犴と鮫   作:鷲谷ヒメリ

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運命の車輪が
回る時
歯車もまた
回り出す


原作合流:破面の胎動
崩れる停滞


「残念だったな、ハリベル。俺の勝ちだ」

「ぐ……っ、コヨーテ・スターク貴様ぁあああああ!!!!」

 第1十刃(プリメーラ・エスパーダ)コヨーテ・スタークが嘲笑う。それに第3十刃(トレス・エスパーダ)ティア・ハリベルは右掌を握り締めて激昂した。

 二人の間に流れる張り詰めたような、或いは研ぎ澄まされた刃のような剣呑な空気。その会話だけ切り取って聞けば私闘か、すわ内輪揉めかと思われるが、その実情は全く違う。

断么立直(タンヤオリーチ)一発ロン!!オラァ!ドベ入れ替わりだ!!」

「ふざけるな最終局だったのにぃいいいいいいいい!!!!!!」

 両手で頭を抱えたハリベルが全力で仰け反った。スタークは勝ち誇ったように笑い、考えつく限りの挑発的ジェスチャーを見せる。

「割と素直に可哀想」

十刃(エスパーダ)がドベ争いしてるの申し訳ないんだけど正直面白いわ」

「ハリベル様次アタシなんでさっさと退いてください。邪魔」

 ハリベルがミラ・ローズとアメミトに腕を引っ張られ、椅子から立たされ五人サイズのベッドに引き摺られていった。空いた席にアパッチが座り、次やろう、と促す。誰も嘆きながらドナドナされて行ったハリベルのことを気にしない。いつもの。

 現在、第三の宮では突発的に笑いあり悲鳴ありガヤの歓声あり煽り合いありの強制鳴き麻雀会が行われていた。オーディエンスを欲しがったアメミトにより、交流のある第1十刃のスタークとその従属官(フラシオン)リリネット、十刃落ち(プリバロン・エスパーダ)のチルッチ、第2従属官(セグンダ・フラシオン)のクールホーンも参加している。麻雀は四人で行うゲームなので、必然それ以外はあぶれて観客として五人用のクソデカベッドに各々好きな姿勢で観戦していた。割と長丁場になることを想定して、水分補給に紅茶も準備済みである。

 現在卓に着いているのは今し方ドベになったハリベルと交代で席に着いたアパッチと、そのハリベルを引き摺り下ろしたスターク、最早運ゲーにおいては貫禄すら出てきたスンスンに、意外に手堅く点を稼いでいるクールホーン。混ぜた麻雀牌を四人で積み並べて、次の卓が始まった。

「そういや、ウルキオラとヤミーが現世に偵察任務に出たらしいな」

 ダイスを振って最初の起家になったスタークが切り出す。

「そうなの?何しに?」

「なんか、藍染様が気にしてる奴がいるんだと」

「あのチョロ毛野郎他人に興味とかあるんだな」

「あるだろ流石に。蜥蜴一匹分くらいは」

「それはもう実質的に殆ど無いでしょ。あ、それチー」

 スンスンが出したローピンをクールホーンがチーした。ローチーパーで並んだ牌が分けて並べられる。

「新しいテーブルゲームを見繕いに現世には偶に行きますけれど、あの男の気を惹きそうなものは見当たりませんでしたけどねぇ」

「は?スンスンお前勝手に現世行ってんのかよ?」

「ヤッベ。申し訳ありません皆様これオフレコで。あと共犯アメミト様です」

「おいなんで急に私を売った!?」

黒腔(ガルガンダ)開いてんのお前かよアメミトォ!!」

 スタークが中をポンして叫んだ。

 スンスンが引いた牌をツモ切りする。クールホーンは苦い顔をしてそれをチー。手元の牌とスンスンを交互に見て、顔を覆った。

「スンスン……」

「はい」

「スンスン」

「何でしょう?」

「スンスン……!!」

 だんだん沈痛な顔色を強めるクールホーンと対照的に、スンスンの表情は大変明るい。オーディエンスに回っている面子の誰かが、うーわ、と呟いた。

「アイツ、スンスンが変なの出したら嫌な鳴きしなきゃいけないのね」

「結構本気で同情してる」

「点数搾り取られてんのはスタークだけどな」

「さっさとドベになってこっちに来い。手荒く歓迎(猫可愛がり)してやる」

「絶対行かないからな!!」

 ターンッ、とスタークは勢い任せに牌を切る。が、しかし。

「あ、ロン」

「なんっっっっでだよ!!!!」

 アパッチに当たり、椅子ごと後ろに倒れる勢いで仰け反った。いいリアクションするわこの第1、とチルッチは枕を抱き抱えて笑う。

 起家が一つ回ってアパッチに。序盤は一九字牌から切っていくのはセオリー通り。

「なんか前藍染がそろそろ動くとか言ってたし、こっちも準備しとくべきだろうな」

「え、それ本当?あたし聞いてない」

 リリネットがアメミトの方を向いた。アメミトはそりゃそうだ、と肩をすくめる。

「いつもの十刃になれ催促喰らった時だからな」

「お前まだ催促受けてるのか……というかなんで藍染は態々第2(バラガンの数字)を獲らせようとするんだ。能力的には確かに合ってはいそうだが……」

「あら、そうなの?」

 チルッチに聞き返されて、ハリベルはしまったと言う様に右手で口元を覆う。

「すまない、今のオフレコ」

「今日全体的に失言多いなあ」

 そんな話をしているとツモ、と声がして卓の方を見れば、クールホーンがツモ上がりをしたらしい。三番目の起家はスンスンからだ。

「ウルキオラは生真面目だからともかく、ヤミーは必要以上に喰い殺してる可能性があるのが不安要素なんだが」

 ベッドの横に配置したサイドテーブルに並べた紅茶のカップの一つを手に取って、ハリベルは溜め息を吐いた。超わかる、とリリネットも同意を示す。

「偵察なんだからあんまり目立ったら駄目だって、わかってるといいけどなー」

「ウルキオラはわかってても別にブレーキ踏まねえからな。それポン」

 アパッチがクールホーンの出したスーソーをポンした。アパッチの場にはすでにソーズのチーが二つできている。それを見たスンスンは口元を長い袖に覆われた右手で隠した。

「ちょっとアパッチ、貴女染めてませんこと?」

「染めてねーわ!どう見ても地毛だろ!!」

 パァンッ、とアパッチがテーブルを叩こうとして一瞬留まり、軌道修正して代わりに自分の太腿を叩く。それに対して五人用ベッド(オーディエンス席)からハリベルとリリネットが仲良くヤジを飛ばした。片方はおそらくかなりの割合で仕返しの意図でもって。

「おい地毛なら地毛証明書ちゃんと提出しろよ」

「美容院行って地毛証明書貰ってこいよー」

「アンタらの方が地毛証明必要そうな頭してんだろうが!!だいたい美容院何処だよ!!」

「フィンドールは?」

「アイツは庭師だ!!」

 この場にいない第2従属官の一人、フィンドール・キャリアスが、本人の全く預かり知らぬところで庭師に認定された。完全にとばっちりもいいとこなのだが、この場にいない為に訂正することもできない。可哀想。

「んっふふ……!」

「ふふ……っ、こんなので……っ!」

 ミラ・ローズとチルッチがベッドのマットレスの上で蹲って笑う。ツボに入って暫く戻っては来れなさそうなので、誰もがそっとしておくことにした。これもいつもの。

「ロン」

「スンスンお前ぇ!!!!」

 しれっとした顔でスンスンがスタークから点数を毟り取る。これも最早様式美となっているが、何故毎回スンスンが対戦相手にいる時のスタークはこうもついてないのか。ガックリと項垂れるスタークにアメミトは心にも無い両手を合わせた。

「地味にスタークが全員から搾り取られてて面白い」

「コヨーテは搾れば搾る程良く出るから……」

「胡麻油か?」

「お前ら順番回ってきたら絶対泣かすからな」

「アンタがドベんなって席取られるのが先だろ」

「はあ!?言っとくけど優勝候補だからな!?」

「どの口で」

 アメミトの嘲笑にスタークは、いつか絶対アイツは念入りに泣かす、と決意する。なお、目の前の天敵であるスンスンのことは考えないことにした。

 起家のスンスンが上がったので起家は回らずそのまま、牌を積み並べる。四局目を始めようとした、その時。

虚夜宮(ラスノーチェス)にいる、全ての破面(アランカル)諸君』

 全員の頭に直接、藍染の声が響いた。天挺空羅だ、と誰かが呟く。

『ウルキオラとヤミーが現世より帰還した。これから、彼らが見てきたものを君たちにも共有したい。大広間に集まってくれるかな?』

 それだけ言って、藍染は天挺空羅を切った。第三の宮で雀卓を囲んでいた一同は、珍しいこともあるものだと訝しむ。

「全ての破面ってことは、十刃と従属官、あと何処にも着いてない数字持ち(ヌメロス)もか?」

「だろうな」

 誰ともなく溜め息を吐いて椅子から、或いはベッドから立ち上がった。牌と点棒を片付けると、一斉に温くなった紅茶を飲み干す。

「せめて東場一周したかったわね」

「スンスンが起家上がりするから……」

「それはタイミング的に私悪くないでしょう?」

「ていうか順位どうなった?」

「一位クールホーン、二位スンスン、三位アパッチでぶっちぎりのドベがスターク」

「クールホーンこの野郎!!!!」

「理不尽にキレるのやめなさい」

 片付けが完了して、すっかり元のレイアウトに戻った第三の宮の居住フロアを次々に後にする。クールホーンは、先に上官であるバラガンと合流してから行くらしくすぐに別行動になった。また今度みんなでお茶会をしましょう、と言い残したクールホーンの背中を見送ってから、一同は移動を始める。

 第3十刃とその従属官、第1十刃、そして十刃落ちといつ異様な顔ぶれが連れ立って移動するのを見た雑用担当の破面達は、皆一瞬ギョッと驚愕した顔をするがその中心が十刃でも方向性の一際違う問題児であるハリベルと、その片割れとして扱われるアメミト(問題児扱いにはおそらく大いにアメミトの方に原因がある)であると気付くと、ああ、成る程、と納得して自分の仕事に戻った。ある意味で日頃の行いである。

 大広間に着いた一同は、まずスタークとリリネットが自分たちの定位置に向かう為に別れた。また遊ぼうね、とリリネットが大きく手を振るのにアメミトは小さく振り返すことで応える。次いでチルッチが、十刃と十刃落ち(プリバロン)が一緒にいても奇異の目で見られるでしょう、と離れた。別に気にしないのに、とアメミトは少し残念そう。

 まだ集まった破面も疎の大広間の入口に残されたのは、第3十刃とその従属官達。最奥の席に余裕のある佇まいで座る藍染の姿を一瞥して、ハリベルは四人を連れ立って自分の定位置に移動した。アメミトはそれが当然のようにハリベルの隣に立ち、その半歩後ろにアパッチら三人が控える。主従関係の基本からは程遠い第3十刃と従属官において、特にこの二人は特別近しいのはおおよその者が知っていた。移動中、大広間の中心にウルキオラとヤミーの姿を見つけると、ハリベルがヤミーの片腕が失われていることに気付く。一体何と交戦したのだろうかと考えているうち少しして、十刃、従属官、そして数字持ちの全ての破面が揃った。

「ただいま、戻りました」

 ウルキオラが藍染に帰還を告げる。ヤミーはその一歩後ろの位置で、膝をついて頭を下げていた。お前そんな真面目なことできたんだな、とアメミトは感心する。

 藍染は首を垂れるウルキオラを労った。そして、現世での収穫を報告するよう命じる。

「見せてくれ、ウルキオラ。君が現世で見たもの、感じたもの、全てを」

 表情を変えぬまま、ウルキオラは自らの左眼に手を伸ばして了承した。

 グチュ、と嫌な水音と共に、左眼が取り出される。血に塗れるのも気にせず、ウルキオラはそれを握り潰した。

「どうぞ、ご覧ください」

 潰れた左眼が霊子に変わる。その場にいる破面の脳に直接映し出された記録は、オレンジの髪色をしたとある死神代行の様子。

「いつ見てもグロ映像(スプラッタムービー)

「言うな」

 呟いたアメミトの肩をハリベルが小突いた。誰もが思っていても事実でも、言っていいこととダメなことがあるので。

「……成る程」

 ウルキオラの記録を観た藍染は嘆息する。

「それで彼を、この程度では殺す価値無しと判断したわけか」

 藍染の確認に、ウルキオラは肯定を返した。この程度では自分たちにとっての障害となり得ない、そう判断を下したと。

 それに対して、温い、と詰る声がした。

「こんな奴、俺なら最初の一撃で潰してるぜ」

 嘲ったのは、空色の髪をした粗暴そうな態度と姿勢と顔つきの破面。第6十刃(セスタ・エスパーダ)グリムジョー・ジャガージャックである。

「理屈はどうあれ、殺せって一言が命令に入ってんなら殺した方がいいに決まってんだろうが」

「同感だ。殺る価値が無くとも、生かす価値など更にない」

 グリムジョーの論に同意を示すのは、第6従属官(セスタ・フラシオン)の一人であるシャウロン・クーファン。二人の意見を聞いたアメミトは確かに、と燦光する翠玉(エメラルド)を伏せて小さく納得した。見逃して後々、邪魔立てをされるようならいくら弱くとも、そして他愛無くともいちいち蹴散らすのも手間ではある。そして、その他愛無くも手間のかかる相手に足元を掬われることは、度々起こり得るのだとも。

 グリムジョーは続けて、腕を斬られたヤミーを詰めた。殺す価値が無いと判じたのは、殺せなかった言い訳なんじゃないか、と。それに対してヤミーはやられたのは下駄帽子の男と黒い女にだと反論したが、グリムジョーは自分ならその二人もまとめて殺せると豪語する。頭に来たらしいヤミーは立ち上がり、殺し合いも辞さない姿勢を見せるが、静聴していたウルキオラが間に入って静止した。

「グリムジョー、我々にとって問題なのは今のコイツじゃないってことはわかるか?」

 ウルキオラの問いかけに、グリムジョーは怪訝に相槌を返す。ウルキオラは眉一つ動かさないまま淡々と続けた。

「藍染様が警戒されているのは現在のコイツではなく、コイツの成長率だ」

 そしてその潜在能力は未発達な身体には不相応に大きいが故、自滅する道も、手駒として利用可能な道もある。ウルキオラはそう述べた。こちらにはハリベルが、意外とちゃんと考えてたんだな、と呟いて納得を示す。一言多い上にだいぶ失礼、とスンスンは思ったものの、口には出さなかった。自分も割と人のことを言えた義理ではないので。

「それが温いって言ってんだよ!!」

 グリムジョーが吼えた。予測を超えて強大になり、自分たちを阻もうとしたらどう責任を取るつもりだと反問する。幾人かがそれもそうだ、と同意する声が俄かに聞こえた。ウルキオラはそれらを一つたりとも意に介さず。

「その時は、俺が始末するさ」

 当然のことのように、そして常識的な考えだとばかりに呼吸と変わらぬ調子で答えた。

 グリムジョーは刮目する。ウルキオラにそれなら文句はないだろうと重ねて告げられ、沈黙で返すことしかできなかった。

「グリムジョー、レスバ弱すぎるな」

「ほんそれ。もうちょっと頑張れよ」

 オーディエンス(外野)のジャッカルと鮫が小声で好き勝手言っているのが聞こえたらしいグリムジョーが、二人を睨む。おお、怖い怖い、とアメミトとハリベルはこれ見よがしに身を寄せ合って嘆息し、肩をすくめた。それを半歩後ろで見ていたアパッチは、もう一生やってろバカップルめ、と呆れ果てた溜め息を吐く。砂糖はこれまでのうちに既に一生分吐いていたので、もう後は砂しか出ない。なお、そもそも二人はまだそういう関係ではないという指摘は誰もしなかった。

「それで構わないよ。君の好きにするといい、ウルキオラ」

 藍染の許諾を受け、ウルキオラの礼をもって正式に決定とする。グリムジョーは未だ納得のいかない顔をして、歯を食い縛った。

 藍染が解散を告げると、破面達は次々に大広間を後にする。ハリベル達もウルキオラが持ち帰った記録をそれぞれに反芻しながら自分たちの宮へと戻った。

「アメミト様は気になったとことかあります?」

 ミラ・ローズに道中訊ねられたアメミトは、そうだな、と考える。

「下駄帽子野郎とは出来るだけ戦闘は避けたいなあ、くらいかな」

「あー……」

 だいぶ解る、とミラ・ローズは納得したように嘆息した。オレンジの頭髪の死神擬きよりも、ステゴロのやたら強い黒い女よりも、下駄帽子の男の得体の知れなさは確かに最も恐ろしい。真っ先に潰したくはあるが、かと言って直接戦闘は避けたい相手ではあった。

「藍染の段取り次第で私たち、アレと戦う羽目になるんだな……」

「うわ、嫌ですわ」

 げんなりしたようなハリベルの言葉に、スンスンはあからさまに嫌な顔をする。ああ、どうか、アイツらにぶつけられるのは勘弁してくれますように。そう心にも無く、居もしない神に祈りながら帰路に着いた。

「ああ、そうだフランチェスカ。戻った後でちょっといいか?」

「?はい」

 途中、アメミトは一歩分止まってミラ・ローズに耳打ちする。ミラ・ローズは先に歩いて行くハリベルの様子を窺いつつ、なんだろうかと思いながら了承した。

「ああ〜!何もしてないはずなのに変に疲れた気がする!」

 宮に着くなりベッドに背中から飛び込んだアパッチが転がる。はしたないですわよ、とスンスンが咎めるが、疲れた気がすることは否定しない。あのまま納得のいっていないであろうグリムジョーが、大人しくしているとは到底思えないせいだろうか。

 ベッドの縁に腰掛けたハリベルは色んな意味で溜め息を吐き、天井を見上げてぼやく。

「半端に疲労してると逆に寝れなさそうな気がしてきたな……」

「枕投げでもするか?」

「え、やりますの?じゃあ枕追加で出していいですか?」

「じゃあ、じゃないだろ。何でノリノリなんだよスンスン。やるけど」

「おいやるなら家具ぶつけないように反膜(ネガシオン)張れ反膜」

「枕破った奴藍染とこに備品要請一人で行けよ」

「罰ゲームかよ」

「罰ゲームだよ」

 ざっくりと軽いルールの擦り合わせだけをして、疲れ切るまでただ枕を投げ合うだけの乱闘もとい遊びが始まった。

 キャアキャアと子供のようにはしゃぎ倒して、電池が切れたように次々ベッドや床に転がってそのうちに寝落ちする中で、アメミトとミラ・ローズだけはほんの少し余力を残して他の面子が起きないことを確認してから部屋を後にする。

 暫くしてから部屋に戻ってきた二人は、何事もなかったようにそれぞれが元いた位置に転がってそのまま眠りについた。普段は主に最上級大虚(ヴァストローデ)二人の寝相の関係で団子になって眠っていたが、この日ばかりはもうどうでもいいやと部屋のあちこちで雑魚寝を決め込む。寝起きが辛くはなるだろうが、ここまできたら関係ない。

 

 その次の日、彼女らの不安の通りグリムジョーが従属官を伴って虚夜宮から姿を消した。




オマケ:アランカル大百科
ギン:はい、というわけで今回は今更になるけど、アメミトのプロフィールを見ていこか
アメミト:おい、私はそんな個人情報をアンタらに出した覚えはないぞ
ギン:そこに東仙要っていう破面の体調管理やらなんやらやっとる人がおるやろ?
アメミト:アイツ喰い殺そっかなあ!
ギン:やめたって

階級:破面No.53(崩玉によらない破面なので便宜上)
身長:167cm
体重:63kg
誕生日:7月3日
帰刃:灰嵐犴皇(セニーザ・チャカール)
解号:風化しろ
孔の位置:【見せられないよ!】

ギン:意外と背ちっちゃいんやね
アメミト:ティアとフランチェスカがデカいだけで私も女としてはまあまあ身長あるはずなんだがなぁ!
ギン:あと、孔の位置やけど……なんで上からマスキングテープ貼っとるん?
アメミト:教えなーい
ギン:わからんことが余計に一個増えたような気もするけど……まあええわ。今回はここまでやで〜
アメミト:じゃあな
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