犴と鮫   作:鷲谷ヒメリ

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天が降る
地が揺れる
巨人と手を取り
悪魔と戯れる
その時こそ
お前の望みは
叶うだろう
欲したものを
手に入れるだろう


魔人の覚醒

 ガンテンバインは目を剥いた。トドメを刺すつもりで打ち抜いたナックルダスター型の斬魄刀による一撃が止められたからだ。茶渡泰虎は一言、謝辞を前置き代わりに告げる。

「隠していた訳じゃないんだ……ただ、俺はこの虚圏(ウェコムンド)に来て、自分の中の力に現世にいた時とは違う何かを感じていた……」

 その何かへの戸惑いが、泰虎に力の使い方を迷わせていた。だが、その迷いは振り切った。ここからはちゃんと全力で戦える。

巨人の右腕(ブラソ・デレチャ・デ・ヒガンテ)。これが、俺の右腕の真の姿だ」

 立ち上がった泰虎の右腕は姿を変えていた。盾のような形の上腕は、(ホロウ)の仮面の口の様な紋様が表れている。

「虚圏に来た時、俺は自分の中の力がざわめくのを感じた。かつて尸魂界(ソウルソサエティ)に入った時には感じなかったものだ」

 泰虎の感じたざわめきは時の経過と共に肥大化したという。そして、ガンテンバインの鬼道と強烈な一撃を受けたことで、ざわめきは沈静化した。

 そして泰虎は考え至る。これは、歓喜だったのではないかと。

「虚圏へ来た俺の力は、帰郷のように喜びざわめき、同胞の手荒い歓迎によって、我を取り戻したのではないか」

 泰虎とて、疑問を抱かなかったわけではない。死神とも滅却師(クインシー)とも違うこの力は何だ。自分とは———茶渡泰虎とは何者だと。

 その解に、ようやく此処で近付けたのだ。

「俺の力というやつはどうやら、死神よりも滅却師よりも、(オマエたち)に近いものらしい」

「……成る程」

 次の瞬間、泰虎の巨人の一撃とガンテンバインの虚閃(セロ)が、言葉も無く激突した。

不運の足枷(ザパトス・デ・イエロ)

 霊圧のぶつかり合いで起きた煙幕に紛れ、響転で泰虎の背後に回ったガンテンバインは鬼道を唱える。霊子の縄が泰虎の足を絡め取り、泰虎の意識と逆方向に力をかけてバランスを崩した。そこを狙ってガンテンバインの蹴りが泰虎を襲うが、巨人の右腕に容易く防がれた。

「鈍くなったか?」

 挑発とも取れる言葉と共に、泰虎がガンテンバインを突き飛ばす。受け身を取って壁を踏み、ガンテンバインは舌打ちした。

牝山羊の楯(エスクード・デ・カブラ)雷鉄の手套(グアンデス・ライトニング)黄金の革鎧(アルマドーラ・デ・オロ)……ッ」

 追撃に向かってくる泰虎の姿を認めたガンテンバインは、右手を掲げて詠唱する。泰虎の巨人の右腕が直撃するその寸前、間一髪間に合ったのは鏡のように光を返す霊子の壁。

白亜の鏡面砦(ラ・フォルタレザ・デル・エスペーホ)!!」

 鏡の壁が泰虎の拳を受け止める。だが、泰虎は最も容易くそれを打ち砕いた。先程までとは見違えるほどの膂力。これが泰虎の真の力かと、ガンテンバインは衝撃で吹き飛びながら驚嘆する。その一方、自らが砕いた鏡の壁の欠片を横目に見て、そして先程受けた霊子の枷と縄を鑑みて、泰虎はやはりか、と確信を得た。

 使用される言語も、形式も異なるが、泰虎はこれを鬼道。それも縛道に類するものであると悟る。床に着地したガンテンバインはそんな泰虎の顔を見て、その通りだ、と。

「刀剣解放によって死神の鬼道に類する能力を解禁する破面(アランカル)は数いるが、藍染殿曰く、解放を伴わずとも俺のように技術としての鬼道を行使することのできる破面は、俺以外にはいないらしい」

 そしてそれこそが、第7十刃(セプティマ・エスパーダ)から落とされたガンテンバインが不要の者として処分されず、今なお十刃落ち(プリバロン・エスパーダ)として生き永らえている理由でもある。虚の死神化において、力の刀剣化までは不完全な崩玉でも安定して可能であった。しかし、より死神に近付いた———死神の基礎技術の一つである鬼道を誰に学ぶまでも無くに身に付けたのは、ガンテンバインただ一人。

 完全な崩玉を藍染が手に入れる前の段階において。いいや、それ以降においても、ガンテンバインは死神化の精度という面では最も完成度の高い破面であったのだ。

「最初は俺も、この技術を他の破面に伝授した。だが、所詮は小手先の技術だ……元が強い連中に勝てる程、劇的に強くなれる訳じゃない」

 ガンテンバインは哀愁を漂わせて、力及ばず散った教え子達を偲ぶ。皆、十刃(エスパーダ)の席次を奪い合う中でゴミのように死んでいった。ガンテンバインを置いて。

 完成度の高い破面は強いが、強い破面が必ずしも完成度が高いというわけではないと判明し、結果として、藍染は死神化の精度を高めるよりも、より質の高い素体を破面化する方へ舵を切ったらしい。

 最も、今の十刃の上位三名の内二人は、自力で破面化した特例なのだが。

「まあ、そんなことは些事だ。てめーがここからは全力で戦うってんなら、俺もそれに応えてやるだけだ」

 言って、ガンテンバインは斬魄刀を嵌合するように拳を合わせる。

「真の姿、真の力……白亜の鏡面砦(ラ・フォルタレザ・デル・エスペーホ)を破ったんだ。言うだけのこたァ有る……だが、忘れてんじゃねえだろうな?」

 ゴッ、と音がして、ガンテンバインの霊圧が床を捲り上げた。

「こっちにだって、"真の姿"ってやつはあるんだぜ」

 それを見た泰虎は構える。ここからが勝負。ここからが正念場。ガンテンバインが口にしたのは、聖句と真名。

「地均せ、龍拳(ドラグラ)!!」

 解き放たれたのは虚の本質。両肩から指先にかけて覆うアルマジロのような外骨格装甲と、同じく外骨格に形成された長い尾。これこそがガンテンバインの帰刃(レスレクシオン)である。

 ガンテンバインは額の仮面の欠片を目元に降ろす。両手を縦方向に組んで構え、霊圧を収束させた。

「"主よ(ディオス)""我等を(ルエゴ・ノス)""許し給え(ペルドーネ)"」

 溜めた霊圧を大砲のように、一気に発射する。柱を巻き込み泰虎へ向かっていったそれは、直撃し、粉砕した———筈だった。

「……すまない、ガンテンバイン。俺はお前に、一つ伝え損ねていたみたいだ……」

 爆煙の向こうに立ちはだかる影から、泰虎の声がする。ガンテンバインは仮面の欠片を上げ、驚愕に目を見開いた。

「この腕は確かに、俺の右腕の真の姿……そしてこの右腕には確かに、じいちゃん(アブウェロ)の魂が宿っている」

 泰虎が祖父から教えられたのは、守る為の力の使い方。泰虎は今まで自分の力についての理解が浅かったが為に、右腕に宿った力が何の為の力なのかを知らなかった。

 そして、泰虎は力の本質に近付いた事で、その解も得た。泰虎の右腕に宿っていたのは、"防御の力"だったのである。

 浦原喜助につけられた修行の中で、そしてこの戦いの中で、泰虎はやっと己の中の"攻撃の力"を探し当てた。

「それがこれだ。名を"ディアブロ"———悪魔の左腕(ブラソ・イスキエルダ・デル・ディアブロ)

 煙幕が晴れた先に、再び姿を変えた泰虎がいる。肩に角のような突起の伸びたその左腕は、(ホロウ)のように白い。

「……"悪魔(ディアブロ)"だと……?」

 ガンテンバインは驚嘆を隠せない。成る程、確かにこれは自分達に近しい力だろう。だが、だからこそガンテンバインは、そう易々と負けるわけにはいかなくなった。両手に霊圧を圧縮し、それぞれ別方向への力の回転を与える。そしてその二つを、一つに合わせた。球状の霊圧の中で乱気流のような流れが渦巻く。

悪魔(ディアブロ)たァ、大層な名前じゃねえか。なァ、茶渡泰虎!!!」

 乱気流の霊圧球を投げるように放った。泰虎はそれを悪魔の左腕で正面から受け止め、そして、真っ向から力で握り潰す。

 飛び散った霊圧の乱気流が、泰虎を避けるように壁と天井にぶつかった。泰虎は一歩一歩踏み締めるように、ガンテンバインに向かって歩いて行く。放出する技ではダメだ、力負けする。ガンテンバインはそう判断すると右手に霊圧を込め、アッパーカットのように拳を振り上げた。

 しかし、それも巨人の右腕に防がれる。泰虎は振り上げた悪魔の左腕の指先に霊圧を集中させ、拳を握った。

魔人の一撃(ラ・ムエルテ)

 敵を打ち倒すための一撃がガンテンバインに突き刺さる。衝撃は身体を突き抜けて、壁に髑髏のようにも見える破壊痕を描いた。

 ガンテンバインの身体が金を突き破る。力尽きたガンテンバインに泰虎は膝をついた。

「……俺が力を掴めたのは、あんたが全力で戦ってくれたおかげだ。ガンテンバイン」

 吐露されたのは心よりの感謝。

「命は置いていく。幸運を祈る」

 そうして泰虎は立ち上がり、周囲を見渡した。虚夜宮の外から見た限り、中は巨大な丸天井になっている筈なのだが、頭上には青空が広がっている。外は月の位置さえ動かない夜空だったのにも関わらず、だ。

「……に……逃げ……ろ……」

 当惑する泰虎に、意識を取り戻したガンテンバインが警告する。それを聞き取った泰虎が振り返った先に、そいつはいた。

「……よォ、オメーが一番乗りか?」

 細身の長身。パラボラアンテナのような襟。三日月を二つ背中合わせに繋げたような刀身の斬魄刀を担いだ、眼帯の破面。

 その姿を認識した瞬間、泰虎は反射的に巨人の右腕を発動した。

「止せ!!逃げろ、茶渡泰虎!!!」

 ガンテンバインが叫ぶ。泰虎とて、この眼帯の破面が強敵を通り越して難敵であることは判っていた。だからこそ、出方を見るより先に一撃で決める。そう判断して悪魔の左腕を出現させた。

 眼帯の破面に、泰虎の悪魔の左腕が突き刺さる。だが、しかし。

「何だよ、それが全力か?」

 効いていない。歪に嗤う破面は一瞬にして、三日月の斬魄刀を振り上げた。そして咄嗟に泰虎が構えた巨人の右腕毎、その身体を袈裟斬りにする。

「……ちっ。見ろ、やっぱり弱えーじゃねえか」

 舌打ちと落胆は、泰虎には聞こえなかった。

 

 窓から月を見上げる織姫は、その可愛らしい顔の眉間に皺を寄せた。部屋の入り口から知った男の入室を告げる声がして、振り返る。振り返った先に、ウルキオラがいた。

「……どうやら、気付いたらしいな」

 第5十刃のノイトラが逸ったのだと、ウルキオラは言う。

「……茶渡くんは死んでないよ」

 死ぬわけがない。死んで欲しくない。そんな思いを込めて、織姫は死んでない、と繰り返した。ウルキオラはそれを無視して、雑用係の破面を呼びつける。破面がワゴンに乗せて運んできたのは、織姫の食事らしい。さっき、スンスンからチョコレートをもらって食べたのだが、と織姫は思わないでもない。

「藍染様のお声がかかるまで命を保つのも、お前の務めだ。食え」

 淡々と雑用係の破面がワゴンに乗せた食事をテーブルに並べていく。織姫はそれを一瞥もせず、動かない。

「……茶渡くんは死んでない……」

「しつこいぞ。どちらでもいい、そんな事は」

 繰り返された織姫の言葉をウルキオラは冷たく切り捨てた。

「何と言って欲しいんだ、俺に?『心配するな。きっと生きている』とでも?そんな事は、ハリベルにでも強請れ」

 下らない。そして理解できない。ウルキオラは溜息を薄く吐く。何故そこまで生死に拘るのかと。どうせ、侵入者達はそう経たず全滅する。それが一人、早まっただけ。

「こうなる事は、最初から予測できた筈だ」

「……やめて……」

 織姫の声が震えた。眼が揺れる。心臓が早鐘を打ち始めた。

「できなかったとすれば、その責任は奴等の愚かさに在る。馬鹿な連中だと笑えば済む事だ。何故それができない?」

 淡々と、冷酷にウルキオラは述べる。

「俺なら、自分の力量も量れずに、この虚圏に乗り込んだ奴等の愚昧に怒るがな」

 その瞬間、織姫は全身の血液が煮沸されたかのように熱くなったかと思うと、ウルキオラに平手打ちをしていた。頬を打たれたウルキオラは眼だけを織姫に向け、奇妙なざわつきを覚えながら背を向ける。

「一時間後にもう一度来る。その時までに食っていなければ、縛り付けて捻じ込んでやるからそのつもりでいろ」

 部屋を出たウルキオラが扉を閉めると、織姫は張り詰めていたものが解けたように崩れ落ち、嗚咽を漏らした。

 

 眼帯の破面、ノイトラは斜めに伸びる石英の木に腰掛け、つまらなさそうに倒れ伏す泰虎を見下ろしていた。そこに現れた気配一つ。

「……テスラか」

「はい」

 ノイトラとは反対側に眼帯を着けた金髪の破面、テスラである。テスラは倒れた泰虎にまだ息があるのを確認すると、止めを刺さないのかとノイトラに問うた。

「当たり前だ。雑魚を千匹殺したとして、誰が俺の最強を認める?」

 そう答えて、ノイトラは自身の腹を指先でなぞる。思い出すのはあの忌々しい、奇怪な光を放つ翠玉(エメラルド)

 不意に、ノイトラは舌打ちした。

「どうかなさいましたか」

「一番近かった霊圧をアーロニーロの野郎に取られた」

 立ち上がったノイトラは背後に突き立てていた斬魄刀を手に、この場を去ろうとする。別に見つけた大きな霊圧を潰す為に。

「……ま……て……」

 それを静止したのは、ほぼ致命傷に近い傷を負っている筈の泰虎。傷口を右手で押さえ、脂汗と喘息のように荒れた呼吸で、しかし確固たる意志を持った目をノイトラへ向ける。

「お前を……先へは進ませない……」

 それを見たノイトラは、僅かに口角を上げた。

「へえ、まだ動けんのか」

 泰虎は左肩の角のような突起に霊子を集め、足りない霊圧を補う。此処でノイトラを倒す。倒せなくとも、一秒でも長く留まらせる。そのつもりで立ち上がり、駆けた。

 だが、泰虎の拳はノイトラには届かない。その間に割って入ったテスラが、自身の斬魄刀で防いだからだ。

「そんな身体で放つ拳が、ノイトラ様に届くと思うな……!」

 体力を振り絞った一撃を防がれ、泰虎は今度こそ力尽きる。倒れ、動かなくなったのを確かめたテスラは振り返ってノイトラに先を促そうとして———その首に、三日月の刃を突き付けられた。

「……誰が手ェ出せと言った」

 ノイトラの声音に苛立ちを感じ取り、テスラは冷や汗が滲むのを感じる。

「申し訳ありません……ですが、最後の一撃は敵も全霊を込めて放ちます。ノイトラ様に万一の事があってはと———」

「無えよ」

 言い切るより早く、ノイトラが否定した。

「例え俺の体を貫く奴も斬る奴もいたとして、砕き切れる奴なんざ天地のどこにも居やしねえよ」

 それはテスラを説き伏せるというよりも、自分に言い聞かせるような口振り。脳裏を過ぎるのは、翠玉(エメラルド)碧玉(グリーンジャスパー)、そして———翡翠(ジェード)。斬魄刀の柄を軋む程握り締めて、ノイトラはそれらを振り払う。

「忘れんな。俺が、十刃(エスパーダ)最強だ」

 言って、ノイトラは斬魄刀をテスラの首から離した。邪魔は入ったが、改めて獲物を求めて立ち去ろうとした、その時。

 背中に、鉛玉の様な殺気が突き刺さった。

「!?」

「……」

 テスラは動揺して、ノイトラはいい加減しつこいと鬱陶しがりながら振り返る。そして、流石に目を見張った。

「……ぐ……うゥ……ッ」

 泰虎が、立っている。もはや動けない筈の奴が何故、と理解が追いついていないテスラは一歩後ずさった。ノイトラは立ち上がった泰虎の肩から腰にかけて付けた傷を注視する。

(血が、止まっていやがる……?)

 さっきまで、滝の様に流れ出ていた血が一滴も滴っていなかった。どころか、ゆっくりとではあるが、人間では考えられない速度で傷が塞がり始めている。何だ、コレは。

「行かセ……ナい……」

 巨人の右腕と悪魔の左腕が顕現する。泰虎の結膜が白から黒へ変色した。

「お前ハ……先ヘ……行カセナイ……!!」

 ゴバッ、と泰虎は口から、鼻から、目の涙腺から白いセメントの様なものを噴き出す。噴き出た白い何かは泰虎の顔を覆い、白い仮面を形造った。

 それは左右非対称の片身変わりの仮面。右は悪魔を彷彿とさせる角の伸びた意匠を。左は北欧神話の巨人族の様に無骨で角張った輪郭を模っている。仮面が完成した時点で、泰虎の身体に走った傷はほぼ塞がっていた。

「オォオオオオオオオ!!!!」

 足下に赤い霊光を走らせて、泰虎が咆哮を上げてノイトラへ突進する。ノイトラは面白い、と嗤ってテスラを乱暴に退かし、斬魄刀を振り上げて迎え撃つ姿勢を取った。

 瞬間、泰虎の姿が眼前から消える。ノイトラの探査回路(ペスキス)が背後に信号を鳴らした。

「んな小細工が通じると思うなァ!!」

 泰虎が殴りかかるより早く、ノイトラの脚が泰虎の腹に突き刺さる。蹴飛ばされた泰虎の身体が、近くの岩に激突した。

「探査回路から逃れたわけじゃねえって事は、響転とは違ェな。かと言って、死神の瞬歩とも違うみてえだが……」

 力の差から来る余裕か、ノイトラは冷静に分析する。考察の鍵はあの赤い霊光だろうと当たりをつけ、ノイトラは泰虎が吹き飛んだ先ヘ目を向ける。

 ボッ、と砂煙を突き抜け、赤い霊光を残像の様にその場に残して泰虎が上に跳んだ。

「馬鹿が」

 空中では回避も取れまい。ノイトラは嘲笑う様に舌を出し、その先端から虚閃を放った。虚閃は真っ直ぐに泰虎へ向かい、上空で直撃する。だが、しかし。

「!!」

 泰虎はそれを打ち払った。巨人の右腕で。これには流石のノイトラも、雑魚にしてはままやる様だと驚嘆する。

「グァアアアアアアアッ!!!」

 泰虎は左右の腕に自身に残った霊圧を掻き集めた。咆哮と共に両手を組み振り上げる。赤い霊光で背中を突き、自由落下の勢いと共にそれをノイトラ目掛けて振り下ろした。

 

 ———大魔人の鉄槌(グラン・ムエルテ・ディレクト)!!!

 

 巨大なハンマーを振り下ろしたかの様な一撃が、ノイトラに叩きつけられた。




折角なので、チャドをちょっとだけ強くするなど
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