機動戦士ガンダムSEED FREEDOM AMBUSH   作:筆先文十郎

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挿入を間違えて最新話で出してしまいました。申し訳ございません。


第0章-7 日の出と自由(おまけ クレアとアグネスとメガトンパンチ)

 ガルガリン 廊下

 窓から見える朝日に向かい、ミレイユは静かに手を組んで祈りを捧げていた。

 いつ頃から始めたのかは覚えていない。

 だが、一度始めてからは一日たりとも欠かしたことがない。

 どれほど疲れ果てた任務の後でも、朝日が昇る頃には自然と目が覚めるようになっていた。

 世界平和のこと。軍に入った日のこと。そして──自分を守って戦死した親友ルオルカ・フォートワースをはじめ、今は亡き大切な人たちのこと。

 祈りながら、ミレイユは記憶の奥底に沈んだ光景を思い出す。

 自分を落とそうとした敵機に体当たりし、そのまま巻き込まれるように落下していったルオルカのスピアヘッド。

 曲がったことが許せない性格で周囲と衝突していた自分を受け入れてくれた老艦長ウィソ・ロッテンハイマー。

 第二の家と思えた老朽艦コルベールが、ザフト軍の猛攻で沈んでいった光景。

 そして──アークエンジェルを救うため単騎で突撃した自分の前に現れた、翼を広げた謎のモビルスーツ。

 後に知った。

 あれが世界にその名を轟かせるフリーダムであり、そのパイロットがキラ・ヤマトであるということを。

 

 某日 ミレニアム格納庫

 新造艦特有の金属の匂いが漂う中、ガルガリンMS部隊総隊長リムバス・シュタイナー率いる一行は、副長アーサー・トラインの案内でタラップを降りた。

 その先で待っていたのは、白い制服に身を包んだ青年士官。

 背後にはシン・アスカ、ヒルダ・ハーケンらパイロットたちが控えている。

「ようこそミレニアムへ。キラ・ヤマトです。本日はお越しいただきありがとうございます」

 柔らかく、しかし芯のある声。

 その響きが、ミレイユの胸を強く揺らした。

(……この声……)

 リムバスが一歩前に出て敬礼する。

「ガルガリンMS部隊総隊長、リムバス・シュタイナーです。あのヤマト隊長とこうしてお会いできたのは幸福の極みです」

 自然に差し出された右手に、キラは少し驚きながらも応じた。

「い、いえ……僕なんてまだまだです」

 照れたように微笑むキラ。

 その声、その口調、その佇まい──

 ミレイユはリムバスの隣でそのやり取りを聞いていた。

 そして確信する。

 アラスカで自分を救ってくれた人物が、今、目の前に立っているのだと。

 

 翼を広げた白い機体。

 絶望の戦場に差し込んだ光。

 そして──そのパイロットの声。

 

 ミレイユは気づけば一歩前に出ていた。

「ヤマト准将」

「え、は、はい!?」

 突然の呼びかけに、キラは肩を跳ねさせた。

「おい、ミレイユ……いや、パットン少佐!」

 恋人であり上官でもあるリムバスが慌てて制止するが、ミレイユは止まらなかった。

「私、ガルガリンで副部隊長を務めております、ミレイユ・パットンと申します。……かつてアラスカで戦ったことがあります」

 キラの表情がわずかに強張る。

 ミレイユは深く頭を下げた。

「あの時、あなたが現れなければ……私は今、この場に立っていません。ずっと……ずっと、お礼が言いたかったんです。本当に……ありがとうございます」

 キラは言葉を失い、瞳にうっすらと涙を滲ませた。

「……そ、そうですか。よかった……本当に……」

 ミレイユはその涙を見て、胸の奥が温かくなるのを感じた。

(あの日の光は……やっぱり間違いじゃなかった)

 

 深夜 ガルガリン リムバスの部屋

「ミレイユ。……俺の立場も考えろ」

 リムバスはため息をつきながら言った。

 ミレイユは肩をすくめ、申し訳なさそうに視線を落とす。

「ご、ごめん……」

 謝りつつも、ミレイユは清々しさを感じていた。

 

 

 

 おまけ クレアとアグネスとメガトンパンチ

 ミレニアム 格納庫

「クレア・バートン中尉です」

「アグネス・ギーベンラート中尉です……えっと」

 じっと自分を見るクレアにアグネスは困惑する。

「どうかされました、バートン中尉?」

「いや、アンタって──」

 次の瞬間、ステア・スノーの強烈なボディブローが炸裂。クレアはそのまま気絶した。

「いやぁ、バートン中尉は何か体調崩したようなので。申し訳ございませんが失礼します!(棒読み)」

 そう言ってステアは気絶するクレアを連れてミレニアムを後にした。

 

 数時間後 ガルガリン パイロット待機室

「スーちゃん! いきなり何するのよ!」

 意識を取り戻し、プンプンと頬を含ませるクレアにステアは尋ねた。

「クーちゃん。あの時ギーペンラート中尉に何を言おうとしたの?」

「え、何って……」

 クレアは顎に人差し指を当てて思い出す。

「えーと、確か。『アンタって狙おうとした男にフラれて意気消沈した所に顔がいいクズ男の甘い言葉にコロッと騙され仲間を裏切りそうな尻軽女の顔しているわよね』って──」

「……」

 

 ドゴォッ!!

 

 次の瞬間、ミレニアムのリプレイのような強烈なボディブローがクレアに襲い掛かった。

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