公爵令嬢アリアドネの(世界が)破滅(するかもしれないSCP)配信   作:[Brrd_Kakeruは存在しません]

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File13. SCP-1281-JP - メタウナギ

 

御機嫌よう、わたくしの大切な友人の皆様。公爵令嬢アリアドネでございます。今宵は、SCP-1281-JPという、神秘と驚異を秘めた存在について、お話しさせていただきますわ。

 

生物サイト-8102に収容されている、一見ごく普通のヌタウナギ。それがSCP-1281-JPですわ。収容水槽には底砂を敷き、人工海水で満たし、それから赤色ランプに半無響室加工の壁で覆い、彼らがストレスなく過ごせるよう、細心の注意を払った環境維持に努めておりますの。更にひとつだけ、普通のヌタウナギの生育に一切関係のない設備が取り付けられているのですが……これは後で語りましょう。

 

さて、外見や普段の様子こそ普通のヌタウナギとしてふるまうSCP-1821-JPですが、唯一にしてとても強力な異常性を秘めていますの。彼らの持つ驚異的な環境適応力は、2秒の猶予があれば、超強酸のピラニア液の中でも、呼吸のできない真空中でも、どんな環境にも応じて見せるのです。

 

当初「淡水中でも生きられるヌタウナギ」としてAnomalousアイテムに分類されていたSCP-1281-JPですが、地震によって保管水槽が破損し、その後の断水状態でも生き延びる様子が観察されたことで、その異常性がより強力であったことが判明いたしました。

 

このヌタウナギは、適切な環境であれば、通常のヌタウナギとしてふるまいます。ですが、ひとたび周囲の環境が変わればその能力を発揮し、その特性を最大限に利用します。まるで、あらゆる自然環境が彼らのための舞台であるかのように。

 

さて、ここで前述いたしました「普通のヌタウナギの生育に一切関係のない設備」をご紹介します。その名も「スクラントン現実錨(S・R・A)」。SRAは、多くの場合、現実改変能力を持つオブジェクトの収容などに活用されています。その力は、周囲の「現実強度」を固定し、不用意に歪められまいとするもの。SCP-1281-JPの異常性に現実改変能力は関係しておらず、本来であれば不要と考えられておりました。

 

こちらの設備の投入には、とある日に起きた、敵対組織による生物サイト-8102への襲撃事件の影響がありました。この時、相手方が用いたSRA類似装置によって、現実強度の低い領域へ続く「次元の裂け目」が一瞬だけ開き、よりによって輸送中のSCP-1281-JPが飲み込まれたのです。短期間でSCP-1281-JP個体の回収に成功したこともあり、この時点では然程問題視されておりませんでした。

 

この事件から約1年後、生物サイト-8102で行われたSRAの稼働試験によって、再び現実強度が低い環境となりました。すると、虚空から大量のヌタウナギ由来の粘液と、3ケタを越える数のSCP-1281-JPが現れたのです。次元の狭間の向こう側に適応し、その数を増やしていたSCP-1281-JPは、こちら側に快適な飼育環境を用意することで、最終的にはすべて回収されました。これらの事件を経て、「うっかり」向こう側に渡ってしまうことのないように、SCP-1281-JPの収容室にはSRAの設置が義務付けられたのです。

 

さて、皆様、このSCP-1281-JPとその物語は、どのように感じられましたか? 

 

SCP-1281-JPは、我々が環境とどのように共存し、そしてその環境の変化にどれほど敏感であるべきかを示す存在ではないでしょうか。また、SCP-1281-JPに関する事案やその回収作戦は、財団の日々の収容努力と研究がどれほど重要なものか、そしてオカルトの解明にどれほど尽力しているかを象徴しています。

 

以上、SCP-1281-JPについて、公爵令嬢アリアドネがお送りいたしました。ご清聴、ありがとうございました。

 

 





【クレジット】
 SCP-1281-JP - メタウナギ
 Written by getemonokurai
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