空条承太郎の友人~原作介入~   作:herz

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・シアハ戦。今回は特に、ご都合主義、捏造過多、キャラ崩壊、残酷描写、変態登場に注意!

・最初は康一視点、途中から承太郎視点
 
 


想定外の結末

 

 

 

 

 重ちーくんが殺人犯に襲われ、彼と彩さんが一時的に杜王町から避難して……数日が経過した、ある日。僕は町中で、承太郎さんと志人さんに出会った。

 

 志人さんは今、承太郎さんの助手になっているらしい。以前、仗助くんからそう聞いた。

 仗助くんはちょっとだけ拗ねてたけど、僕としては結構似合ってるなぁと思う。なんとなく、この人達は気が合いそうな雰囲気があったから。

 

 

 承太郎さん達は、例の殺人犯のボタンについて調べている途中だった……と、志人さんが教えてくれた。

 承太郎さんは言葉数が少ないし、沈黙が怖いし、それなら志人さんに聞いた方が安心だからと、彼に聞いてみたんだ。

 

 そんな事を話しながら歩いていると、ある店の前で承太郎さんの足が止まる。

 

 

「……この店、靴屋のようだが」

 

「あぁ。靴屋だけど、スカートのウエストとかズボンの裾を少し短くするとか。その程度の直しもやってくれるんですよ」

 

「…………杜王町には、こういう店もあったという事を、すっかり忘れていました……承太郎さん、すみません」

 

「いや、構わねえよ。この町の全ての洋服屋に案内してくれただけでも、充分助かった」

 

 

 どうやら志人さんは、土地勘が無い承太郎さんのために、この町の洋服屋へ案内する事を任されていたようだ。申し訳なさそうな顔で、承太郎さんに謝っている。

 

 

 気を取り直して、目の前の店……靴のムカデ屋で聞き込みをする事に。

 でも。店主のおじさんにボタンを見せて、心当たりがないかどうかを聞こうとした、その時。志人さんが声を上げた。

 

 

「あれ?……あの服のボタンは!」

 

 

 彼はそう言って、扉の前のハンガーに掛けられた服の前に行き、その服のボタンを指差して僕達を見る。……例のボタンとそっくりだ!

 

 

「承太郎さん!」

 

「……やれやれだぜ、やっと見つけたな」

 

「志人さん、名前は分かりますか!?」

 

「あぁ、名札があるよ。名前は吉良――」

 

 

 

 

 

 

 ――次の瞬間。爆発音と共に、名札を持っていた彼の手が破裂した!な……何が起こったんだッ!?

 

 

「志人ッ!!」

 

「志人さんッ!?」

 

「――イージスホワイトォォッ!!」

 

 

 承太郎さんと僕が焦っていたのに対し、彼は即座にそう叫んでスタンドを呼び出し、自分の周りにバリアを展開。すると、何かがぶつかる音が聞こえた。

 いつの間にか、バリアの外に戦車のような何かがいる!もしかして、殺人犯のスタンド!?

 

 さらに。その場から素早く飛び退いた志人さんは、自分を囲むバリアを解除した直後に、敵のスタンドを囲むバリアを張った。

 ……あれ?スタンドの大きさに対して、バリアが大き過ぎるぞ?どうして扉の向こうまで範囲を広げて、

 

 

「よっしゃあ!捕まえたぜ、クソ野郎!!おい、康一ぃっ!!」

 

「へっ!?」

 

「この店の電話で仗助達を呼んでくれ!ついでにそこのオッサンも店の奥に避難させるんだ!!」

 

「えっ……?」

 

「いいから早く行けぇっ!!」

 

「はははいぃッ!!」

 

 

 突然豹変した志人さんに驚きながらも、慌てて言う通りに行動した。

 志人さんは一体どうしちゃったんだろう?仗助くんが怒った時みたいに怖かった……ま、まさか。あれが彼の本性なのか!?

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

 パニックを起こしている店主を引きずりながら、康一君が店の奥へ向かった。それを見送った俺は我に返り、破裂した志人の手に止血を施す。

 この出血量ではハンカチじゃ足りない!咄嗟にコートを脱いで、それで止血する事にした。

 

 

「ぐっ……コート、汚れ、っ、ますよ。真っ白なのに」

 

「そんな事を言ってる場合か!?」

 

 

 全くこいつは!いつも他人の事を心配してばかりで、自分の事は無頓着だ!音石明との一件も、あのネズミ狩りの時も……!

 今回ばかりは突然の出来事だし、説教はさすがにやらないが……後でちょっとした小言を言うぐらいは許せ。

 

 

「それよりも、承太郎」

 

「あ?……イージス?」

 

「――奴を、捕まえたよ。……扉の向こうにいる」

 

「奴?……っ、例の殺人鬼か!?」

 

「おそらく、そうだと思う。俺が一度、志人の周りにバリアを張った時。扉が少しだけ開いて、あの服を回収しようとする手を、志人が目撃した。

 だから俺は志人の判断で、あのスタンドを囲むのと同時に扉の向こうまでバリアを張ったんだよ。今はバリアの中に人間が1人いる!確実に!」

 

 

 イージスの発言から、俺は思わず扉に目をやる。……さっきは閉じていたはずの扉が、今は僅かに開いていた。あの扉の向こうに、いるのか。

 

 

「ただ、ごめんよ。志人は今、奴やそのスタンドを逃がさない事に集中しているから、いつものように、味方の攻撃だけは通すバリアを張る事が出来ない……

 片手の負傷が、志人の精神に影響を及ぼしているんだ。彼が一度でも気を抜いたら、バリアが揺らいでしまう。

 

 目の前で"こっちを見ろ"とか喋りながら突撃してくる、不気味な戦車もいるし……決して気を抜いてはいけない。志人の代わりに俺が話しているのも、そのためだよ」

 

 

 ……本体の代わりにスタンドが話していたのは、本体の集中を乱さないためか。

 

 確かに、志人は"コートが汚れる"と言った後は俺に見向きもせず、バリアがある方向をじっと見つめて、負傷していない方の片手をそちらへかざしていた。

 その額から汗がだらだらと流れており、息も荒い。バリアの方へかざされた片手も、震えている。

 

 それらは出血や痛みのせいでもあるだろうが、彼は相当集中しているのだろう。

 

 

「……よくやってくれた。後は仗助達が到着するまで、何とか持ちこたえてくれ。お前は、殺人犯を逃がさない事だけを考えればいい。それ以外の事は俺に任せろ」

 

 

 本当に、大した男だ。今も負傷した片手の激痛に襲われているはずなのに、一切気を抜いていない。その精神力の強さは、尊敬に値する。

 止血は継続しつつ、スタープラチナも志人の隣に立たせた。俺が彼を守らなければ。

 

 その時、扉の向こうから爆発音が聞こえた。

 

 

「今のは?」

 

「奴がバリアを破壊しようとしてるんだ!志人、焦らないで!大丈夫!俺達のバリアはあの程度の爆発じゃ、びくともしないから!」

 

 

 その後、何度も爆発音が続いた。志人は苦しそうにしながらも、よく耐えている。

 もどかしい。バリアが味方の攻撃さえも通さない状態である限り、今の俺に出来る事は、彼の怪我の止血ぐらいだ。それ以外は何も出来ない自分に腹が立つ!

 

 ……すると突然、バリアの中の壁が崩れた。おそらく、先ほどから爆発が続いたせいで、その振動や衝撃に店の壁の方が耐えられなくなったのだろう。

 扉の向こうが丸見えになった。……その奥で、1人の男が目を見開いて突っ立っている。背後には人型のスタンドの姿もあった。

 

 

「ようやく会えたな……背後にスタンドの姿があり、例のボタンが着いた服も持っている。今さら言い逃れは出来ないぜ、殺人鬼」

 

「――吉良、吉影」

 

「何?」

 

「それが奴の名前だと、心の中で志人が教えてくれた……"名札が爆発する直前に、その名前をこの目で見た"と言ってる!」

 

「ほう……さすがは俺の助手だな。大手柄だ」

 

 

 これで、万が一この場で奴を逃がしても、後でいくらでも調べる事が出来る。

 それに対して、殺人鬼……吉良吉影は、未だに目を見開いたまま俺達を凝視している。何だ?正体がバレた事で愕然としているのか?それとも……

 

 

 ……ん?奴の視線の先が微妙にズレている。吉良が凝視しているのは……志人?いや違うな、その後ろの、

 

 

「それが、君の、スタンド……なのか?」

 

「?」

 

 

 

 

 

 

「――――なんて美しい手なんだッ!?」

 

「え」

 

「白魚のような手とはまさしくその手の事だろう!子供の頃に見たレオナルド・ダ・ヴィンチのモナ・リザ!あの手こそが最も美しいと思っていたがそれを越える美しい手が今!目の前にあるッ!!どう見ても男性体だというのにその手だけは女性らしい!惜しむらくはスタンドである事だ!それでは片手だけを頂く事も出来ないじゃないかッ!!」

 

 

 急に喋り始めた。何だこいつは?イージスの……スタンドの手を見て、興奮、している?

 

 

(…………理解できない。否、理解したくもない)

 

 

 吉良は壁の穴を越えて、こちら側のバリアの端まで来た。

 バリアに張り付くようにして、イージスの手を舐めるように見ている。俺は思わず、志人を自分の背後に隠した。

 

 奴とはバリアのおかげでそれなりに距離があるし、見られているのは志人ではなくイージスなのだが、反射的にそんな行動に出てしまった。

 

 

「あああァァッ!その手を舐めたいしゃぶりたい!その美しい手にはどんな指輪が似合うだろうか?良いな、実に良いッ!その手と過ごす幸せな日々を想像しただけでナニがとは言わないが立ちそうだ……ッ!!その手で優しく慰めてもらえたらすぐにでも天に昇れるだろう!!」

 

 

 おい。

 

 

 おいてめえこの変態野郎ッ!!思春期のガキになんてセリフを聞かせやがるッ!?

 これ以上余計なセリフを言わせないためにもぶん殴ってやりたいところだが、今のイージスのバリアの状態ではそれが出来ない――

 

 

「――志人、駄目だ!バリアが崩れる!!」

 

「っ!?」

 

 

 イージスのそんな叫びが聞こえた瞬間、バリアが揺らぎ、そして消えた。

 

 

「シアーハートアタック!!」

 

「ッ、スタープラチナ・ザ・ワールド!!」

 

 

 悔しい事に、奴の判断の方が早かった。だが、スタープラチナには時を止める力がある。

 俺を避けて志人を狙おうとした戦車のようなスタンドを、止まった時の中で殴りまくった……が、

 

 

(……壊れない)

 

 

 時止めの時間切れまで殴り続けたが、破壊できなかった。なんて頑丈なんだ。

 時が動き出すと、そのスタンドは部屋の隅までぶっ飛んだが、それでもまだ喋るし動いている。

 

 

「……一体何が起こったのかさっぱり分からなかったが、私のキラークイーンのシアーハートアタックを破壊するまでは至らなかったようだな……

 しかし。妙な力を持っている事は確かだ。私の正体を知られた事も含め、君達にはここで消えてもらわなければ、後の障害になるだろう。

 

 モナ・リザを越える程に美しい手をこの世から消してしまうのは、全くもって惜しいが……私の平穏な生活のためだ。やむを得ないな……」

 

 

 キラークイーンに、シアーハートアタック……それが奴のスタンドの名前か。キラークイーンが本体の名前。シアーハートアタックが、あの戦車のスタンドの名前だろう。

 

 

「……イージス。志人の様子は?」

 

「正直、無事とは言えないね。元々、怪我した手の激痛に耐えながらバリアを張ること自体がかなり無茶だったのに、その変態野郎のせいで動揺した事が止めになった!

 今の志人は、集中も切れて精神的にかなり疲労している。これではバリアも張れないよ!手の出血も、まだ完全には止まってないし、迂闊に動けない……」

 

「……………承太郎さん……すみません……」

 

「謝るな、志人。お前はよくやった。もう充分だ。……そのまま休んでいろ。俺から離れるな」

 

 

 むしろ。まだ10代のガキが、よくぞここまで耐えてくれたものだ。

 ……再び戦車のスタンドが向かって来る。ここまで頑張ってくれた俺の助手を、守らなくては。

 

 

「――エコーズ!ACT3(・・・・)ッ!!」

 

3FREEZE(スリーフリーズ)!!」

 

「ぐお……ッ!?こ、これは!?左手が!?」

 

 

 しかし、その時。もう1人の頼もしい少年の声が聞こえた。

 シアーハートアタックが、俺の目の前で床に沈む。その影響は、本体の左手にも現れているようだ。

 

 

「康一君!」

 

「遅れてごめんなさい!店主のおじさんに引き留められてしまって…って、志人さん!?大丈夫ですか!?」

 

「ちょうど良い。そのまま志人の側にいてくれ。彼は既に限界だ」

 

「わ、分かりました!」

 

 

 康一君のエコーズは、志人が提案した定期的なスタンド訓練の最中に更なる成長を遂げ、相手を重くする力を得ていた。

 俺が指導する生徒達(・・・)の中でも、志人と康一君は特に伸び代がある。今後の成長にも大いに期待できるな。

 

 

 それはさておき。

 

 

「そうだ!仗助くん達には、おじさんに引き留められる前に連絡したので、家からここまでの距離を考えると、そろそろ来てくれると思います!」

 

「ほう……それは朗報だな」

 

 

 仗助が来れば、志人の怪我の治療も出来る。一気に戦力が増えるだろう。

 

 

「仗助達がここに来る、だと?」

 

 

 吉良が反応を見せた。志人と康一君を背に庇い、スタープラチナを構える。……来るなら、来い。返り討ちにしてやるぜ。

 

 

「ちっ……素顔もバレた、スタンドの正体もバレた、本名もバレた……どうやら、もう安心して熟睡出来ないらしい――

 

 

 ――ただし、それも今夜だけだ。キラークイーン!!」

 

 

 刹那。奴はスタンドの力で、自身の左手を切り落とした!一体何を……!?

 

 

「私は生き延びる!人を殺さずにはいられないという性を背負っているが、幸福に生きてみせるぞ……!

 シアーハートアタック。お前は自由の身だ。任せたぞ、私を守るんだ!!」

 

「ACT3!奴を止めて!!」

 

「康一君、待てッ!!」

 

「え?っ、うわあッ!?」

 

 

 彼は咄嗟に俺の前に出た。シアーハートアタックよりも、吉良の体を重くする事を優先させたんだろうが、それは悪手だ!

 エコーズが再び能力を発揮するよりも、シアーハートアタックが復活する方が早かった。康一君を狙った奴を止めようと、スタープラチナで応戦する。

 

 

「オラオラオラオラァッ!!」

 

 

 何度も、何度も殴った。しかし、先程と同様にびくともしない!……吉良にも逃げられてしまった。やれやれ。俺の自信の方が先に砕けそうだな。

 

 

「――志人さんッ!!」

 

「園原ッ!!」

 

「お、おいおい!どういう状況なんだ、これはよぉ!?」

 

「仗助くん!形兆さん!億泰くん!やっと来てくれた……!!」

 

 

 そこへ、店のドアを蹴破るように仗助と形兆君、それから億泰君がやって来た。良いタイミングで来てくれたぜ!

 

 

「仗助!志人の怪我の治療を終えたら、あの左手を治せ!殺人鬼、吉良吉影の片手だッ!!

 それを治せば、片手が本体に戻ろうとする力を利用して、逃走している奴を追跡する事が出来る!」

 

「なるほど、了解っス!」

 

「億泰君はザ・ハンドの力で、あの戦車のスタンドを丸ごと削り取れ!あれは敵の能力の1つだ!」

 

「分かったぜ、承太郎さん!」

 

「形兆君!念のためだが、君はあのスタンドが志人達を狙わないように、その注意を反らせ!治療の邪魔をさせるな!」

 

「了解……!」

 

「康一君は億泰君のサポートだ!次は逃がすなよ?」

 

「すみません、僕が判断を間違ったから……!」

 

「反省会は後だ。目の前の敵に集中しろ!」

 

「っ、はいッ!!」

 

 

 定期訓練のおかげなのか、彼らは俺の指示に従う事に慣れて来たらしい。全員が速やかに行動してくれた。

 その後はあまり時間を掛ける事なく、シアーハートアタックを排除。志人の治療も終わった。あとは、逃亡する殺人鬼を追跡するだけだ。

 

 しかし……1つ問題がある。

 

 

「志人!お前は無理するな!」

 

「俺なら大丈夫です!仗助が怪我を治してくれたおかげで、心も落ち着いて来ました!まだ行けます!」

 

 

 本来なら真っ先に休むべき男が、俺達と共に走って吉良を追跡している。こちらの言う事を聞こうとしない。

 

 

「元はといえば、俺があんな変態野郎に屈したせいで逃がしてしまったんだ!バリアを崩してしまった俺の心の弱さが原因だ!

 俺が……俺があいつを捕まえないと!今日逃がしたら!絶対に取り返しのつかない事になっちまう!!」

 

 

 ……駄目だな。こいつは責任感が強過ぎるし、自己評価も低過ぎる。その上、頑固だ。

 

 

(――花京院……)

 

 

 その姿に、かつての戦友を重ねてしまう。思えば志人は、外見はともかく、中身に関しては所々であいつに似ている部分がある。……ますます、目が離せなくなった。

 

 

 ……本体に戻ろうとする左手を追って行くと、その途中でエステ「シンデレラ」の前を通り過ぎる。辻彩の事は財団が保護したため、店は閉まっていた。

 志人の言う通りにして正解だったな。もしも店が開いていたら、吉良がここを利用していた可能性が高い。

 

 

「……ん?おい、あれを見ろ!」

 

「――救急車が止まってる……?」

 

「……っ!!」

 

「あ、志人さん!?」

 

 

 さらに左手を追跡していると、その先で一台の救急車が停まっていた。何故か人が集まっているようだが、左手もそちらへ向かっていく。

 それを見た志人が、走る速度上げて人混みの中へ消える。残された俺達もそれに続き、最前列に出た。

 

 

 ――顔面の潰れた血塗れの死体が、救急車の側で横たわっている。……左手が、そこに戻っていくのが見えた。

 

 

「ひい……ッ!!」

 

「こ、こいつは……!!」

 

「承太郎さん。あの死体が、例の……!?」

 

「…………ああ、奴だ。間違いない」

 

 

 まさか、追跡がこんな形で終わる事になるとは。

 

 

「おい!」

 

「えっ?」

 

「あれ、露伴先生!?」

 

「君達、あの死んだ男の事を何か知っているのか?彼は君達がやって来た方向から走って来て道路で転び、そして運悪く、救急車に轢かれてしまったんだが……」

 

 

 呆然とする俺達の下へ、岸部露伴がやって来た。しかも彼は、奴が死んだ瞬間を目撃していたらしい。

 急遽。全員で人気の無い場所まで移動し、彼に事情を説明した。

 

 

「……そういう、事か。なら、今回で連続殺人鬼の一件は終わりだな……しかし、むしろこんな結末で良かったんじゃないか?

 奴の犯行は、法律では決して裁けないだろう。これで良かったんだ」

 

 

 彼が言う事にも一理ある……だが。俺達の中にそれぞれ、割り切れない感情が存在しているのは、確かだ。

 

 

 ……俺達の間ではしばらく沈黙が流れたが、それを破ったのは、志人の一言。

 

 

「――鈴美さんの下へ行こう」

 

 

 

 

 

 

 






・変態野郎に振り回された助手君

 ムカデ屋の店主の代わりに、自分から吉良の服の名札に触れる事で、店主の命を救う。
 ついでに、どさくさ紛れに扉の向こうにいる吉良をシアハごとバリアで捕獲した。ここまでは、事前に考えていた計画通り。

 しかし。片手の負傷は園原の予想以上に精神に影響を及ぼし、さらに変態野郎が思わぬ変態セリフを吐いたせいでその変態性に負けてしまい、動揺。結果的に逃亡を許してしまう。
 逃がした後は誰よりも責任を感じて、慌てて吉良の追跡に同行……そして、想定外の結末に唖然。

 えっ。これで第四部、完……!?


・助手君が優秀で誇らしい海洋学者

 優秀な助手は誇らしいが、今回は大して役に立てなくて歯痒いと思っている。
 だが、実際は園原の止血や護衛、仗助達のまとめ役などで役立っていたので、本人が思っている以上に活躍していた。

 イージスの手に興奮する変態野郎には、内心で激怒していた。俺の助手はまだ思春期のガキだぞ!?なんてセリフを聞かせやがるッ!?

 責任感が強い、その上頑固な園原の姿に、花京院が重なった。今後はますます目が離せなくなる。本当にこの助手どうしてくれよう……


・実は既に成長していた康一君

 承太郎が教師役を務める例の定期訓練にて、多くのスタンド使いと模擬戦した結果。エコーズACT3が目覚めた。
 承太郎曰く、康一と園原は特に伸び代がある生徒。今後の成長も期待されている。

 今回、園原の本性を知り、内心では嘆いている。せっかく!"不良じゃない仲間"は貴重だな、とか思ってたのに!裏切られた……ッ!!


・地獄までご案内された殺人鬼

 変態、もとい殺人鬼、もとい吉良吉影。

 イージスの白く美しい手はかなりの好みだったらしい。彼が大興奮する様子に園原、イージス、承太郎はドン引き。

 最終的に原作と同じ死因で振り返ってはいけない小道へ、からの地獄までご案内。これにて第4部、完――ではない。某親父がまだ残っている。





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