あの、マスターに選択肢なんていらないと思うんですけど 作:作刀
「よっし、到着したな。このデカい建物がヴィクターじいさんの屋敷だ」
「ほえ~」
これがヴィクター・フランケンシュタインがいる屋敷か。たしかにデカいな。だが異様な雰囲気をまとってるな
「気を付けろよ。あちこちに結界やら何やらが仕掛けてあるから知らずに触ると、サーヴァントでも多少痛い」
「なら俺は大丈夫か」
「うん、お前のことは初めから心配してねえから」
「そんな」
モーさん、なんて辛辣なんだ。心は硝子だぞ?それはそうと、ホントに俺に効かないのかは分からない。サーヴァントの宝具にも耐える俺の肉体に通せる罠がもしかするとあるかもしれない
『地雷を全部踏み抜いていく』
『ケガはしたくないから慎重にいこう』
慎重に行こうか。もし地雷踏んでドカーン!とかになったら俺はよくても周囲に被害が出る。それは避けなければならない。ということで用心深くいこう
「まずは入り口の扉だ───」
「待て!それ以上進むんじゃあない!もし足元に地雷でも置いてあったらどうするんだよ!」
「なんだ急に叫びやがって、んなもんいちいち気にしてたら進めねえだろ」
うん、なんか急に叫んたけどこれ俺の意思じゃないよ。勝手に口が動いたの。慎重とか言っても一歩進むだけでこれは流石に警戒しすぎだろ。モーさんの言う通り進めなくなるわ
「まあいい、あのでかい扉の───クソ、遅かったか」
「建物の入り口に誰か……背の高い、あの人影は……
ホントだ、なんか居る。なんだこいつ確実になんかヤバイ薬やってるだろ、目がイッちゃってるよ。絶対ここにいる爺さん死んでるだろ。こいつ人間とか躊躇なく殺しそうだし
『仇を取るためにぶっ飛ばす』
『ヤバい奴には関わらないのか一番。ここは大人しく去ろう』
まあ、顔も見たことないから仇とか言われてもあれだけどこいつ放っといたら絶対なんかやらかすと思うからここで始末しとこう。下に関しては逃がしてくれねえだろ。背中見せた瞬間刺されるだろ。てことでぶっ飛ばします
「ヴィクター・フランケンシュタインの仇ィ!!」
「ああ!?選さんの蹴りが顔面に炸裂しました!」
俺は地を蹴り一瞬でイカれピエロに近づき顔を蹴った。するとピエロは扉を突き破って屋敷まで吹き飛んていった
「よしモーさん!クラレントブッパだ!あのピエロを消し飛ばしてやるんだ!」
「移民だろうがなんだろうがあのジジイもブリテンの民だ。それをアイツは……無断でオレの物に手を出したんだ。あの道化野郎には死んでもらわなくちゃなぁ!」
モーさんはピエロか吹っ飛んでいった屋敷に向かってクラレントをぶっ放した。死んだなあいつ。そういやあいつ一言も喋らずに消えていったな。まあほぼ不意打ちだったから仕方ないんだけどさぁ
『モードレッドにハイタッチをしてもらう』
『敵を倒したから喜びのダンスを踊る』
ハイタッチしような!喜びのダンスはまた次の機会ってことで!いやあやってくれるといいなぁ!
「モーさん!ハイタッチをしよう!」
「あ?なんでオレがテメエと……」
「いいじゃん!一緒にあのピエロぶっ倒したんだからさあ!」
「……チッ、今回だけだぞ」
『もぉ、素直じゃないんだからぁ』
『照れてんのか?かわいいとこあるじゃん』
おいやめろ、俺殺されるだろうが。さっきピエロに放ったクラレント俺に飛んでくるじゃん。でも言わなきゃためなんだろ?わかってんだよクソが!まあ今回は上だな。下はもうかわいいって言ってるしこれはアウト
「もぉ、素直じゃないんだからぁ」
「おう、お前もあの道化野郎と一緒に死んどくか?」
「ごめんなさい」
俺は光の速さで土下座した。あまりの美しい土下座に自分でも感心してしまった
「おお、真っ事美しい土下座よなあ。流石マスターであるな」
「はい……マスターにここまで美しい土下座ができるなんて……」
「まあこれまでもいろいろやらかしてこんな風に土下座してたらこうなったんじゃろうな」
「■■■■■■■───」
「あはは、ほんとはしなくてもいいように行動したほうがいいんだけどね……」
ほんとその通りですよねブーディカさん。俺だってこんな美しい土下座ができるようになるまでやりたくなかった。それもこれも全部選択肢の仕業なんだ。控えめに言って死んでくれ誰がお前のこと好きなん?
「土下座をマスターするぐらいなら初めからそのようなことにならないように行動すればいいのだろうが、残念なことにマスターにはそれが出来ない。呆れるほどに学習しないからな」
「棘あるなぁ」
棘ありすぎてトゲアリトゲナシトゲトゲみたいになっちゃうよ(?)まぁアイツケツにしかトゲないけどな。あれ?じゃあ俺もケツにトゲ生えんの?え、嫌だ
「トゲアリトゲナシトゲトゲは嫌だぁぁぁぁぁ!!」
「うわっ!?びっくりしたぁ……」
「おい、やっぱこいつ口縛っとけよ」
「いえ、選さんは紐で口を縛ってもその強靭な顎力で紐を噛みちぎってきますから……」
「どうやりゃ黙らせられんだこいつは」
ごめんね。今回は選択肢とか関係なく俺が悪かった。トゲアリトゲナシトゲトゲになるのが嫌すぎて思わず叫んでしまった。ヤバい、選択肢に奇行をさせられすぎて自ら奇行をしてしまうほどに汚染されてしまった……!?
まあいいや。このあとは屋敷の中に入って図書室のようなところに入った。幸いクラレントをぶっ放したときに壊れてなかったようだからそこで色々探していたら何やら計画の存在を突き止めたんだとか。確か計画の名前が魔霧計画。計画の主導者はP、B、Mの3名。おそらく英霊らしい。まあそんな事はどうでもいいんだ。大事なのはもう一つだ。そう、女の子がいたんだよ!俺は心の中で狂喜乱舞したよね。まあモーさんによればこの子は人造人間らしいけど。にしてもこの子、ウゥ……とかアア……しか言わないからヘラクレス同様なにが言いたいのか全く分からん。ちなみにこの子はリっちゃんによってフランちゃんと呼ぶようになった
「とまあこんな事があった」ボロボロ
「……大丈夫かい?」
いやぁ、ジキルがフランちゃんを調査するという名目であちこち触ってたところに選択肢が便乗してジキルよりも念入りに弄ったからフランちゃんにアッパーされて天井に突き刺さってその後に沖田ちゃんとリっちゃんから俺をボコるように言われたヘラクレスにボコボコにされて、そっからあの屋敷で起きたことを話して今に至る
「君、あれでよく死なないね……」
「耐久力はガチだから。あ、フランちゃんそんなに俺から距離取らないで、嫌われたら俺一週間はずっと号泣しちゃうから」
「こればかりは謝って済む話でもないだろうな。人造人間とは言え、女性の体を触りまくったのだから」
「うむ、拓也はいつか背中刺されて死ぬな」
「物騒な事言わないで?」
俺が刺されるとか言われて震えていると、ジキルからまた依頼を受けた。今度はなんか魔本とか言うのを対処してほしいらしい。まあそのためにせっかく帰ってきたのにまた外に出ることになってしまった。はあ、さっさと終わらせて寝よ
こいつは神だろうが悪魔だろうが王だろうがなんだろうが女であればセクハラして口説こうとするのでマジで背中を刺されて死ぬかもしれない。背中だけで済むかな……?