【本編完結】マチュを拾った転生者のお話   作:アスラ

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前話に出した奥様軍団でハスネさんの元ネタが分かりづらいようなのでヒントを。

ハスネを漢字にすると蓮根→つまり蓮→蓮に似た植物と言えば?


今更言うのもなんですが、感想は全て楽しく読んでいます。
感想を書いてくれた読者様、ありがとうございます!

【追記】
今後の展開についてアンケートしているのでお気軽に参加お願いいたします。



アマテ・ユズリハ4歳の我儘

 時刻は午後1時頃。

 デパートの帰りだろうか?大サイズの紙袋を傍らに置き、父娘の二人連れがファミレスで食事を取っている。

 普通なら、微笑ましい光景だろう。楽しい買い物の帰りもしくはその途中、美味しい昼食に舌鼓を打つ。

 しかし、娘が最近起こすようになった問題が、父を悩ませていた。

 

「……そっち、おいしそう」

 

 ジーーーーー、と娘---アマテが見つめる先には、父---イザナが注文したステーキランチがあった。

 自分には、お子様ランチのハンバーグがあるにも関わらず、だ。

 

「…………」

「やっ!そっちがいい!」

 

 イザナが咎めるような視線を向けるが、アマテは断固として譲らない。

 先ほどまで夢中でお子様ランチを頬張っていたのに、この変わりようはなんなのか。

 そんなに美味しそうにイザナがステーキを食べているのが羨ましかったのか。はたまた純粋な好奇心なのか。

 どちらにせよ、イザナを困らせていることには変わりなかった。

 それから数分、傍目からは微笑ましく当人にとっては激しい戦いが繰り広げられた。

 結果、ステーキの半分は娘のものとなりましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 最近アマテのワガママが激しくなってる気がする……。

 ルナさんたちから『4歳反抗期』というものがあるとは聞いていて覚悟はしていたが、想定以上だった。

 いい子であることは変わりない。俺の言うことはよく聞くし、悪さを叱れば素直に反省する。

 しかし、ワガママが以前にも増して頻発するようになった。

 今日の昼食のように、他人が食べているものを欲しがるようになったり、テレビCMで流れた新作おもちゃを欲しがったりする。

 さすがに全て聞き入れてる訳ではないが、そろそろ我慢を覚えさせるべきかもしれない。

 ……でも俺にできるだろうか?アマテのおねだりは破壊力抜群すぎていつのまにかワガママを叶えていることも多々ある。

 最近はそれではいかん!と気を強く持つように意識しているおかげで断れるようになってきたが、完敗が大敗になった程度。依然として勝率は低いままだ。

 このままではアマテは肥満とおもちゃに埋もれてしまう。さながら千と千尋の神隠しの坊のように。

 最近ルナさんたちの子供に『丸っこくて可愛いからマチュ!』とあだ名を付けられていたが、まさにあだ名通りに……いやそれ以上に丸っこくならないか心配だ。

 ……それにしても妙な感覚だ。アマテのあだ名を聞いてから、何故か望郷の念のような感覚に襲われている。

 なにか忘れてはいけないものがあったような……思い出さなければ後悔するような……。

 まぁ、今はそんな疑問に時間を割いている暇はない。アマテのワガママへの対処が最優先だ。

 一番手っ取り早いのは怒ることだが、頭ごなしに否定しても悪影響しかないだろう。

 ならば根気強く付き合っていくしかないのか……しかし、アマテに合う方法はきっとあるはず……。

 テレビアニメを見ながらシュッシュッと拳を突き出すアマテを眺めながら、とりとめもなく思考を回す。

 ちなみに見ているアニメは〇リキュアのようなナニカだ。しかも初代っぽい肉弾戦メインの。

 アマテは女の子らしく可愛いものが大好きだが、それ以上にバトルものが好きらしい。血の気が多いというかなんというか……とにかく、『うふふ~楽しいですわ~』というお姫様キャラより『おらぁぶっ潰れろ!!』的なギザ歯が似合うようなキャラを好んでいる。

 まぁバトルが好き、というよりは体を動かしている様を見てるのが好きなんだろう。この前も前世のSASUKE的な番組を見ていたし、公園では砂遊びやおままごとよりもおいかけっこなどの動的遊戯ばかりしている。

 この前も子供特有の遊び限定無限体力で遊びに付き合ってくれたルナさんたちの子供をクタクタにしていた。

 運動神経が形成されるゴールデンエイジは4歳から始まると言われてるし、あの子たちには悪いがこれからも付き合ってもらおう。大丈夫、俺も手伝うからさ。

 

 ---ん、ちょっと待てよ?

 もしかしたら、この運動したがりと我儘。組み合わせたら上手くいくのでは?

 俺は唐突なひらめきをうっかり忘れないよう、計画案をタブレットに打ち込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 □月〇日

 

 ルナさんたちのアドバイスのおかげで好き嫌いがなくなってきた。

 これで栄養が偏ることはなくなったし、ご褒美にデパートに行ってなんでも好きな物を買ってあげよう。

 

 □月×日

 

 今日はデパートにアマテとショッピングに行った。

 今まで生活必需品や遊びは近所の施設や通販で全て賄えていたので行く機会がなかったのでちょうどよかったとも言えるな。

 そしてアマテは初めてのデパートにめちゃくちゃ目を輝かせていた。何もかも初体験だから無理もない。

 めちゃくちゃにはしゃぎ回り、おもちゃや洋服もめっちゃ買った。

 そして帰りは車の中で熟睡だ。

 ちょっと買いすぎたかと少し反省したが、この可愛らしい寝顔だけでもおつりがくるな。

 

 △月□日

 

 世の中には自分の知らないものがたくさんあると知ったからか、デパートに行った日以来いろんなものを欲しがるようになった。

 4歳反抗期とも合わさって、ワガママっぷりがすごいことになっている。

 問題児というほどではないし、これ以上はダメという段階の直前で終わることがほとんどだが、これはいろいろ考える必要出てきたぞ……。

 あと俺自身の自制心も鍛えないと。

 

 △月γ日

 

 最近気が付いたんだけど、食べ物に関しては俺が食べてるのばっか欲しがるんだよな。

 なんでだろ?

 

 〇月Ω日

 

 アマテの教育も兼ねた4歳反抗期対策をついに実施する時が来た。

 方法は単純で『課題を与える』ことだ。

 なんでも無条件にワガママを叶えていてはダメな子に育ってしまうかもしれない。

 ならば課題達成の報酬にすればよいのでは?というアイディアだ。

 もちろん、全てのワガママに対してではなく一部だけだ。

 無条件で甘やかせられないとか俺の精神が死ぬ!

 

 ×月〇日

 

 アカン。ちょい軌道修正しないと。

 最初こそいろんな運動と組み合わせて、たまには失敗を経験させて我慢を覚えさせたりと上手く計画が運んでいた。

 しかし生来の才能か、どんどん運動神経が良くなっていって最近は全く失敗しなくなってきた。

 仕方ない。また新しい方法を考えなければ……。

 

 ×月△日

 

 視野が狭くなってたな俺。

 べつに運動に限らせることなかったわ。

 課題はお手伝いとか勉強でもよかったと今更ながら気づいた。

 アホや俺は……。

 

 ×月□日

 

 俺の『4歳反抗期対抗策』は上手く嵌ったようだ。

 5歳の誕生日が近づいてきたのもあるだろうが、ワガママの頻度も減ってきたのだ。

 4歳反抗期特有の情緒不安定さも解消されてきているし、このまま上手く乗り切れる可能性大だな。

 

 ×月×日

 

 5歳の誕生日を目前に控えてついに4歳反抗期が終了したっぽい。

 物欲も年相応に落ち着いて、なんでも欲しがることはなくなった。

 ……でも以前と変わらず美味しそうなものがあると欲しがるんだよな。しかも俺が食べてるのばっかり。

 まぁ俺の分ならいくらでもあげてもいいか、ヨシ!

 

 

 




8日からメカverのコマフィルムが入場者プレゼント第3弾として配布されましたね。
皆様はどのシーンが当たりましたか?
自分は白いガンダムとデニムが乗ったザクの2ショットシーンが当たりました。
なにげに当たりかな?と内心大喜びです。


面白いと感じていただけたら、ぜひ感想と高評価をお願いします<(_ _)>
『面白かった』の一言だけでも作者は泣いて喜びます。

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