまう男じゃねえんだぞ?バッチバチのノーマルだわ!だが全身ぐちゃぐちゃとか言うスプラッタ映像をローマの民達に見せるわけには行かないから……
まっじで嫌だけどやらないか♂と言います(血涙)
「……やらないか♂」
「ヒィィ!?に、逃げろぉ!!」
「い、嫌だぁぁ!!」
「俺だって死ぬほど嫌だわ!!さっさとどっか行っちまえ!!」
なんで俺が、こんな精神を削るようなことしなきゃならねえんだよ。ふざけんな。まあいいよ?こっちには俺の心の傷を癒やしてくれる美少女たちがたくさんいるんだからな!
「お前、そんな趣味だったのか……女にしか興味ねえと思ってたんだが、ケツ守っといたほうがいいか?」
「んなわけあるか!!男になんて興味ねえよ!!俺は女の子にしか興味ねえ!アホか!」
「ならばなぜあの様な発言をした?」
「それは……まあ、恐怖を植えつけるにはこれが1番だと思ったから……かな?そのおかげで精神がゴリゴリ削れたけど。誰か慰めてほしい」
「ますたぁ、そういった行いをしたいのであれば、この清姫が……」
「マジ───」
「いいわけあるかぁ!!」
「ぐぉぉ……!?」
俺は強烈なボディブローを受けてその場にしゃがみ込んだ。い、いい一撃だ……!
「ネロさん、選さんがまた何か変なことをする前に城へ向かいましょう」
「う、うむ、そうだな……」
俺達はネロ陛下の城へ向かった
本人は嫌がってるけど意外とメイド服似合うんですよね。多分特異点を攻略するまではメイド服は脱げません