アンチ八雲紫協会吸血鬼支部長   作:覚め

6 / 31
新月が何もない時に使われるのおかしいだろ
どう考えてもそこは無月だろ。
いかんか。無月は。


半月

「何、何さ」

 

「…また来たの?煩い虫よねぇ」

 

「全くもってその通り。去れ」

 

「…俺お前らになんかした?」

 

「虫は鬱陶しいでしょう?」

 

「いや俺は生類憐れみの令なんで」

 

そういうと、姉の方に叩かれた。姉君には何をしたのか。前回来たときは嫌悪感たっぷりで話すら聞かせてもらえなかったのは覚えてるが。逆に妹の方は聞いてくれたな。というか話の通じる方なのが妹君で、通じないのが姉君か。なんで俺さっきは姉君を呼べとか喚いてたんだろ。死にたかったのかな?そうかも。

 

「ところで、この目はいつ取ってくださるの?」

 

「…気付いてたのか。取ったよ、いくらでも確認しな」

 

「本当のようね。じゃ、もう用はないわ」

 

「だそうだ。去れ」

 

「…拗ねるよ。嫌な方に。」

 

「そう。じゃあ微粒子レベルに分解させてもらうわ」

 

「姉様の手を煩わせることはしません。ここは私が」

 

そろそろむかついてくるので。妹君の方の手を握る。一緒に俺の部屋行こうぜレディ…いやこれ拉致だ。不味いな、攻め込まれたらやばい。置き手紙書いて…放り出す!よし、これでなんとか地上侵攻は防げるだろう。さて…連れてくることが目的で何もしたいことなどないので。茶でも飲もうぜ。俺は日本の茶が好きだけど、妹君は?え、茶は嫌いなの?

 

「姉様の淹れたものでないならゴミですね」

 

「シスコンが…いやまあ俺も同じようなもんだけど」

 

「ほう?」

 

「…俺の周りさ、一応俺より年上のやつが多いの。あ、待て、怒るな。お前ら以外の話だ。」

 

「…」

 

「それこそアンチやってる八雲紫とかな。後は…まあとにかく、なんか知らんが年上ヅラしてくる奴が多いのよ。」

 

「だからなんですか。私たちの家系図に加わりたいなら首を吊って死ぬことを勧めますが」

 

「そういう奴らが多いからなぁ。未だに、引っ張られるのが好きっていうか」

 

「では死にましょうか。ほら、しめ縄はどこ?」

 

こいつほんと…っ。まあフランドールはいないから良いか。帰すか。しっかし姉君からあんなに嫌われてるとは…多分あいつあれだ。『それはそれ、これはこれ。』な思考がとんでもなく上手い奴だ。へっ、くそが。泣くぞ…待てよ、つまり今月は、姉君がそういう思考をしているような状況ってことか。大変なんだな?暫くお邪魔するのはやめるか。

 

「お、ありましたね。ほら、こ━」

 

「じゃな〜」

 

「あれほど行くなって言ったのに」

 

「紫か。近々風見幽香を勧誘しようと思ってるんだが、あいつって幻想郷の在り方自体には賛成だったかな」

 

「んー…良くもなく悪くもなく、って感じじゃない?」

 

ふーん、と鼻で頷く。ガチのアンチが来たら崩壊するのは前にも言ったな。まあそもそも、アンチ八雲紫協会の前身となったのは茶の名がつくもの同好会だったしな。八雲紫のせいでメンバー全員消えやがったが。八雲紫と俺を除いての但し書きが必要にはなるが、まあそれは良い。風見幽香を招いて…植物支部長になってもらうかな?

 

「って考えてたんだが」

 

「数百年ぶりに顔を見せたと思えばそれ?」

 

「ま、博麗大結界ができてから幻想郷に降りたのは数えるくらいしかないけどさ。良いじゃん」

 

「…良いけど、その前につける勝負があるでしょう?」

 

「お、やるか!」

 

チェック柄のスカートが風に揺らされる。俺と風見幽香の戦い。それはつまり、博打でも力でもなんでもない。花である。風見幽香が作り出した花が俺と風見幽香の体に根を少しだけ突き刺し、その栄養としてどちらが優れているかの戦い。ちなみに今までの戦績は、俺25勝、風見幽香678勝だ。風見幽香に25勝したことがあるという言い方はずるいだろうか。

 

「そんなに自信があるもんじゃないが…いたっ」

 

「さて、貴方は…前よりも伸びたわね。開花寸前よ。これはまた、私の勝ちかしら?」

 

「ざけんなよぉ…結構痛い」

 

ちなみに風見幽香は毎回開花させている。結果としては今回も風見幽香の勝ち。正直言って勝ち目のない戦いは嫌いだが、これで強力無比なアンチ八雲紫協会植物支部長が出来た。最も植物支部に入るのは風見幽香以外にいるのかと問われれば、多分いないと俺は答えるが。そもそも生態からして植物のようなやつは多々いるが、植物となるとかなりいない。

 

「ふーん…デザインセンスあるのね、貴方」

 

「いや、これは霧雨魔理沙っつー、魔法支部長のデザインセンスだ。ひまわりに麦わら、チェック柄と来てお前以外は出てこんさ」

 

「やっぱり。センスはあってもこれじゃあね」

 

破られる。えっ!?ここから名刺を受け取ってもらえる展開があり得るの!?とびっくりするような展開である。アンチ八雲紫協会魔法支部長霧雨魔理沙の涙が聞こえる。後で俺が作ったやつも渡してみるか。日傘さしただけの簡単なやつだけど、まあ気に入ってくれれば万歳だ。俺の部屋戻ろ。あ、摩多羅隠岐奈だ。なんでいるの?

 

「その会に私も参加できるかな?」

 

「賢者は断固拒否だ。断固としてな」

 

「…そう。なら、その会に入った時のデメリットくらい話したら?」

 

「ねえよそんなん」

 

「嘘は言わなくて良い。妖怪が作った組織だ、そんな意味もなく」

 

「ない。ただただアンチ八雲紫な会だ。そんなに意味はない。」

 

「…お前おかしいぞ」

 

「俺の作った会は俺のものじゃないからなぁ。力バランスで言えば博麗の巫女か風見幽香が一番だし」

 

いやよくよく考えたら博麗の巫女と風見幽香って…おかしいメンツだな。まあでも、紅魔館の奴らが入ればもっと良いんだが…なぁ。

 

「紅魔館の奴ら来いよな〜」




妹君「━っちへ来てください。首を絞めて…ん?」
姉君「…何をしていたのか、説明を。私は今、冷静さを欠いて奴を殺してしまいそうよ」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。