魔法使いたちの骨肉相食む血筋争いが見たい   作:reverofllaF / 永遠下降

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Step9-1.「狂い咲きの大華」

 ひと月が経った。

 聖護魔導学園は何とか持ち直したものの、生徒数は激減。さらには『残照回廊(リメノンス)』からの何の声明も無い──身代金目的とかではないから当然──ため、責任追及と対応でてんやわんや。とてもじゃないけど、通常通りの運行とは言い難い惨状。

 加えて聖護星見(クライムドール)の聖護隊、戒律機関までもがその場に来ておきながら「何もできなかった」という事実は周知のものとなり……まぁ、その辺も大変。

 

「これは、卒業までに学園があるかも怪しいねェ」

「何とも言えませんね……」

 

 中庭に二人。珍しくエンジェではなく少女Cと二人きりだ。

 というのもエンジェはエレメントリーに呼び出されていて今休暇中、少女A'も一応フレイマグナの次期当主なので呼び出されての休暇。

 そして、生徒Cは。

 

「……『噂の平民さん』。ケニスさんは……」

「己が『残照回廊(リメノンス)』と対峙した限りでは、彼らに殺意らしきものは見受けられなかった。ただ……何もされていない、とは思えない。そんなところだね」

 

 そう、生徒C……ケニス・デルメルクランは、『残照回廊(リメノンス)』に連れ去られてしまったのである。

 より正確にいうのなら、占拠事件が終わった後、各家に戻される生徒の乗る馬車が学園の外部にて襲撃を受け……そのまま、と。確かに学園外の出来事であれば己は関与しない。それを狙っての事だとしたら、己をよく理解している、と言えるだろう。

 彼は当主でも次期当主でもないので、血の魔力容量に空きがたくさんある。後天的な混血児を作り出すための素材としては優秀であるから……果たして何をされているのか。

 

「しかし、次元空間(デルメルサリス)は君を守ろうとはしなかったんだね」

「いえ、もう学園には行くな、と言われました。ですが、学園を守るために規律会に入った私が学園に行かない、というのは理解できませんし、会長……ボガド会長のいない今、私達が一層頑張っていかなければ、規律会というものが成立しなくなってしまいかねません」

「家の反対を押し切った、と。……始祖シエル・デルメルサリスは何も言わなかったのかい?」

「あの人が家のやり方に口を出してくることはほぼありませんよ」

 

 ……学園内の出来事である、と判断したか。

 あるいは己の側に置いて擱いた方が益があると判断したか。

 

 ちなみにスヴェナは普通にいる。彼女に家からの云々なんてあるはずもなし、そして許容量の点で『残照回廊(リメノンス)』に狙われる理由もないので、ノーリスクだ。

 今いないのは、なんでも教師D'からの誘い……特進クラスではなく飛び級をしてはどうか、というものを受けたため。つまり彼女はまた最上級生へと舞い戻ったわけだね。

 

「一応言っておくと、初学生と最上級生の中休み時間は別にズレていませんから、私が飛び級したことは何も関係ありません。単純に自主練習をしていただけです」

「おや、己は何も言っていないのだけどね、スヴェナ」

「なんとなく考えていることがわかるようになってきました、一応」

 

 ……それを経験則と取るか、エンジェと同じ特異性と取るかで話は変わってくるのだけど。

 今は何とも言えない、か。

 

「そういえば……平民たる己が聞くべき話ではないとは思うのだけど、一応良いかな」

「なんでしょうか」

「どこが平民……」

肉体強化(フィジクマギア)。規律会の会長にして当主の座にあったボガド・フィジクマギアがいなくなったことを受けて、フィジクマギアの分家が活性化していると聞いてね。己も何度か"実は肉体強化(フィジクマギア)の系譜なのではないか"と疑われたり話しかけられたりがあったんだよ」

「……どこの家も、お家騒動ばかりですね」

 

 まぁ一番「そう」見えやすいだろうしね。

 で、この展開は己としては美味しい……のだけど。

 

「実際どうなるんだい? ボガド・フィジクマギアが帰ってこなかった場合、あるいは長期間いなかった場合、本家と分家は」

「その家ごとのしきたりがあるので何とも言えませんが、たとえばデルメルサリスでは、私の兄妹姉弟が次期当主に、それがいなければ"当主落ち"した者からもう一度の選出、それさえもいなければ最も色濃い分家筋に本家が移るでしょう。……まぁ、デルメルサリスではほぼあり得ない話ですが」

 

 始祖CCがその辺は調整するだろうから、そうだろうね。

 しかし、そうなると。

 

「これは噂でしかないから、真偽のほどは知らないけれど……フィジクマギアの"当主落ち"は、結構な数がいる、らしいね?」

「この学園の教師にも何人かいますし、学園外にも沢山いますよ。フィジクマギアの当主選考は全て始祖が行っているため、多産であった年や兄妹姉弟の多い当主から派生した、亜種本家筋とでも呼ぶべき人達が沢山いるんです」

「一応言っておくと、エレメントリーではあり得ない事態ですね……」

 

 それは流石に認識錯誤させてもらうけれど。

 

「貴方へのアプローチ、というのは、具体的にどんなものが?」

「ああ、いやだから、己が本家筋なのではないか、と疑ってきて、ここぞという時に公開する気じゃないだろうな、とか、あるいは求婚されたりだとか、だね」

「……」

「勿論断っているよ。そもそも己は肉体強化(フィジクマギア)ではないのだし、エンジェがいるしね」

 

 始祖Bのせいもあってか、フィジクマギアは基本的に「強いやつが偉い」という思考でありがちだ。

 だから、その時点で己が実は本家でした、なんて言った暁には……困る家が沢山出てくるのだろうね。

 

「責任問題の関係上か、聖護星見(クライムドール)やナイト君たちもごたついているようだし……いやはや全く、一平民にとってはとっとと内々で片付けてほしいものだよねェ」

「そういえば、死霊病毒(ネクロクラウン)のそういう騒動は聞きませんね」

「それは本家筋がいないからだと思います、一応」

「ああ……そうでしたね」

 

 ネクロクラウンに本家の人間というものは存在しない。

 始祖Dとそれの操るリビングドール。それらだけが本家の血を持つ存在であり、魔法使いでも人間でもない。ちなみに肉体はそのままあの時のコロニーにいた少年少女なので、現代人とは少しばかり見た目が違う。

 

 ただ……そもそもの話、『残照回廊(リメノンス)』に手を貸していただろう始祖Dの狙いが微妙に分かりづらくなってきている以上、ネクロクラウンもネクロクラウンでおちおちしている場合ではないのかもしれない。連れ去られた生徒、教師の中にはネクロクラウンの分家も多くいたわけだし。

 さらに言うなら、己はしっかりと忠告をした。そのやり方では意味が無いと。だというのに生徒Cを含む馬車が襲撃を受けての誘拐……は、考えなければならないことだ。

 己の発言を軽んじたか。

 それとも樹殻……『忘我の繭』を突破する以外の別の目的を有しているか。

 

「『一応平民の人』。一応、提案があるのですが」

「提案?」

「シャニアさんも引き入れてはどうでしょうか。存在抹消の里、そして天上の地。……これらは全て聞こえていない前提で話していますが、きっと、これから起こるあらゆることは……次第に私達の手に負える範疇を超えていく。私やエンジェだけの話ではなく、あなたでさえ、という話です、一応」

「……」

 

 手に負える範疇。

 対処できる可能性。

 どう、だろうね。ある分岐の未来……『天使』クンは、まさにそうなったようだけど。

 

 たとえば。

 樹殻というものを消滅させることくらいは、できるのだ、己には。

 たとえば。

 この惑星を機能させなくなることくらいは、できるのだ、己には。

 たとえば。

 蔓延するナノマシンの全てを消すくらいは、できるのだ、己には。

 

 それを超えていく可能性があると……ブルーメタリックに閉じ込められている「彼」か、残ることを選択した「彼女」か。

 もしこれが、どこの誰とも知れない存在に言われた言葉であれば掃いて棄てる言葉だろう。ただエンジェとスヴェナは……先見の明、なんてものじゃない、経験則に頼らない直観という特異性を持つ二人だ。

 そんな二人からの進言とあらば、「考える必要性」というものも生まれてくる。

 

「スヴェナさん、そんなことを突然言っても、『噂の平民さん』を困らせるだけでしょう」

「……はい? ああ……いえ、そうでしたね。ええと……今の波を可聴音域に構築し直すと」

 ──"「『へーみんさん、あたしと一緒にケニスお兄ちゃんを助けに行ってください。あの人も、エンジェお姉ちゃんもシャニアお姉ちゃんも、あたしの大切なお友達、ですから』」"

「一応、前にこの方法を構築した時、この変換翻訳に憤りを覚えたものですが……これ、あなたの趣味ですか?」

「一応、己の名誉をかけて言っておくと、それは完全なランダムというか、君の肉体をそのデザインにした者による趣味と伝えておこう」

「……? あなたが私を再構成したのでは?」

「つまるところ、普段君と話している己という主人格以外に意識が存在する……己自身が集合体である、ということだよ。君の容姿のデザイン、翻訳された言動、認識錯誤による振る舞い……それらすべては、己の中の一粒に過ぎない意識が編み出したもので、己の意思は介在していない。まぁ、許可を出したのは己だから、元も子もないというのはそうなんだけどね」

 

 ちなみに他の存在抹消の里に住まう者達の姿も己が考えたそれではない。己の中の一粒一粒が、面白おかしく考えたもので、己にそういう……なんだろうね、他者の容姿をどうこうしたい、こういう方が良い、という好みは存在しない。

 血筋争いが見たい、というのだけが己の中の「好み」かもしれない。いや、どうかな。前身文明やその前の文明ではそんなこと思っていなかったから、新たに獲得した趣味……成長なのか、それとも違う粒が浮かび上がってきているだけなのか。

 どちらにせよ、この不名誉な押し付けは、己の尊厳を貶めるものに過ぎないということだ。

 

「ケニス・デルメルクランを助けにいく、というのは……つまり、『残照回廊(リメノンス)』を潰しに行く、という認識で合っているのかな」

「……まぁ、私の言いたかったこととは別ですが、それは確かにそうですね。できるのならばやるべきです」

「もし本当に行くというのなら、長期休暇の申請を学園に出しましょう。私も協力します。恐らくはエレメントリーの御令嬢も頷くでしょう。あるいは、学園の……規律会のメンバーも、教師も、全員が助けにいくと、そう言うと思います」

「君は学園を守るために家の反対を押し切って通学しているのだろうに、それを反故にするというのかい」

「『残照回廊(リメノンス)』から生徒を取り戻すことは、学園を守ることに繋がるでしょう」

 

 ふむ。まあ、そうだね。

 それは……少しルールの裏を突いた話にも聞こえる。

 

「君がそれでいいのならば、己に異論はないよ。『残照回廊(リメノンス)』がどこにいるかを見つける必要はあるけれど……」

 

 あと、折角楽しくなりそうなフィジクマギアの血筋争いが見られなくなる、という大打撃もあるけれど。

 それは……適当な録画機器でも設置しておこうか。そういう機構をピックアップして……いや、自律機構……ま、なんでもいいか。

 

「エレメントリーの二人が戻ってきてから、この話を進めましょう。勝手に決めてしまっては万一があり得ますから」

「それは、二人が来ない可能性、ということかい? エンジェとアリス・フレイマグナが」

「可能性はあるでしょう。どちらも次期当主であり、個人的感情よりも家のことを気にしなければならない立場ですから。……まぁそれは私も同じなのですが」

 

 では……やはり異論はない。

 その"時"を待つことにしよう。

 

 

 

 そうして、時が来た。

 エンジェと少女A'は当然のように学園へ帰ってきて、二人にその作戦を説明すると……快諾。

 というわけで。

 

「己とエンジェ、アリス・フレイマグナ、シャニア・デルメルサリスは『残照回廊(リメノンス)』を探しに行き、そして生徒たちを助け出してくる。──何かサポートできることはあるかな、イレイア」

「……あなたの何をサポートしろ、といいたいところですが……ドクラバ先生とドリューズ先生をつけましょう。二人ならば『残照回廊(リメノンス)』を相手にした時の搦め手にも対応できるでしょう。ドクラバ先生は単純な戦闘能力及び万能のサポートとして役立ちますし、ドリューズ先生は敵から情報を吐き出させるスペシャリストですし」

「ありがとう。ならば、こちらも約束をしよう。騎士フィニアンを取り戻してくるよ。……彼の生死に関わらず、ね」

「やめてくださいませんか。既に割り切ったと……前を向こうとしている私に対して、そういう言葉を吐くのは」

「割り切りが早すぎるよ。前にも述べたけれど、『残照回廊(リメノンス)』に魔法使いに対しての殺意は感じなかった。騎士フィニアンが生きている可能性は高いと思うよ」

 

 ただまぁ……血の魔法許容量を考えると、「何をされているか」は……。

 元来の彼と同じであるかどうか、は……何とも言えないかな。

 

「わかりました。あなた達を信じます、『最上級生』さん。……フィニアンを、そして他の生徒たちを……よろしくお願いいたします」

「承知した」

 

 こうして、己達は旅へとでることとなったのである。

 

 

 

 

 が。

 

「そ、そもそもの話、『残照回廊(リメノンス)』は、ど、どど、どこを根城にしているのかしら?」

「本来であればわからないと答えるべきなのだろうけどね。教師ドクラバ・アッシュクラウン。君はもうあたりを付けているのではないかな」

「おやぁ~、僕に投げるのかいぃ~?」

「それはそうだろう。君は偽悪的に振る舞いはするものの、行動の全てが善意的だ。今回の事件に対し、何の行動も起こしていないとは考えられない。それで、答えは?」

「無論だよぉ~。『残照回廊(リメノンス)』が身柄引き渡しを要求して来るとわかった時点で、僕は教師や生徒の全員に僕の煤をつけていた。まぁ、気付いてしまって払われたものもあるけれど、それなりの数がまだ付着したままでねぇ~」

 

 それは立派なストーキング行為に思えるけれど。

 まぁ実際に役立っているのだから、良かったことだと思おう。

 

「──この大陸のほぼ真裏。大海原の中に、巨大な穴が開いている、ということを……君達は知っているかいぃ~?」

「ああ……実際に見たことはないけれど、知識としてはしているわね。確か、世界の中心の海(ゲヌ・エリ・マレア)って名前のブルーホール、だったかしら」

「勤勉だねぇ~、流石はエンジェクン。そう、想定される深さは五千五百メートルとまで言われている、魔物が沢山住み着いている巨穴。高濃度の魔力によってどのような魔法使いであっても水圧と魔力圧によって圧壊は免れず、あそこがあるがゆえに魔物が絶滅することがないとまで言われている場所……」

「そこに『残照回廊(リメノンス)』がいる、と?」

「少なくとも僕の魔法はそう言っているねぇ~」

 

 少しばかり懐かしい話だ。

 かつてこの星を覆っていた『暴風金属』。アレの調停を行うために、当時の人々と……そしてあの虫たちは、この強引な手段を取った。

 即ち、海面の三千メートル上昇。この惑星のポテンシャルを信じて行われたその調整は、あらゆるものを海底に沈め……見事『暴風金属』を抑えることに成功した。

 その後、世界各地にあった背の高い山々が今現在の大陸となり、だからこそこの星の九割は海となっている。

 

 だから、"一時代の墓標"こと"純白の墓標"も、世界の中心の海(ゲヌ・エリ・マレア)にあるあの国の残骸も、そして押し固められた機構の全ても……まだあそこに眠っているはず。

 

「確認するけれど、『残照回廊(リメノンス)』はその湖底……最深部にいる、と思っていいのかな」

「湖底ではなく海底だけど、そうだねぇ~」

「……となると、二つ、考えるべきことがあるね。一つはどのようにして『残照回廊(リメノンス)』がその基地を維持しているのか。もう一つはどのようにしてそこへ赴くか、だ」

「別にいいんじゃないですか? 前者って、アリスたちに関係あります?」

「仮に何か特別な力を持った魔法使いがそこを維持していた場合、そいつを殺しちゃったら基地も全部が海に潰されて、みんなを助け出すどころか私達までどうにもできなくなる可能性があるでしょ。あるいはアーティファクトかもしれないし……とにかく、どうやってそんな場所で暮らしているか、を理解するのは大事なことよ」

 

 深海五千メートルで基地を維持することそのものは難しくない。魔法があればね。

 ただ、そこに高濃度の水中魔力と機構、魔物がいるとなると話は別だ。

 食糧問題なんかはあの境界門(ワープゲート)を作り得る彼がやっているにしても、そもそもどうやってあそこに辿り着き、どうやってその場所を築いたのか、については……本当に謎だ。

 

「完全な座標が判っているのであれば、私が境界門(ワープゲート)を作り得ます、一応」

「……本気で言っているのですか、スヴェナさん。あれは……私ですら安定させることの難しい魔法ですよ」

「一度見ましたから、あとは構成と理論を再構築するだけで充分でした。問題があるとすれば、その座標先が安全であるかわからないということでしょう。また、出口が現出することも悟られますから、待ち伏せ、ないしは作成中のゲートが壊される心配もあります」

「なら、隠蔽を私が行いましょう。待ち伏せに関しては問題ないと思いますよ、このメンバーであれば」

「どうだろうね。敵には少なくとも聖護星見(クライムドール)が二人以上いる。基地は確実に陣地となっているはずだから、油断はできない。さらにその対策である魔力隔液(コーティング)を使ってしまえば、境界門(ワープゲート)をくぐることができなくなる」

 

 そう……考えると。

 

「基地の、い、維持は、聖護星見(クライムドール)がやっている、か、かか、可能性が高い、わね」

「だとするとより大変だねぇ~。陣地内戦闘においては、聖護星見(クライムドール)を真っ先に倒す必要がある。ただしそれを倒してしまえば基地が崩れかねない」

「……いや、教師ドリューズ・ネクロレアニー。君ならば……聖護星見(クライムドール)を殺すことなく夢幻へと誘ったままにできるのではないかい?」

「可能か、ふ、不可能かで言えば、できるけれど……さ、サポートは、してもらわないと、む、無理よ」

「勿論だ。エレメントリーもデルメルサリスも、火力一辺倒ではないだろう? 教師ドリューズ・ネクロレアニーを守ることくらいはできると、そう信じたいものだけどね」

「やってみせるわよ。アリスには任せない方がいいかもしれないけど」

「なんでですかお姉さま!」

「アンタじゃドリューズ先生を爆発させるだけに終わるじゃない」

 

 決まってきたね。

 

 まず、教師D'が座標の特定をする。次に少女Cとスヴェナが境界門(ワープゲート)を隠蔽した上で開く。

 それが確立したら、エンジェ、少女A'、己で突入し、道を切り拓く。聖護星見(クライムドール)を発見し次第、教師Dが魔法を使う。それをエンジェが守る。

 少女A'と己は敵の殲滅になるかな。己は敵Cと敵Dを、あるいはそれ以上の実力者を相手にし、少女A'にはそれ以下の敵や魔物を担当してもらおう。

 

「それじゃ……魔力を温存するためにも、帆船を手に入れて世界の中心の海(ゲヌ・エリ・マレア)の真上まで行こうか。ちなみに己は平民だからね、帆船を買うことはできないよ」

「エレメントリーが船を何隻か有しているから、それを使いましょ」

「流石だ大貴族様」

「帆船の航行速度でここから世界の中心の海(ゲヌ・エリ・マレア)まで行くならば、最低二週間はかかるでしょう、一応。風で押してしまうと魔力の温存の意味がありませんし」

「いや、そこは力技で行くよ」

「力技?」

 

 まぁ、己は身体能力特化、ということにしているからね。

 

 ──帆船を押して泳ぐくらいのことはするさ。早く終わらせたのなら、あるいはフィジクマギアの血筋争いをリアルタイムで見られるかもしれないんだし。

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