あの、マスターに選択肢なんていらないと思うんですけど 作:作刀
「ふわぁ、朝か……ん?なんか布団が盛り上がって」
「起きられたのですね、ますたぁ」
「清姫ちゃん?また俺の布団に入って来ちゃったんだ」
朝起きて布団を覗いたら中に美少女がいるとかいう漫画とかでしか見ないシチュエーションに俺驚き。まあもう何回か体験してるから慣れてきたけど
「ますたぁが布団を剥いだりしてお体を冷やしてしまわないよう、暖かく眠れるようにわたくしが添い寝をと思い、入らせていただきました」
「そう?俺そんな寝相悪くないんだけどなぁ……まあ、ありがとう、いろんな意味で」
「これも嫁の役目ですので」
なんか若干ズレてるような気もするけど可愛いからいっか!よし、それじゃあみんなの所に行こうか。ちなみに寝る時にメイド服は流石にあれだから着替え用に持ってきておいたジャージを着ているから、このままで行こう、ヤツが出てくる前に──
『メイド服に着替える』
『パンイチでいく』
はぁぁぁぁぁぁぁ……(クソデカため息)出てくると思ったよ畜生が!今回の特異点はどうしてもメイド服で行かせたいらしいな!!じゃあその思惑に乗ってやるよ!パンイチは論外なのでそもそも候補には入れてない
「あ、清姫ちゃん。俺着替えてから行くから先みんなのところに行ってて?」
「何をおっしゃっているのですか?わたくしの事は気にせずどうぞ着替えてくださいませ」
「いやぁ……流石にそれはちょっと気にするかなって」
「ますたぁの着替えシーンをこの目に焼き付けるだけですのでどうぞお気になさらず」
「ええ……?」
「はあ……はあ……ますたぁの着替え……!」
「ちょっ!清姫ちゃん!?乙女がしちゃいけない顔してるから!でも可愛い!」
いやそんな事言ってる場合じゃなかったわ!着替えを見られる分には全然いいんだけど、もしその時に誰か入ってきたら俺のせいにされちゃうからダメなんだよなぁ……て、うぉぉ!?
「き、清姫ちゃん!?ちょっと、なんでジャージのファスナーに手を……!」
「もう我慢できません、わたくしが着替えを手伝います!」
「ゑゑゑゑゑゑ!?清姫ちゃん、落ち着けぇ!?」
「ちょっとマスター?なにやってんのよ。遅いから呼びに来たわよ!」
「黒ジャンヌちゃん!?」
「ほらますたぁ、上着を脱いで……」
「待って待って待って!」
「……開けるわよ?」
ちょっと待ってぇぇぇぇぇぇ!!明日まで!明日までお待ち下さい!や、やめろぉ!扉を開くんじゃない!待て待て待て!ふうああはははは!!(泣)
「……なにやってんのよ」
「く、黒ジャンヌちゃん……」
「変態だとは思ってたけどまさかそこまでとはね……燃えなさい!」
「シュワッと!落ち着けぇ!!誤解だ!誤解だから!」
「何が誤解よ!どうせそいつを襲おうとかそんな考えだったんでしょうが!」
「……?わたくしはマスターのお着替えを手伝おうとしていただけですが?ていうか邪魔をしないでいただけますか?」
「……は?」
ノオオォォォォォォ!!清姫ちゃんと黒ジャンヌちゃんの間に火花が散っているように見える!なんとかして抑えなければ!
『とりあえず、着替えるから部屋から出ていってもらう』
『もういっその事この状態で着替える』
アホか!こんな状態で着替えられるか!出ていってもらうしかないだろ!
「ああー、2人とも?喧嘩は後にして今は出ていってくれないかな?着替えたら俺もすぐ行くから」
そう言って俺は強制的に2人を部屋の外に出し、メイド服に着替えてからみんなの所に向かった
─────────────────
「遅いからなにがあったのか聞いてみれば……こればかりはマスターに非はないな。それはそうと、清姫は当分マスターの部屋に入るのは禁止する」
「な、なにを勝手な……!!」
「なにか言ったか?」(圧)
「いえ、何も……」
怖えぇ……これからはエミヤを怒らせないようにしないと……ていうか俺よりも10cmぐらい身長が高くてガタイのいい褐色の男にキレられたらそりゃ怖えだろ。声も威圧感あるし。まあいい声だけどね?
「それとマスターも、今回に関しては咎めはしないが次このようなことがあれば問答無用で部屋から叩き出すんだぞ?いいな」
「うっす……」
「女性に手荒な真似をしたくないという君の気持ちもわかるが、時にはそういった事も必要だということを忘れるな」
「サンキュー、エミヤ。俺の事心配してくれてるからそう言ってくれるんだろ?俺は嬉しいよ」
「……何を言い出すかと思えば、私はマスターがだらしなくなるのを防ぐために言っているだけだ」
「マスター、これは確か、ツンデレ?と言うんでしたっけ」
「そうだよリリィちゃん、エミヤはツンデレなんだ。見た目によらず可愛いところあるよね──」
げんこつ!!
「────!?」ジタバタ
「まったく、あまり調子に乗るんじゃない」
「ま、マスター……」
俺はエミヤに某春日部5歳児の母親みたいにげんこつをされて、たんこぶを押さえながら転がりまわっている。料理できて説教してげんこつとか……エミヤってオカンみたいだな?
「あれ?そういやリっちゃん達は?」
「藤丸さん達なら召喚サークルを設置するためにエトナ火山という所に向かっています。ですが、設置し終わったとの連絡が来たのでもうすぐ戻ってこられるかと」
「で、あんたのサーヴァントである私たちはここに残ってるってわけ」
「ああ、そういう」
「おお、起きてきたのだな、拓也」
「ネロ陛下、おはよう」
「うむ、おはよう!」
おお、いい笑顔。可愛すぎるんだが?
「そういえば拓也たちに伝えなければならないことがあるのだ」
「伝えなければならないこと?」
「うむ、立香達が戻ってきたらガリアへと遠征を行おうと思う。無論、余、自ら出るから安心するといい。苦戦する配下を助けつつ鼓舞するのが目的だ。まあ、拓也達がいれば苦戦などしなさそうではあるがな!」
『ふ……敗北を知りたい』
『俺もう、負けねえから!!文句あるか!ローマ皇帝!!』
おい下、そのセリフはゾロがミホークに負けた時、ルフィに二度と負けないと誓う名シーンだぞ!こんなところでやすやすと使っていい言葉じゃねえよ!ていうか1回も負けてないんだから言わねえよ!上も上だよ!またエミヤに調子に乗るんじゃないとか言われるだろうが!
「ふ……敗北を知りたい」
「これほどの実力者達を束ねているのだ、そのぐらいの自信がなくてはな!」
「あまり自信にあふれすぎるのもよくないがね」
「流石ますたぁ、素敵です!着替えを見れなかったのが悔やまれます……」
「アンタまだ言ってんの?それでさっき怒られたことを忘れてるあたり、本当学習能力ないわね?」
「マスターに危害を加えようとする野蛮な方よりはマシだと思いますが?」
「は?」
「まあ、名指しなんてしていないのに反応するなんて、野蛮という自覚があるということでよろしいですか?」
「……燃やす!!」
「やはり野蛮ですね、わたくしのますたぁに近づかないでいただけますか!!」
『自分も喧嘩に混ざる』
『泣いてこの場を治める』
テメェ!またフランスでやったみたいに泣き落とししろっていうのか!?なんだよ俺がすぐ泣くやつみたいになってんじゃねえか!!でも俺も喧嘩に混ざるとか出来ないしなぁ……
仕方ないか、泣きます(諦め)
「もうやめましょうよぉぉぉぉぉぉ!!もう喧嘩するの、やめましょうよぉぉぉぉぉぉ!!城の修理とか誰がすると思ってるのぉぉぉぉぉぉ!!」
「ちょっ!何泣いてんのよ!」
「ますたぁ、申し訳ありません。また涙を流させてしまって……」
「ふむ、マスターの泣き落としは意外と効くのかもしれん」
「喧嘩するたんびに泣きたくねえよ……」
毎回毎回泣かされる俺の身にもなってくれない?ていうか黒ジャンヌちゃんと清姫ちゃんの相性悪過ぎィ!!この2人を一緒にさせたら絶対仲介役必要じゃん!!リっちゃん達早く帰ってきてくれぇ!!
「みんなただいま!」
「ただいま戻りました……先輩、これはいったいどういう状況でしょうか」
「うーん……わかんない!」
言ってるそばから帰ってきてくれた!よし!それじゃあ早速遠征に行こうじゃないか!また喧嘩が起こる前に!!
「うむ、皆揃ったようだ。もう拓也達には伝えてあるが、これからガリアへと遠征を行う!準備ができ次第、向かうとしよう!」
特に準備をすることが無かった俺達は早速ガリアへと向かうことにした
そういえば拓也君はcvつけるとしたら誰になるんだろ?まあ人それぞれ想像する声は違うだろうから一概に誰とはいえないけど