女性を部屋にあげたはいいものの、人を部屋にあげた経験なんて今まで一度もなかったのだった。
「とりあえず座ってもらえれば」「あぁ、ありがとう」と座ってもらったがそういえば目的を聞いていなかった。
「...ここにきた理由を聞いても?」
「ダウジングしてたら急に反応してね、ここが一番強い反応だったから来たってわけさ。で、来てみたら変な建物が建っていてそこに入ろうとしたら君に脅されたわけだけど」
「...すまなかった、何しろここに最近急にここで目覚めてね。樹海だと思ってたから恐怖心もあったもんで」
「やっぱり君外来人かぁ、そうだよね。だって寺に来る人とかでそんな服装のひとみたことなかったもん」
「寺?近くに寺があるのかい?」と聞き返してみると
「あー、本当に何にも知らないのか。なるほどねぇ」と妙に納得した素振りの女性。
なんだ?寺が近くに?外来人?と混乱している自分を見て、女性はまた話し始める。
「あー、まずこの場所の話をしておくね。ここは”幻想郷”。忘れられてしまったものなどがたどり着く最後の場所さ」
「幻想郷、っていうのか。」
「そうそう、今君の部屋がある場所はその幻想郷の無縁塚ってところだよ。忘れられたものや外から来た人がたどり着く場所だねぇ」
「そうなんだな...で、もしかして君もそういう人なのか?」
「いやいや、私はそもそも人間じゃないんだ。私は妖怪、ネズミ妖怪ってところかな」
「妖怪?幻想郷には人間だけが住んでいるんじゃないのか」
「幻想郷は忘れられたものが集う場所、今現実世界に妖怪はいるって言われているかい?」
「いや、聞いたことはないな...」
「そう、だから自分たちが住みやすい環境に移動したってだけさ。ここにはそんな奴らがたくさんいるのさ」
うーむ、大体言ってることはわかったけれどそしたらなんで自分は幻想郷に送られてしまったんだ?
「まあおそらく君は孤独死したか、あるいは部屋ごと何かの原因で焼けてしまったのかもしれないね。ご愁傷様ってね」
「なるほど...」
「ちなみに幻想郷は結界っていう壁みたいなもので囲われているから普通の人には見つけられないんだ。壁は内側から触れることもできるけど、外からは一切見えないし目印がなければ結界から遠ざかるようにぐるぐるさせられることになるんだ。間違っても出ようとか思わないほうがいいよ」
「わかった、いろいろとありがとう」
いろいろと腑に落ちないことがあったりだとかするがまあ少しずつ知っていくしかないな
「ところでお前、名前はなんていうんだ?」
「そういえば自己紹介してなかったか。私はナズーリン。ネズミ妖怪さ」
「あぁ、そうか。ナズーリン、今日はいろいろとすまなかった」
「じゃあ申し訳ないついでに、この家の物一つもらっていってもいいかい?」
主人公の名前、ない小説書いてみたかったんスよねェ~~ッ!
まずはナズと合流ってことで行きます。