あの、マスターに選択肢なんていらないと思うんですけど   作:作刀

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39話 こいつが俺の奥の手さ!

 

「ウオオオァァァァァ!!」

 

「■■■■■■──────!!」

 

 

 

俺の刀とヘラクレスの斧剣がギリギリと音を立ててぶつかり合う。だが、俺は耐えられるが船が耐えられそうにない。まあ、船の底が抜ける前に……

 

 

「マスター!そのまま抑えてなさい!そこから先、命の行き止まりよ!」

 

 

 

黒ジャンヌちゃんがそう言うと上空から複数の炎に包まれた槍がヘラクレスに降り注いだ。え、そんなことできんの?ていうか今俺ごとやろうとしてなかった?いや、まあ気のせいだろ……

 

 

 

「まだ炎が足りないのではなくて?」

 

「■■■■■■■■■───!!」

 

 

今度は清姫ちゃんが追撃でヘラクレスを燃やした。流石にここまですれば残機を削れるはずだ。俺の思った通り黒焦げになったヘラクレスは力なく倒れた

 

 

「あと9回!」

 

「面倒くさいわね。今私たちがした攻撃も次生き返ったら耐性がついて効きにくくなるんでしょ?やってらんないわよ」

 

「ふん、ならば下がっていろ。貴様などいてもいなくても変わらん」

 

「は?」

 

「落ち着けぇ!」

 

 

 

このオルタ娘達はほっとくとすーぐ喧嘩しようとするんだから!戦闘中だってのに緊張感がねぇ……(お前が言うな)

 

 

 

『喧嘩するならおっぱい触るぞ』

 

 

『頭を冷やさせる為に海に突き落とす』

 

 

シャラップ!お前のせいで元々なかった緊張感がさらになくなるだろうが!ていうかもうセクハラしようとすんなよ!それしても互いに向いてた怒りの矛先が俺に向くだけだから!

 

 

 

とは言っても海に突き落とすのはあれだから取り敢えずセクハラ発言しときますよ

 

 

 

 

「喧嘩するならおっぱい触るぞ」

 

「「は?」」

 

「やっぱそうだよなぁ!」(泣)

 

「ますたぁ!わたくしのおっぱいならいつでも触っていただいて構いませんよ!」

 

「マジ─────」

 

「■■■■■■─────!!」

 

「ぶるっはぁ!?」

 

 

 

ギャァァァ!!痛え!舌噛んだ!口の中に広がる鉄の味が若干気持ちわりぃ……クソ、しゃべろうとした瞬間ぶん殴りやがって!

 

 

 

「ちょっ、マスター!?」

 

「貴様、2度も頭を殴るか。これ以上この男がバカになったらどうする」

 

「この肉ダルマがぁ!よくもわたくしのますたぁを!!」

 

「……ペ!くっそ、痛えなマジで」

 

「な、あんた血が……!」

 

「大丈夫、頭殴られた時に舌噛んだだけだから。めちゃくちゃ痛かったけど。口の中血の味でいっぱいになって気持ち悪かった……やっぱ大丈夫じゃねえなこれ」

 

「もう貴様は戦闘中に喋るな。また舌を噛んでも知らんぞ」

 

 

 

仰っしゃるとおりです。もうしゃべるのは控えますよ。さて、この借りは返さねえとなぁ……

 

 

 

「借りは返させてもらうぜ!」

 

「■■■■■─────!!!」

 

 

 

 

真正面から突っ込んできたヘラクレスの攻撃を後方に飛ぶことで回避する。そして俺に注意を引きつけているうちにオルトリアちゃんが背後から魔力放出による攻撃で背中を斬りつける、かなり深い傷を負ったヘラクレスはその場を離れようとするが、俺が手刀で腹をぶち抜き、絶命させる

 

 

「後8回!」

 

「チッ!まだ先は長いわね」

 

「■■■■■■────!!」

 

「もう蘇生が終わったのか!」

 

 

 

蘇生が完了したヘラクレスは先ほどより素早い動きで俺たちに迫ってきた。流石に4つも命を削られたら遊んではいられねぇか!

 

 

 

「ここからはヤツも本気だ。気を抜けば我々が敗北するぞ」

 

「上等よ!あと8回、やってやろうじゃないの!」

 

「さあ、こっからが正念場だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これであと4回……」

 

 

 

あれから俺達は様々な手を使ってヘラクレスを殺した。黒ジャンヌちゃん達の宝具に俺の六式や剣技。それにオルトリアちゃんの魔力放出による攻撃。これで4回殺した

 

 

 

「けど、そろそろ俺たちの攻撃も通用しなくなってきたな……俺の打撃や斬撃も多少ダメージは入るけど決定打にはならない」

 

「宝具も使ったから効果は浅いしね。ここまでやったのに負けるなんて私納得いかないわよ?」

 

「だがどうする?このままではこちらの攻撃が通じなくなり最終的には敗北するぞ?」

 

 

 

……よし、切り札出すか

 

 

 

「ここで使うなんて思わなかったけど、奥の手を使うことにする」

 

「……奥の手だと?」

 

「別に、隠そうとかケチなこと考えてたわけじゃないんだ。まだ調整しきれてねぇし、いずれレフの言ってた王とやらに使うつもりだったんだ」

 

「あんた、さっきから何言ってんのよ」

 

「まあ見てな……こいつが俺の奥の手さ!」

 

 

 

俺はその場で構えて全身を魔力で強化する。強化した際に赤いオーラが全身を纏っている

 

 

 

「それが奥の手?ただの魔力強化じゃない!」

 

「へっ、これで終わりじゃねえ」

 

『な!どういうことだ!?選君から発せられる魔力がどんどん上昇している!』

 

「おい!ヘラクレス!なんだかわからないがそれをやらせるな!!」

 

「■■■■■■──────!!!」

 

「「「させるか!(ません!)」」」

 

「んな!?おい!ヘラクレスの邪魔をするなぁ!!」

 

 

サンキュー、オルトリアちゃん、黒ジャンヌちゃん、清姫ちゃん。さて、そんじゃあ……

 

 

「身体強化……3倍だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

俺は普段の3倍の魔力で身体を強化する。まあ、包み隠さずに言えば界王拳だ。勿論普段よりも魔力の消費量は格段に多い。今のままじゃ持って5分ぐらいだ

 

 

「これが俺の奥の手、疑似界王拳ってとこかな。俺は考えたんだよ。普段魔力を使って身体能力を強化する、なら強化に使う魔力量を増やせば強化の倍率も増やせるんじゃないかってな。結果はこの通り、普段の3倍の魔力を使えば強化の倍率も3倍になった」

 

 

『理屈は理解できる!だがそんな事をすれば身体にかかる負担も大きければ魔力の消費量だって普段の比じゃない!』

 

『ロマニの言う通りさ。現に、しゃべっている今もどんどん魔力を消費している。一体何分持つんだい?』

 

「そうだな、持って3〜5分ぐらいか。3倍でこれだからな。こっから5倍とか10倍にすればさらに持続時間は減る」

 

「は、はは!なんだ!大層な見た目の割に持続時間は短いようだな!そんなものでヘラクレスを殺しきれるか!」

 

「確かにそうだ。けど俺が何の策もなしにこの技を使うと思うか?」

 

 

俺はそういい、腰に紐で括り付けておいた聖杯を手に取る

 

 

 

「せ、聖杯で何をするつもりだ!?」

 

「イアソン、そこで見てろよ。頼りのヘラクレスは……もう俺に手も足も出せねえぞ!」

 

「聖杯!俺に魔力よこしやがれ!」

 

『何だって!?そんな事をすれば大量に流れ込んできた魔力に耐えきれずに君の魔力回路が破壊されて体も壊れてしまうぞ!』

 

「大丈夫だロマニ君。大体のことは俺の肉体も魔力回路も特別製だってことで説明がつく!」

 

『……驚いた。まさかここまでの出鱈目を実現させてしまうとはね。たしかに聖杯の魔力があればその疑似界王拳を長時間使うことができるだろう』

 

 

なぜか突然変異みたいな感じで肉体も魔力回路も頑丈なんだ。まあ肉体に関しては死ぬほど鍛えたってのもあるけど

 

 

「そんじゃあ……でりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

ドゴォォ!!

 

 

「───!?」

 

「な、速い……!?」

 

「あいつ、本格的に人間を辞め始めたわね」

 

「まだまだ!うおらァァァァァァァァァァ!!」

 

 

 

俺はヘラクレスに顔面右ストレートからの胴体に驚異的な速度で連打し、遥か上空に蹴り上げる。俺も上に跳び上がりさらに追撃で殴り飛ばす。そして刀を鞘から抜き、それを投げる。音速をはるかに超えるほどの速度で飛翔する刀はヘラクレスの頭に刺さり、絶命させた

 

 

 

「あと3回!」

 

「う、嘘だろ!?バカな!あのヘラクレスだぞ!?ヘラクレスが負けるわけが……!」

 

「そろそろ現実を見たらどうなの?たっくんはヘラクレスを倒すよ」

 

「な、お前たちは!?」

 

「ん?」

 

 

 

お!皆もうヘクトール達を倒してるじゃん!ならあとはヘラクレスを倒すだけだな!おっと!蘇生が完了したヘラクレスが俺の投げた刀を投げ返してきた。俺は体を横に反らし、飛んできた刀をキャッチする

 

 

「よっと」

 

「■■■■■■─────!!」

 

「何度やっても無駄だ!」

 

 

突っ込んでくるヘラクレスの首をフルパワーで蹴ってへし折った。首が向くはずのない方向に向いたヘラクレスはその場で倒れる。しかしその首は元の状態に戻り蘇生が完了した

 

 

「あと2回」

 

「う、嘘だ!嘘だ!」

 

「さあヘラクレス。次死ねばもうお前の命のストックは残り一つになる。さてどうする?」

 

「■■■■■■■────!!!」

 

 

 

向かってくるか……いいぜ!さらにダメ押しだ!

 

 

 

「身体強化……5倍だぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「うおらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「■■■■■■■■─────!!」

 

 

ヘラクレスは斧剣を振り下ろす、だがその斧剣ごと打撃で上半身を粉々に吹き飛ばした。さながら怪人をワンパンするハゲマントのように

 

 

「……あと1回」

 

『す、すごいぞ!この短時間でヘラクレスの残機を残り一つになるまで削りきった!もうこちらの勝利は揺るがないよ!』

 

「■■■■■■■────!!」

 

「へ、最後の雄叫びだな。だが、最後にお前を殺すのは俺じゃない……後は頼んだよ、オルトリアちゃん」

 

 

俺は身体強化を解除してオルトリアちゃんにあとを任せた

 

 

「いいだろう。マスターが聖杯を取り込んたことで魔力の制限が実質なくなったことにより、最大出力で放つ事ができるようになった我が宝具を受けるがいい」

 

「啼け、地に落ちる時だ。『卑王鉄槌』──極光は反転する。光を呑め!約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)!!」

 

 

最大出力で放たれるオルトリアちゃんの宝具。その光はヘラクレスを包み込み、跡形もなく消し飛ばした。す、すげぇ……

 

 

「俺の疑似界王拳より派手な物見せないでよ。霞むじゃん」

 

「あとは任せると言ったのは貴様だろう」

 

「そうだった!まあ、凄かったよ。ありがとう!」

 

「……そうか」

 

 

お、赤面してんじゃーん?なんだかんだ言って褒められるのは嬉しいのかなぁ?

 

 

 

『赤面しちゃって〜。褒められるのがうれしいのかなぁ?』

 

 

『赤面しているセイバーオルタが可愛いから襲う』

 

 

f〇kku!!何か襲うだよ。どうすんだよ魔力の制限が解除された宝具が俺に放たれたら!あれ食らったらさすがに……死にはしないけど普通にキッツいだろ!

 

 

てことで上です。これに関しては俺も心の中で思ってたことだからとやかく言えねぇ……

 

 

 

「赤面しちゃって〜。褒められるのがうれしいのかなぁ?」

 

「やかましい!貴様も最大出力のエクスカリバーの餌食にしてやろうか!」

 

「すいません。調子に乗りましたぁ!!」

 

 

 

俺はオルトリアちゃんに土下座した……ん?体が光って?あぁ!俺達が話してる隙にリっちゃん達がイアソンを倒して聖杯を回収したのか!

 

 

 

「拓也、アンタ本当に人間なんだよね?あの疑似界王拳?だっけ?を見てたら疑っちまうよ」

 

「俺は人間だよ。ドレイクさん」

 

「そうかい。どうせならアンタたちとこのもとに戻った海で航海したかったが……そうもいかないんだろう?」

 

「そうだね……俺達は元の時代に戻らなくちゃいけない。その時にドレイクさんからは俺達の記憶は消える」

 

「ま、ちょいと寂しくなっちまうけど、出会いあれば別れありってやつだ。潔く受け入れるさ」

 

 

流石ドレイクさん。ネチネチと別れを悲しまずにあっさり納得する。これが歴戦の海賊か……

 

 

 

「はーっ!やっとここから帰れるわ!さあ、行きましょうオリオン!愛の逃避行へ!」

 

 

「お前なぁ、せっかくの別れなんだからもうちょっとかっこよく決めようとかないわけ?まあいいや、もう疲れた。そんじゃあ拓也、お前とはここで別れだが、いずれは違うナリでお前さんとは出会いたいもんだ。じゃあな!」

 

「おう、またな!いつかお前も召喚するからそん時は今回できなかった話をいろいろしような!」

 

「あぁ、楽しみにしてるぜ!」

 

 

オリオンとアルテミス様は光に包まれて消えていった

 

 

 

「これで私達の役割もおしまいか。あーあ、結局最後の最後まで拓也にいいところを持っていかれたわね」

 

「え?最後の最後に決めたのはオルトリアちゃんじゃ……」

 

「そこはいいのよ。でも(ステンノ)駄妹(メドゥーサ)もいなかったけどアンタ達との旅はそれなりに楽しかったわよ。特に拓也があの変態を殴ったときはスカッとしたわ」

 

「ぼくも、たのしかった。ますたー、も、みんなも、ぼくのなまえよんでくれた。ぼくにおびえなかった!」

 

「よく見たら、可愛いやつじゃねえか。アステリオス」

 

「かわ、いい?」

 

「おう、かわいいぞ」

 

「かわいい、うれしい!」

 

 

体は滅茶苦茶でかいけど、よく見れば顔とか愛嬌あるし、可愛いよな。なんというか、デカい小動物みたいな……矛盾してんなこれ

 

 

「ふふ、楽しませてくれた褒美に、接吻ぐらいはしてあげてもよろしくてよ?」

 

 

 

『お願いしまーす!!』

 

『だが断る!』

 

 

 

お願いしまーす!!

 

 

 

 

 

 

「お願いしまーす!!」

 

「ふふ、なら跪きなさい?はい──ちゅっ」

 

 

 

エウリュアレ様は俺の頬にキスをしてくれた。流石に口ではなかったけど、とてつもなく幸せを感じている。これで俺にキスしてくれたのはマリーちゃんを入れて2人目か。幸せです

 

 

「ありがとうございます……これで寿命が3年は……んぎっ!?いだだだだだだ!?」

 

「ちょっ!?たっくんどうしたの!?」

 

 

な、なんだこの痛みは!?ま、まさか!疑似界王拳の反動か!流石に3倍から一気に5倍まで引き上げたのはマズかったかァァいでででてで!!

 

 

『おそらくあの疑似界王拳による反動だろう。見れば分かる、あの技は身体に大きな影響を及ぼすものだろう?』

 

「ま、そうだな……加減を間違えれば体がぶっ壊れるだけじゃすまねぇ。コントロールに失敗したらまあ……結構取り返しのつかないことになるな」

 

 

『は?』

 

 

あ、やべぇ。この事は言うべきじゃなかった……み、みんなの顔が怖ぃぃ……

 

 

 

「……たっくん」

 

「は、はいぃ!?」

 

「その疑似界王拳って技、あんまり使わないでね?」(暗黒微笑)

 

「はいぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

 

俺はリっちゃんの暗黒微笑に恐怖を覚えて情けない返事をした

 

 

 

「あんなに強かったのに、まったく戦闘能力のない女の子に逆らえないんだね」

 

「まあ、殿方には色々あるものですわ。あの変態の事は理解したくありませんが」

 

「黒髭なぁ、あいつとはまた話をしたいもんだ。同志としてな」

 

「あれと会話したいって、マスターも随分不思議な趣味してるね」

 

「ま、まあ言い換えれば誰とでも態度を変えずに接することができるということですわ」

 

 

 

そ、そうだよね!俺の趣味が悪いとかないよね!……あ、もうそろそろ時間か

 

 

「そんじゃあ、みんなまたね!もし召喚できた時は色々話そうね!」

 

 

そう言って、俺達はレイシフトでカルデアに戻った

 

 

 

 

 




はい、今回の話はオケアノスに入る前から考えてたので書けてよかったです。まあ今回の聖杯の魔力を取り込むとか疑似界王拳とかは拓也だから、ということで納得してください

ていうか魔神柱すら出てこなかったな

イベストを書くか書かないか

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