ミアレでMZ団やったりハイデリンで光の戦士してたり破面編と代行消失編の時系列確認とかしてたら遅くなりました(土下座
光の鏃の集中砲火により、
リサが咳き込む。掴み上げられて詰まっていた気道が開いて、漸くまともに空気を吸い込めた。地面に叩きつけられた衝撃で、胴体の傷口が広がった気がしたが、無視した。出血量はままあるが、死ななきゃ安い。
ヒビが入った眼鏡越しに、粉塵の向こうに鮫の尾鰭の影を見て、リサは舌打ちする。
尾鰭が揺れる。砂埃が払い除けられた先に、果たして怪物は居た。
「ゔぉえっ、口の中ガラス片入った」
舌を出して、口の中に入ったガラス片や細かな瓦礫を唾液で流そうとするハリベルは、眉を顰めてげんなりした顔をしていた。その身体は、見事に無傷。
「……流石に、本気で凹むで」
強がりで口角を上げたリサは、頬を伝って流れ落ちてきた汗を手の甲で拭う。
「そう落ち込むなって。確かに
「半端に慰めんとってや。アホ」
「褒めたのに……」
ひどいや、と泣き真似をするハリベルに、リサは調子が狂う。
絶望的だった。目だけを動かして周囲を確認すれば、ひよりは動けなくなっている。すまん、と胸の内で謝罪して、リサは鉄黎蜻蛉を支えにして立ち上がった。
「……やっぱまだ立つんだな。そろそろ胸が痛いんだが」
ハリベルが大剣を構える。戦闘続行出来なくなるまで叩き潰すつもりではいるが、だからといって、殺したいわけじゃない。結果として、殺すことにはなるかも知れないが。
大剣の鋒に水が集う。ハリベルはリサを見下ろして、僅かに後ろめたさを覚えながら剣を振り下ろした。
「
集めた水が勢いよく、滝としてリサに落とされようとした、その時。
水が凍りついた。何だ、とハリベルが目だけで凍りついた水を見る。
そこに冬獅郎が、斬魄刀に氷を纏って背後から奇襲を掛けた。
氷で固定した両手と両足の痛みは、氷点下の冷たさで誤魔化している。肋は折れてはいるだろうが、動く分には問題無い。例え藍染と戦う前に残る力全て投げ打ってでも、この厄介な
だが、
「しつこい」
ハリベルが上半身を捻って、大剣の鋒が冬獅郎に向けられた。冬獅郎の剣に纏った氷も、四肢を固定する氷も全て溶ける。業務用冷凍庫に防寒具無しで閉じ込められたような冷たさに紛れていた痛みが蘇った。
冬獅郎はそのまま剣を振り下ろす。しかし、勢いをとうに失っていたその一撃は、ハリベルの首筋に直撃するもその薄皮すら断てず、冬獅郎は力の入らなくなった手から斬魄刀を取り落とした。
クソ、と悔しそうに悪態を吐く。その瞬間、薄い腹に衝撃と、火傷したかのような熱を感じた。恐る恐る冬獅郎は顔を下に向ける。
「……は?」
黒い死覇装に、灰黒色の鮫肌に覆われたハリベルの貫手が突き刺さっていた。
「すまない。急所は外したから、ちゃんと治療すれば死にはしない……筈だ。お前が無謀を起こさなければ、だが」
粘ついた水音を立てながら、冬獅郎の腹からハリベルの貫手が抜ける。黒い死覇装に薄ら赤が滲んで、それが血の色だと認識するよりも先に、冬獅郎の身体が力無く落ちた。
黒い灰を纏った血染めの鉤爪が、老体の脇腹を掠める。老人———山本元柳斎は恐ろしい反応速度で、鉤爪を引っ掛けた脇腹の肉を削いで斬魄刀———流刃若火の炎で焼いた。
元柳斎もただやられているわけでは無い。炎を巻き上げ紅い獣のような女破面———アメミト・レシェフの視界を埋め尽くす。咄嗟に顔を庇ったアメミトの隙を突くように、元柳斎は左手の人差し指を差した。
「縛道の三十、嘴突三閃」
鳥の嘴のような霊圧が、炎を突き抜けてアメミトを捕えようと飛来する。
「チッ……まどろっこしいことを……
両の鉤爪を同時に振り上げる。放たれた
炎が疎らに散る。アメミトはその先に元柳斎の姿が無いことに気付くと、
「膝を着けい」
背後から老獪な声。横薙ぎに振り抜かれた斬魄刀を、左脚を軸に振り返ったアメミトは身体を腰から逸らして回避する。鉤爪は間に合わない。鎖骨の下を鋒が掠めて横一線の傷が刻まれた。
「私の
左手の鉤爪を逆袈裟に振り上げる。元柳斎は霊視の足場を蹴って飛び退いて、剣を右から左に持ち帰ると手の甲の皮膚を薄く削いだ。削ぎ落とされた皮膚が黒ずんで、炭のようにボロボロに崩れる。どうやら、鉤爪に纏っていた
元柳斎はアメミトの胸の上についた傷を見て、内心歯噛みした。実力が拮抗しているのか、相性の問題か、兎に角会心の一撃が後一歩届かない。元柳斎の視線に気付いたアメミトは、サッと傷を隠すようにして両腕で上半身を覆った。
「あまり見るなよ、すけべ爺さん」
揶揄うようなアメミトの態度に、元柳斎は呆れたように息を吐く。
「あまり戯けるものでは無いわい。締まりの無い奴よのお」
「ずっと肩肘張ったって疲れるだけだろ。適度にリラックスするのは大事だぞ」
「仮に三界の形が喪われる瀬戸際であってもか」
元柳斎は静かに確認の問いを投げた。勿論、元柳斎も藍染が本当に霊王を引き摺り落とす事など、出来ようがないと思っている。そもこの戦争に於ける護廷十三隊側の目的は、逆賊たる藍染惣右介とその共犯者二名の討伐及び、重霊地である空座町の人命の守護である。
だから、これはあくまでアメミト・レシェフの立ち位置の確認。その存在故に、他の
だが、アメミトはその問いに失笑で返した。
「三界がその形を喪う?———そんな事、欠片程も案じてなどいないくせによく言う事だ」
歌劇の悪徳権力者のように仰々しく両腕を広げる。有りもしない観客席に向かうように、右手を前を払い除けるように振った。
「この世界の今ある形を創り上げたような存在相手に、あの陰険オールバックが太刀打ち出来るとは私だって思わんよ。それにそんなすごい奴なら、破茶滅茶にヤバい部下の一人や二人いるだろうしな。私達がいたところで勝てるヴィジョンは見えん。それを踏まえた上で、私がアイツに協力している理由は……」
アメミトの
思い出すのは、彼女と共に在ることを選んだ頃のこと。
白砂が押し固められて出来た洞穴で休息していた時。眠っていたアメミトはそっと目を覚ました。静かに身体を起こして、少し距離を空けて寝ている筈のハリベルを探した。
壁に背中を預けて、座して寝ていた筈のハリベルは、何故だか柔らかくも硬くも無い白砂に左半身を埋めた状態で寝息を立てていたのを覚えている。何があったのだろうか。
アメミトは少しだけ疑問に思いながらも、音を立てないように起き上がって寝ているハリベルに近付いた。
白の中に映える褐色の肌を覆う、白い石膏のような仮面を愛しむように撫でた。固く閉ざされた仮面の口を慎重にこじ開けると、アメミトは自らの掌に歯を立てて、その皮膚を噛み千切る。傷口から溢れた赤い血を口に含んで、こじ開けられた仮面の下から覗く形の良い唇にゆっくりと口付けた。
起きてくれるな、と祈りながらハリベルの口の中に舌で割り入り、口に含んだ自分の血を流し込む。喉が動いて嚥下したのを確認したアメミトは、そっと顔を遠ざけてハリベルの口の端から溢れた血を指で拭って、仮面を再び閉じた。
「ティア。可愛いティア。私の愛しい人喰い鮫。お前こそ私の———」
うっそりと微笑んで、アメミトは仮面に覆われた額に口付けた。
一瞬浸っていたアメミトは、長い瞬きをして薄く呼吸する。滅ぼすべきは何かを改めて思い出し、そして静かに燦光する
「……ただ、私達の理想の為に」
アメミトは、ただ待つ。
その瞬間が訪れるのを。
あの美しい卵が孵るまで、あと少し。
黒い死覇装の上から羽織った白い隊長羽織に赤が滲む。小さな身体が力無く落ちていく。見下ろすのは憐れみを乗せた
ハリベルは血塗れになった己の左手を一瞥した。少し考えると、そうだ、と呟いて———。
「!?」
リサはギョッとした。ハリベルが、左手を濡らす冬獅郎の血を舐めたからだ。掌から指先まで、じっくりと舌を這わせる。手の甲側も同様に、丁寧に血を舐め取ると指先を吸って、爪の間に入り込んだ血まで口に含んだ。
「……あー、成る程。こういう"能力"だったんだな」
ある程度、冬獅郎の血を舌の上で転がしてから飲み込んだハリベルは、数回何かに納得したように頷いて、そりゃあのナリで隊長任されるわ、と呟く。同時に、これは本当に斬魄刀と言っていいのか、と内心で首を捻る。
「じゃ、悪いが早速……
悪戯っぽく、しかしそれでいてどことなく艶かしく舌舐めずりをした。何をする気だ、とリサが身構える。
ハリベルが大剣を両手で構えた。ジリ、とリサの身体に霊圧が重くのしかかる。
「
何だと、とリサが思わず口にするよりも早く、周囲の空気が凍りついた。大剣の持ち手側の左右に伸びる突起の先端からそれぞれ伸びた鎖が一点で合流し、その先に三日月の形の刃が煌めく。
「最後のお願いだ、リサ。極寒の海で、眠ってくれ」
ハリベルが大剣を掲げた。大気中の水が霜となって大剣を覆う。ハリベルはそこに、自らの力で生み出した水を旋回させた。
水がシャーベットのように凍りつく。ハリベルが大剣を振り下ろすと、それに合わせてみぞれに近い水混じりの氷が、波濤のようにリサへと放たれた。
避けきれない、とリサは瞬間的に悟る。ここまでの戦闘で負った傷が身体を重くしているのは勿論のこと、何より範囲が広過ぎる。リサは無念を覚えつつ、痛みを覚悟して目を強く瞑った。
「……?」
覚悟していた痛みが来ない。リサが恐る恐る目を開けると、鬼道の結界が氷の波濤を受け止めている。それが誰の仕業であるのか、リサには瞬時に理解できた。
「……間に合ってよかったデス」
隻腕のまま、ハッチがリサを守ったのである。自分だって相当に消耗している癖に、格好付けて。リサは口元だけで笑んで、胸の内で捻くれた悪態を叩く。
ハリベルは金髪を雑に掻き上げた。予想はしていた。バラガンと相対していた彼らは、バラガンが落ちた今、現在進行形でフリーだからだ。恐らく、体重の両極端そうな二人組も、どこかで機を伺っているだろう。
次から次へと、とハリベルはぼやいた。そして何処からか。何処にしまっていたのか。赤い液体で満たされたガラスのアンプルを手に取る。アンプルの封のすぐ下には、デフォルメした狼のラベルが貼り付けられていた。
パキン、とハリベルは親指でアンプルの封を折って開ける。
「
意味深に告げて、ハリベルは一息にアンプルの中身を煽った。喉が動いて、嚥下したのが見てわかる。中身を飲み干して空になったアンプルを無造作に投げ捨てた。
「蹴散らせ」
霊圧が膨らんだ。
背中の褐藻のような鰭の付け根から、帯が伸びて肘に繋がっている。鮫肌に守られていた首周りには、肉食の四足獣のような獣毛が覆っていた。
リサは気付く。ハリベルの姿に何かが足される度に、ハリベルの霊圧が明らかに増幅していることに。まさか、コイツ。
「
そう笑うと、ハリベルは大剣を肩に担いで左手を掲げる。パチン、と音がして、ハリベル の後ろで水が幾つもに分かれて渦巻いた。
「能力をパクれる数に限度は無さそうなんだ。同時に行使できる数もな。だから……こういうのも出来る」
ハリベルが少し何かを確かめるように頷くと、水が何かを形作る。リサはそれが鮫だと気付いた。輪郭がはっきりしてくると、その中心に核のように何かが光っているのが見える。完成した鮫達は透き通った水の身体をくねらせて、無数の鋭い牙をリサ達に向いた。
「
ハリベルの号令と同時に、水の鮫達が一斉にリサに、そしてハッチに襲いかかる。
それに何故か、元柳斎と斬り結ぶ肉食獣が、死神達を嘲笑うかのように口元で弧を描いた。
時間は少しばかり遡る。
スタークは後ろに控える狼の大群の内、一番近くにいた一匹の頭を緩く撫でる。目だけを動かしてラヴとローズを交互に見やると、右手を上げて一言、行け、と命じた。
狼達が一斉に、散弾が散らばるように駆け出す。
「来るよ!!」
「わかってら!!」
ラヴとローズはそれを見て、同時に仮面を被って
狼が大口を開けて牙を剥く。ラヴは天狗丸を振り上げて向かってくる狼達を迎え撃った。
数匹の狼が天狗丸の重い一撃を喰らい、撥ね飛ばされる。だが、振り抜かれた後隙を縫うようにして他の狼達がラヴに噛み付いた。
「———奏でろ、金沙羅!!!」
ローズが始解する。斬魄刀が、先端に花の咲いた鉄の鞭のような姿に変化した。ローズは金沙羅を薙ぎ払い、狼達を蹴散らす。
二人の攻撃を受けて身体の崩れた狼達は、しかし炎のように揺らめきながらその姿を修復していった。
「奴ら、炎みてえなモンだ!キリが無えぞ!!」
「厄介だなぁ!ボクこういう魔法みたいな、得体の知れない技が一番キライなんだよ……ねッ!」
悪態と共に振り抜いた金沙羅の先端に付いた花が、狼の額を捉える。ローズは鍔の近くの鞭のような刀身に左手の指を添えると、ピアノの鍵盤を叩く様に指先で弾いた。
「金沙羅奏曲、第十一番———"十六夜薔薇"」
金沙羅の鞭のような刀身を、音が伝う。音はローズの霊圧を運び、鞭を通して狼に到達すると、内側から爆ぜた。
「オメーの方がよっぽど魔法じゃねえかっ!!」
「冗談!ボクのはアート!!魔法と芸術は似て非なるものだよ!」
ラヴのツッコミにローズが反論する。その余裕があるかのように振る舞わなければやってられない程度には、二人は戦法の変化したスタークに翻弄されていた。
二人の背後、瓦礫の中から狼達が飛び出す。隠れていたのか、とローズは舌打ちして、金沙羅を振り抜こうとした。そこに、別の方向から踊り掛かった狼が、鞭のような刀身に噛み付く。同時に、ラヴの右脚の脹脛に瓦礫から飛び出した狼が噛み付いた。
「チョロチョロしやがって……叩き潰すぞッ!!」
ラヴが狼を蹴散らそうと天狗丸を振り上げる。その時、狼の頭の内側が火花の様な光を放ち始めた。
何だ、とラヴが身構えるよりも早く、ラヴの右脚に噛み付いた狼が爆発した。
巨大な火柱が上がる。その中から咳き込みながら、ラヴとローズは何とか脱出した。被っていた仮面は砕け、
ラヴは生存確認と、狼の正体に関する自身の所感を報告すべくローズに大声で呼びかけた。
「奴ら、炎じゃねえ!
接近戦で爆発されれば無事では済まない。そう訴えるラヴの背後から、数匹の狼が迫る。しまった、と思った時には既に遅い。
ラヴに襲いかかった狼達が、再び爆発した。
スタークは、それを静かに観測している。
「……
ポツリと呟かれたのは、ラヴの推測に対する否定。
ただの
ならば、あの狼達は何か?
「自分自身の魂そのものを分かち、引き裂き、同胞のように連れ従え、それそのものを武器とする。その狼の弾頭は、スタークでありリリネット」
それが
「……勝負あったろ。逃げりゃ、見逃すぜ」
この期に及んで、スタークは戦場では甘過ぎる言葉を投げかける。ラヴは口の中に溜まった血を吐き捨てて、一言。
「……ナメんなよ」
ドスの効いた声で返し、スタークを睨んだ。
「……そうかい。そりゃ、残念だ」
スタークは目線を横向けて、溜め息を吐く。
「……そうなると、これ以上はいくら俺でも譲歩出来ねえ……狩るぞ」
スタークの眼が鋭く光る。その手には、銃の姿のリリネット。
「用意は出来てるか、リリネット」
「そっちこそ、トチるなよスターク」
会話は短い。元は一つの存在だった彼等の間に、必要以上の意思疎通は無用だった。
スタークが駆ける。耳をすまさなければ人間では聞き取れないような小さな声で、短く獣の鳴き声のような声を出した。それに合わせて、狼の弾頭達が統制を以て編隊を組む。
狼は、群で狩りをする生き物だ。
鳴き声や尻尾の動きで合図をし、それに従って連携を取り、長時間獲物を追い立て、疲れ果てたところに喰らいついて仕留める。
他の肉食獣に比べると獲物を諦めるのも早いが、その代わり、狩りを完遂するということはその獲物を必ず仕留めるに足る確証があることを意味する。その成功率は全体で、おおよそ五割前後。これは大型の草食動物を獲物とする肉食獣として見ても、かなり高い。すなわち。
今、
スタークがリリネットの銃をラヴとローズに向ける。黒い光が銃口を照らし、解き放たれた。
「やべ……っ」
しまった、という顔をして、ラヴは急いで狼を散らそうと天狗丸を振りかぶる。だが、そこに別の狼達が瓦礫の影から躍り出た。いつの間にか、回り込まれていたらしい。
一匹がラヴの左足に噛みついて、後ろに引いた。ラヴはバランスを崩して蹌踉めき、転倒しかかる。足を開いてそれを堪えるように踏ん張ったところに、スタークの
「チッ……クショウ!適当に攻撃してくるだけだと思ってたら、急に戦術的になりやがって!」
ラヴは天狗丸を振り回し、飛び散るコンクリートの破片と砂煙を払う。ボロ、と崩れるのは
ローズはラヴの様子を確かめながら、狼達とスタークの絶え間無い猛攻を捌く。背後で狼が炸裂し、ローズの背中を焼いた。
(数が多い!使われた狼達は消えるっていったって、向こうが全部使い切るまでにボクらが保つか……)
歯を食い縛って、はたと気付く。
自分たちを囲う狼達が作る円陣が、少しずつ狭まっていることに。
狼の数が減る毎に、円陣は少しずつ狭まって逃げ場を塞ぐ。円陣が狭まると、スタークが放つ
この流れに、ローズは背筋に冷たいものが走る感覚を覚えた。
「ラヴ!マズいぞ……」
上半身だけでラヴの方を振り返ろうとした、その時。
ローズの肩が、ラヴの背中にぶつかった。
しまった、と思った時には既に遅い。ローズとラヴはほぼ同時に、誘導された、と悟った。
「動くなよ、頼むから」
スタークの二つの銃口が、二人に向けられる。その内側の
「
スタークの膨大な霊圧だからこそ為せる
殺し合いを嫌うスタークの性格には不似合いの、絶対的な暴力の光が哀れな老山羊二人を襲った。
Q.ハリベルインチキ過ぎん?
A.そこにどう考えても何か仕込んでる若作りババアがおるじゃろ?