あの、マスターに選択肢なんていらないと思うんですけど   作:作刀

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8話 敵との会話が全部オンドゥル語になるとかあるんだ(呆れ)

 

「──ふわぁ……」

 

「リっちゃん、眠いの?」

 

「そうだね、今日だけで色々あったから……」

 

「そっか、そろそろいい時間だし寝ててもいいよ。まあ、布団とかはないけど」

 

「うん、そうしようかな……」

 

「よし、槍ニキは俺と一緒に起きててね。全員寝て奇襲でもされたらまずいからね」

 

「おう、いいぜ」

 

「マスターは寝ないんですか?なら私も一緒に」

 

「それなら私も、サーヴァントに睡眠はあまり必要ありませんから」

 

 

ん〜、話し相手が増えるのはありがたいけど女の子を起こしておくわけにはいかないからなぁ……

 

 

『バカ野郎!夜ふかしはお肌の敵だ!女の子は寝ていなさい!』

 

『やっぱり俺も寝たいから槍ニキだけ起きててもらう』

 

 

おい、お前槍ニキの扱い酷いだろ。なんで俺から一緒に起きてて欲しいって言ったのに俺が寝たいとか言うんだよ。まあ槍ニキならいいって言ってくれそうだけど俺の良心がそれを許さねえ。だからといって急に叫ぶのもどうかと思うけどな?でも下は気が引けるから上で

 

 

 

「バカ野郎!夜ふかしはお肌の敵だ!女の子は寝ていなさい!(サーヴァントが肌荒れするのかどうかは知らない)」

 

「で、ですが……」

 

「マスターが起きているのに私だけ眠るというのは……」

 

「いいのいいの。ていうかむしろ寝ててほしい。俺リリィちゃんやジャンヌちゃんの肌がカッサカサになったりしたら1年は泣くから」

 

「それは泣きすぎだろ」

 

「どうしても寝ないと言うのなら令呪を使ってでも寝かせるから」

 

 

俺は右手の甲にある紋章のようなもの(デザインは想像にお任せします)を見せながらそういう

 

 

「おいおい、そこまで寝ててほしいのかよ」

 

「うん」

 

「マスターがそこまで言うのなら、分かりました」

 

「リリィさんが引くのなら私も大人しく引きます」

 

 

やっと引き下がってくれたか。でも寝てもらうためなら令呪を使うことも辞さない。可愛い女の子は美しいままでいてほしいからね

 

 

「じゃあ槍ニキ、俺達は周囲の見回りでもしてよう」

 

「おう」

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

「ねぇ槍ニキ」

 

「どうした?」

 

「ジャンヌちゃんがルーラーとしての能力はほとんど使えないって言ってたじゃん?」

 

「そういや言ってたな。で、それがどうしたんだよ」

 

「もう1人のジャンヌちゃんがもしルーラーの力を使えるんだとしたら、こっちの居場所は筒抜けなわけだ」

 

「……確かにそうだな」

 

「それならもし俺達から敵の方に行ってもすぐバレて袋叩きにされるのがオチだ。そこで1つ考えたんだ」

 

「なにを?」

 

「サーヴァントの居場所が分かるってことはさ、裏を返せばサーヴァントしか居場所を特定できないってことなんじゃないかな?」

 

「言われてみれば確かにそうだな」

 

「それならサーヴァントを連れていかなければいい」

 

「おい、まさかお前……」

 

 

槍ニキが何かを察した様な顔で俺を見る。多分槍ニキが思ってることと俺の考えは一致してると思う

 

 

「そう、人間である俺1人なら仕掛けに行ってもバレないわけだ」

 

「嫌な予感が的中しちまった、けどそれを許してくれるとは思わねえぞ?特にリリィやマスターにジャンヌとかな」

 

「そこで自分を出さないあたり俺の事を信頼してくれてるのかな?」

 

「まあ、ある意味信頼してるな。問題を起こすことに関してお前の右に出るやつはいねえと思ってる」

 

「褒めてんのか貶してんのか分かんねえな」

 

「褒めが3割で貶しが7割だな」

 

「ぶっ飛ばすぞテメェ」

 

「お、やるか?」

 

 

やってやろうじゃ……いや、ここで槍ニキとドンパチやったらみんなが起きちまう。ここは抑えよう

 

 

 

「まあ、反対はされるだろうね」

 

「そりゃそうだろ。だが1人で行って何すんだよ。敵戦力を減らすのか?お前ならできなくもねえだろうが」

 

「いやいや、俺がするのはあくまで偵察だ。敵戦力の把握とかね。まあ場合によっては戦闘もするだろうけど」

 

「結局戦うんじゃねえか」

 

「そうだね。まあこの案は一旦心の中にしまっとくよ」

 

「そうしとけ」

 

「さて、見回りはこの辺にしてそろそろ戻ろうか」

 

 

俺と槍ニキはみんなのところに戻る事にした。まあ奇襲とかは来なさそうだし俺達も寝るか──

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、後頭部に柔らかな感触がした俺は目を覚ます。すると大きな双丘からジャンヌちゃんの顔がのぞいていた……

 

 

こ、これは!?全男子が夢見る美少女の膝枕!?え!そんな役得があっていいんですか!?

 

 

 

『顔をうつ伏せにしてジャンヌの香りを堪能する』

 

『このまま抱きついて胸に顔を埋める』

 

 

寝起きで何やらそうとしてんだテメェ!!せっかく膝枕してくれてるのにそんな事したらもうしてくれなくなるだろうが!!そうなったらお前のせいだからな!ふざけんじゃねえぞマジで

 

 

……胸に顔を埋めるのは流石に殺されそうだから香りを堪能するか。ああ、楽しみだな(死んだ目)

 

 

 

「すうぅぅぅぅぅぅ!はぁぁぁぁぁぁ…!」

 

「な!た、拓也さん!そんな、ダメです……!」

 

「すぅぅぅぅぅぅ……」

 

「拓也さん!?」

 

「……むぅ」

 

「へ?リ、リリィちゃん?」

 

「ジャンヌさんばっかりずるいです……」

 

「……グハッ!?」

 

 

これは……リリィちゃんが俺に嫉妬している!?な、なんて破壊力だ……!?これは俺でも耐えられない……!

 

 

『我が生涯に一片の悔いなし』

 

『ふ、効いたぜこいつは……』

 

 

はは……俺もうここで死んでいいかも

 

 

「我が生涯に一片の悔いなし……」ガクッ

 

「た、拓也さぁぁぁん!?」

 

「ま、マスター!?」

 

 

俺はサムズアップしながらジャンヌちゃんの膝の上で生涯を………ぐあああああ!?

 

 

「バカかお前。もう昼だぞ?また寝るつもりかよ」

 

「槍ニキィ……!テメェよくもやってくれたなぁ……?せっかくの幸せタイムを邪魔しやがってゴラァ!」

 

「お前がなんかしたときは今みたいに蹴り飛ばしたり殴ったりしていいってマスターから許可が出たからな」

 

「リっちゃん!?」

 

「だってそうでもしないとたっくん止まらないじゃん」

 

「うう……」(泣)

 

 

俺に味方はいないのかよ……

 

 

 

「ああ、拓也さん、泣かないでください……」

 

「マスター、その、私達は蹴ったりなんてしませんから!」

 

「二人ともぉぉぉぉぉ……!」

 

 

やっぱりリリィちゃんとジャンヌちゃんは違うなぁ……でも、リっちゃんが言ったことも愛情の裏返しだってこと、俺にはわかりますよ、ええ。なんたって子供の頃からの幼なじみですから?リっちゃんとリリィちゃんとジャンヌちゃんの3人でハーレム結成……なんだこの世の全ての男から殺されかねない最強の布陣は。ほら、羨ましがれよ?

 

 

「さて、これからどうする?」

 

「こいつ切り替え早すぎるだろ」

 

「あまりに早い切り替え、私でなければ見逃すところでした」

 

「マシュ?たっくん色に染まって行っちゃってるから。今ならまだ間に合うから戻ってきて?」

 

「ふふ……そうですね、今からラ・シャリテという街に向かおうと考えています」

 

「その街に行けば手がかりがつかめるんだね?」

 

「わかりませんが、恐らくは」

 

「よし、行こうか。善は急げだ」

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

 

「もうすぐラ・シャリテに到着します」

 

「一応財布持ってきたけど1431年じゃ絶対使えないよね。ていうかそもそもフランスだし日本の金は使えないと思うけど」

 

『待ってくれ。君たちが行こうとしている街からサーヴァントの反応を探知した……あれ?でも遠ざかっていくぞ!ダメだ、ロストした!早すぎる!』

 

 

サーヴァント達が遠ざかっていった……?まさか!

 

 

「クソ!街が燃えてやがる!?」

 

 

『1人で街を見に行く』

 

『自分だけ残ってみんなに向かわせる』

 

 

選ばせる気ねえだろ!?俺は自分だけ助かろうとかそんな気は一切ねえよ!それにみんなで行けばあの街に行ったことがバレてまた戻って来る可能性もある、そのリスクを考えれば1人でいくのが得策か

 

 

 

「急ぎましょう!」

 

「待つんだ」

 

「拓也さん!?なぜ止めるんですか!!」

 

「今みんなであの街に行けば居場所がバレてまた戻ってくるかもしれない。そうなれば危険になるのはこっちだ」

 

 

俺は大丈夫だけどマシュちゃんはまだデミ・サーヴァントになってから経験が浅いしジャンヌちゃんは本来の実力を発揮できない。それにリっちゃんなんてただの人間だ。最終決戦でもない限り危険にさらされてほしくはない

 

 

「それは……」

 

「マスター!ならせめて私を……」

 

「ダメだ。悪いけどこれはマスター命令だ……大丈夫、少し確認したら戻って来るから、ね?」

 

 

「……分かりました。でも、絶対無事に戻ってきてくださいね」

 

「もちろん」

 

 

 

 

俺はそう言ってラ・シャリテに走っていく

 

 

 

 

街に到着したが、もはや人は生きていないような惨状になっていた。……ここはダメそうだ、みんなの所に戻ろう

 

俺が戻ろうとした時、瓦礫から何かが出てきた、これは……ゾンビ?まさか、この街の人達がゾンビになったってのか!

 

 

『バイオ◯ザートかな?』

 

『そこは人として死んどけよ』

 

 

テメェに倫理観ってもんはねえのかよ!?少しは悲しめよ!でもジャンヌちゃん達を連れてこなかったのは正解だったな。特にジャンヌちゃんは街の人達を守ろうとしていた、そんな人達がゾンビになってるのなんて見たら悲しむに決まってる……俺が弔ってやる

 

 

 

 

 

 

─────────

 

 

 

 

 

 

「これで全滅か?いや、まだワイバーン共がいやがる!待て!その遺体は食わせねえぞ!」

 

 

 

遺体を食おうとしていたワイバーン共を斬る。俺の前でシリアスなんてさせねえぞ?いやまあ、街壊されてる時点で結構あれだけど……まあ戻るか

 

 

『選くん!まずいぞ!去っていったサーヴァント達がこちらに戻ってきている!』

 

「なんだと!?数は?」

 

『嘘だろ……?5騎もいるぞ!』

 

『選!今すぐ撤退しなさい!』

 

「いや、もう無理だ。来やがった」

 

 

俺の前には5人のサーヴァントがいた。1人はジャンヌちゃんにそっくりな黒い女の子。多分あれがもう1人のジャンヌちゃんだな。それと白髪のおっさんと目を仮面で隠した女の人、紫髪のなんかエッチな格好した女の子と剣を持った金髪の子がいる

 

 

「いつまでたっても竜たちが戻ってこないから見に来てみれば、まさか人間相手に全滅させられているとは」

 

「君がこの街を焼いたジャンヌ・ダルクだね?」

 

「ええ、知っているようなので自己紹介は省きます。それで、貴方は何者?私の竜を全滅させたようですが……」

 

 

『ここは派手に自己紹介をしよう。インパクトは大事だ』

 

『名乗るほどのものじゃない、ただのしがない侍さ』

 

謙虚に行くか派手に行くかってことか……よし、ここはド派手に行こう!インパクトは大事だからね!

 

 

「我が名は選拓也!竜の魔女を討ち取りオルレアンを救う者!ここで会ったが百年目、刀の錆にしてくれようぞ!」

 

「……ふふ、アハハハ!ねぇ聞いた?この人数差で私達に勝つつもりよ?……竜を倒したからって調子に乗っているようね」

 

 

さて、厄介なことになったな。いや、むしろ探す手間が省けてラッキーってとこか?まあ、どうでもいいか

 

 

俺は刀を抜いて構えようとする、その時

 

 

「マスター!」

 

「なかなか戻ってこねえから来てみたら、まさかこんなことになってたなんてな」

 

「ッ……貴方は」

 

「……こ、こんなことって、ねぇ、お願い。誰か私の頭に水をかけてかけてちょうだい。まずいの、やばいの、本気でおかしくなりそうなの」

 

 

『急に何いってんだこいつ、頭おかしいのか?』

 

『オンドゥルルラギッタンディスカー!』

 

 

急に悪口言うのもあれなんだけどさぁ……よりにもよってなんでオンドゥル語なんだよ!?絶対聞き取れねえよ!?やめとこうぜ?煽ってると思われるじゃん。ていうかなんでそのセリフなんだよ。もっと他にあったでしょ。まあいいや。頭おかしいとか言うよりはオンドゥル語のほうがマシか……

 

 

「オンドゥルルラギッタンディスカー!」(ほんとに裏切ったんですか)

 

「……は?」

 

「あの、マスター?」

 

「あーあ、まーた始まったぜ」

 

「シリアスが消し飛ぶ瞬間だよ……!」

 

「ここからは選さんの独壇場ですね」

 

『緊張感ないなぁ……』

 

 

あのね?俺もやりたくてやってるわけじゃないのよ。でもね?俺には逆らえないんだ……!

 

 

『ここからの会話は全てオンドゥル語で話す』

 

『喋らない代わりに全裸になる』

 

 

これは選択肢とは言わねぇよ!?加減しろよ馬鹿野郎!さっきから気合い入れ過ぎなんだよテメェ!頼むから大人しくしててくれよ!もうオンドゥル語で話すからもう出てくるなよ!?

 

 

「あなた今なんて言ったの?」

 

「ナズェミテルンディス!」(なぜ見てるんです)

 

「だからなんて言って……」

 

「フジャケルナ!モアイ!」(ふざけるな、もういい)

 

こいつ話が通じないんだけど!?ちょっとなんとかしなさいよ!

 

 

俺の奇行に黒ジャンヌちゃんが痺れを切らして頭を抱えながら俺の後ろにいる仲間達にそう言った。だが俺の仲間達は呆れた感じで言って直るんだったらこんな事にはなってない。みたいな顔してた。ホントごめん。雰囲気もクソもねえわ。もういいからさっさと戦おうぜ?

 

 

 

「イツマデグジュグジュシテンノヨ!」(いつまでグズグズしてんのよ)

 

「もういいです。燃えなさい」

 

「コンビニノクセニ……フザケルナ!」(コピーのくせに、ふざけるな)

 

 

ああやばい、戦闘始まったわこれ。この喋り方のまま戦うのは少し、いやかなり精神ダメージがでかいがやむを得ない。

 

 

やってやるぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




多分拓也君と契約したサーヴァントは絆レベルが秒で上がる、みたいな仕様になってますね。そうじゃないと特に長いこと一緒にいたとかじゃないのにリリィとかジャンヌからの好感度が高いことの説明がつかん。(仮契約も例外ではない)
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