死にゆく者より敬礼を
「これからどうするんだ?」
「.........先輩?」
とある少年はとある少女に問いかけた。
少年の髪は黒い。少女の髪は白いようで、灰を纏ったように霞んでいる
その対比がモノクロの世界に溶け込んでいた。
「...............来ないで」
「冷たいねぇ......これでも結構仲良くやってたと思ったんだけどなぁ」
少女は少年に銃を向ける。
その銃口は確かに殺意を纏い、少年に狙いを定めている。
全てを拒絶するように彼女の瞳は暗く、それと同じように少年の表情も暗い。
まるで双方とも感情が欠落したように表情が動かない
「キヴォトスはもう終わり。」
「だからどうした?」
「
「先生はどうするつもりだ」
「これは先生の願いでもある」
「俺の知ってる“先生“ってさ___________
少年は少女の隣に佇む石像に指を刺す
石像はその言葉に一瞬反応したようにぴくりと動いたように見えた。
だがそれも一瞬で、降り頻る雨に遮られて誰の目にも映らなかった
「それはもう先生じゃない」
「違う」
「まだわかってねぇのか?それはもう死体だ」
「違う」
「肉の形を留めてるだけの棺だ」
「......違う」
「シッテムの箱もカードも機能してない時点で、誰よりも先に気づいてたのはお前だろ」
「うるさい」
「もういい」
「もう良い」
二人はどうやら話し合いは辞めたようだ
話が平行線になるのは良くない。
「今度こそ“それ“は俺が処理する」
「させない」
少年は懐から仮面のようなフルフェイスマスクを取り出し_____
「アツコの仇もここで取る」
悲しくて、どうしようもない感情を
『バレット』
そして、青色のカードキーのようなものを取り出し、起動させる
ギリッ、と軋むまでそれを握りしめ、拳銃のようなガジェットに装填する
「......うん」
少女も覚悟を決めたように一瞬目を瞑り_____
「先生、お願い」
佇んでいた石像も同じように動き出す
『オーソライズ』
KAMEN......RIDER.........KAMEN......RIDER.........
_______我々は望む、ジェリコの嘆きを
『ショットライズ』
____________我々は覚えている、七つの古則を
『シューティングウルフ』
The elevation increases as the bullet is fired.
曇天の上から月の光が少しだけ覗いた。
今日がこんな日でなければ良く月が見えていただろう。
『......ごめんなさい』
「ごめん」
『“私からも許してほしい“』
何も聞こえないのに、その声が聞こえた気がしたのは気のせいだろうか
「......別に怒ってないから、いいよ」
でも、一応そう返しておいた
そして、
弾丸を、放った
願いの形は捻れて歪んだ。
この結末を望んだのはお前だろう?
『先生』