そして後悔とヤンデレは2:1で並ぶように!!
加湿器?全開で回せ!!
ずっと眠い。
寒い。暑い。寝苦しい。ずっと一人は寂しいよ
「......ふわぁ......よく寝た〜......」
私は伸びをして、『よく寝た』と自身の体に信じ込ませる。そうでもしないと、疲労と嘔吐感で挫けそうになるから。
一人は怖い。ずっと眠くならないくせに、体は眠いと叫び散らす。
「......はぁ......くそ.........」
和かな表情は崩れ、『小鳥遊ホシノ』は悪態を吐く。
決して後輩の前で見せることのない険悪な表情。まるで昔の自分に戻ったようだった。
「.........ダメだ......しっかりしないと.........」
ホシノはペチペチと頬を叩き、『アビドス高校三年生小鳥遊ホシノ』を呼び起こす。
鏡と向き合って笑顔の練習。にぃっと朗らかな笑顔を作る。指で口角を吊り上げ、眉を下げる
「......うへ......うん。大丈夫」
大丈夫、怖くない。
小柄で、見るからに弱そうな『小鳥遊ホシノ』だ。
ホシノは『天津垓』からプレゼントされたクジラのパジャマを脱ぎ去り、アビドス高校の制服とハーネスを装備。そして、『ユメ先輩』の盾を装備する。
もちろん、愛用銃の『Eye of Horus』も忘れずに装備。
「行ってくるね、先輩」
とある日、みんなで撮った写真。
ホシノが大柄の二人に挟まれた最初で最後の集合写真に、ホシノは軽く手を触れて笑顔を浮かべる。
そのまま自室の扉を開け__________今日も学校へ向かった。
三人の集合写真は、なぜか男性の顔だけが油性ペンで塗りつぶされていた。
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「し、シロコ先輩その人......!?」
「つ、ついに人を.......!アヤネちゃん!!早くスコップ持ってきて!!ついでにブルーシートも!!」
「“い、生きてるよぉ.........“」
「ん、しっかり生きてる」
屋上で寝ていると、何やら下の階が何やら騒がしい。
しかも聞きなれない男性の声が聞こえた。
「“私は、連邦捜査部『シャーレ』の『【先生】』だよ“」
......連邦捜査部?聞いたことのない名前だった。
でも、『連邦』の言葉が入っているということは連邦生徒会の管轄なのだろう。
今まで干渉すらして来なかったくせに、今更大人を送ってきた?
「これでやっと補給が受けられます!!」
「私ホシノ先輩のこと呼んでくる!」
どうやらセリカちゃんがここに来るようだ。
しっかり寝ているような演技をしないといけなくなった。
「ホシノ先輩!」
「ん......ぅ......なぁにぃ〜?」
私はあくびをしながらセリカちゃんに寝ていたように見せる。
「寝てる場合じゃないんだって!!いいから早く来てよ!」
「わわっ......引っ張らないでよぉ〜」
私はわざと力を抜いてセリカちゃんに引きずられる。
階段を一歩一歩降りていくたびに不安が募った。
今まで手を差し伸べるどころか私たちを利用することしか考えていなかった大人が急に来たところで、何も変わらない。
『ゲヘナ学園一年の、天津垓です』
『アビドス立て直すの......ひよってるやつ、いる?いねぇよなァァァァァ!!』
『まぁここはおっさんのいうこと聞いといてくれや。』
『ホシノホシノ!見てこれ。アルミ缶の上にあるみかん......ヌフッフフフフフフフフwwww』
『......あんなん、自業自得ですよ』
大人じゃなくても、どうにもならなかった
どんな言葉を連ねても、結局は他人。どうやったって信用することなんてできない。
「“えと......君が小鳥遊ホシノ?“」
「おぉ〜、本当に大人だねぇ〜」
でも、助けに来てくれた大人を邪険にすることもできず、ホシノはいつもの柔らかい笑顔を向ける。
「“おじさん“はアビドス高校三年の__________
「“あ、大丈夫。ちゃんと知ってるから!“」
「......え?」
『先生』から、そんなことを言われる。この人が私を知っている?
おかしい。だって私たちは確実に初対面。
「“最近手伝ってくれる生徒が教えてくれたんだ。アビドスに行くなら小鳥遊ホシノを頼れって“」
「......ねぇ、先生......教えてくれたのってさ、もしかして.........頭の後ろにヘイローが刺さってる男の子?」
「“えーと、
確かに、人間の男の子だったよ“」
ギリッと、肩紐を掴む手に力が籠る。
それと同時に、どこか懐かしさと寂寥感を思い出す。
もう、振り返らないと誓ったのに。
また思い出してしまう。
小鳥遊ホシノの砂だらけの時計は、思い出したかのように動きを再開した。
あの夏に聞こえた、歯車の音が聞こえた気がした。
大嫌いで裏切り者のはずなのにプレゼントはしっかり使っちゃうし、名前を思い出すくらいには覚えてるし、せっかくきてくれた先生を垓くんほど信頼できないほど好きなんだ。
みっともないからやめた方がいいんじゃない?