機動戦士ガンダムSEED FREEDOM AMBUSH   作:筆先文十郎

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第0章-3 コンパス加入

 この日。大西洋連邦の軍人、エリオス・タイラー大佐は上官のディガー・グレイブ中将の命令で彼の部屋を訪れていた。

 

 グレイブの部屋。

「テイラー大佐。君には大西洋連邦を代表して世界平和監視機構コンパスに参加してもらいたい」

「……」

 ニコニコと笑う小悪党を絵に描いた上官の突然の命令に、ガマガエルを擬人化させたような顔をした軍人、エリオス・テイラーは直立不動で考え込む。

(世界平和監視機構コンパス……確か先の二つの大戦によって過激化する独立運動やブルーコスモス残党の侵略行為に対応するべく共同設立しようとしている組織。オーブ、プラント、そして大西洋連邦が参加を表明した……しかし何故?)

 疑問に思ったテイラーはそのまま答えを探るため思考を巡らす。

(『先の大戦で失ったものを取り戻しかつ二度と悲劇を生み出さない最善の方法は他の組織と歩み寄り理解して共に歩き出すことだ!』とコンパスへの参加に積極的だったショドー・ハーベスト中将がお亡くなりになりコンパスへの参加には消極的、もしくは不参加の流れも出始めていたはず。そしてこの男は反対派……それなのに何故?)

「……いや」

 目の前のグレイブに聞こえない声で呟いてから心の中で答えを呟く。

(むしろこれをチャンスととらえたか。亡きハーベスト中将を利用し、逆にハーベスト中将に属する目障りな存在を体よく追い出すためにコンパスを利用した、と)

「コンパスに貢献し大西洋連邦の評判が上がればよし。都合が悪くなったりすれば『あいつらがやったこと』と切り捨て、死んでも問題ない……いや死んだら目障りな存在が消えるから問題ないと言った所か?」

「……ん、何か言ったかな。大佐?」

「いえ、何でもありません」

 テイラーはビシッとした敬礼をして言った。

「エリオス・テイラー。大西洋連邦を代表しコンパスに参加、コンパスの理念に準じたご活躍をお約束します!」

(ルナーヴァとアスロには謝らないといけないな)

 厳格な軍人は頭の中で目に入れても痛くない愛妻と中学生の息子のことを考えていた。

 

「ふん! 行ったか」

 テイラーが退室したのを確認すると、グレイブは部下を送り出す上司の顔を捨て憎悪に満ちた醜悪な顔を露わにする。

 グレイブはショドーが気に入らなかった。上司に取り入り派閥をうまく使って出世した自分とは反対に、気にならない上司には反抗的な態度を取り何度も左遷や危険な最前線に送られながら持ち前のポジティブさと不屈の精神で様々な困難を乗り越え、部下や国民から絶大な支持を得たショドー・ハーベストという男を。

「エリオス・テイラー……。今は亡き『戦場のディアナ』と呼ばれたセレーナ・ハーベストの姉ルナーヴァ・ハーベスト……いや、今は結婚してルナーヴァ・テイラーだったか」

 そんなことどうでもいい、と吐き捨ててからグレイブは続ける。

「あんなおさげでそばかすだらけの顔に分厚い眼鏡をかけた清掃員という底辺の仕事に従事する、顔も身体も実力も妹に遥かに劣る『ハーベスト家始まって以来の恥さらし』とされる貧相な醜い女を妻にしたことで名実ともにあの男の孫になったエリオス・テイラー……そして!」

 グレイブの脳内に反抗的な目をした、黒毛混じりの白髪の女性が思い浮かぶ。

「ミレイユ・パットン! あの男と同じ目をした、あの男を思い出たせる味方殺しの死神女。少なくともあの二人には死んでもらわなければ!」

 憤怒の顔から一変、醜悪な笑みを浮かべながら。グレイブは呟いた。

「コンパスでの活躍(・・)を期待しているよ、ガルガリン」

 




セレーナ・ハーベスト
身長171cm。体重??。B93・W61・H88

ルナ―ヴァ・テイラー
身長160㎝体重??。B91・W58・H85

・・・貧相?
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