・いろいろ飛ばして、暗チ全員救済完了後。ブチャラティVSディアボロ戦の前。オリジナル話
・ご都合主義、捏造過多、キャラ崩壊あり。オリキャラが登場します。男主視点
ホワイト・アルバム戦も終わり、暗殺チーム全員の死の偽装が終わった。……そう、
リゾットは本来なら、護衛チームがディアボロと敵対する事になった後に、サルディニア島でそのディアボロに殺害されるはずだった。
だが、それと同じ時期にアバッキオも殺されてしまうため、そちらの救済に集中するためにも、リゾットには早めに離脱してもらいたかった。
という訳で。原作でプロシュートやペッシ、メローネやギアッチョが護チを襲撃するタイミングで、リゾットにも襲撃に加わってもらう事にしたのだ。
実際の戦闘中ではそのせいで、全員が死なないようにスタンドをフル活用していた俺が大変な事になったのだが……とりあえず。なんとか全員を護れたし、結果オーライ!
そして現在は、プロシュート、ペッシ、メローネ、ギアッチョ、リゾットの5人を、近くで待機していた財団職員と会わせたところだ。
なお。周囲は不可視&防音バリアで覆っているため、誰かに見られる事はない。
先に死の偽装が終わったホルマジオ、イルーゾォ、ソルベ、ジェラートの4人も、別の財団職員の手によって今頃イタリアから脱出しているところだろう。
原作では死亡しているはずのソルベとジェラートの死の偽装をどうするか、結構悩んだのだが……最終的に、ホルマジオやイルーゾォと同じタイミングで退場してもらうようにした。
というか、そのタイミングじゃないと対処が追い付かない。なんせ彼ら4人の後は、あまり間を置かずに連続で5人も救済しなければならなかったもので。
「園原さん」
「んん?」
財団職員達とリゾット達が会話している様子を見守っていた俺に、日本語で声を掛けて来る人がいた。
大和撫子という言葉が似合いそうな、黒髪の日本人女性だった。俺はこの人の事を知っている。
とはいえ、イタリアに来て初めて会って以来、直接顔を合わせたのは今回でまだ二度目なのだが。
「――風花さん?どうしたんですか?」
「……実は、少々困った事になりまして」
六車さんの従妹の、六車風花さん。彼女の話は、イタリアに来る前に六車さんから既に聞いていた。それに、何かあったら彼女を頼るといい、とも言われている。
風花さんも財団職員で、現在イタリアにいる財団職員達をまとめている、現場責任者なのだが……困った事になったとは?
「園原さんに向けて、上から新たな指令が下りました」
「!」
「――汐華初流乃を監視せよ……との事です」
「……期間は?」
「それが……具体的な期間は追って連絡する、とだけ……」
それは……確かに、困ったな。まぁ、俺にとっては渡りに船だけど。
「監視程度なら、他の職員でも出来る事です。それなのに、上は園原さんを指定しています。
今ちょうど任務が終わったばかりの、しかもまだ新人である園原さんを、です。
こんなの理不尽ですよ!おそらくですが、例の園原さんを目の敵にしている男の仕業ではないかと」
「しかし。実際に指令が下っているという事は、それだけの理由付けがされているのだと思います。そうでなければ、他の上層部の方々が止めるはずでしょう?
理由としては、例えば……既に汐華初流乃、もといジョルノ・ジョバァーナと接触している俺なら、あまり怪しまれる事なく間近で監視できるから、とかね」
なんとしても承太郎から俺を引き離そうとしている野郎に、今回ばかりは心の中で礼を言った。
ジョルノの監視?こっちにとってはラッキーだ。これで、任務が終わってもジョルノ達について行く、大義名分ができた訳だ。
元々、救済のために何か理由をつけてジョルノ達について行くつもりだったし、良いタイミングだったな。
「おい、シド」
「!?……おや、皆様。どうされました?」
と、いつの間にか暗チの5人が俺の後ろにいたので、日本語からイタリア語に切り替えた。財団職員との話は終わったのかな?
「今、ジョルノ・ジョバァーナの名前が、聞こえたのでな……それで気になって、声を掛けたのだが」
「もしかして、さっきのは日本語かい?……ところでそちらの黒髪美人、あなたの健康状態は、」
「待て待て待て待て馬鹿メローネッ!!財団職員になるからには
「……なあプロシュート兄貴、メローネの
「…………さあな。オレにも分からん」
ハハハ、賑やかだな、おい……ギアッチョにはメローネのストッパー役として、ぜひ頑張って欲しい。
「それで……何があった?」
「……実は、上から新たな指令が下りまして」
多分DIOの……吸血鬼の事や、ジョナサン・ジョースターの肉体の事を話しても、今はまだ信じてくれないだろう。
だから。"今は詳しくは話せないが、ジョルノの監視につく事になった"と、彼らにはそう説明しておく。
「……という訳ですので、皆様とはここで一旦お別れですね。
この任務が終了すれば、私もアメリカに帰還する事になると思われます。向こうでまた、お会いしましょう」
意識して微笑を浮かべ、別れを告げる。……すると、ペッシは不安そうな顔になり、それ以外の4人は眉間に皺を寄せた。おや?
「また、人間の護衛無しで行くのかよ……」
「スタンド使いが大勢いるであろうこの街で、戦闘能力がほとんど無いお前が?」
「それはちょっと危ないんじゃないかな?」
「……それに、お前は……少々、働き過ぎではないかと、俺は思う」
「あんた、本当に大丈夫なのか……?」
意外だ。彼らは皆、俺の事を心配してくれているらしい。なんだか心が温かくなった。いい人達だなぁ。その気持ちが嬉しい。
「お気遣いいただき、誠にありがとうございます。私の事なら、心配はいりません。シエルがいますから」
「ニャア?」
「あぁ、呼んだぞ。お前は本当に頼りになる護衛だよな」
「ニャウー!」
自分の名前を聞き付けて、その辺で遊んでいたシエルが寄って来た。抱き上げると、頬にすり寄って来る。うむ、可愛い。癒し要員としても優秀だ。
「それに、私にはイージスもいます。このスタンド能力があれば、いくらでも自分の身を守る事が出来ますので」
「それでもいざという時は、自分よりも他人を護る事を優先するんだけどね」
「おい、イージス」
そこはイタリア語で言う事じゃないだろ!?ほら、リゾット達がますます険しい表情になってるじゃねぇか!
慌てて日本語に切り替えろ、と。心の中で伝える。……イージスは渋々といった様子で俺に従った。
「何?間違ってないよね?杜王町での君の行動を思い出すと、そのほとんどで誰かを庇って自分が怪我してたじゃないか」
「ほとんどって程でもねぇだろ。そんなに怪我もしてないし。
誰かを庇ったのはジョセフさんの時と承太郎さんの時と、あと靴屋の主人ぐらいで、そのうち大怪我をしたのは2回だけだし」
「つまり3分の2は大怪我してるって事だろう?」
「そもそも、自分の身を使って誰かを庇ったのはその3回だけだ」
「そこの認識から既に間違ってるよね?3回
……何だ?今日のイージスはやけに突っ掛かって来るぞ?珍しいな。
「ところで。あっちは止めなくていいの?」
「は?」
「風花さんがリゾット達に、今の会話を通訳してるみたいだけど」
「はぁ!?」
イージスからそう言われた事に驚いて、そちらを見ると……あぁ、やばい。リゾット達が俺を睨んでる、怒ってる!
ペッシ以外の4人が俺を囲んで、もっと自分の身を大事にしろと説教してくる。でも途中から早口になったので、頭の中で和訳が追い付かなくなった。こちらは平謝りするしかない。
「…………決めた」
「リゾット?」
「――俺が、ついて行く……シドの護衛として」
「えっ」
その時、リゾットがそんな事を言い出した。ついて行く?俺に?はぁ??
「おお、それいいな」
「オ、オレも賛成!いいと思う!」
「はっ?」
「そうだなあ。リゾットが一緒なら安心だね」
「確かに……既に死人扱いされてるから、誰かに目撃される訳にもいかないが、うちのリーダーのスタンド能力なら、姿も隠せるしな。問題ねェだろ」
「ちょ、ちょっと!?何を勝手な事を……!」
「……それ、いいかもしれないですね」
「風花さん!?」
暗殺チームだけでなく、風花さんまで乗り気になった事に慌てた。あんたは現場責任者だろ!?止めろよ!?
「常々思っておりましたが、やはり"園原志人には護衛を付けるな"という上からの命令はおかしいです。
園原さんのスタンド能力はかなり有用ですから、万が一それが失われてしまったら、財団としては相当な痛手となるでしょう」
と、彼女は俺に向けて、日本語でそう話した。いやいや、そんな事は無いだろ。
スタンド使いの人材が不足しているとはいえ、財団にはスタンド使いじゃなくても優秀な人材がいるようだし。
俺1人が抜けたところで、そんなに痛手にはならないはず。……まぁ、だからといって死ぬつもりは全く無いけどな。
承太郎が、俺が無事に帰って来るのを待ってるから。あの人を悲しませたくない。なんとしても、無事に帰らないと。
「よって。この現場を任されている者として、園原さんには護衛を付けるべきだと判断しました。……リゾットさん」
「!」
「あなたは、正式にはまだ財団職員ではありませんが……チーフである私から、命令させていただきます。今から、園原さんの護衛に付いてください」
「……了解した」
風花さんは、今度はイタリア語でリゾットにそんな指令を出した。
現場責任者……チーフとして命令されたら、ただの財団職員、それも新人が逆らう訳にはいかないよなぁ。リゾットだけでなく、俺も。
(――リゾットが なかまに くわわった!)
頭の中で、そんなテロップが流れた気がする。つーか、これっていいのかな?あの暗殺チームのリーダーが俺の同行者って……
……SPW財団の新人職員1名、猫1匹、そして元暗殺者1名……なんか、異色のパーティーが出来上がったな。
「という事ですので、園原さん。ここからは、リゾットさんも同行させてください。いいですね?」
「……了解しました、チーフ。……ですが、本当に良いんですか?これでは、上からの命令を無視する事に、」
「問題ありません。……実は、例の男とは異なる、他の上層部の人間からは、こんな命令も出されていたのです。
――万が一の時は現場責任者、つまり私の判断で自由に動いていい、と」
「…………それは……」
「ふふっ。SPW財団の上層部にいるのは、頭の固い人ばかりではないのですよ。
それに、今の命令を出した方には、私の従兄も大変お世話になっているそうで……私自身も、信用に値する方だと思っています」
上層部には、そんな人もいるのか……良かった。そういう事なら、安心だな。
「さて。そんな私から園原さんにもう1つ、指示を出しておきます」
「何でしょう?」
「あなたも、ここからは自分の判断で動いてくれて構いません」
「えっ?」
「園原さんが、私の従兄から聞いた通りのお人好しであれば、咄嗟に体が動いてしまう事もあるでしょう?
そんな時に備えて、今のうちにそう命令しておきます。……責任は私が取るので、どうぞ。監視の任務を忘れない範囲で、自由に動いてください」
「…………すみません。ありがとうございます!このお礼は何らかの形で必ず……!」
「いえいえ、それには及びません。あなたには拓海兄さんがお世話になったそうですから、そのお礼代わりになれば幸いです」
この人はなんて良い上司なんだ!本人はこう言ってるけど、いつか絶対に何かお礼をしなければ!
その後は風花さんの指示で、周りがバタバタと動き始める。
イタリアから脱出するのに使うのは、大型のトラックだ。これで業者を装い、暗チのメンバーをこっそり運んでもらう。
そして、プロシュート達4人が、俺とリゾットに別れを告げてからトラックに乗り込み、俺がバリアを解除するのと同時にトラックが発進した。
この場に残っているのは、俺とシエルとリゾット、それから不可視&防音バリアで俺達の身を隠しているイージスだけだ。
「ヴヴヴゥゥ……」
「こら、シエル。そんなに威嚇するなって」
俺の腕の中で、シエルがリゾットに威嚇している。これから一緒に行動する仲間同士なんだから、そんなあからさまに敵意を向けないでくれ。
この子は俺と暗チの初対面の時に、リゾットが俺を攻撃した事をまだ許していないらしく、彼には懐いていない。
また、俺にぶちギレたギアッチョにも、リゾットと同じ理由で懐いていない。他のメンバーには人懐っこいんだけどな……おっと、それはさておき。
「……リゾットさん。私について来るなら、1つだけ、守って欲しい事があります」
「……何だ?」
「私の指示には、必ず従う事です。……例え、何が起ころうとも」
「…………悪いが、それは確約できないな」
「え」
「お人好しのお前の事だ……何らかの理由で、命の危機が訪れた時……俺1人で、あるいはシエルも共に連れて逃げろ、と……そう言い兼ねない……」
ぎくっ、とした。……図星である。確かに最悪の場合、俺はそう命令しようとした。
ここから先は、本当にどうなるか分からない。あのディアボロが護衛チームの敵になるし、俺はそれに首を突っ込むつもりでいるし。
だから万が一の時は、リゾットやシエルだけでも先に逃がそうと思ったんだが……
仕方ない。本人が約束してくれないなら、こうしよう。
「では、これならどうでしょう?――私も、あなたも、必ず無事にアメリカに帰る事……これを誓い合うというのは?」
「……ほう?」
「私には、私が無事に帰って来るのを待ってくれている人が……いや、人達がいるのです。
そしてそれは、リゾットさんも同じ事でしょう?元暗殺者チームの皆様が、あなたの帰りを待っています。
ですから我々は、その方々のためにも、無事に帰らなくてはなりません。何がなんでも生き残る事……お互いに、これだけは必ず守りましょう」
「…………くくッ……!」
あ、笑った。
「――了解した、我が主……そういう命令ならば、喜んで従おう……」
「…………あなたのような人でも、時にはそんな冗談を口にするんですね」
「……俺は、冗談は言わない質だ」
「は、はぁ……?」
いや、今まさに冗談言ったじゃん。何だよ、"我が主"って。
……まぁ、いいか。そろそろ、行くとしよう。ブチャラティがディアボロと対峙する、あの教会へ。
ここでブチャラティを護れなければ、間違いなくゾンビ化してしまうだろう。そうなったら最後、どう足掻いても救済が出来なくなってしまう。
失敗は、許されない。
・上層部から新たな指令が下った助手君
え?ジョルノを監視しろ?やったぜ、これで堂々と救済できる!
(内容はすっ飛ばしたが、)暗チの救済成功。無事にイタリアから脱出させた。
原作とは違い、プロシュート達4人が護チを襲撃するのと大体同じタイミングで、リゾットにも襲撃に参加させる事で早めに退場してもらう……はずだった。
過去の自己犠牲的な行動が暗チにバレた事がきっかけで、彼らの不安を煽ってしまい、これ以降リゾットが護衛として同行する事になるという、まさかの事態に。
――リゾットが なかまに くわわった!
……なお。これでパーティーメンバーはSPW財団の新人職員1名、猫1匹、そして元暗殺者1名となった。異色のパーティー結成。
・助手君の護衛に立候補した元暗殺者
自分も含めた暗チの面々を、パッショーネによる支配から解放してくれた園原に、多大な恩を感じている。
人間の護衛を付けずに行動する園原に対し、以前から心配していたが、今回過去の園原の自己犠牲的な行動について知り、ますます心配になった。
なので、護衛に立候補。現場責任者の後押しも受けて、園原に同行する事が決まった。
他でもない園原からの命令であれば、特に断る理由が無ければ無条件で従うつもりでいる。
本人が自分で言っていた通り、冗談は言わない質。つまり、園原を"我が主"と呼んだのは決して冗談ではない。