最強のエンジョイ勢(偽)が逝くジークァックス   作:ブラボ10周年…そんな僕を騙そうとしてる

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ターンエーガンダムを久しぶりに見たら滅茶苦茶面白くてうつつを抜かしてました。

また戦闘ないです。しかもいつもより短いです。もしかしたら修正します。

これも太古に宇宙移民者をいじめ抜いた白いモビルスーツのせいです。




4話 下準備

「ここも狭くなってきたな」

 

ブルーディスティニー1号機改と濃紺と紺色にリペイントされたロックスミスの間に新しく灰色の機体がロボットアームに囲まれながら鎮座している。

 

「やはりそっくりだな」

 

CC-2000 ORBITER。

AC6に置いて初期機体であるLOADER4のフレーム一式だ。

この世界では工作用の機体として一年戦争末期に開発されたが実戦に出ないままお蔵入りされ、それを機種統合計画の試作機として改修されたこの世界初のACだ。

 

ちなみに俺はノータッチだ。

システムや武装に関しては口出しは少しくらいはしてるがフレームなどは専門外だからだ。この身体がいくら天才とはいえ何でもできるわけではない。

それにも関わらずゲームと寸分変わらない姿に俺以外にもアーマード・コアを知る人間がいるかと疑ったがいくら調べても不審な動きはなく自然とできたものらしい。まったく可笑しな世界だ。

 

とはいえ全て同じ訳では無い。ジェネレーターは核融合炉で統一され内装で弄れるのは基本的にF.C.S、ブースターだ。ジェネレーターも換装可能だがあまり重量が変わらない上に出力が大きければ大きいほど良いため選択肢がない。

 

「頼んでないパーツも多いな。このやり口はホーキンスか?」

 

搬入物リストには頼んだ覚えのない試作パーツや汎用パーツが潜り込んでいる。こういう相手から自然と恩や弱みを作るやり口はモグラらしい。

 

ホーキンスは元ジャブロー勤務でゴップ派閥の人間だったが強化人間手術を自ら志願したらしい面白いやつだ。

腕も良かったから他所から引き抜きホーキンスのコードネームを当てた。

他のメンバーもゲームの雰囲気に似てるやつを任命している。ヴェスパーで本名なのは俺だけだ。なんならヴェスパーが苗字だ。

ちなみにちゃんとラスティはスパイを起用してる、が最近、スパイ業務をサボってるとオールマインドとオキーフから報告が上がっている。ちゃんとやれ。ちゃんと。

 

「まあ、これでかなりアセンの幅が広がるな」

 

「先ずは武装からだな」

 

タブレット端末を操作し武装のチョイスを始める。 

アセンブルの基本は戦い方を決め、それに合った武装を選定する。それからフレーム、内装の順に当てはめていく。

今回の場合、フレームは弄らないので武装の選定と内装の擦り合わせのみだ。

 

「パルスブレードか実体盾……悩ましいな」

 

パルスブレードは現代のビームサーベルとは違い起動時しか刀身が発振されない。

発振器も大きく、携帯性に優れるビームサーベルと比較すると劣って見えるがジェネレーター直結なので絶大な威力を誇り戦艦のメガ粒子砲ですらタイミングを合わせれば受け流し(パリィ)可能だ。

しかし、その威力と引き換えに短時間の起動時間とクールタイム、ジェネレーター直結の点からAC専用装備となっている。

 

「やはり……我が師、導きのパルスブレード」

 

結果、パルスブレードにした。

肩を展開式のエネルギーシールドにすれば被弾に関しては問題ないだろう。

このフレームは低燃費な為、エネルギーに関しては気にしなくていい。その反面、積載量は少なめな為、そこには気に掛ける。

タブレットに左手にタキガワ製のHI-32:BU-TT/A、左肩にアーキバス製のVP-61PSを選択する。

するとロボットアームが一人でに動き出し、機体に装備し始める。装備された武装が何回か展開し問題なかったのか待機状態に戻る。

初代ACのオープニングムービーのようで何回見てても飽きが来ない。

 

「ライフルは実弾一択だな」

 

本当はビームライフルを選択したい所だが経済的ではないのだ。

傭兵の性として安ければ安い方が良い。それは軍隊でも同じだ。

 

ビームライフルは内蔵エネルギーCAP、Eパック、ジェネレーター直結型と大まかに3種類ある。

内蔵エネルギーCAPは初代ガンダムであるRX-78ガンダムの物が代表な本体にメガ粒子砲を貯蔵するタイプだ。

これは現状、一番信頼のある兵器だが何個もライフルを携帯するかエネルギーCAPをチャージできる母艦が無ければ使い捨てとなる為、高く付く。

 

EパックはZガンダムのガンダムM.KⅡのライフルだ。

内蔵エネルギーCAPと比較すると携帯性に優れる。エネルギーCAPの補給施設がなくとも弾倉さえあればビームを放つことが可能。

理想的ではあるが今はまだ一般的でない為、流通量が少なく割高になる。

 

ジェネレーター直結型は経済的ではあるが実戦で使うとなると危うい兵器なのだ。

ジェネレーター直結ということで放つ際に機体に負荷がかかる。パルスブレードや大口径のビーム砲ならそこまでの頻度で使うわけではないため問題ないが、戦闘中頻繁に使うライフルだとシステムが落ちる可能性がある為、排除しておきたい。

 

なのでEパック式のビームライフルか実弾ライフルの2択なのだ。

 

意外と勘違いされるが意外にもビームサーベルも内蔵エネルギー式だ。作中では明確な使用回数は明記されてないが何回も使えばエネルギーが尽きてしまう。これがパルスブレードを採用する一番の理由だ。

 

「F.C.SはFC-008 TALBOT」

 

今回はミサイルを積む選択肢はないのでこれ一択だろう。

別派閥のベイラムの物だがホーキンスが融通を利かせたのであろう。

 

「ブースターか……」

 

悩みどころだ。

ブースターは機体の挙動に大きく関わる。候補はBST-G2/P04、FLUEGEL/21Z、BC-0200 GRIDWALKERの3つだ。

BST-G2/P04はファーロン製の万能型、FLUEGEL/21Zは俺の要望から作らせたシュナイダー製、BC-0200 GRIDWALKERは火星圏のRaDが作ったものだ。

ファーロンとシュナイダーのはどちらも万能型で好みによる。RaDのGRIDWALKERは他2つと比べると特徴的だ。

上昇推力が高く重力化でもアサルトブーストなしでも十分に空中戦が可能で水平推力も高く高水準にまとまっている。

欠点はクイックブーストの再噴射までの時間が長くクイックブースト頼りの回避を行う戦いだと被弾が増える事だ。

 

シュミュレーション上で機体の性能を比較する。

ブレードを使うならFLUEGELに軍配が上がるが、市街地戦など入り組んだ地形ならGRIDWALKERだろう。

悩んだ末、俺も今使ってるFLUEGELを載せ替える。

あまり社外品を使ってるとスネイルが煩いしホーキンスに迷惑をかける。

 

「これで一先ず完成だな」

 

ライフルとミサイルで中距離戦をしパルスブレードで白兵戦をするシンプルな機体。

かなりアーマード・コアらしい機体ではないだろうか?

 

あとはパイロットに合わせて調整していけばいい。

 

ACとはそういうものだ。

 

 

 

 

 

 

「ほお……こういう組み合わせ。アリだな」

 

イズマ・コロニーの商業地区の飲食店街で汁無しのラーメン。俗に言う油そばと言うやつに舌鼓を打っていた。

コロニー内では水はやはり貴重で飲食においてもジャンクフードは水が少なめなものが多い傾向にある。

 

『そうでしょう。次は魚粉かカレー粉が推奨されます』

 

耳に付けたデバイスからオールマインドの声が届く。

オールマインド。

AC6のショップ店員かつルートによってはラスボスをやるキャラだ。

初代ACのレイヴンズ・ネストから続くシリーズ恒例に近いAIの一人だ。

他のAIと違いコーラルリリースルートでのポンコツっぷりでプレイヤーを困惑させたネタキャラでもある。

 

BUNNyS(ヴァニス)は当初、何処で歯車が狂ったのか分からないが人の遺志を取り込みスペースノイドを殲滅するまで止まらない化け物と化していた。

本当はこんなシステムはこっそりと破壊してアレックスでも盗んで傭兵として生計を立てるつもりだったがシステムに触れて考えが変わった。

制御の為にオールマインドの名を冠する人工知能を作ったはいいがまぁ……名前が悪かったのだろうか?なかなか上手くいかなかった。

 

『どうかなされましたか?』

 

「いや、問題ない。カレー粉にしてみるか」

 

卓上にあるカレー粉の瓶を麺に振るう。

カレー独特の香ばしい香りが鼻腔を擽る。カレーは好きだがカレー粉をかけたらカレーになりそうであまりやらないがたまにはいいだろう。

 

「悪くない」

 

そこまでカレーの味は強くなく、脂っこく箸が止まりがちになる油そばに程よい辛味が付与され箸が進む。

一味や七味よりマイルドだから万人にオススメできるだろう。カレーが苦手な奴には無理か。

 

「締めにするか」

 

『なりません。マスターフロイト。本日の摂取カロリーをオーバーします』

 

「そうか。大将、ライス一つ」

 

「あいよ!」

 

『……』

 

大将の掛け声とともにカウンターにコトンと茶わんが置かれる。すかさず小銭を置く。

そのまま丼に米を入れ、鶏ガラスープを注ぎしめを食べ始める。

 

このオールマインドは少々口煩い。

あらゆる物を管理したがる性を持っていると言っていい。

統合という機能がそうさせるのだろう。手に入る物全てを管理し自分色に染め上げる。独占欲の強い女のような性だ。

 

『マスター。ヤザン氏から通信です。体内通信にて応答します』

 

「了解だ」

 

オールマインドの遠隔操作でスマホに電話の発信表示が現れる。周囲からの偽装表示だ。

 

「V.Ⅰのフロイトだ」

 

『よう!久しぶりだな』

 

目のコンタクトレンズに金髪の野性味あふれる男が表示される。

ヤザン・ゲーブル。

Zガンダムの主人公カミーユに立ち塞がる敵の一人だ。

戦闘狂のきらいが見え、俺とは馬が合い、良く酒を飲みながら戦いについて熱く語り合う仲だ。

 

「ああ、外出中で顔が出せなくてすまないな」

 

『こちらもお前の都合を考えてない。お互い様だ』

 

「何かあったか?」

 

『ただの世間話さ。完成したOSかなりいいぞ』

 

機械越しとは言え機嫌がいいのが分かった。

オールマインドをポン付けしただけの立場だが嬉しさが勝る。

 

「骨を折った甲斐はあったか。並列化したオールマインドはどうだ?」

 

『オペレーティングは俺には合わんな。だが評価はする』

 

『彼と一部のパイロットのみです。マスターと私、オールマインドの完璧なアシストを無下にするとは考えられません』

 

『……こいつの性格はなんとかならんのか?』

 

「自立思考だからな……」

 

自分と似て何処か変なこだわりを見せるが特にそう言う設計にはしてない。願掛であの名前にしたのが悪かったのだろうか?

それともBUNNyS(ヴァニス)を通して俺の思考を読み取ったか。

まあ、変な野望さえ無ければ傭兵支援システムとしてはシリーズ随一の有能ではあったので、そうであったとしてもさしたる問題ではない。

 

「対話型インターフェースのオンオフくらいは後付する」  

 

「恩に着る。OSの感想だが、俺の様にマニュアルで動かすパイロットには不要だと思っていたがレーダー外からのアラートやサイコミュ兵器って奴を使えるのはいい」

 

あとは小五月蝿い音声さえ無ければ文句はない。そう言っと隣からキーキーとオールマインドが喚くが無視だ。

 

「お前にそう評価して貰えると鼻が高いさ」

 

『次は何時、月に上がってくるのか?』

 

「まだ未定だ。俺もそろそろお前とヤリ合いたい。が殺しはなしだ」

 

『分かってるさ。お前がジオンに行けば心置きなくやれるんだが』

 

「冗談を言うな」

 

ヤザンと俺は似た者同士だ。違うのはヤザンは殺し切るのが好き。俺は戦いの過程が好きという点だけだ。

ジオンに下る気はない。

傭兵になってたなら話は違ったがコロニーを落としたり性懲りもなくテロを繰り返すような輩がいる所とはつるむ気はない。

まあ、本史ではティターンズにも変なグラサンがいたがこの世界では死んだらしい。運が良い。

 

「そうだ。タイミングはまだだがサイド6の方に俺と合わせられる奴を寄こせるか」

 

『ん……ヴェスパー以外だと今、宇宙でお前とマヴを組めるのは俺かアジスだな』

 

「アジスか?使えるのか?」

 

『俺の小隊で揉んでやったんだ。俺の動きによく喰らいついてくる。お前が気に掛ける理由も分かる』

 

「ああいう正義感のある男は好みなんでな」

 

アジス・アジバ。

これまたZガンダム本編の人物。クワトロ・バジーナのダカール演説の際、カミーユと共闘したアッシマー乗りだ。

多少、流されやすい所はあるが熱い男でヤザンのお眼鏡にも叶ったようだ。

 

「なら準備だけしといてくれ。そろそろ切る」

 

『了解』

 

 

 

 

 

『少しお聞きしてもいいでしょうか?』

 

店から出てスラムのネノクニの方へと足を進めているとオールマインドが話しかけてきた。

 

「何だ?」

 

『あのニュータイプの素養の持ち主を貴方の後継者とするのでしょうか?』

 

「さあな」

 

後継者?俺は俺なのだ。代わりなどいない。アマテを面倒見てるのは偶然だ。

クローンですらこの体の再現は出来てもこの精神性は再現できないだろう。

クローンのプルシリーズは性格すら違うのだ。

 

『ならば何故、あそこまで気にかけるのでしょうか?そうとしか考えられません』

 

『もし仮にマスターが倒れたとしてもBUNNySにその遺志を取り込めば、軟弱な身体から解放されより闘争に明け暮れることが可能です』

 

暗に後継者なぞ不要と囁いてくる。

ACVのゾディアック、ACVDの死神部隊の用に電脳化すれば今以上に戦う事が出来るだろう。

しかし……

 

「身体は闘争を求める」

 

『ですから……』

 

「好きなように生きて、好きなように死ぬ。それが俺たちのやり方……らしいぞ」

 

俺はこの身体を乗っ取っている。気軽に捨てられるものでは無い。だからこそ精一杯楽しんで朽ちる。限界まで楽しんでやる。

 

『意図が不明です』

 

 

 

 




後書きへようこそ。今回は前回読んで頂いた。
読者と作者同士の再戦です。
なお、前回の勝者の読者様にはハンデが課せられます。
では、お楽しみください!


作者「この際、プライドは抜きだ」

作者「お前を倒せればそれで十分」
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