あの、マスターに選択肢なんていらないと思うんですけど 作:作刀
「はっはっはっは!………迷った!!」
ああああああああああ!!寄り道するんじゃなかった!!すぐ戻れば逸れないだろうと、たかをくくっていたら見事にみんなを見失ってしまった!これに関しては寄り道した俺が悪いから選択肢にも文句は言えねぇし……
『逸れたなら壁を破壊しながら進もう』
『みんなが見つけてくれるまで座り込んでおく』
ブチ抜きます(固い意志)こんなところでずっと待ってられっかよ。俺はどんな時も見つけられる側より見つける側だ。まあはぐれたの俺なんだけどな!まあそんな事どうでもいいや。さっさとみんなのこと探しますか!
「ウオオオオオオオオオオ!!」
ドドドドドドドド!!!
地下道の壁をいくつもぶち破りながら俺は止まることなく突き進む。途中で宙に浮く本とかヘルタースケルターやらがいたが壁と一緒に粉砕してやった。でもなんだろう、みんないなくね?
俺が壁をブチ破りながらみんなを探し始めてもう数時間は経つ。だが一向に見つかる気配がない。もしかしてみんな帰ったか?いやいや、俺のこと置いて帰るなんてそんな事するわけ……あるかもしれないな。だってみんな俺の事どんな状況でもヘラヘラした顔で帰ってくる能天気野郎って思ってるからな。この前カルデアスタッフの人から聞いたよ。でも俺を1人にしていいのか?俺、というより選択肢が盤面を荒らすだけ荒らしてそのままにするから後処理が面倒くなるぞ
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「…………帰りてぇ」
壁をぶち抜き続けてもうどれだけ経ったかな。周囲の景色がなんも変わんねえからどれだけ時間が過ぎたのかも分からん。もう1日2日は過ぎてるんじゃねえかな。でも仕方ないんだよね。だって永遠に『まだまだみんなを見つけるまで壁を破壊し続ける』てのと『地下に住もう。意外と住心地が良さそうだ』て二択をやらせてくるから一生壁壊し続けてるんだよな。そろそろ地下なくなるって。ていうかみんなもみんなでなんで俺の事探しに来てくんないの?新手のイジメでしょこれ。うるさい奴は要らないから放っておこう的な。うわっ、邪魔者扱い?俺泣いちゃう……
『壁を壊し続けるのは飽きた。地上に出よう』
『逆だ。地面を掘り起こして更に下に行こう』
出るわバカタレが。ていうか壁壊させまくったのはお前のくせして何が飽きただよ。何も飲み食いしてないせいでクソ腹減ってんだよこっちは。しかもずっとジメジメした地下にいるから気持ち悪いし。ふざけやがって。まあ?帰れるなら帰りますよ
「さて。いちいち来た道を戻るのは面倒だ……というかもう分からん。てことで………ハッ!」
地面を強めに蹴る。天井を何度もブチ破り、最終的には地上に飛び出すことができた。フッ、最初は寄り道から始まった地下迷宮探索。まさか長時間ずっと壁を壊し続ける羽目になるとは思わなかった。だがこうやって出れたからには、後は屋敷に戻るだけだ。待っててねみんな!
「…………」
「ねえ、たっくんもさ、子供じゃないんだから迷子になんてならないで?」
「こ、子供じゃなくても、迷子になることは、あるんじゃないかな……?だって地下だし……」
「たっくんが寄り道したからだよね?」
「………」
ぐうの音も出ねえ。とりあえず屋敷に戻ってきた俺は、リっちゃん達がいなかったら待っていたら、帰ってきたのでおかえりといったのだがそのまま説教が始まってしまい、1時間ほど経過した
『素直に謝る』
『超言い訳タイム』
謝らせていただきますこの期に及んで言い訳なんてしたら説教が長引いてしまう。ていうか素直に謝れるんなら普段からそうしてくんない?ていうか出てくんな
「ごめんね……」
「……うん、ちゃんと謝ってくれたから許すよ。もう勝手に行動しちゃだめだからね?」
「はい」
いや、優し……リっちゃんが天使に見えてきた。いやもともと可愛らしい天使みたいな容姿なんだけど。性格いいよなぁ……将来はリっちゃんと結婚するんだ
『求婚する』
『求婚してもらう』
…………いや違うじゃん。思うだけで口にするのはダメなんだよこういうのは。お前が俺に求婚させて何度痛い目見たと思ってんだお前は。だが、出てきたからにはするしかない……俺は求婚される側よりする側のほうがいい。ということでリっちゃんに求婚します
「リっちゃん、結婚しよう」
「反省してる??」
「すいませんごめんなさ───ヒュッ」
「……」
ひ、ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ……お、沖田ちゃん?なんで首筋に刀を……?あっ待って当てないで。首から血が流れてきてるから
「えっと、沖田ちゃん、当たってるんだけど……」
「当ててるんですよ」
この言葉を女の子に言われて嬉しくないことってあるんだ。愛じゃなくて殺意を感じる。刀じゃなくて胸当ててよ。沖田ちゃんせっかく素晴らしいおっぱい持ってるんだから。あっ、痛い
「痛いよ沖田ちゃん……」
「なぜ今藤丸さんに求婚したのですか?」
「したかったから……ヒエッ」
「そうですか。どうやら首と胴体を離れ離れにしなければならないようですね」
「ごめんごめんごめん!!今のは冗談だから!」
「は?」
「コヒュッ」
俺の失言により怒りが収まったはずのリっちゃんに再び火がついてしまった。これもう選択肢の事言えねえな。あ、待って沖田ちゃんから刀貰って振り被らな……振りかぶった!?
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
「こんの嘘つき幼馴染ー!!嬉しいなって思った乙女の純情な心を弄んで!そんなたっくんは真っ二つになるべきだよ!」
「まさか、人生で2度も真剣白刃取りをするとは……むやみに刀を振り下ろすのはダメだと思うな。俺人間だよ?」
「あの時も普通に沖田の攻撃を白刃取りしといてよく言うわ」
「ノッブ、シャラップ」
こんな感じの拮抗状態が10分ほど続いた。リっちゃんの気が済んだのか、刀を沖田ちゃんに返した瞬間俺は2人にノータイム土下座をした。沖田ちゃんには後でめちゃくちゃ愛してるって伝えたら顔真っ赤にして照れていた。可愛い
で、その後は俺が一日地下を彷徨っていた間に色々やっていたそうだ。今はその話を聞き終わった所。俺の知らないうちにいろいろ進んでんなぁ……
「へぇ、チャールズバベッジねぇ。そいつと会って次の目的地を知らされたと。ありがたいねぇ。で、どこに行くの?」
「地下ですね。ミスター・バベッジはそう言いました」
「ええ!?また地下ぁ!?」
「なんだ、文句あんならついてこなくていいぞ」
いや、行くけども。数時間前に地下から出てきたのにまた地下?選択肢の野郎がまた迷子になるような選択肢を出さないといいが……まあ、行くっきゃねえよなぁ
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地下に潜ってから数時間。俺はジャックちゃんを抱っこしながら歩いている。ジャックちゃんは1日俺が離れてたから、もう離れないようにと抱っこを要求してきた。もちろん二つ返事でOKしたさ。お母さんが可愛い娘のお願いを聞かないわけないでしょうが
「みんなごめんね。ジャックちゃん抱っこした状態だとあんま激しく動けないから戦闘任せちゃってるけど」
「いや、正直マスターが暴れるせいで我々の出番はそれほどない。故に不完全燃焼であったのでな、むしろいつもより多く戦闘ができる分、気分も上がるというものよ」
「小次郎さんの言うとおりです!それに私達はマスターのサーヴァントなのですから、遠慮なく頼ってください!」
「と、言うわけだ。マスターは大人しく観戦しているといい。なにせ私達だけでなく藤丸のサーヴァントもいるのだからな」
「おいおい、オレのこと忘れんなよ?」
『あ、そういやいたなお前』
『だって君、弱いもんww』
煽んな!モーさん俺に当たり強いんだからぶん殴られるだろうが!いやそれどころかクラレントをブッパされるかもしれん。まあ死にはしないが痛いものは痛い。なんでこんな事しなきゃいけねーんだろうなぁ……
「あ、そういやいたなお前」
「よし殺す。敵の親玉の前にまずお前から消し飛ばしてやるよ」
「待て!俺は今ジャックちゃんを抱っこしている状態だ!俺だけならいいが今は駄目だ!」
「……チッ」
「がち舌打ち……」
「うん、100%拓也が悪いねこれは」
「学ばんやつじゃのぉ……」
そこ、うるさいよ。俺だって分かってるさそんな事。でも選択肢とかいう邪神のせいで俺の意志と関係なく勝手に行動しちゃうんだ……消えてほしいな(届かぬ思い)
早く終わらせたいからってあまりにも雑にストーリーを進めてしまった。だが僕は後悔していない