アンチ八雲紫協会吸血鬼支部長   作:覚め

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主人公の来歴
天狗の巣(妖怪の山ではない)→八雲紫とぶらり旅→家出→天狗の巣(鬼の四天王らが居た場所)→八雲紫の家→月→自分の結界内


洩矢

「あの」

 

「なんぞ」

 

「柱に奇怪な術を仕込まないでもらえますか?」

 

「仕込んでないぞ。ただ手すり代わりに使ってたら妖力がついただけだ」

 

「なるほど」

 

嘘である。付けてないとまでは行かないが、仕込んだ後に取っている。新手のイタズラである。命蓮寺の面子にはかの有名な鵺がいるらしい。鵺、か。会ったことはあるのだが、会った時期が八雲紫と居た時期なので相手からしたら八雲紫の方が記憶に残っているだろうか。しかしまあなんというか、妙な奴だったと記憶している。

 

「こちら、お肉を食べていた星です。肩を外しました」

 

「つんつん」

 

「痛いですって!」

 

「…多分治せるぞ」

 

「お願いします!」

 

「やめてくださいね?」

 

「らしいわ」

 

命蓮寺を一周して出ていく。寺を出て横を向けば諏訪子。こいつはなんなのか。でもまあ聖白蓮が姉を名乗らないとわかっただけでも良いもんだ。その点には礼を言っておく。あんがとね。あとは聞いたところで青蛾という仙人だけだ。豊郷耳は八雲紫曰く姉なんて名乗らないだろうと言われたのでノーカン。摩多羅隠岐奈のことは信用出来ない。

 

「ふぅ〜…」

 

「お疲れ〜」

 

「俺これから少し休みに入るけど、お前どうすんの?」

 

「お供しようかな?」

 

「お前神社あるだろ?」

 

「あっちには神奈子がいるからさ。」

 

「それで良いのかよ…」

 

「にしても、今日は妖怪がいないねぇ。なんで?」

 

「…いかん姿隠すぞ。閻魔だ」

 

閻魔様がどうやら来たらしい。閻魔に目を仕込もうとすると大激怒されたから、存在を確認できないんだよな…前に怒られたのはいつだったか。何代か前の巫女にアンチ八雲紫協会の説明をした時だな。あ、また天人のこと忘れてる。でもまあ良いか。つーかもう忘れて良いでしょ。そんなことより閻魔だ。あいつに見つかると面倒だし。

 

「…とりあえずお前を神社に帰しに行く。その後俺は一日籠る。良い?」

 

「あー、じゃあ私も連れ込んでよー」

 

「絵面がな?」

 

仕方なく連れ込む。こいつならよほどのことがない限りはそう言う勘違いも起こらないだろう。多分。まあ、よほどのことはよく起こるが。いやしかし妖怪がいないとなれば閻魔が来ているのは確実。あー助かった。あいつの説教普通に怖いんだわ。声でかいし長いしめんどくさい。だから逃げる必要があったんですね。

 

「っあ!?」

 

「いやぁ…連れ込んだってことは、つまりそう言うことだよね?」

 

「それは分身だ」

 

「えっ!?」

 

「そんなことだろうとは思ったが…お前自重しろよ。未亡人だろ?」

 

「それでも神様だよ」

 

さてこいつだけを送り返すか。こう言う時は何をすれば良いかって?当然、抱き寄せて転移…あ、待て。俺そういや守矢に目つけてないじゃん。えー…どうすんの?そこらへんに捨てて何か言われても嫌なんだけど。しまったな。既に抱きついてるから何もできないぞ。手詰まり以下の手詰まりだ。どーすんのこれ?どーしようもないよなこれ。

 

「え、あの…心の準備とかって」

 

「そーれ!」

 

「わっえ!?」

 

「とりあえず距離取るから。マジで。」

 

「…えー!?ちょ、もー…少し期待したんだよ?」

 

「返そうと思ったんだけど、守矢への直通がなかったわ」

 

「ああ、そういうこと。いやひどくない?」

 

「そして間違いが起こらないように距離を取る」

 

「私がホラ吹けば関係ないでしょ?」

 

「八雲紫が見てる。確信できる。」

 

「やっぱ結婚出来ないよ。寄ってきた女全員八雲紫が追い払ってるでしょ絶対」

 

御名答。いやしかし、なんと言うか。八雲紫が追い払うことなく接することができた女は大体いじめてこなかったし。天狗よりか何倍もマシ。だから俺はできるだけ妖怪の山に行きたくない。お前に会いに行った時は別。お前であって欲しくなかったから願いに行っただけ。だから頼むそういう顔はやめてくれ。勘違いすんな。

 

「いやぁ照れるな」

 

「今度は誰に助けてもらおうかな」

 

「あーごめんって」

 

「…お前も変わったよなぁ。信仰してる側の層が変わったのか?」

 

「ま、神だからね?それとも…昔みたいに大きい方が良かった?」

 

「ぶっちゃけそっちの方が殴り甲斐があるからなぁ」

 

「今のはさぁ…はぁ」

 

でかいため息つかれた。ムカつくな。まあそれは良くて、俺としては閻魔の休暇が終わるその時までここに籠っているつもり…だ。多分。その覚悟が今目の前にいる神のせいで揺らいでいるのは言うまでもなく。久しぶりに紅魔館でも訪れてみようか。そろそろ妹の胸触った件も許してくれるだろうし。もし許してくれなかったら?知らん。強行突破。

 

「…お前ってさ、何日くらい神社離れてて良いの?」

 

「んー、何日でも。神奈子が主役の神社だし」

 

「そうか。俺外出するからここにいろ」

 

「えー!?…その服で?」

 

「あっやべっ」

 

「ほらー。着替えも全部その服になってるよ?」

 

「なんでお前は俺の服漁ってんの?殺すよ?」

 

「その服着たままで?無理でしょ」

 

事実である。なのでさっさと着替える。俺の服がそこにしかないと思ったか。つーかそもそも俺の服は俺が作ったやつなんだぞ。この服を基にもう一回俺の服を作る。俺の式神が。素材はいいんだよな、素材は。色はそのまま、ゆったりとした服ができた。袖の部分は大きめに作らないと俺が落ち着かない。何千年も前の翼の記憶があるのだろうか?

 

「よし…じゃあ行くわ」

 

「ご飯作ってるからね〜」

 

「お前ほんっと…」




八雲紫が八雲藍みたいな服を着ていることが少なすぎて八雲藍がよく着ているような服と変えたいが、どう考えても八雲紫は八雲紫がよく着ているような服と言われるのが嬉しいため変えるつもりがない人
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