公爵令嬢アリアドネの(世界が)破滅(するかもしれないSCP)配信 作:[Brrd_Kakeruは存在しません]
御機嫌よう、わたくしの大切な友人の皆様。公爵令嬢アリアドネでございます。今宵は、SCP-3765という、驚異とユーモアに満ちた存在について、お話しさせていただきますわ。今回もまた、SCP財団日本語支部には未掲載の記事ではありますが、友人の皆様のご厚意で、翻訳記事へのリンクをご用意できました。ぜひ、配信を聞き終わりましたら、巻末のリンクからそちらもご覧くださいませ。
SCP-3765、「
さて、ビーバービルダーズは、米国オレゴン州クラカマス郡のボーリングという町を中心に活動するビーバーの群れでございます。普通のビーバーとは異なり、彼らは高い知性と共同作業の技量を持ち、人間の建築物を精密に模倣することが可能なのです。驚くことに、彼らは設計図を見ただけで、その建築物を木材だけで再現してしまいます。
このビーバーたちの収容は、「ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ」に委ねられています。ボーリングタウンは非常に多くの動物アノマリーに溢れた町で、ウィルソンズ・ワイルドライフは財団と協定を結び、これらアノマリーのうち収容難度の低いもの──Safeクラス及びEuclidクラスに分類されるものの収容を一手に引き受けておりますわ。
生息域外でこのビーバーが発見された場合は、財団のSite-64で収容が行われると定められておりますが、基本的には積極的な彼らの「封じ込め」は行われていませんの。むしろ、これらのビーバーは、地域社会に貢献する活動を行っているとさえ言えるかもしれませんわね。
SCP-3765は、住宅から商店、果ては町役場まで、さまざまな構造物を忠実に再現します。ただし、彼らが使用する材料は木材のみ。鉄筋コンクリートやガラスといった現代建築には必須の素材は使わず、通常のビーバーがダムをつくるように、木材だけで建築を行います。ウィルソンズ・ワイルドライフでは、ほかの素材の扱いも覚えさせようとしているようですが……。どうやら金属などの取り扱いは苦手のようですわね。
このビーバーの群れは、人間の建築家さながらに、設計図を研究し、彼らが住む川床やその周辺に、次々と建築物を作っておりました。ビーバー・ビルダーズは、時に、地元住民からの依頼を受けて建築することもあったようです。
彼らの活動がどのように始まったのかは未だに謎に包まれておりますの。ただ、彼らの発見は、ウィルソンズ・ワイルドライフが一般に間口を広げている野生動物相談窓口に、「ビーバーが設計図を求めて家を訪ねてきた」という奇妙な報告が次々に届いたことから始まりました。
ウィルソンズ・ワイルドライフの提案で、現在ビーバー・ビルダーズはあちらの施設の建築に携わっております。当然、アノマリーを利活用することに、財団が諸手を挙げて賛成することなどまず無いのですが……。この許可が下りるに至った経緯については、ぜひ元の記事を読んでいただけたらと思いますわ。WWS担当者と財団職員とビーバーと、友情と愛情の物語でございます。
SCP-3765の物語は、我々が知識と想像力をどのように使うべきか、また自然の力と美しさを尊重する重要性を教えてくれます。自然と人間の創造性が交差するこの物語は、我々が生きる意味を問い直すものでもあるでしょう。
さて皆様、ビーバー・ビルダーズについて、どのように感じられましたか? この驚異的なビーバーの群れは、我々に何を教えてくれるでしょうか。
以上、SCP-3765について、公爵令嬢アリアドネがお送りいたしました。ご来場、ありがとうございました。