アリウスクソボケオオバッタ   作:カブライニキ

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なんかバーが赤くなっとる……


そうだ、ゲヘナいこう
EX1 そうだ、ゲヘナいこう 


 

「......ほむ.........」

 

自身のデスクでニヤニヤしてそうな言葉を呟く男は『秤アルト』

この小説の主人公であり、目下お悩み中の男である

 

「.........金がない」

 

 

アルトの最終目標は自らが身を置いている『アリウス自治区』で家族を守ること。

そのための兵器製作に取り掛っていたアルトであったが、なんと開発費用がまるっきりなくなってしまった。

 

生活に必要な金銭は別途で保管しているため生活困になることはないのだが、新型兵装を作れないのは結構な痛手だ。

別に戦争しようってわけではないのだが、使える一手が多いことに越したことはないだろう

 

「高額バイト、高額バイトー……」

 

そこでアルトはパソコンで『高額バイト』と検索する。

本来なら怪しさ満点+危険満載なのだが、今はそんなことでなりふり構っている場合ではない。こっちには身分証なんてないんだから

 

「……『学歴不問 大型検挙バイト』、ゲヘナ風紀委員会?」

 

乱雑とした違法サイト内では珍しいきっちりと作られたサイト。

さらにはしっかりとした呼び込み文句が用意されていた。

 

「......本物か?」

 

 

ゲヘナ風紀委員といえばあの混沌とした学園の治安を守るゲヘナの最高戦力。

それがこんな違法サイトにバイトの呼び込みをするか?あり得ない

 

「.............一応見てみるか」

 

 

訝しみながらも呼び込み文句(ブリーフィング)を確認する。

とりあえずワンクリック詐欺などではないようで安心した

 

 

動画が始まると、デスクに座った白髪の少女が映し出される。

 

 

『独立傭兵の諸君、これはゲヘナ風紀委員会からの正式な依頼よ』

 

静かに口を開き、その威風堂々たる風貌を露わにするゲヘナ風紀委員長_____

 

 

「......ヒナ?」

 

もこもこの白髪、紫色の瞳

そしてその威圧感に似合わぬ小さな体躯

 

秤アルトはその人物を1人だけ()()()()()

 

アルトは困惑した。いや、まだ顔見知りと決まったわけではない。人間というのいは瓜二つの風貌をした者が世界に二、三人は_____

 

 

『私はゲヘナ風紀委員長の空崎ヒナ。今回あなたたちにこの依頼をした本人』

 

 

はい完全に顔見知りですありがとうございました。

 

いやいやいやいや待て待て待て待て。俺が知ってるヒナってーのは......あの、もっと小動物みたいな貧弱な子なんですけど......

 

『依頼の詳細は、このブリーフィング後に出てくる契約書から読んでほしい。』

 

困惑が止まらないアルトを他所に、動画は刻一刻と終わりに近づいていく。

 

「ンーーーーー」

 

 

『腕に自信のあるものだけ参加してほしい。その分、報酬は弾むつもりよ』

 

 

うん、一回落ち着こう。

茶でも飲んでゴビゴビゴビゴビ

 

 

『この依頼によって発生した事故や事件については一切の責任を負うつもりはないわ。

 

『ということで、貴方達の活躍を期待するわ。以上よ』

 

 

ブリーフィングが終わり、さっき言っていた契約書が画面に表示される。

 

 

「.........この依頼によって発生した怪我、入院については一切の責任を負いません.........この依頼を口外することを禁止します.........依頼金___まん、えん.........?」

 

 

 

様々な利用規約や、注意事項よりも先に目に入ってきたのは_____

 

 

莫大な、利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・契約書

 

秤アルト 登録完了

 

 

 

 

 

 

そうだ、ゲヘナいこう

 

 

 

 

 

__________________

 

 

 

「.........秤___先輩?」

 

 

ゲヘナ風紀委員会執務室

そこで風紀委員長_____空崎ヒナはパソコンからの通知を見て目を見開いた。

 

それと同時に最近では滅多に浮かべなかった心からの笑顔が溢れる

 

 

「来てくれる.........また......ふふっ」

 

 

ヒナはもはやその笑顔を隠すことなく、何なら笑い声すら唱える

 

そのまま流れるように写真のフォルダを開き、『秤先輩』と書かれた鍵付きフォルダを開く。

その中にはびっしりとアルトとヒナが2人で写っていたり、アルトと一緒にカフェで撮った写真が写されていた。

 

「ふふ.........えへへ.........」

 

 

写真を見返す度に幸せが込み上げてくる。誰よりも頼れて、誰よりも優しくて_____

 

 

誰よりも、私を理解してくれる人

 

 

先輩と過ごした一年間。

怪我をして、泣きついた時に抱きしめてくれた先輩。その後に一緒にパフェを食べた時の写真

 

2人で一緒に行った遊園地の写真

 

 

 

もしかしたら明日には会えるかもしれないという期待

 

「.........あ」

 

 

それと同時に気づく。

この契約書に先輩の名前があるということは、少なからずあの『ブリーフィング』を見たということ。

 

 

「っ〜〜〜〜〜!!!??」

 

 

急激に恥ずかしさが込み上げてきた。あんな圧力を浴びせるだけの私を見られた。

 

そしてもう一つ気づいた。もしかすると、先輩は私のことを覚えていないかもしれない。

 

あの人はもともと独立傭兵として活動している。ただの依頼として来た可能性がある。いや、その可能性しかないだろう

 

 

「.........ばか......」

 

舞い上がっていたのが本当にバカみたいだ。

 

 

 

____それでも

 

 

 

「.........覚えてるかな」

 

 

 

 

私の心は期待を止めることはなかった

 

 




あ、ありのまま今日起こったことを話すぜ。
今日朝起きてUA数やら何やらを見ようとしたんだ……そしたら、評価欄が赤く染まっていたんだ。

何を言ってるかわからねーと思うが俺もわからなかった。
催眠術とか、超スピードとか、そんなチャチなもんじゃ断じてねぇ……



ありがとうございます……
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