「それで、何かしら」
「鈴仙ばいばーい」
「はーい」
「…月の人間?」
「出身はこの星よ。でもそうね、月にいた方が長くはあったのかしら」
要はそれほどまでに長生きと言うことだ。さて、それではこいつがなぜ月の賢者たちと同じように見えるのかの説明を求めたい。半殺しにされた相手だからな、普通に怖い。恐ろしい。いやぁもう帰ろうかな。こんな厄介な相手真正面におきたくないよなんで俺こんなところ来たんだろ鈴仙見た瞬間に帰ればよかったなぁ畜生。
「…貴方、随分とわかりやすいわね。隙間妖怪の言ってた通り」
「はぁ?あいつの話はやめてくれよ。マジで」
「まあまあ。そんな隙間妖怪から伝えられて作った薬があるのよ」
「…話だけは」
「そう、良かった。これは…そうね、俗に言う精神安定剤。貴方達妖怪にとっての傷薬。」
「ほー」
「これ飲んで…そうね、六時間くらいはどんな誹謗中傷にも耐えれるはず。鈴仙のトラウマ刺激しまくってもなんの意味もなかったから安心して」
「お前中々に鬼畜だな」
今の説明を聞いて飲む気になれない、と言うのが正直な感想だ。たったお前…なあ。そうだ。この際だし、転げたフリしてこいつの目に仕込む…いや、ダメだ。俺あれなんだよな。人の生活圏覗いてると摩多羅隠岐奈とか八雲紫辺りから怒られるんだよな。屋根に石でも投げておくか。多分この屋敷の中にある石はダメだろ。外から石投げ入れるか。
「どうも、目の付け所が悪い」
「え…まさか師匠に」
「それはない。むしろあれは嫌だ。」
「あ、そうですか」
「でだな鈴仙。アンチ八雲紫協会に入る気はないか?」
「あー…暇つぶしも別に足りてるからなあ。いらないです」
「ちっ」
「そんな露骨にムカつきます?」
そう言って、外から石を投げ入れる。俺の部屋へと帰って思う。マジでパンフどうしよう。配ってないわ。摩多羅隠岐奈の隣にいるあいつら…には渡したな。これでも後…考えるの面倒だな。妖怪の山行くか?地底にでも行くか?いや地底はあれだ。俺のメンタル面での不安が残る。最悪、行ってすぐに泣きながら泣きつきそう。誰かに。
「まーだこんなもの…処分しちゃいなさい。ぽいっと」
「えぁっ」
「さて、これですっきりしたでしょ。今日は月見酒よ。隠岐奈も呼んでるから、来るでしょ?」
「行かねえよ」
「あら、残念。まあそれで良いなら良いのよ。じゃーねー」
あいつマジで許さん。式神に命令して掃除させる。もう嫌だ。寝る。ふて寝する。不貞腐れても許されるだろこれは。あのババア…マジで出会った頃のお姉さんヅラしてみろよ。今なら愛嬌あるかもな。可能性だけはあるだろ。あいつ、博麗の巫女から胡散臭いって言われてるの知ってんのか?知らねえだろ絶対。
「アンチ〜アンチ八雲紫協会に入りませんかね〜」
「変な妖怪だな」
「そこのパツキンの可愛らしいお嬢さん」
「うっわ古い」
「アンチ八雲紫協会入んない?」
「いや、お前怪し過ぎるぞ。名を名乗れ」
「ちょっと待ってろ、名刺出す。」
どこやったかな…あった。まだ会長決めてないけど、もう俺がなっちまおうかなぁ。千年あって会長が決まってないのはダメだしな。あとで名刺作り直すか。アンチ八雲紫協会吸血鬼支部長兼会長…と。今ペンで描いたが、読めるよな?…多分読める。よし
「ほい」
「字汚ねえな…霞野…か。アンチ八雲紫協会…これ、会長兼吸血鬼支部長じゃないのか?」
「え、本当?」
「普通こう言うのって役職上からだろ?まあでも、会長の部分だけで良いと思うぞ。」
「まあ確かに、吸血鬼支部長が勧誘してるのって変だな」
「…待てお前、吸血鬼なのか?」
「おうよ」
「今昼だぞ?」
また言われた。吸血鬼差別か?まあ俺以外の吸血鬼は確かに日に当たって焦げたり死にかけたりしてたが。まあ俺は強い!ので安心だと思う。多分ね。多分。まあ日光アレルギーのやつ食った副作用がいつ消えるのかもわからんからそこは注意だな。ただ二千年消えてないしもう消えないだろうな。安心安心
「それで?私が所属したらどんな役職が振り分けられるんだ?」
「んー…アンチ八雲紫協会人間支部、副支部長、ってとこだな」
「は?他にもいるのか?」
「歴代支部長は全員博麗の巫女だ」
「あいつら参加してて良いのか?」
「菓子で釣ったからな。安心しろ」
「何も安心できないんだが…それならあれだ。魔法支部作ってくれ。そこの支部長になるなら入る」
「あ、マジか。名刺いるか?今作ったんだが」
目から取り出すと、若干の悲鳴が聞こえた。泣くぞほんとに。式神に作らせた、アンチ八雲紫協会魔法支部長の文字が入った名刺。サンプルは大事、ってな。どう?魔法っぽく、魔法陣らしいデザインを肩書きの横に付けてオシャレっぽくしたぞ。ここに霧雨魔理沙って名前を入れるだけだ。まあそのデザインは本人に下書きしてもらうのが一番だが。
「んー…一目で、私のことだ!ってなるデザインがいいなぁ。例えばこの帽子とか、箒とか。使ってる魔法使いも魔女も見たことはないからな」
「なるほど…トレードマークは他にあるか?」
「こいつ、八卦路だな!ここから出すマスタースパークは強力なんだよ!」
なるほどな。もう一度サンプルを提示。肩書きはそのままに、魔の广の部分を、上を帽子にして横のたれてる部分を箒に。次に、理の里の部分。田を八卦路に。うーむ、気に入ってくれるといいのだが。
「ごちゃごちゃになっちまったな…待ってろ、私がトレードマーク的なロゴを描いてやる…こんな感じだな。これを、小さくして名刺の下に。どうだ?」
もう一度サンプルを作る。
「お、まとまりが良いな。」
「だろ?」
霞野「じゃあお前副会長で」
魔理沙(アンチ八雲紫協会副会長兼魔法支部長)「流石にごちゃごちゃになりすぎだ」
霞野(アンチ八雲紫協会会長兼吸血鬼支部長)「そうか」