「行く先々で顔合わせてる気ぃすんな......」
「“アルトって思った以上に顔が広いんだね」
「ありがたいことにな、と言ってもミレニアムで顔合わせてんのはほぼ一部の奴らだけだけど」
ブラブラとミレニアムを散歩していた俺の目の前に現れたのは、俺の恩人であり残念イケメンの『先生』
いろいろお世話になっているが、ちょっと突飛な行動をしがちな変な大人だ
まぁ、『変な大人』って点では俺も一緒なのかもしれないが
「“また何か仕事?“」
「ん、そんなとこ。今は人探し中」
目的のことは特に人に話すようなことでもないため、濁しつつ。
とりあえず現在目標はヒマリたちが話していた『天童アリス』との接触
『オーパーツ』......ってことはおそらく人ならざるものであることは確かだが
「......つかぬことをお聞きするけど、天童アリスって名前の生徒に心当たりとか......」
「“アリスなら知ってるよ、『ゲーム開発部』ってところに所属してる髪の長い子“」
やっぱ生徒のことについてはこの人を頼るのが1番だな。
なんか下手したら生徒全員のプロフィール丸暗記とかしてそうだもん......
とりあえず先生からアリスのいる部活やらを聞く。
聞いたところ変わったところはない上に物騒な話も聞かない。リオが危険視する理由はまた別にありそうだ
「“私もしばらくはここで過ごす予定だし、何かあったらいつでも頼って!“」
「.........ふっ......相変わらず、お節介焼きで優しいな。それじゃあ、そん時は頼らせてもらうよ。じゃあまた」
彼にも彼の仕事があるため、今はここで解散。
最近はトリニティ暮らしやバイトとかで忙しかったから、先生に会うのも久々だなぁ......
『彼もまたこの世界では上澄の1人だ。その権能を引く手は数多だろう』
そう言う下心だけで先生と付き合ってても、根っこから浄化してくるから無駄だろうけど
相変わらずの
「わっぷ!」
「おあ......」
案外背の高いアルトにとてとて〜、と何かがぶつかってきた
「ご、ごめんなさい、前をちゃんと見ていませんでした......」
「いえいえ、俺が前見てなかったのが悪いし......」
アルトにぶつかってきたのは、何か『大きな武器』を背負った少女
「怪我は?」
「はい!『アリス』は頑丈ですので!」
「そりゃよか......アリス?」
「はい?」
.........なるほど、この子が
「......アリスちゃん、か。なるほど、なるほど......俺は『アルト』よろしく」
「!パンパカパーン♩アリス、アルトとエンカウントしました!初めまして!」
物怖じしない子なのか、俺に対して朗らかな笑顔を見せてくれるアリスちゃん。
うーん、こりゃすごい愛嬌。かわよい
「それ、地図?」
「はい!今アリスは冒険中なんです!」
「冒険」
「はい!冒険です!レベルアップして勇者を目指す......今はその真っ只中なんです!」
「なるほど......そりゃ大変だ」
ミレニアムの一部地区をコミカルに書き記された地図を両手いっぱいに広げながらアリスちゃんは歩いていた。
「クエストっていうのは?」
「アリスが今まで出会った人たちとエンカウントして、ゲームのアイデアをまとめることです!」
「ゲームかぁ、ゲーム開発にとって、新たな発見は確かにレベルアップだな......だったら、俺色々面白い話持ってるけど......」
俺がにやっと笑うと、アリスちゃんは目を見開き_________________________
「聞きたいです!!」
「それじゃ、歩きながらでも」
仮面ライダーたちの様々なかっちょいい物語を綴りつつ、俺とアリスちゃんは歩き出した。
「そしてその男はこう言った......『宝生永夢ゥ!!』」
「ええっ!!?それじゃあ主人公のせいで敵が増えちゃったってことですか?!」
「まぁもとあと言えばブゥン!が全部悪い。それにこれよりもっと邪悪なのが出てくる」
本当にいい子だなこの子
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「やっほーリーダー!」
「おせーぞアスナ」
昼下がりのカフェテリア、4人の少女たちが集合していた。
「全員で集まるなんて珍しいね」
「しかもわざわざ白昼堂々制服で、なんて......なにか余程のことが?」
褐色肌の少女と高身長のギャルっぽい少女は堂々と真ん中に鎮座している『美甘ネル』を見据える
「まぁ、今は話を聞きましょう。大事なのでしょう?」
その後ろで控えているメガネの少女は落ち着いた様子でネルに質問した
「カリンとアカネは知らねぇだろうが......今ミレニアムにアルトが来てる」
「えー!アルト先輩来てるの!!」
アルトの名を聞いた途端、アスナは大型犬のように喜びを表現している
「昔からリーダーが話している生徒......それがどうしたんだ?」
「......ま、結論だけ話す」
ネルは無駄な言葉を省き、その一言だけを重く言い放った
「秤アルトとは、敵対するな」