FOXに脳を焼かれた、PMC兵士達のお話   作:アッポラピッタポン

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殆ど過去話、脳焼き描写が素人過ぎて難しい


RAPTOR小隊 結成

 

 

 

「……クーデター?……冗談にしては質が悪いな」

あまりにも突拍子のない言葉にプレジデントの話を聞いたRAPTOR1は声を荒げる。

他の隊員達も言葉にこそ出してはいないが、RAPTOR1と同意見だった。

先程までの任務終了時特有の少し緩んだ空気はとうに消し飛んでおり、部屋には緊張感が張り詰めていた。

 

 クーデター 

 

それは学校の武力を担当し、自治区の治安を守っている者ならば、冗談で口にするべきではないもの。

 

しかもそれを、そのテロ予告ともとれる言葉を連邦生徒会の誇るSRTの前で堂々と言い放つ。

こちらで例えるのなら、ジェネラルが自分達の前でプレジデントへの反逆を宣言する様な物である。

 

SRTに泳がされているだけの道化ではないのか?

手を組むのは危険すぎる。

 

そこまで思考を回した所で、RAPTOR1は自身の考えを改める。

 

「……いや、まだ彼女の最終目的を聞いていなかったな、それを聞いてからでも遅くはないだろう」

いつの間にか立ち上がっていた体を椅子に戻す。

 

「勿論RAPTOR1の懸念は理解できる、SRTが彼女の監視をしているかを疑っているのだろう?我々もそう思っていたんだがね……」

RAPTOR1が考えた事を目の前にいる2人が考えない筈もなく、すぐに疑問への回答は返ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

「FOX小隊は既にSRTから離脱している、今は防衛室長の私兵になっているらしい」

 

想定外の回答ではあったが。

 

 

プレジデントが何か話しているが、あまりの事に情報が入ってこない。

情報の渦に呑まれる中、RAPTOR1はふと過去の事を思い出した。

自身がRAPTORになる以前、初めて確固たる目標を持った時の事を……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   (2年前) カイザーインダストリー第2工場

 

 

 

 

「みなさん、こんにちは!キヴォトスいち正確なニュースをいち早くお届けするクロノス報道部です!本日は連邦生徒会条例に反した兵器の開発が行われている疑惑があるカイザーインダストリー第2工場前より、生中継で——」

 

工場の外からはクロノスの鬱陶しい声が聞こえてくる。

最近入隊訓練で優秀な成績を修めて、初の実戦がテレビの前とは。

 

「……見せ物ではないんだがな……」

口からつい愚痴がこぼれる、少し暗い気持ちになりかけた時、隣の男に声をかけられる。

 

「なぁ、アンタ大丈夫か?しっかりしてくれよ?一応この小隊の隊長なんだからな!」

 

ま、俺とアンタ含め新兵しか居ないけどな!、と豪快に笑いながらバシバシと背中を叩いてくる。

「……エコー2、戦闘の前だ、私語は慎め」

 

「わかってるって!そうカッカッすんなよ!」

 

「…………」

正直に言うと鬱陶しいが、緊張はほぐれたので良しとしたい。

 

「PMCになってから初めての任務がこれって……頭が痛くなるなぁ……」

 

「エコー3、お前もそう思うか?ちなみに俺も思う!」

 

「あぁもう頭痛くなるから、大声で話すな!」

 

叩いてくる奴とは反対の場所にいる、台の上に機関銃を構えながら入り口を狙う男が肩を落とし、怒鳴りながらため息をつくという器用な事をしていた。

このエコー小隊は3人しかおらず、全員が新兵だった。

 

本来ならば新兵が隊長になどなれる筈もないが、3人が訓練で優秀だった事と緊急事態で新兵に割いている時間はない、として防衛線の一番後ろに配置されていた。

 

そんなわけで実戦経験のない3人の空気は緩んでおり、かなり私語が多かった。

「なぁ、クロノスの連中が言ってる大量破壊兵器ってどんなもんなんだろうな?」

 

「……詳細な情報は上しか知らないだろうが、ここまでの騒ぎになるくらいの物って事だろうな」

 

「マジかよ!……いざとなったら俺達ごと爆発させんのかな?」

 

「イヤな想像させてくれるなよ……」

 

「全くだな……」

 

自分達ごと爆破して倒壊していく工場を幻視してしまい、思わず身震いをする3人。

しばらく会話が途絶えて、外からのクロノスの声が良く聞こえる。

 

「……流石にヴァルキューレの連中もここを突破するのは難しいだろうがな」

 

「確かにな!そもそもかなり後方だしな、ここに来る頃には消耗してるか!」

 

「流石に3人で防衛してるのはどうかと思うけどな……」

 

「いや、ここまで撤退してくる連中も加わるから、そこまで問題にはならない筈だ」

 

「確かにそうか……そういや話は変わるんだがエコー2はどこの訓練基地に居たんだ?エコー1は俺と同じ本社の所だろ?前に見かけた気がするしな」

 

「あぁそうだな、俺もどこかで見かけた気がするな……」

 

「2人は出身同じか?オレはアビドス砂漠の方だな!偶にデケェ蛇が出るんだぜ!」

 

「「……はぁ」」

 

「ガチだよ!!」

 

 

他愛も無い会話を続ける3人だったが、その時間に終わりが訪れた。

 

『全部隊に通達、所属不明部隊が接近中だ、数は4、警戒しろ!」

先程までの緊張感が消し飛んでいた所に司令部から連絡が入る。

 

「4人?偵察か?」

 

「……用意はしておいた方が良いだろうな、エコー3はこれを着けておいた方がいいだろう」

 

「対閃光用バイザー?息苦しくてあんまり好きじゃ無いんだが……隊長の命令なら着けるか……」

 

「まぁ、慎重には慎重を重ねるべきだな!」

 

「……後はじっくりと待つしか——ドオオォォン!!

 

工場の入り口の方から爆発音が響き渡り、工場全体が少し揺れる。

 

 

「……始まったらしいな」

 

「俺達の仕事が無いと良いんだけどな……」

 

「こうやってずっと待ってるとむず痒くなるがな!」

 

 

 

 

『こちらアルファ3、突破された!防衛線を下げ——』

ザザッという音と共に通信機は何の音も伝えなくなった。

 

 

 

「「「は?」」」

通信機からの報告に絶句する。

 

まだ爆発から20秒も経っていないのに、第一防衛線が突破?

こんな後方よりも余程戦力のあった所がたったの4人に?

 

 

あまりにも現実感がない話だが、それでもエコー1は即座に行動を開始した。

 

 

「…………今からブービートラップを時間が許す限り大量に仕掛けろ、俺はバリケードを少し拡張する」

 

突然の暴論とも言える言葉にエコー2が苦言を呈す。

「待て待て、それじゃあ前にいる奴らが撤退出来ないだろ!」

 

「……多分、撤退する間も無く全滅してるから考えなくていいぞ、無線からも応答ないしな」

 

通信機をいじっているエコー3の言葉で口を閉ざすエコー2

「……マジか……やるだけやるしかないな」

「急ぐぞ」

 

3人は走って持ち場を離れ、自身の持つ手榴弾でワイヤートラップを作り扉につけたり、自分達よりも前の場所に地雷をばら撒き、近くにあった物を倒してバリケードを拡張した。

 

ワイヤートラップ2本、地雷10個

元より手持ちが少なかった事もあり、全ての仕掛けは30秒程度で終了した。

 

先程よりも大型化したバリケードの後ろで息を殺す。

トラップ設置中に聞こえていた銃声は気付いたら消えており、こちらに向かってくる足音が聞こえるのみだった。

 

足音がドアの前まで迫り、背中に冷や汗が流れる。

咄嗟に顔を見合わせて、まだ使い慣れていないハンドサインで命令を出す。

 

 

 

撃て

 

 

 

エコー3が引き金に指をかけ、扉に向けて機関銃の弾が放たれる。

ガガガガガと、重機の様な音を立てる横で、残った2人も入り口に向けて弾の許す限りの銃撃を加える。

 

数十秒後に機関銃の発砲音によって耳鳴りが聞こえ出した頃には入り口のドアは跡形もなくなっていた。

 

気づかない間に撃ち切っていた2人が同時にリロードに入る、緊張で震える手を誤魔化しながら急いでいると、視界の端に筒状の何かが見えた。

 

シュゥゥゥゥゥ!!

 

煙によって視界が塞がれる。ドアの前に誰かが立った気配を感じる。

「ッ!?」

同時にエコー1は悪寒が走り、咄嗟に頭を下げた。

 

 

ガウン!ガウン!ガウン!

怪物の叫び声の様な音と同時に自身の頭があった所の壁にヒビが入る。

 

「エコー2!エコー3!無……ッ!」

横を見ると顔面上部に銃弾を受けた2つの体が横たわっている。

 

 

狙撃銃の3連射?

 

 

あの単発的な爆発音は機関銃でもなければ、アサルトライフルの様な口径の銃ではない、信じたくもないが壁のヒビが現実を突きつけてくる。

 

「…………」

 

残るは自分1人だけである、相手は4人でもう勝ち目は……いや、最初から勝ちの目はなかった。

4人が工場に立ち入った時点で負けていた。

 

(こうなったらヤケだな……)

 

せめて最後に一矢報いようと、バリケードから飛び出して薄れ始めた煙の向こうにうっすらと見える人影に銃を乱射しながら突撃する。

 

「クッソがあぁぁあ——グッ!?」

 

横を何かが通り過ぎて行く感覚を感じた後に、後頭部に強い衝撃を受けたエコー1は意識を手放した。

3人が戦闘を開始して30秒の出来事である。

 

結果として突入から1分30秒で第2工場は制圧され、SRTの強さを世に知らしめる結果となってしまった。

 

 

 

 

 

(数日後)

あの戦闘の後、病院に叩き込まれた3人は互いに喋らずにただ天井を見ていた。

既に傷は回復しており、暇を持て余していたからだ。

数秒か数時間か、どれくらい経ったのか知覚出来ないが、3人は口を開かなかった。

「…………」

 

叩きのめされた。

 

150名以上の兵士がたったの4人に負けた。

 

ヴァルキューレとは何もかもが違った。

 

装備が、戦術が、技術が、その全てが今のカイザーでは手の届かない程の高みにあった。

 

目が覚めた時に見たニュースに飛び込んで来たのは連日のSRTの活躍ぶりだった。

 

FOX小隊

 

まだ1年生であるにも関わらず、大きな戦果を上げている彼女ら

 

 

それに対して、訓練で良い成績を修めたからと驕っていた自分

 

この間までの自分に吐き気すら覚える。

そして、それと同時に悔しさが込み上がる。

 

次に戦ったのなら、前の様な無様はしない。

 

だが、一兵卒でしかない自分には再戦の機会など——

 

 

思考が堂々巡りに入った所で、隣のベッドで黙っていたエコー2が声をあげる。

 

「……今回の件でウチの上層部は大慌てらしい」

 

「だろうね、今の戦力じゃ勝ち目がないし」

 

「そこなんだが……」

 

懐から少しクシャクシャになった紙を取り出して、こちらに見せる。

 

「SOF……?」

Special Operation Forceと書かれてその紙は、内容を知らずとも、希望の光に見えた。

 

「あぁ、あのSRTに対抗する為の部隊、らしい」

 

「特殊部隊か……俺たちが入れるのか?ソレは」

 

「言っただろ?大慌てだって、勤務年数は関係無しだ、後から忠誠度のチェックをくらうだろうが、問題ないだろ?」

 

「まぁ、確かに問題はないが……どうするんだ?隊長」

 

この時のエコー1は自分が入隊できるかどうかなど全く気にしておらず、ただSRTともう一度戦えるという言葉に気分が高揚していた。

 

その高揚を声に出さず、何もなかった様に2人に訪ねる。

 

「……お前達はどうするんだ」

 

その問いについて馬鹿らしい、と顔に出ているエコー3が話す。

 

「当たり前の事を問うのは、良問とは言えないな」

 

「ホントだぜ!どうせ全員悔しいと思ってるんだからな!」

 

この2人もまた、自分と同じ様に思ったていた事を知ったエコー1は、珍しく小さく笑った。

 

「……3人で行くか、どうせなら早く出した方が良いだろうからな」

 

「……否定はしないけどな」

 

「俺たちはまだ怪我人だ、隊長……」

 

「……怪我治ったら、直ぐに行くぞ……」

 

「「了解!!」」

 

 

 

 

 

 

こうして自分達は3人でSOFの入隊試験を受けて、無事に合格してSOFになった。

 

これだけではかなりあっさりとしている様に見えるが、実際には入るのを決めた事を後悔する程の地獄の訓練であり、きっと自分1人では数日で心が折れていただろう。

 

半年もの間、1時間の睡眠時間で何週間も過ごし、陸上水中空中を問わない訓練、各学園の戦力が使用している銃器の成熟、近接戦闘、野外でのサバイバルはもちろん、航空機からのパラシュート降下の訓練。

 

並行して座学も行われた、どこから教材を持ってきたのか不思議だったが、後に聞いた話だとプレジデントがキヴォトスの外から取り寄せたらしい。

訓練中はそんな疑問を抱く暇すらなく、ただ壁を乗り越える事に集中していた。

 

希望者は初日に1500名近くいた筈だが、合格出来たのは自分達3人含めて100名程度だった。

その頃には全員が共に地獄を超えた仲であり、顔見知りとなっていた。

 

だが、以心伝心の様な存在になったからこそ、彼らはお互いに同じ事を考えている事を理解していた。

 

このままではSRTには勝てない、と

 

各校の最高戦力を抜いた正義実現委員会や風紀委員会なら問題はない、こちらも手痛い損害を被るだろうが、勝てはするだろう。

 

だが、SRTの様な少数精鋭には勝てないだろう。

 

 

 

何故か?理由は幾つかあるが1つは、自分達にはヘイローが無いからだ。

キヴォトスにおいて、生徒や一般市民には『死』は縁遠く感じられる。

何十発銃弾を撃ち込まれようと、翌日には回復している。

 

だが、ヘイローを持つ者と持たない者の間には差が存在する。

 

それは気絶の耐性の差

 

ヘイローを持つ者は銃弾を頭部に何発か撃たれても、精々がたんこぶ程度である、では我々は? 言うまでもない、1発当たった時点で気絶している。

 

重さの無い鎧を全身に着けている様な物であり、しかも個人によってその鎧には性能差がある。

ふざけた話だが、ミサイルや砲弾を無傷で防ぐ者もいる。

 

 

2つ目は先ほどと比べると、簡単な内容だった。

純粋な武器の火力差だ、SRTのアサルトライフルは真正面から戦車をも破壊しているのに対して、同じ口径のこちらはヘイロー持ちの体に傷をつける事すら出来ない。

 

これらの情報を鑑みて、プレジデントはSRTクラスの火力を追求した銃とそれにあったパワードスーツの開発を命じたが、SOF隊員90名分を用意するのは限界があった為、それを運用する専用部隊の発足が決定された。

 

 

それがRAPTOR小隊である。

 

 

 

 

 

——SOF休憩室——

 

RAPTAR小隊の隊員選定で3人は休憩室でたむろっていた。

 

「これオレ達が見てもいいのか?隊長」

 

「……構わないだろう、別にRAPTOR小隊設立の件はSOF全員が知っている事だからな」

 

「でも用心するに越した事はないだろ?」

 

「まぁ隊長が言うならいいだろ?エコー3は堅いな!」

 

「お前が柔らかすぎるんだよ!もうちょい考えろ!」

 

SOFに合格して、エコー小隊ではなくなったが、未だに3人は互いをそう呼んでいた。

言い合っている2人を横目に、エコー1は隊の詳細を決めていた。

 

「で?誰を選ぶんだ隊長、多分だがコイツとオレだろ?呼んだって事は」

 

「あれ?エコー2お前知らなかったのか?」

「はぁ?何をだよ?」

 

「…………エコー3は新設される情報部直属の部隊の隊長に任命された」

「はっ!?」

 

疑問符を浮かべたままパキィという音と共に動きが固まるエコー2

数秒の沈黙の後

 

「マジか」

「マジだよ」

 

「……いや言えよ!」

「機密に決まってんだろが!」

「それもそうだな……じゃあ、オレと隊長とあと2人か、狙撃手は欲しいとして後は——「8人だ」——は?なんて?」

 

「俺の隊は8人小隊だ」

 

「「……はあぁぁぁ!?」」

今まで4人にすると思っていたエコー2とエコー3が腰を抜かす。

 

「……何か問題が?」

「『何か問題が?』じゃねえよ!問題だらけだわ!」

「俺はともかくとしてエコー2には言っとけよ……報連相が足りんな」

「……この話は一旦置いておくとして」

「「置いとけるかぁ?」」

 

「置いておけ」

 

書類を手元に置き、一呼吸置いた後にエコー1が少し重苦しそうに言う。

 

「……RAPTOR小隊になったらエコー3と会う機会は殆どないだろうからな」

「……あぁ、確かにそうなるな……」

休憩室が静寂に包まれるが、張本人であるエコー3がそれを破る。

 

「今生の別れって訳でもないんだから、そんなに気にしなくてもいいだろ、それに案外、いつか協力する事になるかもしれないからな」

その時まで腕を磨けよ?と笑うエコー3に釣られる

 

「おっ?今の内にゴマでもすっとくか?」

「……フッ、そうだな」

「勘弁してくれ……」

 

 

 

そしてその後、その後は……

 

 

 

 

 

 

 

 

「——長!隊長!……ダメですね、そっちはどうですか?」

 

「こっちもダメだな……面倒くさい……」

 

立ったまま呆然としているRAPTOR1とRAPTOR2の肩を揺らすが全く応答がなく、若干諦め気味のRAPTAR8と RAPTAR3を横目に、ジェネラルと RAPTAR6が事実確認をしていた。

 

「つまりは連邦生徒会長がいなくなった事によりSRTの身動きが取れなくなったため、代行はもうSRTはいらないと考えていると?」

 

「その認識で問題はない」

そこにRAPTOR7が割り込み、話を続ける。

 

「いくらなんでも焦り過ぎだろ、矯正局からも七囚人が脱獄したってのに」

 

「……一応SRTはヴァルキューレの警備局になる様だが」

 

「最悪の場合、腐敗にキレたSRTが反乱を起こして内部崩壊しますね」

 

「SRTが動けない以上、ヴァルキューレにその分の予算をってのは分かるがなぁ……」

 

「所詮、超人のおかげで飛んでいられた蜻蛉だ、頭が無くなれば……」

 

「落ちるだけって?」

ジェネラルの無言の肯定に押し黙る。

 

「そこであの防衛室長は自分がトップになる、と言っているのだよ」

 

「プレジデント……ですが、力不足では?」

 

「力不足だろうがなんだろうが関係はない、どうやら砂漠の件をいつの間にか嗅ぎつけていたらしい、流石はFOXを抱えるだけはある」

 

企業内でも機密事項である、古代兵器発掘事業が露見した、今頃情報部の連中は頭を抱えているだろうな、とジェネラルは面白くなさそうな顔で語る

 

「こちらがアビドスに課している黒寄りのグレーな利子もバレているらしくてね、ヴァルキューレとやり合うくらいなら取り込んでしまおう、という訳だ」

 

「それで手を結ぶ、と」

渋々ながらも納得して、まだ呆けている隊長と副隊長を担いで部屋を出ようとする隊員達の背中にジェネラルが声をかける。

 

「あぁ明日、関係を深める為にFOX小隊と合同作戦があるそうだ、急な連絡ですまないな」

 

 

「「「「「「は?」」」」」」

 

 

今度は彼らが呆ける番だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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