アリウスクソボケオオバッタ   作:カブライニキ

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グエー死んだンゴ〜


後日譚1 お薬やで

 

「____んで、これが粉塵吸収剤。喘息とかに効くやつっすね」

 

アルトはみんなの前で自分が服用している薬を広げる。

 

「……多いね」

 

「んで、こっちが問題のやつ」

 

 

アルトはみんながその量の多さに引いているところに更に上乗せして煙草の箱を置く。

 

「“ネオシシーダー……医療用煙草だったんだ……“」

 

「先輩がいつも吸っていたのはそれだったんですね」

 

ノノミは煙草の箱を手に取り、まじまじと眺めてみる。

 

 

「先輩は昔から咳が酷かったからねぇ〜……」

 

「ん、昔から知ってるマウントだ」

 

「まぁ、実際1番長く過ごしたかもな」

 

 

今までの人生を思い出してみても、ホシノが交流としては1番長い気がする

 

「"......こっちの錠剤は......“」

 

「それが、ホシノの神秘を抽出した『神秘補填剤』ですね」

 

ピンク色の錠剤。

ホシノはそれを見つめ、ふと気になったことを聞いてみる

 

 

「そういえば、これってどうやって作るの?」

 

「ん?ああ、ホシノの爪とか髪の毛から神秘を取り出して、黒服に抽出してもらったんだ」

 

 

「......私の、髪の毛?」

 

 

「おん」

 

「それって......つまり」

 

 

先輩の体に、私の『神秘』?が入り込んでる!?

 

 

「もともと妹の怪我を治すために作ったんですけど、俺も神秘の消費がバカみたいに早くて......」

 

「“神秘、っていうのは?“」

 

 

「キヴォトス人なら誰でも持ってる『コレ』つまりヘイローを形成してるものですよ」

 

後頭部を指差して先生に説明する先輩の姿ばかりが目に映り、全く話が聞こえてこない

 

 

「“へぇ〜......“」

 

「ちなみにこれがないと普通に神秘がなくなって死ぬかもしれないんですよね」

 

「“......じゃあ、この薬を作った黒服には、感謝かな“」

 

「あんな奴に感謝なんかしなくていいですよ」

 

じゃらじゃらと錠剤を仕舞いつつ、今日飲む分の薬を取り分ける。

 

 

「......ホシノ先輩、熱でもある?」

 

「うへっ!?い、いやぁ、別にないよ?」

 

「......顔が真っ赤。耳まで赤い」

 

「い、嫌だなぁ、またおじさんを揶揄って〜」

 

そう言いつつ、ホシノの顔は見たことのないほどに真っ赤になっている

 

 

「咳で......スゥー.........喉がズタボロになっちゃうんだよね」

 

粉塵吸収剤を吸い、コップに水を注ぐ。

 

「刺激のあるものも飲めない」

 

「炭酸水とか?」

 

「あー、あれはもうアウト。ココアとかも無理」

 

 

「大変なお体ですね......」

 

「まぁ、もう慣れたよ。ありがとねセリカちゃん、アヤネちゃん」

 

 

心配してもらったのが嬉しく、アルトは一年2人の頭を撫でる。

この子達本当にいい子だな

 

 

「かっ、勝手に撫でないでよ!」

 

「ひゃっ!?」

 

 

「あは、ごめんよー」

 

 

セリカは赤面しながら怒鳴るが、アルトの手を払い除けようとはしない。

 

「これもでかいから飲みづらいんだよなぁ」

 

錠剤を一つずつ舌に乗せ、ゆっくりと飲み込む。

 

その様子に、ホシノはなぜか釘付けになった

 

 

アルトの表情には不思議な色気があり、ホシノ以外の面々も赤面して喉を鳴らす。

 

まるで、見てはいけないものを見ているような雰囲気

もちろん先生も生唾を飲み込んでみている。

 

 

 

「っ.........ごくっ」

 

 

先輩の舌が、私の一部を......

 

 

「わ、わ“あああああああッ!!!」

 

 

ホシノは限界となり、叫んで教室の外に飛び出す。

 

 

「......どうしたんだアイツ」

 

「......それ、本気で言ってるの?」

 

「うーん、鈍感さんですね先輩は⭐︎」

 

 

「......あんなホシノ先輩初めて見たかも......」

 

「わ、私もです」

 

 

「“アルト、今度一緒に脳機能のトレーニングしようか“」

 

ポス、と先生が生暖かい目でアルトを見ながら優しげに手を添える。

 

 

「おうどういう意味だコラ」

 

 

結局その後、顔を真っ赤にしたホシノをアルトが甘やかして終了。

 

周りの目は、なぜかずっと生暖かいままだった

 

 




短く、そして濃く。そんな小説を、目指しております(雑さの誤魔化し)
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