アンチ八雲紫協会吸血鬼支部長   作:覚め

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障子にメアリー2世の甥っ子あり


壁に耳あり

「なんだよ博麗の〜」

 

「質問。霞野さんはいつもどこから来てるの?」

 

「ぁ…言ってなかった?俺の目から出てるけど」

 

「?」

 

説明しよう。俺の能力は目。壁に目つけたり障子に目つけたり。そこから他人を見たりする能力。んで俺はその目の中に入れる。目の中は全部共同で、博麗神社に置いてある目と先日紅魔館に置いてきた目の中は同じ。俺の部屋とか言ってるのも同じ。つまりは目、便利ってこと。とても便利、いいね!

 

「…どうした?」

 

「どこ!?どこについてるの!?」

 

「流石に人の生活圏は覗かん。どこぞの隙間ババアじゃないんでな。屋根瓦に一つ着けてある」

 

「見て来る」

 

「多分見つけられないぞ。俺もたまに見つけられんし」

 

ちなみに耳とかは出来ない。だから、完全に見るだけ。そこから出たり入ったり出来るし、人を入れたりも出来るが…まあ、あれだ。ぶっちゃけ広い。どれくらいかというと、八雲紫の家並みに。それがわからない?…紅魔館の一回部分を正方形に組み替えるとだいたい同じくらいだ。ほら、意外と大きいだろ?実際かなり大きいから式神で製造ライン作れたし

 

「摩多羅隠岐奈…ねぇ。迷惑な神だとしか」

 

「まあそれは初対面の時から思ってはいるが。だがあれだぞ。初対面の時はまだマシだった。『私はホニャララの神なんです』って胸張るだけだったもん」

 

「本人に見習わせたいわね」

 

「言ったら無視された」

 

「でしょうね」

 

お前どっちの味方だよ。いやまあ博麗の巫女は中立って聞くけどさ。だからって立場転々とさせちゃいかんぜよ?ちなみに俺は摩多羅隠岐奈の口の中に目をつけてる。八雲紫には…なんかどこにつけても嫌な予感がしたから着けてない。アンチ八雲紫やってんだからつけるのも違うと思うし。アンチ八雲紫協会吸血鬼支部長舐めんな。

 

「実は月にもあるんだよね」

 

「は?」

 

「どう?数百年前につけた目だけど」

 

「嫌な奴ね」

 

「酷くないかなそれは」

 

まあ良いけどね。まあ良いんだけどね。正直言って月に行くと殺されかねんので行きはしない。というか、あっちの勧誘全部ダメにされたので拗ねてもう行ってない。アンチ八雲紫協会月面支部も作ってたんだけど、それ丸ごと解体された。会員ナンバーも大半っつーか、ほぼ全部消えたし。残ったのは俺と博麗の巫女だけだった。

 

「月の奴らマジ許さん」

 

「…月出身のやつなら一人知ってるわ。そっちに文句言ったら?」

 

「ここに住んでるの?」

 

「永遠亭っていう…えーと、竹林。竹林に住んでる」

 

「あんな場所に住む奴がいるのか。不思議だなぁ」

 

ちなみに、俺の目はどこにでもつけられる。今ある中で一番でかいのは博麗大結界で、幻想郷を歩く時は博麗大結界の目から出ている。どう、すごいっしょ。ちなみに八雲紫には昔つけてた。八雲紫の目につけてたんだけど、ある日からほぼ裸体で歩き始めて、目は取った。それを機に八雲紫にはつけてない。

 

「お、ここか。落とし穴いっぱいだなぁきもい」

 

素人か?でも月面のウサギと似てるっちゃ似てる。あいつらの落とし穴で弱い妖怪は消えていきました…あー悲し。強い奴だいたいそれ見て笑ってたけどね。ちなみに俺は先陣切って月の賢者と話してた方。だって勝てる気しないもん。そんな所が出身のやつに文句言いに行くのか。再認識したら嫌になってきたな…どうにかなりませんか?ならない?

 

「ん、結界…ごほん。結界が、決壊!」

 

駄洒落を言って結界を破壊。破壊というよりも、穴開けただけだが。屋敷みてーだなだ。変な場所。もしや一時期八雲紫が愚痴ってた月をすり替えた上に結界を張って隠れてた隠居の奴らってここか?

 

「おーす」

 

「し、侵入者ー!」

 

「わー!」

 

「菓子よこせ!」

 

「…アンチ八雲紫協会竹林支部に入るなら良いよ」

 

「げっ!噂のやべーやつだ!」

 

え、俺噂になってんの?…いやー、何それ嬉し。放っておいてもアンチ八雲紫協会の会員を名乗る奴が出て来るんでしょ?いやでもあれだな。アンチ八雲紫じゃなくて八雲紫キラーが来たら困る。幻想郷自体には賛成なので。

 

「あ、吸血鬼の人だ」

 

「お、鈴仙!」

 

と、なかなかに懐かしい奴発見。こいつは俺が月面で募り始めた時、兎にあーだこーだと言われて案内された先にいた奴。優秀らしく、慕われていたっぽい奴だった。…待てよ、じゃあ月の賢者ってここにいるんじゃないのか?一気に警戒レベルが上がるぞ。もしそうなら刀が飛んでくる。

 

「…やだなぁ、織姫様達はここにはいませんよ!」

 

「んー…あ、本当だ。月で見えた」

 

「えっ」

 

「さて…アンチ八雲紫協会竹林支部に入るか?」

 

「えーどうしよう。師匠に聞いてきます」

 

「形だけの敬語はやめろや」

 

聞けばこいつ、ここに逃げてきたのはなんとびっくり五十年くらい前らしい。俺はまだそこから二十年近く勧誘を月でしていたが鈴仙の姿は…見なかったな。あの時は俺もまだ焦ってたなぁ。ウサギの顔なんていちいち覚えてなかったし。普通にアンチだったし。

 

「いやーでも、会えるなんて思わなかったなぁ。あの後処罰喰らってたって聞いたもん」

 

「喰らった。半殺しにされた挙句に協会解体。酷かったねあれは」

 

「やっぱりかー」

 

「…一応聞くけど、お前らの中に裸で出歩くやつっていないよな?」

 

「いないよ。あ、でもウサギの姿は裸といえば」

 

「なら良いんだ」

 

そこら辺の柱に手を添えて目をつける。気付かれないように…ん?つけられない。何か結界でもあるのか?わからん…かと言って鈴仙の目に仕込むのはなぁ。摩多羅隠岐奈みたいに口の中を見せてはくれないだろうし。んー…ダメだ。多分建物全部、目をつけることは不可能に近い。

 

「師匠〜」

 

「あら…赤飯炊いた方がいいかしら?」

 

「そんな仲じゃねえよ」




目の大きさは置く時に変更可能ですが、置いた後は変えれません。触れたら取ることができる。
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