アンチ八雲紫協会吸血鬼支部長   作:覚め

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霞野「洩矢諏訪子はね。出会い頭に俺をぶち殺す魔性どころか毒の女で、強くて、とにかくめちゃくちゃに破綻してなきゃいけないの。」


洩矢とは

「しっかし、博麗と違って繁盛してるな」

 

「はい。きちんと毎日人里で布教活動をしていますから。とは言っても最近は命蓮寺の方に取られてますが」

 

「ところでここの神様の名前って何?」

 

「あー…八坂神奈子様です!」

 

よかった。つまりは洩矢諏訪子ではないと言うことだ。名前が同じだっただけか、戦に敗れて神社を乗っ取られたかのどっちかだろう。つまりは、その勝った神は洩矢諏訪子よりも強く…ん?もし乗っ取られたのだとしたら、つまりここ、俺にとって危険地帯なのは変わらないよな?だって、俺をボコした洩矢諏訪子より強い八坂神奈子という神…?

 

「ここの神に頼むか」

 

「お、お祈りですか!?」

 

「本堂は人いっぱいだな…こっちも神いるんだよな?」

 

「あ、はい!でもそっちは…」

 

「願う神がいれば告げ口してくれるだろ。お願い神様俺の予想外して」

 

小銭はなかったので代わりに俺の部屋に置いてあった古い銭を。投げ込んだ後で作法。頼む神様、この神社が元々は洩矢諏訪子のもので、戦いに敗れた末に八坂神奈子とかいう神に乗っ取られた神社ではありませんように。俺の知ってるモリヤとは別のモリヤでありますように。洩矢諏訪子とは完全に縁を切ってくださいますか。無理でもやれ。

 

「…そこまで真剣になることが?」

 

「いや、まあ…な?俺も妖怪だから、長生きしてて切りたい縁とかあったし…」

 

「なるほど…」

 

「早苗〜」

 

「あ、諏訪子様!えと、こちらは先ほどお祈りをされた社の…」

 

「あ」

 

「ぁっ…」

 

「洩矢諏訪子様です!」

 

「神様の名前間違えるのは不敬だから名前教えてよ」

 

走り出す。この山も古巣といえば古巣、結構変わってはいるが、多少なら面影通りに進めるはずだ。あー、なんでこういう、悪い方向に進むんだか。月の賢者送り届けたんだから、多少は御利益あっても良いだろ?あ、ない?それじゃあ仕方ない。博麗神社だけにしとくんだった。なんで幻想郷に洩矢諏訪子が来てんだよ。おかしいだろマジで。

 

「っ…」

 

「ばあっ」

 

「ぅあ!?」

 

「一体どのツラ下げて私に祈ったのかなぁ?」

 

「このツラです…」

 

「私の国に入ろうとしてやられたもんねぇ?何?私の力を借りたいの?」

 

「ええい!放せ!俺は逃げさせてもらうぜ!」

 

自分の部屋へ。移動して息を落ち着かせる。あいつと前会ったのは何千年前の話だ。その時はボコられたが、今はどうだ?信仰もあの時ほどではないし、さらに言えば俺もあの時より強い。もしかしたら…いや待て、もっとまずいことは、洩矢諏訪子と同居している八坂神奈子という神がいることだ。やはり危険地帯じゃったか…

 

「だとしても戦いたくないのが本音。モリヤ神社にはもう行かないようにしよ…」

 

「ばぁっ」

 

「何故ここにいるんだお前」

 

「いやぁ、逃げようとしたから袖掴んだら、来れた」

 

「…全裸になる覚悟でここに飛ぶべきだった…」

 

「良いの?昔みたいに紫紫〜って、叫ばなくて」

 

「今だと叫ぶ相手が三人に増えたから、迷うんだよ」

 

さて体格差などあってないもののように扱い、俺は倒され洩矢諏訪子にのしかかられる。全力で抵抗したいんだが、過去のアレコレが過ぎって少し力が出ない。こいつは普通に強かったからな。どうやら全盛期はどの力はなさそうだが、それでも強力は強力。国に入ろうとして攻撃されたのを思い出すぜ、死にそうだったよあれは。

 

「三人って、どういうこと?」

 

力が強くなる。抵抗していたはずの手が地面に押し付けられ、とうとう俺の部屋なのに俺が組み敷かれるという意味のわからない状況になる。しかし、三人の意味か。いやまあ、三人は三人だ。それ以上は確かにいなかったはずだし、それとも何か別の…まさかこいつ…

 

「助けを呼ぶ相手は今日から八雲紫と私だけで良いんだよ」

 

モリヤ神社には目をつけられていない。だからモリヤに返品は無理、なら博麗…だめだな。完全に肉弾戦しそうな立ち振る舞いの奴を送りたくはない。ならば…大結界に飛ばすか。しかし俺はまた、なんでこうも俺の身内を名乗る奴が多いんだ。洩矢諏訪子はそこに片足漬けてんのか?漬けんな出せ。お前ミシャクジだろ?死ぬぞ。

 

「いや、貴方は私の庇護下に入るんだから、八雲紫もいらないよね!」

 

「へぁ!?」

 

庇護下宣言。つまり、とういうことだ?まあ良い。詳しく考えてもわからないから。そんなことはどうでもよくて、一番にやばいのは、祟り神がまあ本気なこと。組み敷かれた状態から無理矢理脱して、構える。武器?使ったことあるけど紫に没収された。泣く。つまり素手。相手は格闘する気だし、勝ち目がない。なら送り返そう!

 

「こっち〜」

 

「残像だ」

 

「神様騙そうなんて早すぎ〜」

 

蹴り飛ばされた。えぇ…?一応俺の部屋って、俺有利になるはずなんだけど?俺の身体能力とか、そういうのが上がるはずなんだけどな??…さっさと送り返した方が良さそう。畜生これなら依姫と月で茶しばいてた方が良かったな。帰ってくるんじゃなかった。この空間で呼べるやつは八雲紫くらいしかいないし…

 

「あの摩多羅神、こういう時に出てこねえんだからなぁ」

 

「誰?それ」

 

「ばっかお前」

 

何?俺は独り言も聞かれてるの?化け物?化け物なんだよね?摩多羅隠岐奈呼んじゃうよ?あいつならどうにかできるだろ?できない?無能神め!しかしこいつが八坂神奈子という神に負けたことは知ってる。そいつを巻き込めれば…二人の仲が良かったら俺はほぼ間違いなく倒されるからやめとくか。摩多羅隠岐奈に賭けるの?え、まじ?

 

「…八雲紫!」

 

「はぁい」

 

「げっ」




紫「呼ばれたら貴方のところへ」
霞野「便利っしょ?」
諏訪子「二人とも、結婚できないよ。」
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