最終章!走っていきましょうか!!
第一話
夢を見るんだ
「先輩は生きてください」
「後のことは私たちに任せて、アルトは委員長を助けてあげてくれ」
「......不本意ですが、あなたに託します」
みんなが、俺に全てを託して死んでいく夢を
数多ある光が、消え失せる夢を
『これは紡がれた物語』
遺影が語りかけてくる夢を
『その冒涜に』
俺の
『終止符を』
罪の夢を
第一話:『オレがみた夢』
「......ん......ふぁぁぁ......ん“......肩凝ってんな......」
パキパキと関節のなる音を鳴らしながら、アルトは目を覚ます。
さっきまで見ていた謎の夢を想いながら、まだ半分ほど覚醒してない脳を無理やり叩き起こす
「......目覚めの悪くなる悪い夢だ。気にしない気にしない」
『そう、だよ。私は、砂狼シロコ』
否が応にも、あのとき出会ったシロコ?の存在が脳裏を過ぎる。
カグラのメモリーはもう閲覧できなくなったし、できたとしても、アーカイブの記録がごっそり抜けていた
「俺の白昼夢か、それか......」
ただの夢、と割り切れるのならば気が楽だっただろう。だが、ことキヴォトスにおいて夢というのはそう軽視できるものではない。
どこぞのわんぱくフォックスがそれを証明してるからな
「......一度先生に連絡を入れるべきか......」
『さようなら、アルト』
『笑って』
「いや、今はいいや」
別に、恨んでるわけじゃない。嫌ってるわけじゃない
ただ、
「さて、ようやく見えてきた」
気持ちの整理がついていないだけ
最終章
『遍く奇跡のリアライズ』
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『シロコ先輩早く!』
『ほらほら〜遅れちゃうよ〜』
『もう着く。最高速度』
携帯越しにシロコとホシノ、それにセリカちゃんとアヤネちゃんの声が響く
「きぃつけてな。チャリンコ漕ぎながら電話してっと危ないから」
『ん...じゃあ後にする』
「そうそう。また後でゆっくり」
そうしているとシロコのマークが通話ボックスから消え、残るはその他のアビドスメンバーと俺だけとなった
『いやぁ〜、やっぱり危なっかしいねぇ』
『シロコちゃんは目を離すとすぐこうです!』
ぷんぷん、と擬音が聞こえてきそうな声の主はノノミ。
『......ようやく連邦生徒会が動いてくれるねぇ』
「すまん、遅くなっちゃって」
『んーん、先輩は悪くないでしょ〜』
「くっそ昔に一緒に連邦生徒会襲撃とか企てたことあったなぁ〜」
『なんて危ないことを!?』
『流石に2人だけじゃ無理......いや、先輩たちならできるかも......』
甲板に出てタバコを吸いながらみんなと話耽っている。やはりこういう時間も悪くない悪くない。
特に、目覚めの悪い時は若い子たちのパワーが目に染みる!
「流石に今の俺じゃ無理だな。守るものが多すぎる」
『そーそー。おじさんも体が痛いし昔みたいに動けないからさ〜』
「おっさんじゃん」
『......い、いやぁ、それは冗談だよぉ?私だってまだまだぴちぴちのJKだから〜なんて......』
『ホシノ先輩がタジタジになっちゃってます〜〜♩』
『先輩と話す時だけ一人称も『私』になってるし』
『んなぁぁぁぁ!!おじさんをいじめて楽しいかぁ〜〜〜〜!』
こうして、わちゃわちゃと話していると______________
「シロコを拾った時のことを思い出すな」
『うへ、急に懐かしいこと言うね』
『ホシノ先輩それは......』
あ、確かにJKの過去を当人の許可なしに暴露するのはとても悪いこと。極刑は免れない。処刑台はこっちかな?
「っと言いつつ俺はもうそろそろ着いちゃうから。残りの説明そっちでよろしく!」
『あーめんどくさいことばっかり〜』
「帰ったらなでなでするよ」
『......ゆるす』
可愛い後輩に癒されつつ、通話を切って苦いタバコの煙を肺に落とす
「んぺっ。ここまで長旅ありがとうな。コクマー」
白銀の船。それはカグラの予言者の二番、コクマー
変形前の形態が船だったため、はるばるここまで送ってもらったのだ
「そんじゃあ、あとは護衛なしで大丈夫.........んや、全然全然。ここまで頑張ってくれてせんきゅーな」
コクマーから降り、目的地中枢へと向かう
「にしたって......計画を早めるこたぁないだろ......」
アルトが足を踏み入れたのは
ブルーアーカイブ本来の世界で『鋼鉄大陸』と呼ばれたそれだった
「ういー、大将やってる_______________________
「お姉様と遊ぶ約束したのは私だ!割り込みはダッサいよオウル!!」
「なにおうソフゥ!!お姉様と遊ぶのは私ですッ!!」
「ひぃん......な、仲良く、仲良くしましょう......」
「アインの言うとおりです。喧嘩せずとも我はアインとも、ソフとも、オウルとも一緒に遊びます」
「「オネエサマー」」
「......とりあえず出会ってすぐ殺されなくてよかったよ」
「むっ、出ましたね秤アルト」
機械とぬいぐるみ、それにキッチンやメインモニター、あとは様々な玩具で埋め尽くされた元・質素な部屋に踏み入れると、見てくれから分かる通り人間ではない4人がアルトを出迎えた
「あ、アルトお兄様...!」
「アーッ!!だめだよアインあの男に絆されたら!正気を保って!」
「そうですそうですそれだけは私も同意します...!」
上から、おさげとごっついマスクをしているのがアイン
ツンデレっぽい片目隠れの子がソフ
最後の複眼っ子がオウルだ
「......お久しぶりです、お兄様」
「......うん、久し振り」
んでもって、一番ベタベタしてくる上に身長でギリダブルスコアつけられそうなのがマルクトだ
「お姉様までッ!!(血涙)」
「お姉様から離れろォ!!(血涙)」
「ひっつかれてんのは俺!無罪!」
わちゃわちゃしてくるちびっ子と中身ちびっ子を宥めつつ、俺はまだまだゴツゴツしている床に腰を下ろした
「はいこれ雪見てる大福」
「おっ!ちゃんと約束を覚えていましたか〜、加点です」
「あ、ずるい一個ちょうだい」
「ほうほう、戦争をお望みですかソフ」
確かに雪見てる大福......と言うよりほぼ雪見だいふくだなこれ。二個しかないコイツを分けることはそれ即ち仲良きものを分つことにもつながる
「......なぁ、オウ「お、お兄様......その...」......もちろん色々お菓子用意してあるぜ〜」
忘れかけそうになったアインに菓子の入った袋を渡すと、ちょっと泣きそうだった顔がぱあっと笑顔になった。こんな可愛い子を忘れるとかマ?
「ほれ、ソフにはこれだ」
「あ、勉強道具......まぁ、感謝ぐらいはしておいてあげるよ」
ぶっきらぼうにしてはなかなか優しい反応。悪い子じゃないのだ子の子達は
「ほい、お前にはこれ買ってきてやったぞ」
マルクトに渡したのは一つのオルゴール。星空や猫がデザインで散りばめられているかわいいやつ
「我にまで、ありがとうございます」
忘れないうちに、こう言うのはちゃんと渡すのがいいだろう
「やっぱり花より団子ですよ団子!これは大福ですが」
「食べたら無くなっちゃうものをリクエストするところがこう」
「なんです?」
「オウルって感じ」
「なんだぁ?テメェ......」
オウル、キレた!
「喧嘩すんな喧嘩」
仲裁をしようとすると、くい、とコートの袖が引っ張られた。
「あ、あの......これ開かなくて......」
アインが菓子の袋によくある『どこからでも開けられるかヴォケェ!』に引っかかっていた。かわいそうに
「よくあるよくある、ほい、開いたよ」
「!ありがとうございます!」
うーん、健気かわいいいいこだ
撫でてやると「えへへ...」と笑っている。俺の中の父性がこんにちはお義父さんお前にお義父さんと言われる義理はないしてる......
「......お兄様、ギアが固くて回せません」
「いや、お前のトルクなら時計塔くらい動かせ「...すみません、嘘をついてしまいました...」るわけないもんな、どれどれお兄ちゃんが回してやろう」
やはり兄としての本分には逆らえぬそれがお兄ちゃんと言う生き物
しょぼんとした顔をするな......
あ、でも撫でたら笑った。でっけぇくせにちっちゃい妹め、かわいい
オルゴールから流れる音を聞きながら、全員が俺を背もたれにしてきた
「話したいことはわかりますよ。我々も『母様』の一部なので」
「......そらそうだな」
この4人は、もう知っての通りデカグラマトンが生み出した存在だ
本人曰く、もっと別の目的で使う予定だったが、俺のせいで情が移ったとのことだ。今はキヴォトスの端の端で暮らしている
「......私たちも、母様がいなくなってしまったのは、とても苦しいです。けど、ずっと行動を一緒にしていたお兄様は...もっと」
「アインはそう言うかもしれないけど、もっとちゃんと鍵を止められたなら、もっと最善を全うできたら違ったかもしれないってのが私の感想だけど」
早速漢字ドリルを進めているソフに諌められ、アインからは慰められた
「まぁつまり、特段私たちもあなたを恨んではいません。どちらかというとあの忌々しい鍵ぃ...!」
「ケイもまた俺のせいでどっかから来ちまったんだ。あの子のせいじゃない。ぐるっと回って俺のせいだ」
アルトは、この4人から母......つまり、カグラを奪ってしまったことを、後悔していた
「......ごめん」
「...いいですよ。ついでに停戦も結んであげます」
「我らは敵対関係だったのですか?」
「お姉様は知らなくて大丈夫です!」
長きに渡る俺へのヘイトが、なぜかそっぽをむいてくれた
「...といっても、これは母様の願いです。『自由に生きろ、そして叶うならアルトを自由に』とね」
「俺もかよ...十分自由だろ...」
あとアインとお姉様がそれを強く推したので、とオウルは付け加えた
「それに!どうせあなたの事です、何か考えがあって来たのでしょう?」
「......御名答。コイツの内部解析を頼みたい」
アルトが4人に向かって渡したのは、カグラの存在が消失してから綺麗なまま機能を停止している『ゼロワンドライバー』
「カグラのことだ、アイツがなんのバックアップも立てずに沈んだとは考えにくいからな」
そう言うやつだ、アイツは。
人の今生の別を『今戻った』とかいって無にしてきそうなのがカグラだ
......じゃなきゃ、嫌だ
「母様を略して呼ぶなァァァァァァ!!」
「ヤメロォン!」
キヴォトス人のようなバカ力はないものの、まとわり付かれると暑い
「わ、わかりました、やってみます!」
「いつも難題吹っかけちゃってごめんよ」
「いえ、私もお役に立ちたいので...」
「十分だよ、きっと」
アインを撫でると今度はマルクトがブースターで頭から突っ込んできやがった。お前もか謎突進持ち
「あ、そうでしたそうでした。母様からプレゼントですよ」
「カグラから...?ビックリ箱とかだったら揉むからな頭を」
先にソフの頭を揉んでおき、アウアウと言わせておく
こうすることで罠を回避できるデバックだぜ
「......靴?」
「正確には、脚部ブースターユニット...お姉様のを人の体で使える上に小型化したものです。その分加速力も限界高度もヒラ以下ですが」
「また便利そうなもんを...」
「あんなデメリットまみれのフォースライザーでしか変身できなくなったあなたは正直いってみそっカス......カスオブザイヤー...?」
「どっちかっていうとカス・オブ・ザ・カス・オブ・ザ・カース?」
げ ん
こ つ
「ぐおおおお紛いなりにもキヴォトス人力......」
「割れるッ...」
「お前らも案外石頭だったぜ......」
ってことで、不祥秤アルト、しばらくここでカグラのデーターをどっかかしらから見つける作業に移ります
しばらくあっちの方には帰れねぇかもなぁ〜
ぞ わ
「今の光何」
「もう解析回してますよ。ネツァクなら反射で読めます」
「多少地鳴りもあった気がする。あっちは...D.U...いや、一瞬とはいえキヴォトス全体包んでるなこれ」
一瞬にして、それぞれのふざけの雰囲気は霧散。
ただ事ではない、と瞬時に理解しての行動である
「......悪い。早いけど戻るわ」
アルトは早速カグラの忘形見を使う。
靴の上からそれを履くと、びっくりするほどフィットした
「......正直、あれにあまりいい印象は抱きませんでした。できるだけ無傷でお願いしますよ。条約の時だって、アインは泣いたんです」
「...了解。帰りにまた大福買ってくるよ」
スラスターの噴射、安定感。素晴らしいな
今までも何度か空は飛んだことはあるけど、これは段違い
「ドライバー、頼んだ!」
「は、はいっ!」
最後にアインに一瞥し、アルトは飛び去った。
「クソ......何が...!」
もちろん、焦燥を抱え
「さぁ諸君。秤アルト不在の今こそが連邦生徒会を堕とす機会となる」
カイザーコーポレーションは、数多ある傘下企業を切り落とすことでグレーゾーンを掻い潜ってきた
「あの忌々しい『ヘイロー無し』に悩まされる日々も、これで終わりだ」
だが、切り落とし尽くされた大元は、アルトの手によって開かれていた
「最期にPMC理事は良い仕事をしてくれた」
『レイドライズ』
「さぁ」
だが、その大元すら彼は切り捨て
新たな存在へとその身を昇華させた
あらゆる技術を手に入れて
「ここからは大人の時間だ」
新たなる社は『ZAIAエンタープライズ』
プレジデントは、高らかに嗤う
「先ずは、面倒ごとからだ。シャーレをこの手に」
デカグラ四姉妹が大好きだから出しました
文句ありませんね?