公爵令嬢アリアドネの(世界が)破滅(するかもしれないSCP)配信 作:[Brrd_Kakeruは存在しません]
御機嫌よう、わたくしの大切な友人の皆様。公爵令嬢アリアドネでございます。此度は、SCP財団の収容物の中でも特に興味深いケース、SCP-067-EXについてお話しいたしましょう。
SCP-067-EXは「Rurik Inn」という名前で知られる、メイン州のブリストルに位置する宿屋です。最初は有益と思われたその異常性から、申請があれば誰でも利用できるような特別収容プロトコルが施されていたのですが、現在では「
この宿屋、外見はごく普通の田舎風の宿屋で、16の客室を有し、すでに廃業して久しいものの非常に良好な状態に保たれていました。最初の調査では、その内部は異常な菌類で覆われており、さらに、人間の形をした動物たち、SCP-067-1がこの宿屋の従業員として働いていたという報告がなされています。SCP-067-1は、シカやブタ、リスなどが、礼装を纏い、直立歩行で「宿泊客」をもてなす──まるでフェアリーテールのような存在でした。
しかし、その後、さらなる調査が行われ、この異常性が実は「説明可能」なものであったことが判明しました。土壌内の高い放射線量と、ウラン鉱石、そしてそれに関連する人間の遺体が発見されたのです。このことから、かつてこの場所で何者かが秘密裏に原子炉を製作しようとしたことが推測され、その失敗が放射線漏れを引き起こし、周囲の生物に影響を与えていたことが明らかとなりました。
この放射線によって、動物たちは腫瘍を患い、また菌類が繁殖する条件が整ったのです。遺体の腐敗と放射線が真菌の増殖を促進し、その結果、SCP-067-1が生まれたと考えられています。ここで注目すべきは、SCP-067-1がお伽噺を具現化したような姿を見せていたこと。しかし、それらは放射線による影響と、菌類の作用による幻覚であった可能性が高いということです。
SCP-067-EXの収容プロトコルは、異常性が解明された後、無効とされました。宿屋は解体され、その土地は財団の装備や技術の実地試験用地として使用されることとなりました。ここに見られるのは、異常性を「収容」するだけではなく、それを理解し、説明付けることで糧とするSCP財団の哲学。まさに「暗闇を照らし人類を守るため立ち上がる」管理者の理念の現れでしょう。……真実を突き止める前に、少しばかりの失敗をしてしまっているのはご愛嬌、というものですわね?
このケースから学ぶべきことは、我々が未知の存在と接する時、初めの印象や恐怖に囚われることなく、科学的な視点からその真実を求めることの大切さでしょう。SCP-067-EXは、異常性の背後に隠された自然現象や人間の欲望の影響を教えてくれました。それはまた、我々がどれほど環境に影響を与え、それがどれほど予期せぬ結果を生み出すかを示す例でもあるのです。
さて、皆様、このSCP-067-EXについてどう思われましたか?未知から既知への変換は、まさに人間の知恵と科学の勝利といえるでしょう。
以上、公爵令嬢アリアドネがお送りいたしました。ご清聴、ありがとうございました。