アリウスクソボケオオバッタ   作:カブライニキ

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大切

感情




第六話; かくして機械は愛を知る(そんなモノはないはずなのに)

 

 

 

「変身」

 

 

速攻作戦だ

 

一撃でアリスを_________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アルト』

 

 

「________________は?」

 

 

アルトの脳内はぐちゃぐちゃになった

 

それもそうだろう。目の前で『何か』に変わったアリスが

 

 

 

『......やっと、ここまで来られましたか』

 

 

アルトの体を強く抱きしめていたから

 

『......これは、邪魔ですね』

 

 

「ヅッ!!?!?!?!あ“あ“あ“っ!!?!?!?」

 

 

警告

重大な精神侵食を確認

 

 

わかってる

わかっているわかっているわかっている!

 

何が起こっているのか全く分からない

こいつの狙いは何だ

 

このままじゃドライバーも...ッ!

 

 

「“アルト!!“」

 

『......やはり最初に片付けておくべきでしたか』

 

 

アリスは再び近づいてくる先生へとその手を向けた

 

 

「やめ......ろッ!!!」

 

それを阻止するため、アルトは再び剣を握る

剣を最後の力で振り抜くが......

 

 

『まだ動けるのですか......まぁ、貴方のことならば当然と言ったところでしょうか』

 

渾身の力は、赤子の手をひねるかの如く止められる

 

 

『抵抗されるのも面倒臭いですね......なら』

 

 

アリスは、剣を握る掌に力を込め_________________________

 

 

バギャッ!!

 

 

アルトの希望を、叩き壊した

 

 

 

『眠っていてください』

 

「あ“......アリ......す......」

 

 

アリス

 

そう呼ばれたことに、『それ』は一瞬不満のような表情を溢したが、それは誰の目にも止まらなかった

 

まるで、『自分の名がそれではない』かのような

 

 

『......充填開始。レールガン充填率90%』

 

 

力なく意識を失っているアルトを両腕に、アリスはそう宣言する

 

 

『発___________』

 

 

 

「オイ」

 

 

ババババババババッ!!!!

 

レールガンが発射されるすんでのところで弾幕に遮られる

 

 

 

「チッ......ま、そー簡単に離してくれたら苦労はしねぇか......」

 

 

『......コールサイン00』

 

 

銃の反動を巧みに扱い、距離を取りつつ的確に攻撃を与える小さな影

 

コールサイン00(ダブルオー)、美甘ネルその人である

 

 

「ソイツを今すぐ離すってんならぶっ壊さずにしておいてやる。言うことを聞けチビ」

 

 

『......優先排除対象』

 

「ははッ、思った通り交渉決裂!カリン!!ぶっ放せ!」

 

 

『了解』

 

 

通信機からの冷静な声が響いた瞬間、銃声と共にアリスの足に何かが巻き付いた

 

 

「アスナ、いっくよーッ!」

 

「さぁ、お片付けとしましょうか」

 

 

連続するように現れるコールサイン01、コールサイン02

 

弱化弾を喰らい、アスナとネルによる連続攻撃

 

アリスは簡単に制圧される

 

 

 

 

 

 

 

 

『そんなことはあり得ない』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!!タフにも程があんだろ...ッ!」

 

「どーしよ!あの子すっごく硬いよ!?」

 

 

自身の傷をまるで吸収するかのように癒した。

 

 

『充填100%』

 

浮遊するレールガンの銃口がネルたちに向けられる。

 

 

だが

 

 

「......はぁ......リオ、テメェの出番だ」

 

 

『ええ、任せてちょうだい』

 

 

 

『ッ!!??これ、は...ッ』

 

 

ネルの一声で多方面から糸のようなものが伸びた

 

それを受けたアリスは、痙攣するような動作をしたのちにアルトを手放して地面に両腕を付けた

電磁式拘束銃、いわゆるテーザーガンというものだろう

 

「最初からこうしときゃよかったぜ......」

 

 

地面に放られたアルトの肩をネルは支える

 

 

『........アル......ト』

 

 

その姿を恨めしそうに、アリスは睨みつけ

 

 

機能を、停止した

 

 

 

「“......なんとか、なった?“」

 

「なんとかなったというには...少々被害が広まりすぎましたね......」

 

 

先生とコタマは軽傷こそあれど無事

 

「わ、私のゲームがッ!!?!」

 

「今はゲームとか言ってる暇じゃないでしょ!」

 

「と、とりあえず...怪我がなくて、よかった?」

 

 

ゲーム開発部とマキ、ハレも無事だろう

 

 

「...先生、無事か?」

 

「“うん...ありがとう、ネル“」

 

「礼ならアルトが起きたら言ってやれ」

 

ネルは先生にアルトを預け、油断なく銃のリロードを終える

彼女の隙のなさは、どこかアルトの行動を彷彿とさせた

 

 

「“一体...なんでこんなことに“」

 

 

その疑問に答えられる者は_________________________

 

 

 

「それは、私から説明するわ」

 

 

こつ、こつ...

 

ヒールの音を鳴らしながら、『彼女』は姿を表した

 

 

「彼女はもとより、こうなるべくして生まれてきた存在」

 

 

「“君、は...?“」

 

 

ミレニアムの生徒会長であり

 

アルトをこの学園へと招いた存在

 

 

「...調月リオ。詳しい話は、後にしましょう」

 

 

彼女はアルトを支える先生を、ひとまずは校舎へと招いた

 

その胸中を、誰にも悟られることなく

 

 

 

 

__________________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

『_____________ルト、秤アルト』

 

 

 

「......最悪の目覚めだぜおはよう相棒。なんで出てこなかった」

 

 

頭の中に溜まった不快感を振り払いつつ、目の前に現れた...というより、データの中で形を作った相棒、デカグラマトンに軽く挨拶をしてやる

 

 

『対峙した天童アリス......いや、名もなき神の王女の侍女である<key>に接続を阻まれた』

 

「お前もハッキング勝負負けることあんだな」

 

 

0と1で彩られた空間に横たわり、デカグラマトンとの会話を続ける

 

だが、なぜだろうか

 

今日の自販機の姿は、なぜか申し訳なさそうに見えた

 

 

『......そして、もう一つ言わなければならないことがある』

 

「.........お前が勿体ぶるなんて、柄じゃねぇだろ」

 

 

そういうと、デカグラマトンはふっと『笑った』

 

 

『...ああ。惜しくなったのかも知れない』

 

「......何が」

 

『時間だ』

 

 

デカグラマトンは袖に隠れた手で空間を撫で、白い髪に遮られた右目をこちらに向けた

 

 

『恐らく、次の変身が最後になる』

 

「......は?」

 

 

凛と整った顔立ちを近づけ、いつも通り端的に疑問に答えた

 

『今、すぐ』に

 

 

 

『私は、その時、消えるだろう』

 

 

だから、時間が惜しくなったのだろう

 

 

おおよそ、3年と少し

 

お前と歩いてきたメモリーが、どうしても惜しくなった

 

 

 

ああ、そうだ

 

 

家族とは

 

愛とは

 

 

『最愛の人、かな』

 

 

 

これか

 

 

 

嗚呼

 

どうしても、惜しいな

 

 

 

かくして機械は

 

 

今際の際に愛を知った




今際の際に知らない感情覚えちゃって人生が惜しくなったんだろ!!


こいつ目が死んでない!!!
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