(訳:ポエムお休みです)
時間は少し遡り、ハリベルが藍染を巨大な水の尾鰭で叩き潰したのとほぼ同じ頃。
「わっ、びっくりした〜〜〜……」
突然降り注いだ雨のような水飛沫に、久南白は右腕で仮面を被った顔を庇いながら、上空に佇む怪物を見上げた。
「いつの間に最後の
びしょ濡れになった白は耳から顎にかけて張り付いた髪を雑に払って、手の水を振り払う。その足元で倒れていたワンダーワイスの人差し指が、クン、と動いた。
「白!」
それに気付いた拳西が声を張る。と、ほぼ同時に起き上がったワンダーワイスの右手が、背後から白に迫った。
「わかってるって!」
白の回し蹴りで、踵がワンダーワイスの左頬に捩じ込まれる。
「白!こいつらレベルの敵だと消耗が激しい!時間切れになる前に、一回仮面取ってつけ直しとけ!」
拳西の忠告に、白は呆れたように溜息を吐く。白の
戯れのような会話をする二人が気に食わなかったのか、或いは純粋に知覚範囲内の敵を倒すことしか頭に無いのか、ワンダーワイスは瓦礫を蹴って砲弾のように跳ぶ。白はそれにしつこさを覚えつつ、突っ込んできたワンダーワイスの顔を直接正面から鷲掴み、力尽くで足元のコンクリートに叩きつけた。
「ッああアアアアアアア」
地に伏し敷かれたワンダーワイスは、両手をついて無理矢理起き上がる。伸ばされた右手を白は横に上半身を逸らして躱そうとしたが、首に巻いていたマフラーの端を掴まれてしまった。
不味い、と思った時には、白の身体が投げ飛ばされる。建物を突き破ったことで勢いが落ちたところで体勢を立て直すため、白は真上に跳んだ。
「…………よくも……あたしのマフラー破ったな〜〜〜……許さないかんねっ!!」
追撃に来たワンダーワイスに恨み節をぶつけ、白は空気抵抗を限界まで減らす姿勢で、迎え打つ形で突進する。
「くらえっ!白スーパー……
スーパー、と銘打ってはいるものの、至って普通の
だが、それがどうした。白はそのままワンダーワイスに白打での戦闘を仕掛ける。
「いくよ〜〜〜〜!白ぉぉ〜〜〜〜〜〜———」
白が拳を構える。霊圧をそこに集中させて、破壊力を底上げした。だが、
突如として、白の仮面が割れた。
そんな筈はない、とたった今起きた事象を否定しようとする。しかし、鮮明になった視界と消えた独特の閉塞感が、非情にも現実を突きつけた。
「やば。時間切れ?」
唖然とした白を見たワンダーワイスは、それを好機と捉えてほくそ笑む。
辛うじて残った仮面の右側に、ワンダーワイスの容赦の無い拳が突き刺さった。仮面は容易く砕け、鼻は折れて血を流す。右眼は瞬間的な圧力で、水晶体から光を正常に受け取れなくなった。
「おおおアァアアアああァ」
もう一撃、ワンダーワイスが畳み掛ける。その拳が白に届く寸前。
ワンダーワイスの手よりも二回り以上大きな手が、それを止めた。
「あ〜〜〜〜〜〜〜……?」
「悪りィな。俺は、ガキに加減できるほど大人じゃねえぞ……!」
拳西はそのまま腕の力だけで、ワンダーワイスを手近な建物に投げ飛ばす。そしてすぐに別の建物の上に降りると、なるべく衝撃を与えないように白を寝転がらせた。
「……け……拳西……」
白が掠れた声で呼ぶ。仇を取ってくれるのか、と精一杯茶化して尋ねれば、拳西はズボンのポケットに収納していたナイフ型の斬魄刀を抜いた。
「ナニ嬉しそうに言ってんだ、バカ。テメーが俺の忠告聞かなかったからそうなったんだろうが。そんなアホの仇なんか誰が討つか」
拳西の目線の先で、ワンダーワイスが倒壊した建物の中から飛び出す。拳西は腰を落として、斬魄刀を逆手に構えた。
「調子に乗ってるガキに、ちょっとゲンコツ喰らわしてやるだけだ」
ジリ、と拳西が纏う霊圧が高まる。
「卍解———鐡拳断風!!!!」
現れたのは拳を守る形の刃と、拳西の両腕に巻き付く鉄の羽衣。コンパクトに収まったそれこそが、拳西の卍解である。
迫り来るワンダーワイスの右の手刀に、卍解を解き放った拳西の拳が相撃った。その衝撃で、拳西のいる建物がひび割れる。
同時に、
「ッ!?アア、あぅあああ!!」
ワンダーワイスは咄嗟に後ろに下がって拳西から距離を取る。あらぬ方向に、関節の位置を無視して折れ曲がった右手の指に、ワンダーワイスは首を傾げた。
ワンダーワイスは無事な左手で、めちゃくちゃになった右手の指の形を戻す。それに伴って、人体からして良いわけが無い音を立てて、右手の指の骨が元通りに再生した。
「……超速再生か?
ぐるん、と拳西は右肩を回し、関節を鳴らす。
「なら……再生できなくなるまで、
拳西は足下が砕ける程の脚力で跳躍し、ワンダーワイスの懐に飛び込んだ。左側の刃を手首側に返し、ワンダーワイスの右腕を掴むと、その鳩尾に右側の刃を叩き込む。ぐえ、とワンダーワイスが嘔吐いた、その直後。
腹の皮膚一枚下で、衝撃が爆ぜた。
「おごぉおおっ!?」
胃の中の液体が逆流し、喉から飛び出す。そうしている間にも、皮膚の内側で衝撃は炸裂し続けた。
その反動か、拳西の足下は大きく凹んでひび割れる。潰れぬように大股で腰を落とし、拳西はワンダーワイスを捕まえたまま、右拳の刃をその腹に押し当て続けた。
鐡拳断風の能力は、"拳の刃が触れている間炸裂し続ける攻撃"である。接近戦を強要されるものの、一瞬でも接触しさえすれば、先程のように
そして、それだけの威力が炸裂し続ける中で、反撃は愚か逃れようと動くことができる者は、余程覚悟が決まっているか、痛覚が無いかのどちらかであろう。しかも、ワンダーワイスは片腕を掴まれた状態だ。
腹の中で巨大なミキサーの刃を回転させられるような、或いは無数の爆竹を連続で破裂させるような衝撃が、気の遠くなる程続く。
「そら、吹っ飛べ!!!」
背骨すら砕けて、内臓と肉とと一緒に挽肉になった頃合いで、拳西はワンダーワイスの右腕を離し、野球の外野フライのような角度で打ち上げた。尤も、その速度は野球の打球などという甘っちょろいものでは決してなかったが。
吹っ飛ばされたワンダーワイスの姿が、雑居ビルの中に落ちていくのを見届けて、拳西は大きく息を吐く。これで終わってくれるような相手なら、拳西としても大変都合がいいのだが。
「……ま、そうはいってくれないだろうな」
鐡拳断風の刃の握りを持つ手に力を込める。一拍置いて、ワンダーワイスを飛ばした方角から真っ直ぐ一直線に、
拳西は飛んできた
鐡拳断風が炸裂させた攻撃で、背骨が砕け散ったことでまともに上半身を支えられていないらしい。それでもまだ戦意が消えていないどころか、より勢い付いている気配すらある。
「正気とは思えねえなッ」
徐々に身体の不審な揺れが解消され始めたワンダーワイスが、両腕を伸ばした。超速再生で、破壊された身体の中を治しているのだと察した拳西は、両拳の刃でそれを迎え撃つ。
「うぉおおおおおおおおッ!!!」
「おぉおオおアアぁあああああ!!!」
炸裂した攻撃がワンダーワイスの両手を砕いた。拳西がそのまま両腕を突き伸ばし、ワンダーワイスの両手を弾き飛ばす。ワンダーワイスは仰け反って、その反動を利用して拳西の額に思い切り頭突きを叩き込んだ。
ゴギャッ、という音と共にワンダーワイスの右手が再生する。ワンダーワイスは治ったばかりの右手で背負った斬魄刀に手をかけた。
「おぉおおおお〜〜……ぉあああアアぁああ〜〜〜〜〜!!!」
抜き放たれた斬魄刀の刀身から霊圧が吹き荒れ、周囲の瓦礫を根こそぎ吹き飛ばした。
時間は現在へ戻る。
果敢に藍染へと斬り込むリサと、それを陽動にして死角への一撃を差し込む春水の連携に息を飲む一護に、左陣は藍染へ警戒を向けたまま謝辞を述べた。
「貴公があの瞬間に、藍染に斬り掛かろうとしてくれなければ……儂は怒りのあまり我を失い、藍染に斬り掛かり……そして斬られていただろう。有難う」
一護の返しも待たず、左陣はそのまま戦いの中へと飛び込んで行く。
「あ〜〜〜〜〜〜〜あ、ナンで織姫ちゃん連れて帰って来ぇへんねん。織姫ちゃんおったら、一も二もなく目の前の俺ら治してくれて、俺らピンピンで藍染と戦えとったハズやのに」
態とらしく呆れた声を上げ、真子は大袈裟に肩を竦める。
「平子……」
「ま、そういうのんに流されへん、卯ノ花さんと一緒に帰って来てんから、カンベンしたるわ」
一護を気負わせない為だろうか。真子は何か言いたげな一護の言葉を遮って、地上を一瞥した。事実、真子の合理的な部分は織姫ではなく烈を伴って帰還した事自体は、正しいと認識している。
「ローズ、ラブ。行くで。リサばっかりに身体張らしてられへんからな」
真子の号令に、ラヴとローズは言葉無く頷き、三人は同時に駆けた。
「いつまで呆けているつもりだ」
各々からかけられた言葉に所在無さげにしていた一護を、砕蜂は消耗しているのか、平常通りとは言えない量の汗を流したまま、戒めるように右肘でど突いた。
藍染は強い。非常に癪なことに、それが事実である以上、その隙を衝けるとすれば針に意図を通すような一瞬だろう。腑抜けた有様ではその機を逃しかねないと叱責する。
「我々のこの戦いを、死を覚悟したなどと思うなよ。生きる為に戦うのだ」
世界を護る。秩序を護る。それは所詮耳障りの良い大義である。自らを生かし、同胞を生かし、顔も名も知らぬ全ての者を護り抜く為に戦うのだと砕蜂は説く。
「遅れを取るなよ。黒崎一護」
砕蜂は一瞬のうちに、一護の側から姿を消した。稀千代は慌てて自身の上官を追って、一護の横を通り過ぎ、戦域へと走っていく。
一護は思い出す。虚圏から帰還する直前に、白夜に言われた言葉を。
———護廷十三隊の隊長に、兄如きが助けになる腕の者などおらぬ。
思い出す。虚夜宮に乗り込んだ時の恋次の言葉を。
———戦場での命の気遣いは、戦士にとって侮辱だぜ。
そうだ。信じてもいいのだ。
誰かの、みんなの力を借りてもいいのだ。
一護は全神経を集中させて、戦いの行方を見守る。藍染に会心の一撃を叩き込む為の、千載一遇のチャンスを見逃さぬように。
一護と共に現世に戻ってきた烈は、結界を張って負傷者の治療に注力するイヅル達の下へ足を運ぶ。重症者が増え、範囲を拡大した結界の中には、未だに黒い灰———
どうにか命に別状無い範囲まで治療を終えた乱菊と桃は、同じく四番隊の萩堂春信八席が治療を引き継いでいた。
「う……卯ノ花隊長……」
「皆さん、そのまま治療に専念していただいて構いません。より重体なのは?」
「……斑目三席が、この黒い灰のようなもののせいで、一向に治療が進まず……回復させてもすぐに崩壊してしまって……」
清音の状況説明に、烈は眉をわずかに顰める。スッと目を横たわる一角に向ければ確かに、イヅルと清音の回道によって再生を始めていた肉が、黒い灰に触れては霊子の粒になって崩れ、散っていくのが見えた。
「力が強いのか、僕達がいくら治しても焼け石に水で……でも、治療を続けないとそれこそ斑目三席が霊子の結合崩壊で、魂魄諸共消滅してしまう……どうすれば……」
「成る程。わかりました」
烈はそう返すと、腰に差した斬魄刀の鯉口を切る。え、と意表を突かれた声を上げたイヅルと清音は、その意図を図りかねた。
「二人とも。一瞬、斑目三席から離れて下さい」
スラ、と斬魄刀を抜いた烈が二人に命じた。何を言っているのか、と二人は目を見合わせ、指示に従うべきか否か判断に迷ってしまう。烈はそんな二人を見て、斬魄刀の鋒を小さく揺らして圧をかけた。
清音が小さな悲鳴を上げる。イヅルも背中に冷たいものが走るのを覚え、二人揃って回道をかける手を止めて、一角から刀の間合い分、距離を取った。
そして、それは一瞬だった。
空を切る音だけが聞こえた。清音の視界の端で、黒い灰が舞う。そこに赤黒い肉片が混じっているのが見えた清音は、心臓が止まりそうな思いと共に息を飲んだ。
「少々荒療治にはなりますが、これで後遺症も重くはならないかと思います。二人とも、後はお願いしますね」
気付かぬ内に刀を納めていた烈はそう言うと、八十千和の治療を受けている重症患者達の方へと向かった。
イヅルはまさか、と思って一角の傷を改める。そこには黒い灰は一粒も残っておらず、侵蝕によってズタズタになった傷ではなく、鮮やかで綺麗な断面の傷があった。
「す……凄いけど……怖い……」
清音の言葉に、イヅルは素直に頷いて同意を示す。正確な処置であることと、暴挙であることは両立するので。
烈は重症患者の中で比較的優先順位が低いのは、鉄左衛門と判断し、最も優先順位が高い冬獅郎は八十千和が既に治療に取り掛かっていることから、ひよりの治療を行おうとして———ふと、目についた。
「申し訳ありませんが、伊江村三席。此方は」
烈が八十千和を呼んで、目線で示した先にいたのは、肋の下と、脇腹から太腿までにかけての二箇所に傷を負って、意識の無い状態で横たわる女
ハリベルだ。藍染から受けた傷を治させるために、リサが連れて来たのだが、
それらの旨を八十千和は烈に伝えると、烈はハリベルに近付いてその側に膝をついた。
「……此方の
動揺するイヅル達を敢えて無視して、烈はハリベルの傷に手を翳し、回道を発動しようとした。
その時だ。
焼け焦げた獣の殺気が、結界ごと烈達の身体にのしかかった。
「ッ!?」
烈は片膝をついたまま、上半身を捻って振り返り、斬魄刀に手を掛ける。
烈の目が捉えたのは、高い位置で二箇所を結い上げたプラチナブロンドと、燦光する
その獣の正体は誰あろう、アメミト・レシェフである。
「ティアから離れろ」
普段よりも一段階低い声で、アメミトは右手側の斬魄刀の鋒を烈に向けた。
「離れろと言っている」
握り締めた柄が軋む音がする。指と指の隙間から、黒い灰が漏れ出した。
烈は斬魄刀の鯉口を切り、いつでも抜き放てるよう構える。その表情からは、イヅル達がよく知る柔和さが大分薄れているように思われた。
「私からティア
とうとう痺れを切らしたアメミトは、一歩踏み込み斬魄刀を振り上げる。そこに、猛スピードで近付いてくる影がもう一つ。
「アメミト!何してんだお前!んな身体で飛び出すんじゃねえよ!!」
スタークだ。スタークはやや焦った様子でアメミトの肩を掴む。そして、息を飲んだ。
首だけで振り返ったアメミトの眼が、ギラギラといつになく鋭い光を放っていたからだ。
「……不安に思う必要はありません」
烈は大きく息を吐くと、抜きかけていた斬魄刀を収め直す。
「私はただ四番隊隊長として、彼女も含めた負傷者を癒しに来ただけです。貴女と積極的に事を構えるつもりも、彼女に危害を加えるつもりも、一切ありません」
「……その言葉を、私が信じるに値する根拠などあるものか。死神はいつも、いつも……———
突如として、アメミトは刀を握ったままの左手で頭を抱え出した。
何だ。自分は死神に、何をされた?
いいや、何もされた覚えなどない。少なくとも、記憶にある限りは。
では
スタークが心配そうにアメミトを呼んだ。その声にアメミトは、ハッと我に返り思考の坩堝に落ちていた自分を引き上げる。
頭の中から雑音を振り払うように頭を振って、アメミトは烈を睨んだ。
「……確認する。ティアの怪我は、どの程度で治せる?」
「まだ本格的な診察はしていませんが、一時間から一時間半有れば、完治させられる見立てではあります」
「……そうか」
アメミトは烈の返答を受け取って、目を伏せる。そして、両手の斬魄刀を地面に突き立て、その場に胡座をかいて座り込んだ。
「あ、アメミト……?」
「三十分だ」
烈の顔を真っ直ぐに、燦光する
「三十分で完治させろ。一秒でも超えれば、その瞬間アンタら全員綻び殺す」
それは脅迫だった。無茶だ、と春信が異議を唱えるが、アメミトに睨まれ、その殺気に本能的な恐れを成して萎縮してしまった。
「……わかりました。その代わりと言っては何ですが、彼女の治療が終わった後、貴女と其方の髭の方の治療もさせていただけますか?」
烈はアメミトの殺気に臆する気配も無く、アメミトとスタークの治療も併せて行わせるよう要求する。
「……好きにしろ」
腕を組んで、アメミトは要求を受け入れた。
槍が弾かれた。それと立ち替わり入れ替わり、潜り抜けるように振るわれた春水の剣を、藍染は最小限の動きで躱す。
「やれやれ。やんなっちゃうよね、こうも余裕綽々とされたんじゃあ」
「そういう君は、らしくなく余裕が無いと見えるよ。ハリベルに付けられた
「そっちこそ。その右肩、消し飛びかけたなんて自分で言ってたじゃないか」
春水は周囲の味方の位置を目だけで確かめながら、藍染の意識を自分に向けさせるように言葉を組み立てた。尤も、藍染の事だ。その程度の浅知恵など見透かしているだろうけれども。
「そういえば、さっき君こんな事言ってたよね?憎悪無き刃は翼無き鷲とか何とか。責任感で振るう刃は自分には届かない———なぁんて。悪いけど、それは一方じゃ正しくて、一方じゃ間違いだよ」
春水が踏み込む。振り抜かれた右の剣を受け止めた藍染は、タイミングをずらして薙ぐ左の剣を、鬼道の結界を張って防いだ。
「隊長っていうのは、責任を刃に乗せて刀を振るう。確かに、それだけじゃあ物足りないかもね。だけど、そこにもう一つ何かを乗せるのなら、それは憎しみじゃなくて、誇りと信念、そして人が人を想う心さ」
春水は思い出す。かつて旅禍として相対した少年を。友の為を想う気持ち以上に、自分の命を賭ける理由など無いと断言した、茶渡泰虎の魂の一撃を。
「それが解らないうちは、何者にだって成れやしないさ。例え藍染、君がこの場にいる誰よりも、隔絶した力を持っていたとしてもね」
藍染の目尻が僅かに引き攣って、春水の剣を力任せに弾き飛ばした。
拳西vsワンダーワイスのフォロー
vs藍染スタンバイステップ
ひっそり起きていた死剣復活チキンレース
以上の三本でお送りしました