戻らない
奪い取っても
零れ落ちる
血と肉と骨
それから一つ
あれは一体何だったのか
天蓋の上の強大な霊圧が一つ、消えた。
天蓋の下で戦っていた全員が、それに気付いた。
その消えた霊圧が誰のものなのか、それを誰よりも早く悟ったのは、自他共に
誰もが一瞬動きを止める。ヤミーは目を見開いて、そんな筈があるか、と胸の内で数回繰り返す。だが、
ヤミーは何度も自分自身に反論する。あのウルキオラが、人間如きに負けるわけがない。霊圧が消えてすぐに現れた、
何度も繰り返し否を唱えて、しかし無情にも、ヤミーの直感はウルキオラの敗北と死を確信する。
そして、ヤミーは力任せに手近な壁を殴りつけた。
瓦礫が雪崩のように砂の上に落ちる。ヤミーは大きく息を吐いて、短く吸った。
「あ〜〜〜あ!こいつらブチ殺したら、もっかい手伝ってやろうと思ってたのによォ!先に死んでりゃ、世話ねえぜ……」
態とらしく悪態を吐く。天蓋の上に向けられたヤミーの目線に、泰虎は様々な感情が入り混じっているのを読み取った。
ヤミーは足を踏み鳴らして舌打ちする。
「足りねえんだよ、全然よォ……」
せっかく長い惰眠を貪って、暴食に耽って溜め込んだ霊圧の行き場が無いのだ。その上、行動を共にしても苦の無い、居心地の良い相手が失われたとあっては、ヤミーの機嫌は最底辺まで落ちた。
「こんなカスどもブッ殺すくらいじゃ、全然使いきれねえんだよ!!!」
ヤミーの身体が、また一回り大きくなる。とうとう殆ど腕に引っ掛けただけの状態だった白い死覇装が、身体の膨張に耐え切れずにはち切れた。
どうなってるんだ。更に巨大化したヤミーに、泰虎は思わず如何なる仕組みなのかと疑問を口にした。その隣で、恋次はヤミーの左肩に目を向ける。
「見ろ。あいつの肩……10番だ」
恋次に指摘されて、泰虎とルキアは改めてヤミーの左肩を見た。
「お前ら、ここに来る迄に
恋次が確認する。ルキアは長い沈黙の後に短く肯定し、泰虎は遭遇はしたが戦ったとは言えないと返した。
「勝敗は訊かねえ。俺も勝った訳じゃねえ。だがあいつは、少なくとも数字を見る限りそのどれよりも力は下だ。デカさにビビってても始まらねえ。とっとと倒して、一護拾いに行くぜ」
恋次は蛇尾丸を構える。ヤミーはそれを視界に捉えると、鼻で嗤った。
「俺を倒すだぁ!?てめえらみてえなクソカスがか!?笑わせんな」
ヤミーの右手が腰の帯に挿さった斬魄刀にかかる。
「ブチ切れろ、
解号と共に斬魄刀を抜く。ヤミーの身体は益々以て巨大化し、左肩の数字が変化した。
そうして現れたのは、背中に装盾類恐竜に似た突起が連なり、肘からは柱の如く太い骨格が飛び出し、伸びた尾の先が棍棒のように丸まった怪獣。左肩の数字は、"1"が消えて"0"に書き換わっている。
「……十体の
どういうことだ、と唖然とする死神二人と泰虎を見下ろして、ヤミーはせせら笑った。
「
ヤミーが右の拳を振り上げる。
「俺は力を溜めて完全解放することで、数字の変わる唯一の
ヤミーの右拳が、ルキア達に振り下ろされた。
「ウルキオラ、具合はどうよ?」
霊圧切れでヘトヘトになったミラ・ローズが、瓦礫まみれの天蓋に座り込んで問う。問われたウルキオラは、雨竜からひったくったマントを腰に巻いて端同士を結んで留めた。知的生命体として最低限の節度である。
「問題ない。但し、悪いわけではないが良いわけでもない」
ウルキオラは淡々と答えた。元々着ていた白い死覇装は紛失していた。尤も、仮に残っていたとしても
「
「まあまあ強いじゃないか」
落胆の色が込もった息を吐いて、ウルキオラは斬魄刀を拾い上げた。その顔の輪郭はついさっきと比較して、丸みを帯びて柔らかい。頭の左側に被さった仮面の欠片は大きく形状を変えたわけではないが、段差が一つ減って角が無くなっている。何より、織姫よりも少し大きいくらいだった背丈が、頭半分程低くなっていた。
一護と雨竜は、身体の動きに支障が起きていないか確かめるウルキオラをじっと見つめる。その視線に気付いたウルキオラは、何だ、と怪訝な顔で睨み返した。
「その眼は一体どういう意図だ。言いたいことがあるならはっきり言え」
「え、ああ、いや……その……」
「あー……なんだ、ええっと…………悪りぃ」
雨竜と一護は思わず目線をウルキオラから逸らす。わなわなと震えるウルキオラは、遂に声を荒げた。
「言いたいことがあるならはっきり言えと言っただろう……!あと何で今謝罪の言葉を口にした。黒崎一護……!!」
ピキ、とウルキオラの額の血管が浮き上がる。無意識に拾い上げた斬魄刀を抜きかけたウルキオラを、織姫はどうどうと宥めた。
「大丈夫だよ、ウルキオラくん!元々そんなにおっきい方じゃなかったし、何より男の子は身長じゃなくて度胸と根性だよ!例え女の子より背が低くなっても!」
ウルキオラの胸の孔の少し下を、見えない何かが背中側から貫いた。織姫に一切悪気が無いのが尚、タチが悪かった。ウルキオラは膝から崩れ落ち、両手をついて項垂れる。ミラ・ローズは結構真面目に同情を覚えた。とても可哀想。
二、三呻いて、それから段々俯いたまま不気味な笑い声を吐き始めたウルキオラは、勢いよく顔を上げると今までなら絶対出さないであろう声量で主張した。
「敢えて!敢えて言わせて貰うが!俺は!決して!別に背が低いわけでは無い!あと、そこのゴリラ女とその主人のレズビアン二人が無駄にでかいから、そう見えるだけだ!」
「誰がゴリラだ」
「アメミトさん、ウルキオラくんとそんなに身長変わらなかった気がするけど……」
微妙に悪口のようなことを言われて、ほんの少し顰めっ面になったミラ・ローズの足にしがみついていたネルは、ムッと眉を吊り上げて頬を膨らませる。そして、ミラ・ローズから離れてウルキオラの前まで進むと、超加速で飛び上がりウルキオラの腹目掛けて頭突きを放った。
骨に守られていない筋肉と有るかどうか分からない程薄い脂肪、それらに包まれた内臓に、仮面の欠片に覆われた硬い頭が勢いよく直撃する。その衝撃にウルキオラは、肺と消化器官の中の空気と、僅かに逆流してきた胃液を咽せるように吐き出した。
「ぐ……っ、この……ガキ……ッ」
「おねえちゃんの悪口言うなっス!いくらウルキオラ様でも、ネル怒るっスよ!」
「もう怒ってるだろ」
「あと君も、見た目だけなら子供だよ」
ネルの頭突きが直撃した腹を両手で摩って、膝立ちの姿勢で悶えるウルキオラは、何故俺がこんな目に、と恨み言の色を載せた目でネルを睨みかけて———すぐに、耳元で柏手を打たれたようにハッとした。
それに一瞬遅れて雨竜が。次いでミラ・ローズが、天蓋の下から強烈な霊圧を感知する。遅れて一護と織姫も、同様に下からライブハウスのドラムの音が響くような霊圧に身体を強張らせ、緊張が走った。
「な……なんだ、この霊圧……!」
雨竜の背中に冷や汗が流れる。一護はほぼ無心で天蓋の穴から下に飛び降りようとして、ミラ・ローズに止められた。
「馬鹿、一護!んな身体でどこ行く気だよ!」
「止めないでくれ、ミラ・ローズ!下じゃルキア達がまだ戦ってるんだ!助けに行かねえと!!」
「気持ちはわかるけど、落ち着け!せめてその傷治してからじゃないと、却って下にいる奴らを心配させるだけだ!」
説かれた一護はグッと歯噛みして、左手を握り締める。
織姫が一護に駆け寄って双天帰盾をかけるのを余所に、ウルキオラは天蓋に空いた穴を———その先で剣を抜いたであろう者に、覚えたばかりの心を馳せた。
「……ヤミー」
呟かれた名は、誰の耳にも届くことはなかった。
一方、現世。空座町の
結界の内側で負傷者の治療に専念していた吉良イヅルは、上空で繰り広げられる戦闘に目を疑った。
そして、
「話にならんのォ……儂をここから、一歩動かすことすらできんのか」
バラガンは落胆したように鼻を鳴らす。芥骨の玉座に右手を捩じ込み、それを砕きながら中から引き摺り出したのは、両刃の大斧。
「……さて、どっちから二つに割ってやろうか?」
二人を見下ろすバラガンを睨み返す砕蜂は、内心で歯軋りをして掌を握り込む。稀千代はそれを見て、もういいんじゃないかと問うた。
「何がだ」
振り返りもせず、砕蜂が問い返す。
「何がって……限定解除っスよ、限定解除!!」
もう充分隠し通したのだから、早く全力を見せつけてあの十刃を倒してしまえ。稀千代はそう訴える。
「ほう、何じゃ。まだ奥の手があるのか?」
「あったりめーだ、このジジイ!!限定解除したらなァ!てめーなんか2秒でチョンだコラァ!!」
「面白い。やってみろ」
言われなくても。そう返そうとした稀千代を、無理だと遮ったのは、砕蜂だった。
「限定霊印は隊長格が穿界門を通過する際、自動的に体の一部に刻印される……だが緊急時には一時的に、その自動刻印の機構を解除することができる」
砕蜂は徐に立ち上がる。砕蜂と稀千代含め、この戦いに馳せ参じた隊長格は皆、限定霊印を打たずに現世に来た。つまり。
「限定解除と言うなら、今が既にその限定解除の状態だ……!」
そんな。稀千代が愕然とする。胸中を占めたのは、純然たる絶望感だった。
狼面の死神の右肩を、プラチナブロンドの髪をした
狼面の死神、狛村左陣は二、三歩後ろに下がり、貫かれた右肩を左手で抑える。
「ぐ……うぅッ」
痛みに呻きながらも左陣はアメミトを見据える目に、決して弱気を感じさせなかった。アメミトは呆れたように鼻を鳴らすと、右手の斬魄刀を逆手に持ち直して鞘に収める。
「
空いた右手で
ビルの壁に背中側をめり込ませた左陣は、肩で息をしながら天譴を喚ぶ。ダメージを負った状態の為か精彩を欠いた一振りを、アメミトは左腕で止めると鞘に収めた斬魄刀の片割れを逆手で再び抜き、順手に持ち直すと下から振り上げて天譴の刀を叩き折った。
左陣が歯噛みする。ここまで手も足も出ないなど、思いもしていなかった。めり込んだビルから抜け出そうと、上半身を前に少しだけ倒した左陣の目の前に、いつの間にかアメミトが
「……ッ!」
「遅い」
アメミトの右手が左陣の首を掴む。気道の中圧迫されて中を通っていた空気が押し出され、左陣は咽せた。アメミトは自分よりも大きな左陣の身体を腕の力だけで持ち上げると、近くの建物の屋根の上に投げ捨てる。叩きつけられた左陣に
「……拍子抜けだな。呆れ果てるほどしぶといが、それだけだ。この程度で私たちを退け、藍染を討ち取ろうなど片腹痛い」
ゴリ、と音を立ててアメミトの左足が左陣の頭を踏み躙る。ここまで嬲り殺しにして尚、息があるのは賞賛に値するが、それで自分達に勝とうなどとはあまりにも、
左陣は頭蓋骨が軋む音に眉間を寄せながら、アメミトを睨む。痛みで震える左手でアメミトの右足首を掴んで、口を開いて牙を露出した。
「……———"君臨者よ"」
低い声で誦じられたそれに、アメミトは僅かに眉を顰める。
「"血肉の仮面"、"万象"、"羽搏き"……"ヒトの名を冠す者よ"……"真理と節制"、"罪知らぬ夢の壁に僅かに爪を立てよ"」
「……何のつもりだ」
左陣の頭を踏み躙る左足の力が強められる。痛みに呻いた左陣は、しかし口の端を僅かに上向けてアメミトを目の動きだけで見上げた。
「……恥ずかしながら儂は、護廷十三隊の隊長を拝する身としては……鬼道が些か不得手の部類だ」
自嘲する左陣に、アメミトはだから何の話だ、と詰る。
「四十番を超えると詠唱破棄も儘ならぬ。七十を超えれば、完全詠唱すら暴発すれば良い方で、まともに発動するかも怪しい……その程度の技量だ———故に、細やかな加減は一切効かん」
ジリ、とアメミトの右足首を掴む左陣の左手に熱が生じる。それに気付いたアメミトは、反射的に左足を左陣の頭から退けて、一歩下がろうとした。
「破道の三十三、蒼火墜……!!」
青い炎が爆ぜる。それは二人がいた建物の上半分をごっそりと抉るように粉砕し、火の粉が周囲に飛び散った。
濛々と立ち込める煙と残り火の中から、白い影が飛び出す。宙空に霊子の足場を作って、斬魄刀を持つ左手を足元についた。ケホ、と咳き込んだのは、アメミトである。
「あっちち……あーもう!酷いことをする。靴とズボンが焦げたじゃないか!」
アメミトは右足首から先をプラプラと揺らす。左陣に掴まれていた箇所の周りの靴の筒とズボンの裾が焼け焦げ、灰化して崩れた奥から白い肌が顔を覗かせていた。
煙の切れ間から、身体を起こした左陣が唸る。有効打になるとは決して思ってなどいない。しかし、服が破損した程度で本人はまるで無傷とは恐れ入る。
だが、今はこれでいい。か細い反撃の糸口はどうにか掴み取ったのだから。
「卍解!!黒縄天譴明王!!!」
左陣の卍解が解き放たれる。現れたのは、怪獣映画もかくやの巨大さを誇る鎧武者。左陣の動き、ひいては肉体と連動するその鎧武者の剣が、アメミトに振り下ろされた。
ほう、とアメミトは感嘆する。なかなかどうして、興味深い卍解だと。そしてアメミトは、まるで怯む様子も無く二刀一対の斬魄刀の鋒を身体の前で重ねた。
「風化しろ、
黒い灰が現れて、アメミトの周囲を旋回して姿を覆い隠す。その黒い灰毎、黒縄天譴明王の剣がアメミトを襲った。
剣圧で黒い灰が散る。その先に居たのは、巨大な刃を右掌で受け止める、紅い
燦光する
「
放たれた霊圧の斬撃が鎧武者の右腕を斬り裂く。それに連動して左陣の右腕にも裂傷が現れたのを見て、アメミトはふむ、と頷いた。
右手で受け止めた鎧武者の剣を払い退け、アメミトは跳び上がる。迎え撃つ鎧武者の左手が斜め前から迫ったのを、
「が……ッ、グフゥ……!」
左陣が顎の下から流血する。胸の獣毛を赤が汚し、左陣は蹌踉めき足踏みした。
「やはりな」
鎧武者の顎下に突き刺した鉤爪を引き抜いて、アメミトは心得たように頷く。
「このデカブツとアンタ。動きだけでなく受けた傷も連動するのか。いやはや、卍解というのは様々有るようで、何とも興味深いことだ」
チラ、とアメミトはハリベルの———より正確には、ハリベルと対峙している冬獅郎に横目を向けた。
「図体がデカい分、同じ量のダメージを負っても割合は小さくなる。見たところ、使い手と連動するのは量では無く割合か。結果的に攻撃能力だけで無く、防御、耐久能力も補強する卍解……と見た」
「……目敏いことだ」
「褒めるなよ。照れて却って手心加えられなくなるだろ」
冗談めかして、アメミトがカラカラ笑う。そしてふと、表情を消して左陣を見下ろし、それから鎧武者を見据えた。
「チャンバラじゃあ、まともに斃そうと思ったら時間かかりそうだ。致し方無いな」
そう独りごちて、アメミトは右の鉤爪の先端で左掌を傷付ける。そこに、霊圧を集中させて
何をしようとしている。左陣は警戒を露わにして顎下の血を拭って払う。アメミトの左掌の上で、
「
アメミトは指先を左陣に向ける形で、
「
パッと、右手の指を全て真っ直ぐに伸ばした。五つに裂けた
それは正しく、流星群のように。
轟音を轟かせて、
左陣が血を吐いた。鎧武者と連動した身体には全く同じ場所に穴が空き、隊長羽織を赤く染めている。
「……呆れた。それだけ穴を穿たれているんだから、流石に死んでおけ」
アメミトは溜め息を一つ溢した。両手の鉤爪を伸ばし、霊圧と黒い灰を纏って一歩踏み出そうとする。その瞬間。
「———オラァ!!!」
雄叫びに近い声と共に、白刃がアメミトの背後から振り下ろされた。アメミトは条件反射で右に跳んで躱し、攻撃の出所を顔だけ振り返って確かめる。
「……何だ、アンタ」
燦光する
そこにいたのは、頭髪を全て剃り落とした武人。その手に握られた薙刀は、確か先程までは柄が折れていたようにアメミトは記憶していた。
「……チーノンにボロ雑巾にされていた男が、一体今更何の用だ?」
翠玉に睨まれた坊主頭は、薙刀を回して返す。
「汚名返上に決まってんだろ。
坊主頭の死神、斑目一角は腰を落として霊子の足場を踏み鳴らし、大見得を切った。
左陣は足元に血溜まりを作りながら、乱入してきた一角に目を剥く。
「一角……」
「狛村隊長」
左陣が何か言いかけるのを、一角は名を呼ぶことで止めた。左陣はその目に確かな覚悟を見て、息を吐いて肩の力を抜く。
「……治癒担当の手が足りなさそうだったんで、俺の独断で虎徹三席を結界の中に連れて来ました。一度下がって、藍染との戦いに備えて手当を」
「……やれるのか」
「その為に来てんすよ。いいから俺に引き継いで、その穴だらけの身体治して来てくれや」
「…………すまぬ」
失血で重くなった身体を引きずって、左陣は戦域から一旦離脱する。
アメミトはまたしても獲物に逃げられ、心底不愉快そうに顔を顰めた。そして一角に向き直り、
「全く……悉く私の邪魔ばかりするのが好きなようだな、死神よ。それで?一体チーノンにも勝てないような男が、どうして私に挑みかかろうとするのかな?」
まさか、勝てるなどと思ってはいないだろう?
口元は笑んでいるが、その燦光する
「勝つ気じゃなけりゃあ、此処にいねえだろ。ガキみてえな意地だって、今この瞬間だけは捨てた捨てたァ!」
一角は薙刀———自身の斬魄刀たる鬼灯丸を、演舞のように左右に回す。
「目にもの見せてやるよ、
足を前後に踏み鳴らし、鬼灯丸を構えた一角が吼えた。取るに足らない霊圧が俄かに増大し始めたのを、アメミトの
「卍解!!!!」
鬼灯丸が、その姿を大きく変えた。
この世には二種類のヒトが居る
負けたらギャグ要因になる奴と、負けてなくてもギャグ要員の奴だ