ノリと勢いで書いた駄文です、続かないです

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第1話

「エアリアルいつもの動画見せて」

 

 

またあの動画を見るのかい?そう思いながらスレッタはコンソールを触って動画を見始める。

なんてことのないただのよくある巨大なヒーローが大きな怪獣と戦う特撮作品だ。

 

「……」

 

スレッタっていつもそれ見てるよね君くらいの女の子はもっとこう魔法をつかう少女が活躍するやつとか可愛らしい動物と触れ合うやつとかのほうが見るんじゃない

なんてことを言うけど画面に集中しているスレッタからは返事は帰ってこなかった。内心まあそういう僕もそんなの見ていた記憶はあまりないんだけどと思いながら。

でも確かにこのヒーローがラスボスの怪獣相手に戦っているところはかっこよくていいよね何度も見たくなる理由もわかるよ、と彼女に話しかけたら

 

「…違うよエアリアル、私はヒーローが好きで見てるんじゃない。こっちのラスボス怪獣がいいんだ」

 

え?と僕は思わず聞き返してしまう。それは体が穴だらけになってもヒーローが放つ必殺技を喰らってもヒーローに喰らいつき最後には自爆してでもヒーローを道連れにしようとする僕でもすこし驚くほどの執着心をもつ怪獣だった。

 

「ホラみてて、この怪獣は自分より凄い相手に勝つためにいのちをかけて戦うんだ。体に穴があいても自爆してでもヒーローをたおすために戦うこの怪獣がかっこいいんだ」

 

スレッタ…?と言葉が漏れ出ていることに気付く。

 

「だから私もね、傷ついてもボロボロになってもいつかあんなふうに」

 

なぜか今は今だけは、スレッタに喋らせちゃだめだと思ってしまう。自分の中にいるとても大切で小さな妹の言葉に緊張が走り止めようとした。だけど止めるのにはもう遅かった。

 

「凄いナニかと戦って、死にたいんだ」

 

瞬間、僕はスレッタの言っていることが理解できなかった。そして小さな妹に対してとてつもないプレッシャーを感じた。

スレッタは弱いけど優しい子だ。お母さんが隣にいなくても心配をかけないようにするし、老人たちにイジワルをされても自分の中でそれらを飲み込んで僕にだけ辛いことを泣きながら吐き出す普通の少女だと思っていた。

 

でも違うかもしれない。

 

もしかしたら老人たちのイジワルやお母さんがスレッタがそんなことを思うようなことを言い聞かせたのかと思ったがそれはない。だってスレッタは老人たちのイジワルに対して今まで一度も仕返したいだなんて言わなかったし僕やお母さんが知る限るそんなことを行った痕跡もないしもしやったのなら今頃僕たちはここにいないだろう。

お母さんだって自分たちの復讐にスレッタを巻き込むことになっても彼女だけは幸せに生きてほしいと願うあの人の本心を知っているからこそこんな自己の破滅を願う欲求を植え付ける思想を彼女に教えるはずがない。

 

だからこそ悟ってしまった。これはスレッタ・マーキュリーという少女がもつ「本性(サガ)」だと、命を懸けた破壊という恐ろしく止めなくてはならない彼女だけが持つ「衝動(エゴ)」だと、僕は判断した。

 

「…エアリアルやっぱり私ってやっぱり変なのかな?」

 

そう尋ねてくる彼女に僕はそんな考えは間違っていると言いたかった、でも言えなかった。だってお母さんの言うことを守って自分を築き上げてきた彼女が初めて自分だけの強い意思を持ったんだ。例えそれが僕たちの復讐の障害になりうる大きな問題になったとしても僕は勇気をもってそれを僕にだけ告白した彼女が持つ初めての思いを、成長を、否定したくはなかった。

…そんなことはないよスレッタ、でもそれをお母さんが聞いたら泣いちゃうかもしれないからこれは僕たちだけの秘密にしようね

 

「私と、エアリアルだけの秘密?」

 

そうお母さんやこれからできる友達や大切な人にも話しちゃいけない僕たちだけの秘密、僕は気にないけど引いちゃうかもしれないから誰にも言っちゃだめだよ

 

「うん、わかった!私達だけの秘密だよエアリアル!」

 

うん僕たちだけの秘密だ、そしてもしその秘密がバレたとしてみんなから嫌われるようなことになっても僕は、僕が壊れていなくなるまでスレッタの味方だから

こうして僕たちは約束をしてスレッタはそれ以降そんなことをお母さんにも言わずに大きくなった。

 

 

 

 

 

 

そしてそんな破壊衝動も彼女が大きくなるにつれて消えていき普通の女の子として幸せに生きてほしいと願った、そして何年かの時が経ちスレッタは

 

(気持ち悪い…!グチャグチャにしてやる…ッ!!)

 

(エアリアル)に乗り込み金髪御曹司とその取り巻きを半壊状態のまま蹂躙しようとしていた。いや待ってスレッタ僕腕取れてるし足もやばいからそんな激しくしないで…!?

 

「なんだあいつ動きが変だぞ!?」

 

(…死ねよチビ)

 

そんなことを思いながらスレッタはビームサーベルモードのライフル振り回し、わざわざビームサーベルが得意な子の攻撃を避け腕と頭を両断する。そして次の獲物を見つけたかのように違う相手に襲い掛かる

 

 

「レネの次は私!?」

 

(みなごろし)だよ能天気バカお気楽女…)

 

相手は驚きながらも足蹴りを喰らわせ間合いを取ろうとしてきた。だけどその蹴りを受け流しサーベルで足と切断して逆に蹴りを喰らわせて大破させる。

 

「きゃあッ!」

 

「メイジー!?くっ!だかまだアンチドートは生きているぞ!!」

 

(殺す殺すコロス…)

 

次は射撃でけん制してくる相手に対して攻撃の隙間を縫うようによけて相手に近づく…って待て待て待っててスレッタ!わざわざ相手の得意な間合いに入ってライフル振り回さないで!それにまだアンチドートのせいでエスカシャン(僕たち)もまともに援護できない…と言っている間に全弾避けきり射撃で相手を達磨にしていた。

 

(レネやメイジーの近接攻撃やサビーナの射撃を簡単によけてあえて相手の間合いで潰す。あれがスレッタ・マーキュリー(水星ちゃん)の本性か!?」

 

「スレッタ…急にどうしたの!?」

 

やばいやばいやばいやばいみんなにばれそうになってる、ていうかもうこれお母さんにも絶対ばれてるし内緒にしてたこと怒られるよスレッタ!?

 

「ミツケタ…金髪半裸学服野郎……!!」

 

大将首をみつけたスレッタはエスカシャン(僕たち)を自分に纏わせフルスロットルで相手に近づく。さっきから体のあちこちがきしむ音がする僕の様子を気にすることなくとスレッタは加速や急な回避をやめなかった。

いつもなら僕のことを気にかけながら戦ってくれるスレッタも今は自分の本性(サガ)に逆らわずに壊しにかかる。その姿は僕たちを操り冷静に相手の隙を狙ういつもの動きとは違う、自分の力のみで相手の強みを引き出させあえて破壊する醜く恐ろしい戦い方だった。

 

「っ!動きを抑制してこれか!?」

 

(あいつをコロセ、潰セ、壊セ…!!)

 

ああ、もうどうにでもなれ…なかば自暴自棄になるがそれでもギリギリ壊れそうな体を壊れないよう抑えつけ相手まで数mまで近づく。だがその時右手の変な武装が僕たちの背後に回り込んでいることに気付く。

 

「動きは速いが直線的過ぎて読みやすいぞスレッタ・マーキュリー!!」

 

エスカシャンからの情報に気付くのが遅く発射間近で挟み撃ちにあってしまう。まずい!?スレッタ避けっ

 

「…そんな子供だまし気づいてるんだよバカが」

 

そんなセリフを吐き捨てたスレッタはライフルで相手の右腕を切り裂く。だけど爆発の勢いに巻き込まれその代償に僕の腕も消え去ってしまう。スレッタもあいつも地面にたたきつけられたが頭部はまだ壊れていない。それを認識したスレッタ腕がなくなったことを分かったうえで飛びかかろうとした。

その時、

 

「今だ!」

 

そんな声とともに誰かが相手(ミカエリス)の頭を撃ちぬいていた。それは僕たちと一緒に戦っていた地球寮の子たちによる狙撃だと分かった。それと同時に決闘終了のアナウンスが流れた。お互い疲れていたのかシンクロしたように僕たちは地面に倒れ伏してしまう。

 

「終わった…終わっちゃった……」

 

名残惜しそうな声をだしながらスレッタは倒れてしまう。ようやく一休みできると思いながらこれからどうしようかと悩む。

僕は勘違いしていた。スレッタの本性(サガ)があそこまで恐ろしく凶暴なものだと予想していなかった。どうする?もしこのまま戦わせたらまた彼女は本能のまま敵を倒しかねない。そしてそんな彼女を見てお母さんやミオリネたちは嫌ってしまうかもしれない。悩みに悩みながら僕は神様を恨むああ、なぜ神様はあんな優しい子にこんな「衝動(エゴ)」を持たせたのですか…?

 

この一件以降スレッタ・マーキュリーは水星から来た魔女だけではなく、破壊獣と呼ばれるようになっていくことをまだ誰も知らなかった


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