アンチ八雲紫協会吸血鬼支部長   作:覚め

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ちゃんと喧嘩して終わらせるよ。
アンチ八雲紫協会だからね。


喧嘩開始

「…そういうことね」

 

「舞台はスキマ、弾幕なしのなんでもありな決闘。負けたら勝った方のいうことを一つ聞く。月に攻めるとかなしね」

 

「…つまり弟と禁断のアレコレが」

 

「なんでも良いよ。本当になんでも」

 

「…!」

 

テンションが上がったのか、真っ先に飛んで来る。薬を2錠口に含んで迎撃。初手は俺が決めた。後は薬が切れるまで━

 

「ドーピングなんて、そんな子に育てた覚えはないわ」

 

…見抜かれた。というよりもその気なことがバレてたんだろう。腹を蹴り上げられて薬を吐き出してしまった。おゔぇ!まあ良い。これでも八雲紫には強く出れる自信がある。というか、レミリア嬢には是非ともこういうことを言って欲しかった。まあ無理か、仕方ない。

 

「…良いじゃん、それくらい本気なんだから」

 

「私たちのやってることにあの医者が入ることが許せないの」

 

「お前本当…マスタースパーク」

 

「後ろ」

 

スキマの中ならスキマを使った移動はできないと踏んでいたのだが、どうやら違うらしい。俺のマスパが後ろから迫るも、それは避ける。そこに八雲紫が続いてスタンプ。いつもの西洋崩れな服からいつの間にか道士服に。そんなところに目が行くのは弟だからなのか。

 

「っぶな!」

 

「残念」

 

「っ…はぁ。」

 

翼を出す。片翼だけと。これである程度はマシになるだろうか?答えはならないだ。翼がクソだからな。片方だけでなんとかなる程八雲紫は安くない。俺が少しだけ速くなるくらいしか効果がないと言えばわかるだろう。スキマの中でさえワープができるやつに素早さあげても意味がない。

 

「っあ!?」

 

「勝ったらまず何をさせようかしらね」

 

「油断!」

 

「罠よ」

 

飛びかかったら蹴り飛ばされた。うーんどうしようもない。全身に目をつけても意味がないのはわかっている。恐らくは八雲紫の能力で目と目のスキマを拡張されて死角を作られるだけ。360度見渡せるようにするだけで良い。これならなんとかなるだろうか。なって欲しいという気持ちでいるのは駄目かな。

 

「っあ!」

 

「あの薬があれば、もう少し善戦出来たの?」

 

「いや、気分上がってきたからもう良い」

 

「そ。じゃあ仕切り直しね」

 

目の前の姉はどうやらもう手加減をするつもりがないらしく、腰を低くした。中腰なババアに見えるぞ、と口にしようとした途端に俺の目が上を向く。顎を殴られた。少し浮いた体に蹴りが入る。が、翼でなんとか防ぐ。あぶねー死ぬところだった。さて、俺が勝つために用意した秘策は通用するのかどうか。

 

「っ!」

 

「避けてばっかり。そんなに嫌いになったの?」

 

「お前が、月なんかに躍起にならなかったら」

 

「…」

 

「俺も家出をせずに済んだかもな?」

 

「そう」

 

横から突然の衝撃。この重さ、多分だが八雲藍だ。なんでもありとは言ったが、ここまで自由に解釈してくるか。俺も呼びたい奴が何人かいるが…どうにもここは都合が悪い。スキマの座標が違う。八雲紫め、八雲藍まで使って勝ちたいのか?それとも他に何かあるのか?…とにかく、藍は退けるか。

 

「お前は…っこう!」

 

「藍を投げ飛ばすだなんて、強くなったわね」

 

「それ、本人に言うなよ。」

 

「会話に付き合うなんて随分と余裕ね〜」

 

「は!?」

 

後ろから八雲紫の声。だが目の前に八雲紫はいる。いや、違う。目の前の八雲紫は違う。どうにかして俺の後ろに回り込んだわけだ。後ろの八雲紫を踏み台に、目の前の八雲紫へ一足で跳ぶ。一体何がどうなっている?疑問が尽きないが、しかし目の前の八雲紫に聞けば良いことだ。

 

「強くなられましたね」

 

「退け!」

 

目の前にいた八雲紫は八雲藍だった。いったいどのタイミングで入れ替わったのかは知らないが、とにかく俺は騙されてたわけだ。それがわかれば後はなんとでもなるはず。目の前の藍を乱暴に投げ飛ばし、ついでに目をつける。仕切り直しと言わんばかりに八雲紫に向き直し、準備をする。俺が八雲紫に勝つための秘策だ。

 

「分かる?今までのは藍がやってたの。私じゃない。これで力の差はわかったでしょ。早く降参しなさい」

 

「マスタースパーク!」

 

反動で狙いの座標に行く。全力で逃げ回るように飛んで、どうにか距離を取れたか。運動不足が祟って少し吐く。俺が戦闘という面で信頼できるやつは何人かいるが、その中でも群を抜いて信頼できるのは諏訪子だけだ。だから、今から諏訪子を呼びたいのだが…今気がついた。スキマだと守矢に入れない。何かしやがってんなこの野郎…

 

「守矢には行かないわよ。これが貴方の秘策?それなら、随分と貴方らしくない秘策ね」

 

「うっせ。こんだけ離れなきゃ出来ないこともあるんだよ」

 

「どんなこと?」

 

八雲紫に触れる。しっかりと握りしめる。戦いは第二ラウンド。俺の部屋だ。前提としてだが、この部屋には八雲紫並みの力がなければ入れない。八雲藍が入らないので強制的なタイマンにできる。ただし、勝てるわけではない。だがここには秘策がある。諏訪子は…あれだ。秘策とは言えない。勝ったら何要求してくるかわからん上、三つ巴になるかもしれないから。隠し扉…隠し結界か?まあ良いや、それを開く。

 

「…武器?」

 

「いや。俺の魔法だ」

 

「…武器でしょ?」

 

「捉え方による。少なくとも俺は魔力で武器は作らんが…運動するよりも疲れない点でこっちの方が好きではある!」

 

魔力を集めて一点集中させて放つ。見た目は細い牽制のようなビームだが、威力はちゃんとある。魔力込みのたたかいならだいぶマシだろう。一つ残念なのは肉弾戦の時に少しも体力を減らせてなさそうな点。こちらは仕方がない。風を吹かせて八雲紫の動きを少しだけ邪魔する。これが結構響くのだ。

 

「さあ、仕切り直しだ」

 

「…っ」




八雲紫「弟が挑んできた!可愛い!しかも何をしても良いって!…一生姉弟お揃いコーデ…!?」
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