空条承太郎の友人~原作介入~   作:herz

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・原作進行中、F・F救済編。徐倫視点

・今回は特に、ジョジョ世界における血の繋がりによる効果や、F・F死亡の場面についてご都合主義、捏造が激しいです。また、キャラ崩壊あり




救いの手を差し伸べたのは――

 

 

 

 

 弁護士の男と、男友達のロメオに裏切られ、冤罪で刑務所に入れられた。

 そこへお父さんが助けに来てくれて……ジョースター家の事とかスタンドの事とか、今まで全然知らなかった事を教えられた。

 

 お父さんも……志人お兄ちゃんも。ただの学者とその助手じゃなかったのね。

 

 それから、お父さんが敵のスタンド使いに嵌められて、記憶とスタンドを奪われてしまった。

 あたしはそれを取り返すために、刑務所の中に残ると決めたけど……正直に言うと、凄く心細い。

 

 

(せめて、お兄ちゃんが側にいてくれたら……)

 

 

 ……最初の頃は、何度もそう考えた。

 

 でも、お兄ちゃんはあたしがあの事件に巻き込まれる前日に別の仕事が入って、しばらくはそっちに掛かり切りだってお父さんが言ってたから……あの人には助けを求められない。

 そう思って諦めた後は、なんとか覚悟を決める事が出来た。それに、あたしにはエルメェス達がいるから、1人じゃない。大丈夫。

 

 

 そして。刑務所生活にも慣れてしまった、ある日の事。

 

 

「――っ!!」

 

 

 突然感じた、奇妙な感覚。咄嗟に左肩にある星の痣を押さえた。……これは、面会室でお父さんと会った時にも感じた事がある!

 お父さんとあたしが"繋がっている"のを感じた、あの感覚。おそらく、血縁者同士だからこそ分かる感覚だと思う。

 

 

(……あたしの血縁者が今、この刑務所の何処かにいる?)

 

 

 まさか受刑者や看守達の中にいる訳が無いし……いや、そうか。

 今までは感じなかったのに突然感じたという事は、刑務所内に侵入して来たとしか思えない!

 

 でも、少なくともお父さんではないわね。あの人は今、自由に動けるような状態じゃないはず。……じゃあ、誰なの?

 この感じだと、あたしとはかなり離れた場所にいるようだし、確かめに行くのは難しい。

 

 

(……まあ、向こうもあたしの存在を感じているなら、そのうち接触してくるかもしれないわね。その時を待つしかない、か)

 

 

 エルメェス達に話すかどうかは迷ったけど、やめておく事にした。これは血縁者同士じゃないと分からない感覚だし、説明しにくい。

 

 

 それ以降。その血縁者が接触して来る事はなく、何日も経過した。

 

 その間にエンポリオにウェザーを紹介されたり、サヴェジ・ガーデンにお父さんのスタンドDISCを運んでもらったり、厳正懲罰隔離房に収監されたり、アナスイと出会ったり……

 そんな事をしている間は、血縁者との繋がりを気にしている暇は無かった。

 

 それに……すぐにそれどころじゃなくなったから、奇妙な感覚の事なんてすっかり忘れてしまっていた。

 

 

「――アナスイッ!!」

 

 

 あたしを囮にして、お父さんの記憶とスタンドを奪った黒幕……プッチ神父と戦っている最中に、奴がお父さんの記憶DISCを死にかけているアナスイに向かって投げた。

 死にゆく者の体内にDISCが入ると、その者の死に引きずられてDISCも消えるという。

 

 お父さんの記憶とアナスイを見捨てるなんて……そんな事は出来ない!糸で作った手錠を解き、プッチ神父に背を向けてアナスイの下へ駆け寄った。

 傷口を糸で塞ぐ。でも呼吸は浅いし、心臓の動きも弱々しい。このままじゃ彼が死んでしまう!

 

 

「誰か、近くに誰かいないの!?看守!ここにいるわッ!誰か!医者が必要よ!!」

 

 

 お願いだから誰か来てよ!!あたしの仲間が死にかけてるのよ!?それにアナスイだけじゃない、F・Fも……!!

 

 

「ねえ、お願い!早く来て!誰か!!……だれ、か――っ、志人お兄ちゃんッ!!お兄ちゃん!助けて……ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――看守でも医者でも……志人さんでもねェけど、」

 

「え、」

 

お巡りさん(・・・・・)ならここにいるぜ。――クレイジー・ダイヤモンドッ!!」

 

 

 突然、何もない場所から誰かの声が聞こえた。そこから感じるのは、強い血の繋がり……あたしの血縁者が、そこにいる。いつの間にこんな近くまで!?

 さらに目の前で、アナスイの怪我が見る見るうちに治っていく。……それから、何処かでバシャバシャという音が聞こえた。

 

 はっと振り向くと、何もない場所から水が流れ落ちていて……その先には、F・Fが倒れている。

 

 

「……み、水……ッ、生き返ったあ……」

 

「これ、は、どういう、事だ……?俺は、死にかけていた、はず……」

 

「F・F……アナスイ……!!」

 

「……全員、さっさと茂みの中に移動しろ……看守が来る前に……」

 

「…………正直そいつに同意したくねェが、その通りだ。徐倫、その2人と一緒にひとまず茂みの中に隠れろ。早く!」

 

「う、うん。分かった!」

 

 

 その時、さっきの声とは別の声が聞こえた。どうやらこの場には今、姿を隠している人間が少なくとも2人いるようね。声からして、どちらも男だ。

 そのうちの片方の声には、聞き覚えがある。血の繋がりも感じるし、自分の事をお巡りさんだと言ってた。あたしの予想通りなら、この人はきっと……

 

 とにかく。F・Fとアナスイを促して、言われた通り茂みの中に隠れる。

 すると、何もないと思っていた場所から2人の男が現れた。彼らは先に茂みの中に隠れていたらしい。

 

 1人は黒いフードを被っている、無表情の男。そしてもう1人は――

 

 

「――やっぱり!仗助さん……!」

 

「よう、徐倫。久しぶり。……おっと、お前も怪我してるな。治してやるよ」

 

「あ、……ありがとう!さっき、アナスイの怪我を治してくれたのも仗助さん?」

 

「ああ、まァな」

 

 

 あたしやお父さんの親戚である、仗助さんだ。普段は日本の杜王町……志人お兄ちゃんの故郷で、交番のお巡りさんの仕事をしてる、はずなんだけど、

 

 

「……仗助さんも、スタンド使いだったのね」

 

 

 本当に驚いたわ。クレイジー・ダイヤモンド、だっけ?ハートマークが特徴的な、人型のスタンドだ。

 アナスイの怪我もあたしの怪我も、一瞬で治してくれたあの力……あれはどういう能力なんだろう?

 

 

「俺だけじゃなくて。お前が知ってる杜王町の奴らは皆、スタンド使いなんだけどな」

 

「えっ、そうなの!?じゃあ、康一さんとか由花子さんとか、億泰さんとかも……?」

 

「そうそう。あと、億泰の兄貴の形兆も、重ちーも裕也も……露伴の野郎もそうなんだぜ。他にも何人かいる」

 

「……それに加えて、志人お兄ちゃんもスタンド使いなのよね?……杜王町ってスタンド使いが多過ぎじゃない?」

 

「あー、うん…………大体あの弓矢のせい、」

 

「ん?」

 

「いや……それよりも、途中から見てたが承太郎さんのDISCはどうなった?」

 

「あっ」

 

 

 そうだった!お父さんの記憶DISC!!

 

 

「アナスイ、」

 

「ほら、これだろう?」

 

「ありがとう!」

 

 

 DISCはアナスイがちゃんと持っていた。彼から受け取ったDISCを、思わず胸に抱く。これを財団に届ければ、お父さんが帰って来てくれる!やっと取り戻す事が出来た……!!

 

 

「……それで、徐倫。そいつらは誰なんだ?君とはいったいどんな関係なんだ!?」

 

「…………嫉妬深い男は嫌われるんじゃないか?アナスイ」

 

「そこのプランクトンは黙ってろ!!」

 

「……そっちの黒フードの人はあたしも知らないし初対面だけど、こっちの人はよく知ってるわ。東方仗助さんといって、あたしやお父さんの親戚なの」

 

「は、親戚!?」

 

「なんだ、身内か!良かったなー、アナスイ」

 

「あ、ああ……いや、まだ分からないぞ!例え血が繋がっていても俺の敵である可能性が、」

 

「無い無い!俺は徐倫の事をそういう目で見てねェよ!年の離れた妹みたいなもんだ。

 

 

 …………つーか、そう意味での敵っていうなら俺よりもあの人の方が相当な強敵だよなァ……本人は全く気づいてねェけど」

 

「あ?何をぶつぶつ言ってる!?」

 

「い、いやいやいや!ただの独り言だって!」

 

 

 ……途中から何やら揉め始めたアナスイ達はさておき、さっきからずっと黙っている黒フードの男に声を掛けた。

 

 

「あなたも、さっきはありがとう。F・Fに水を掛けてくれたのって、多分あなたよね?名前、聞いてもいい?」

 

「――リゾット・ネエロ……SPW財団の職員だ」

 

「財団職員!?」

 

 

 見た目からしていかにも"裏のお仕事"をやってそうな感じだったのに、まさかの財団職員?い、意外だわ……!

 

 

「……そのDISCを、こちらに渡してくれ。後で空条の下へ届ける」

 

「えっと……」

 

「徐倫。そいつに任せるのは不安だろ?俺が代わりに持って行ってやるよ」

 

「仗助さん……それじゃあ、お願いするわ」

 

 

 失礼になるからはっきりとは言わなかったけど、確かに不安だったし、初対面の人間よりは仗助さんの方が安心できる。彼に任せる事にした。

 

 

「うんうん、そうだよなァ。気持ちは分かるぜ。そいつ、どう見てもなんか危ない仕事やってそうな奴だもんな!」

 

「…………ふん……見た目だけで判断するとは、軽率だな……貴様、本当に警察官か?」

 

「あ"あ"?……テメーこそ本当に財団職員かよ?口下手な上にそんな仏頂面しやがって」

 

「……財団職員には、口下手か仏頂面かどうかなど、関係無い……」

 

「じゃあ言い直してやるよ。そもそも社会人としてどうなんだ?ってな」

 

「では貴様にも言ってやろう……人を見た目だけで判断する軽率さや、今やっているように1人の人間に延々と突っ掛かるガキらしさは、警察官に相応しくない……とな」

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 

 

「……お、おい徐倫。あいつら、仲悪いのか?」

 

「…………そう、みたいね」

 

「あの2人はおそらく仲間同士だろう?何故あんなに睨み合っているんだ……?」

 

「さ、さあ……?」

 

 

 F・Fとアナスイが、それぞれあたしにそう問い掛けて来たけど……あたしに聞かれても、答えようが無いわ。

 

 

 

 

 

 

「……我が主は、何故こんな男も頼ったのだ……?俺だけで、充分だろう……」

 

「そりゃこっちのセリフだ!あの人の頼みじゃなければテメーなんかと共闘なんて願い下げだぜ!!」

 

「その点だけは、貴様とは気が合うようだな……それ以外で共感できる事は、今のところ1つも無いが……」

 

「…………いや。もう1つだけ、ある」

 

「何?」

 

「――あの話(・・・)を聞いた上で、あの人のために動く共犯者同士……って考えたら多少は共感できる。そうだろ?」

 

「…………否定は、しない……」

 

「まァ、それについては未だに全然納得いかねェけどなッ!!あの人のためだから仕方なく呑み込むけどよ!!」

 

「そうだな。俺も、全然、納得が、いかない……ッ!!我が主のためだから仕方なく呑み込むが」

 

「本っ当にあの人のために動くって話になると嫌になるほど気が合うよなテメーとはッ!!」

 

「ああ……まったく、嫌になる……」

 

 

 

 

 

 

「徐倫!とりあえず、あの2人の喧嘩を止めて来いよ!」

 

「あ、あたしが!?」

 

「……徐倫。嫌なら俺が止めて来るか?もしかしたら、ついでに奴らの息の根も止めてしまうかもしれないが」

 

「それは駄目!」

 

 

 F・Fに言われて、2人に声を掛ける事にした。物騒なアナスイには任せられないし、あたしが止めるしかない。でも、どう声を掛ければ……あ、そうだ!

 

 

「あ、あのー、仗助さん……?」

 

「ん?どうした?」

 

「お父さんの記憶DISC、一回あたしに返してくれない?お父さんには悪いけど、その中身を確認したいの」

 

 

 ちょうど良い口実があった事に気づいて、それを口にする。

 単純にあの人の記憶に興味があるのもそうだけど、最も重要なのはその中にあるプッチ神父が求めていた物だ。あたしも、それをこの目で見たい。

 

 

「……そうだなァ。あの人の1人娘であるお前なら、それが許されるだろ。……中身を見たら、大雑把でいいから俺にも内容を教えてくれ」

 

「分かったわ」

 

 

 仗助さんから記憶DISCを受け取り、自分に向かって差し込むと――

 

 

(――お父さんは、本当に……あたしとお母さんを守るために、ずっと1人で戦って来たのね……)

 

 

 でも、杜王町に行って……お兄ちゃんと出会ってから、お父さんは変わった。

 あの人がお父さんに、力の正しい使い方を、愛する人達を本当の意味で護る方法を……自分以外の誰かを頼る方法を、教えてくれた。

 

 志人お兄ちゃんがいたからこそ、今のお父さんがいる。あの人がいなかったらお父さんは、酷く不器用で悲しい父親になっていたかもしれない。

 

 そしてお父さんも、そんなお兄ちゃんの事を深く信頼している。

 しかもこの様子だと実の娘としては悔しい事に、血の繋がった家族や、かつて共に戦った戦友達よりも、お兄ちゃんへ向ける信頼の方が強そうね。

 

 いや。信頼というか、親愛?家族愛?敬愛?信愛?それどころか執着とか依存とかが混ざってそうな……いや、これ以上は考えない方が良さそうだ。

 もしもお父さんがお兄ちゃんと同年代の女性だったら、間違いなく厄介な強敵(・・)になっていたわ。お父さんが男で良かった。

 

 

 でもね、お父さん。

 

 

(――手放したくないからって罠に嵌めてまで手に入れるのはちょっとどうかと思う)

 

 

 まあ、そのおかげであたしが幼いうちに早めに志人お兄ちゃんと出会えた訳だから、文句は言わないし誰にもバラさないけど……

 というか、お母さんを捕まえた時も似たような事やってたみたいね、この人。

 

 ……あたしも、欲しい人を手に入れるためにはこれぐらいはやらないといけないのかな?……うん、少しだけ参考にさせてもらおう。

 

 

 それはさておき。……プッチ神父が求めていた物、DIOとやらが書いた日記に記されていた"天国"について、確認は済んだ。

 仗助さんに言われた通り、お父さんの記憶の内容は大雑把に話したけど、この部分だけは詳細を明かす事にした。

 

 

「…………なるほど。あの神父を放っておいたらとんでもねェ事になるな」

 

「……この情報は、財団でも共有しなければ」

 

「後々アメリカに来る杜王町のスタンド使い達にも、だな」

 

「え?康一さん達も来るの!?」

 

「ああ。……俺はたまたま、先にいろいろと準備してたから早めにこっちに来る事が出来たが、あいつらはまだ時間が掛かる。でも、必ず来てくれるぜ」

 

「財団では、既に……そいつらを迎え入れる準備が出来ている……あとは、到着を待つだけだ……」

 

「ええっと、とりあえず連絡係の形兆に電話して神父の目的について情報を流して、徐倫達が動き出したらすぐにその手助けが出来るようにしてもらって……」

 

「……財団は、それをさらにサポートするための態勢を、整える必要があるな……徐倫達が自力で脱獄した後……早々に捕まらないように、裏から手を回す必要があるだろう……」

 

 

 ……プッチ神父の目的を知って、あたしは凄く驚いたし、アナスイとF・Fもすぐに言葉が出て来ない程には驚いていた。

 でも、仗助さんとリゾットさんはそれを知っても冷静だった。まるで、最初から知ってたみたいに――なんて、そんな訳ないか。

 

 

「おっと、そうだ……徐倫。お前、これからどうする?」

 

「え?」

 

「お前1人だけなら、今からでもこの刑務所から抜け出せるぞ」

 

 

 と、仗助さんからいきなりそう言われて、目を見開く。……アナスイとF・Fがあたしの様子を窺っている。

 

 

「……そもそも、どうやってここから出るつもり?」

 

「こいつの……リゾットのスタンド能力を使えば、誰にも姿を見られずに外に出る事が出来る。

 俺とそいつは、その能力を利用して外からこの刑務所にこっそり侵入して来たんだ。まだ誰にもバレてないぜ」

 

 

 そうか。さっき仗助さん達が何も無い場所から現れたのは、リゾットさんのスタンド能力だったのね。

 それを使えば、誰にも見られずに脱獄する事が出来る、か。……どうする?

 

 あたしは、プッチ神父の企みを阻止するためにいずれは動き出すつもりでいた。

 刑務所で出会った仲間達をそれに巻き込んで良いものか悩んで……ふと、お父さんの記憶の内容を思い出す。

 

 以前のお父さんは、大切な人達を守るためにあえて自分から離れる事を選んだ。

 でもあの人は、大切な人達を本当の意味で守るためにはその選択では駄目なのだと、志人お兄ちゃんから教わった……

 

 ……それなら、あたしも。以前のお父さんのようになってはいけない。

 

 

「F・F、アナスイ……2人共、あたしに力を貸してくれる?奴を……プッチ神父を止めるために……」

 

「うん、分かった。徐倫に力を貸す!」

 

「俺もだ。君のためならいくらでも力を貸そう」

 

「……本当に、いいの?さっきも危なかったけど、今度こそ死んじゃうかもしれないわよ?」

 

「構わない。それでも俺は、徐倫のために動く」

 

「あたしも構わない!徐倫と一緒に戦う!」

 

「…………分かった。ありがとう」

 

 

 よし、決めた。

 

 

「仗助さん、リゾットさん――ごめんなさい。あたし、ここに残るわ。

 

 F・Fとアナスイだけじゃなくて、エルメェスやウェザー、エンポリオの事も置いて1人だけ外に出る訳にはいかないから。

 それに、脱獄するのはプッチ神父が次にどんな行動に出るかを確かめてからにしようと思う。奴が刑務所から離れたら、それを追って脱獄するわ」

 

 

 あたしの考えを伝えると、仗助さんは……子供のようにニカッと笑った。あら?

 

 

「グレートッ!さすが承太郎さんの娘だ!よく言った!!

 そういう事なら、俺達は承太郎さんの記憶DISCを持って外に出る。で、徐倫の代わりに……F・Fだっけ?お前を先に脱獄させるぞ」

 

「はっ?あたし!?なんでッ!?」

 

「なんで、ってお前……さすがに、ずっと肉体が無いままってのはまずいんじゃねェか?」

 

「…………それは、まあ……」

 

 

 確かに、このままだとF・Fは無防備だし、スタンド使いじゃない看守達にこの姿が見えるかどうかは分からないけど……

 もしもこの状態のF・Fが見つかったら、面倒な事になりそうだわ。都合良く使えそうな新しい肉体が見つかればいいが、そう簡単にはいかないだろうし。

 

 

「……少々、時間は掛かるだろうが……財団本部に行けば、新たな肉体を、手に入れる事が出来るはずだ……」

 

「……F・F。リゾットさんもこう言ってるし、あなたは先に脱出しなさい」

 

「徐倫……でも……」

 

「あたし達なら大丈夫。……どうしても心配なら、新しい肉体を手に入れたらなるべく早く合流できるように頑張って。ね?」

 

「うう……分かった。徐倫がそう言うなら……」

 

「ありがとう。……仗助さん。お父さんの記憶DISCと、F・Fの事を頼んだわよ」

 

「おう、任せとけ」

 

「……とりあえず、F・Fは一旦……この中に入ってくれ」

 

 

 F・Fが仗助さん達と一緒に脱出する事になり、話がまとまった時。リゾットさんが取り出したのは……水が半分くらい入ったペットボトルだった。

 

 

「こ、これは……?」

 

「先ほど開封したばかりで、F・Fを復活させるために使った……その残りだ。

 お前はプランクトン、なのだろう?水が足りなくなれば、ここに直接入れて……供給する事が出来る」

 

「…………」

 

「……それに。お前のその見た目は、目立つからな……ここに入って移動してもらった方が、あまり目立たずに済む……」

 

 

 ……リゾットさんは、真顔だ。この人、その方が楽だからそうしろって本気で思ってるわね、きっと。

 

 

「っ、ふ……ククッ!!プ、プランクトンには、お似合いの、ッ、居場所、だな……!!」

 

「アナスイ、てめえ!!笑うなァァッ!!」

 

「F・F、落ち着きなさい!アナスイも余計な事を言わないで!」

 

 

 仕方なく、喧嘩し始めた2人の仲裁に入る。……喧嘩するほど仲が良いとはよく言うけど、この2人はそれなのかしら?

 その後。2人を落ち着かせてF・Fを説得し、体を縮ませてペットボトルの中に入ってもらった。

 

 

「それじゃあ、F・F。気をつけて」

 

「徐倫もね。新しい肉体を手に入れたらすぐに合流するから、それまで待ってて。……それからアナスイ!あたしが戻るまで、徐倫をちゃんと守れよ!?」

 

「ふん!そんな事、言われなくても分かっている!あと……

 

 

 …………お前こそ、無事に、戻って来い。……約束を忘れるな」

 

「……はいはい、分かってるよ」

 

 

 ……アナスイはかなり遠回しだけどF・Fを気遣ってるみたいだし、F・Fも多分アナスイのその気持ちが分かってるんだと思う。

 やっぱりこの2人、実は仲が良いんじゃないの?それなのに、彼らが何かを言い争ってる姿をよく見るのよね……どうして?

 

 

「……そろそろ良いか?」

 

 

 その時、タイミングを見計らっていたのか、仗助さんがそう声を掛けて来た。あたしが頷くと、彼はリゾットさんを見る。

 すると。3人の姿が透明になっていき、やがて見えなくなった。血の繋がりで、仗助さんが離れていくのが分かる…………あっ、

 

 

(結局、何故あの人達がかなり前から刑務所に侵入していたのか、その理由を聞きそびれちゃったわ……)

 

 

 

 

 

 

 






・親戚の登場に驚く6部主人公

 両親が離婚しておらず、園原やポルナレフも含め皆から可愛がられて育ったおかげか、原作よりも女性らしさが強くなった。
 ただし、中身は原作と変わらず男前。雰囲気は2部のリサリサにほんの少し近いイメージ。

 アナスイとF・Fの危機に焦っていたら、親戚と見知らぬ男が颯爽と現れて助けてくれた事に驚愕。……ただ、出来れば志人お兄ちゃんに来て欲しかったわ。
 承太郎の記憶DISCを取り返し、中身を確認。プッチ神父の目的を知り、いずれは仲間達と共に脱獄する事を決めた。

 でもね、お父さん――手放したくないからって罠に嵌めてまで手に入れるのはちょっとどうかと思う。……まあ、少しだけ参考にさせてもらうけど。


・どうにか生存した元殺人鬼

 原作ではF・Fのおかげで生存したが、こちらでは心臓が止まる直前に仗助によって治されたため、どうにか生存。

 命の恩人に対しても恋敵かと勘違いする、どうしようもない奴。なお、仗助はなんとか誤解を解く事に成功した。
 ……どうしようもない奴だが、仗助に助けられる前にF・Fが自分自身を犠牲にしようとしていた事はなんとなく分かっているため、今後は原作後半のようにちゃんと成長していく予定。

 だがしかし、それはそれとしてF・Fの扱いについては思わず笑ってしまった。ペットボトル……!プ、プランクトンには、お似合いの、ッ、居場所、だな……!!


・救済されたプランクトン

 原作では自分を犠牲にアナスイを助けていたが、こちらではリゾットから水を与えられてギリギリで生存した。

 新しい肉体を得るために、一旦離脱する事になった。再び参戦するのはおそらく最終決戦前になる。
 水をくれたリゾットには感謝しているが、ペットボトルの中に入るようにと言われた事で感謝する気が無くなってしまった。

 アナスイ、てめえ!!笑うなァァッ!!


・突然現れた黒柴くんとワイマラナーさん

 徐倫が感じた血の繋がりによって、理由は分からないがかなり前から刑務所内に侵入していた事が分かっている。

 2人の仲は険悪な模様。……だが、仗助曰く。"あの話(・・・)を聞いた上で、あの人のために動く共犯者同士"との事。それ故に仕方なく共闘しているらしい。





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