アリウスクソボケオオバッタ   作:カブライニキ

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ここからは、最終回に向けて走って行きます(最終回までのプロット完成マン)


三曲;テネラメンテ

 

 

「あれ、先生も来てんじゃん」

 

 

「“そう言うアルトこそ。久しぶり“」

 

 

カヨコから拳銃を受け取り、便利屋から足を離してしばらくぶらぶらと歩いていたところ、正装に近い服装の先生と出会した。

 

 

「もしかしなくても、バカ殿......あー、マコトからなんか頼まれた?」

 

「“バカ殿......?“」

「“えっと、新しい議事堂の式に立ち会って欲しいって......“」

 

 

「先生まで呼び出しやがって......変なこととか言われてねぇか?あいつのことだから先生にもなんかしてると踏んでんだけどさ......」

 

 

 

「“......変なこと......変な......うん、いい子たち、だよ“」

 

 

随分と遠い目をしてやがる。特に『いい子たち』のところとか棒読みが過ぎるぞ

 

 

「んじゃ、俺も一緒に行くからさ。それこそ変なことあってもやだし」

 

「“アツコたちと一緒にいなくていいの?“」

 

 

「たまにはお兄ちゃんが干渉しないのもいいの」

 

 

ポケットに手を突っ込みながら、俺は先生と並んで歩く

 

 

「そういや、最近は車椅子とか松葉杖ばっかりで並んで歩くこととかあんまり無かったよな」

 

 

「“あ、そっか......足はもう大丈夫?“」

 

 

先生はそう言って俺の足を見やった。

実際、足はそれほど傷ついたわけでもないし、俺の再生力があれば常人より早く治る

 

 

「でぇじょうぶでぇじょうぶ、これぐらい大したことない」

 

「“......また何かあったら、いつでも相談してね。できるだけ、君たちの頼りになりたいからさ“」

 

 

先生は暖かい目線を向けながらそう言ってくれた。

くそう、俺が女だったらもう惚れてるぞこいつ

 

 

「ありがと......せいぜい背中を撃たれないように気をつけなさいよ」

 

 

「“なんでぇ!?“」

 

「女たらしが祟ってえげつないことになりそうだから」

 

「“そ、それを言うならアルトだって人たらしじゃない?あーあ!私はアルトの背中が穴だらけにならないか心配だなー!“」

 

「んなわきゃねーだろ、第一俺がいつ人をたぶらかしたァ!」

 

「“常時でしょーが!“」

 

「ハァ?」

 

 

 

ひとしきり大声で話していると、同じく道を歩くゲヘナの生徒たちが俺と先生を見ている。

 

 

 

「ねぇあれ......ヘイロー無しの人......」

 

「やべぇな......風紀委員長にプラスあの人がいたらなんもできねぇじゃん......」

 

「しかもシャーレの先生まで......」

 

「クソボケが来たぞー」

 

 

うんうん、治安を保っているようで何より。

 

......最後なんて言ったあいつ

 

 

 

「“有名人だね“」

 

「あんたがな。俺はちょこっと昔にヒナちゃんの手伝いしてただけだよ」

 

「“昔......ヒナとは、長いの?“」

 

 

「......聞きたい?馴れ初め」

 

 

「“焦らすねぇ〜......聞きたいに決まってるじゃん“」

 

 

俺たちは少し歩調を緩め、先生は聞き耳を、俺は話すための声のトーンを整える

 

 

「んーと、な。俺たちの出会いは......ざっと今から5年ほど前に________________」

 

 

 

 

 

 

 

ドガァァァァァァンッ!!!!!

 

 

 

 

 

俺がそれについて話そうとした瞬間、だんだんと見えてきていたマコトの言っていた新しい議事堂が、綺麗に吹き飛んだ。

 

 

ああ、そういえば

 

 

あの時も、そうだったな

 

 

 

________________________________

 

 

 

 

ドガァァァァァァンッ!!!!!

 

 

 

駅から降りた瞬間、俺の目の前が爆ぜた。

幸いクラスターセルで防御陣を築いたため俺は無傷

 

 

俺、というか......

 

 

「あー......えっと、君、情報部の子?」

 

 

「ぇっ、と......そう、だけど......」

 

 

「んじゃ味方ってことでOK?」

 

「う、うん......っ」

 

 

今俺の腕の中で必死に頷いている子と、俺が無傷だ

 

 

爆発に巻き込まれそうだったからつい助けてしまった。

 

「うぅ......っ......」

 

 

耳を劈く爆発音に、その子は耳と目をギュッと塞いだ。

 

怖いだろう。そりゃそうだ。

この子は見たところまだ一年生、情報部に入って間もないうちにゲヘナの治安の悪さに祟られたのだろう

 

 

「クッソ......バカスカ爆破しやがって......」

 

 

現状を打開するには、この連続して起こっている爆発の嵐を掻い潜っていくしかない

 

だが、それには俺には今装備が足りない

 

 

今使えそうな銃は......

 

 

「あ......これ、君の銃?」

 

 

「っ......う......」

 

 

爆音とこの子が耳を塞いでしまっているせいで俺の声が届かない

 

 

えーと......こう言う時は......

 

 

 

あ、そうだ

 

 

 

「君!ねぇ!」

 

「うぇ......?」

 

 

「名前は!!」

 

 

「な、なんで今......」

 

 

「いいから!知りたい!」

 

 

 

「ヒ、ヒナ......空崎、ヒナ」

 

 

 

「そっか!俺は________________

 

 

 

 

「.........あ」

 

 

 

 

その子に銃弾が行かないよう、着てきたコートを被せて軽く防御

 

 

そしてそのまま

 

 

 

 

「秤アルト!ちょっと銃借りるよヒナ!!」

 

 

 

 

 

異様に威力の高い銃の引き金を引いた。

 

 

 

 

 

 

爆炎と銃弾。そしてその子の________________ヒナの、もこもこの髪の毛からのぞいた綺麗な瞳を、今でもよく覚えている

 

 

 

 

それと、今日まで色々と腐れ縁を築いた温泉鬼畜テロリストの高笑いを




メインストーリに入りてぇ!!
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