英雄の糧となる為に   作:甘ちゃんです

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少年の瞳は泥を見た。その瞳にはいつしか黒い海が写り、星々が水面で揺らいでいた。いつしか星が1つ消え、辺りが1つ暗くなった。泥と海には雨が打ちつけられ、星の光が弱くなっていった。少年は光を教えてくれた星が好きだった。しかし少年は黒しか、闇しか分からなかった。

黒紫の結晶が水面の星に寄り添っていた



其々の様々なメ

「ヘリがホロウ上空の指定の位置に到着した後、私が地上から、星見執行官が上空からレルナのダミーのコア及び本体を破壊するという作戦でいきましょう。ああ、それと制限解除の許可を頂いても宜しいですか、星見執行官?」

「…一度だけ、それも脚部だけだ。それ以上は許さない」

            

 

 

『レルナは自らの意思でエーテリアスを生成できるようだ!前線の維持に人員が足りない!応援を要求すーー』

指定の位置を目指しながら他のチャンネルの無線連絡を聴いてみると状況が芳しくないことを感じる。ホロウ『アルゴス』にて暴れ回っているのは異常共生体エーテリアス『レルナ」。ダミーのコアを生成できるのは聴いていたがどうやらエーテリアスも生成できるようだ。

作戦前に前線が崩壊しては意味がないが後々雅から怒られるのだろうと思うと気が重い。

そんなことを呟きながら脚部の制限を解く。瞬間、周りのエーテル物質を吸収し脚がやや膨張する。その状態を維持しながら一歩を踏み込みアルゴス内部の前線に急行した。内部に入るとHIA、治安局及びH.A.N.Dの部隊が大量のエーテリアスを前になんとか戦っているのが見えた。近くのエーテル結晶を足場に跳躍し、彼らを攻撃していたエーテリアスの奴らを斬撃で絶ち、残りは距離を詰めて斬り伏せていく。

「あ、ありがとうございます!助かりまし…え、か、海里執行官!?どうしてここに!?」

「応援要請が入ったから進路を変更してきた。だから連絡を入れる為にもう一回外に出ないといけない。作戦開始まで前線の維持を頼めるか?」

「お、お任せください!我々の威信に賭けて守り抜きます!」

「ああ、頼んだぞ」

そんな会話をしながらエーテリアスを何体か捌き、脚に制限を掛けた後、指定の位置へと向かう。

アルゴスの外へ出て建物の間を跳び、なんとか指定のビルの屋上へ到着した。

無線機で連絡しようと電源を付けると

『長官 5分…いや3分いただきたい 真のコアが特定できないならやつが生成したコアを片端からすべて斬るのみ…208名の命に与えられるべき3分だ』

やや幼なげな、されど凛とした声が聴こえてきた。

『ハア…お嬢さんが強いのは知っているわ けど世の中蛮勇じゃ如何にもならないの』

溜め息を吐きながら何処かのお偉いさんが言葉を発する

『ホロウの中で戦ったことが?』

多くの人にとって煽りにしか聴こえないセリフを彼女は当然のように言う

『言ったはずよ 強襲は悪手だって!』顧問がキレているのが声だけでもよく分かる

そんなことを考えながら

「執行官海里、所定の位置に到着。制限も解除した、いつでも行ける。」

と無線で連絡を入れると

『聞いたはずだ…私「達」こそ「切り札」だと』そんな言葉が入ってきた。此方も切り札に入っているのはむず痒く、相応しくないと思ってしまうが切り替える

『星見執行官 海里執行官 聴こえますか?5分後に「アルゴス」の活性増大がピークに達します』

誰かは分からないが無線からそんな報告が入ってきた

『「レルナ」の討伐にかけられるのは降下時間を除いて3分 失敗した場合式輿の塔を爆破します…チャンスは一度きりです』

「十分だ」『礼を言う』互いに思ったことを言いながら空と地上から「アルゴス」に入った。

「アルゴス」は青と紺の軌跡の光で満たされていたらしい

 

 

 

「すみませんでした」

「私は制限を解除するのが一度だけなら許可するといった。しかし、制限装置のログを技術者に確認させたら今日に2度、解除されたという記録があった。海里、これはどういうことだ?」

「…ホロウ内部の前線が厳しい状況であるという無線を受け取り、作戦前に崩壊されると差し支えるなと考えたからです」

「…制限解除を使用しなくても良かったのではないか?」

「そうすると作戦に遅れる可能性があったので、両立をする為には致し方なかったんです」

「…海里、私にとってお前は大切な人だ。だからこそ自分のことを大切にして欲しい…来週の修行に一日付き合うのならば許そう」

「………今度の修行は何ですか?この前の白線だけを渡って移動する修行ですか、はたまた昔のように追いかっこの修行ですか?」

「…追いかけっこにしよう」

「いやあァァァァァァ!!!!」

年上の癖に情けない声を上げながら畳の上でもがく男。威厳はないのだろうか、いやあるはずもない

「…あぁ、それと今日のことで確信した。今までのように上から命令に縛られるようなものではない、新しい部隊を創ろうと思ったのだが…協力してもらえるか?」

「…御意」

さっきまでの情けない声と動きはどこへやら、そこに居たのは覚悟を決めた男の目だった。

 

 

そうして後日、対ホロウ事務特別行動部直下の新たな前線執行部隊として、対ホロウ6課が創設された
。

 




海里(主人公)
旧都陥落前に両親から離れ、星見家に引き取られた。雅とはある程度良好な関係を築けていると考えている。雅より年上であるが威厳はあんまりない。

文字数が全然少なくて困っています。こうやって書いてみると作者の人たちは素晴らしい才能を持ち、努力をしてきたのだなと痛感しました。私もこれから精進して参りますのでよかったら本作にお付き合い下さい。
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