「♪~」
「うきうきだな、そんなにデスクライトをもらったのがうれしかったのか?」
「いや、ね。ここら最近はまともなものなんて無縁塚に落ちていなかったからさ?そういうこと」
「そういうね」
この部屋にあるものが地面に落ちてたら確かにかなり幸運だろうからな。そりゃそうか。
「そういえばこの部屋の窓についてだけどさ」
「ああ、なんか上から俯瞰して見えるやつでしょ?」
「? いや、この近くにある私の小屋が見えるんだよね。しかも結構近くから」
「ナズーリンの小屋が見えるのか、うーん...ちょっと見せてくれないか?」
「なんだ、私の家が見たいのか?このリテラシーなし男め」
「勝手に部屋に入り込むやつの方がどうかと思うけどな」
ま、それもそうかといいながらナズーリンが窓にかかっているカーテンを開ける。
そこには前見たような自分の小屋の俯瞰ではなく、見覚えのない小屋があった。
「これがナズーリンの住んでいる小屋なのか?」
「いや、ここは住処ってわけじゃなくて別宅的なところかな。住処で言うと命蓮寺の方だね」
と、話している途中に窓の景色が一瞬ブラックアウトする。びっくりしているうちに今度はどこかのお寺が見え始めた。
「ここはもしかして、そのさっき言っていた命蓮寺ってところ?」
「えっ?! 確かにここが命蓮寺だけど、もしかしてこの窓...」
と考え込むナズーリン。このお寺が命蓮寺か。やっぱりなんだかどこかで見おぼえがあるような...
「やっぱりそうか。この窓、というよりカーテンの方が魔道具になっているみたいだね」
「魔道具?っていうとやっぱり無月の門とか開けるのか」
「無月のなんちゃらは知らないけど、結構すごいものだよこれ!見てる感じは当人が思い入れのある場所が思い浮かぶ場所って感じかな?」
「ふーん...」
改めて窓を見てみる。窓の向こうには長い階段が見え、その奥に寺がよく見えるようになっている。
よくよく見てみると階段を箒で掃除している子がいるようだ。
「...ん?なんだろうあれ?」
と小さな声で聞こえた直後、とんでもなく大きな声で
「こ ん に ち わ あ あ あ !!!!」
という声が部屋中に響いた。
「うわ、いったんカーテン閉めちゃおう」
「!!!??!いったい今のは?!」
「今のは響子ちゃんだねぇ。流石に鼓膜が破けたかと思ったよ」
「思ったより落ち着いてんな、お前」
「ま、いつも通りっていえばいつも通りだし...」
幻想郷、やっぱり恐ろしいところかもしれない
「...ふふっ、君は面白いやつだな」
そんなに変な顔していただろうか。気を引き締めないとな。
「これからも部屋の守護を続けてあげようか?」
「えっ、でもどうせまた部屋の物持ってくんでしょ?」
「物はもうもらわなくて大丈夫さ。ただ、たまーにこの部屋を使わせてもらえれば全然ね」
「まあいいけど、部屋をずっと守るの大変じゃないか?」
「そこは安心して。私の使い魔をここに一匹住まわせるだけだからさ」
「使い魔?っていうとやっぱりねずみの?」
「そうそう、食べ物は勝手に自分で狩ってくるようになってるから安心してくれていいよ」
「ならぜひお願いしようかな」
そう言うとねずみを一体ナズーリンが召喚した。かわいい
「この子は基本なんでも食べるから気を付けるんだよ...人間の肉も、ね」
「おおう、不穏だな...まあ管理は頼んだ」
「安心して任せるといいさ」
ナズーリン、距離が近いぐいぐい来る系のくせにちょっと押したらすぐ引くくらいの距離感が一番好き
そのまま彼女になるのはその次くらいに好き