シャニPとアイドルがいちゃいちゃするだけの話 作:馬鹿とオタク
P「樹里!お待たせ」
樹里「おー!プロデューサー!ごめんな、せっかくの休日に無理につき合わせちゃって」
今日は樹里も俺もお互いオフで、今日の買い物には樹里から誘ってくれた。
P「いや、いいんだ。樹里が誘ってくれて俺も嬉しいよ」
樹里「...アンタ、よくそんな恥ずかしいこと言えるよな」
P「え?」
樹里「なんでもねぇよ!...ぼーっとしてても進まねぇし、早く行こうぜ」
少し恥ずかしそうに言うと樹里は歩き出した。そういえばどこに行くか何を買うか聞いてなかった。
P「あぁ、そういえば今日は何を買う予定なんだ?」
樹里「とりあえず決めてるのは、授業で使うノートと...後は、服とかかな」
聞いた感じ、後者が今日のメインのようだ。
P「それは...俺で良かったのか?甘奈とか、放クラのみんなの方が服に詳しいと思うけど...」
樹里「ああ...最初はそのつもりだったんだけど、みんな予定が合わなくてさ。でも、一人で選ぶより二人で選ぶ方がまだいいし、それに今日見るやつは、アタシよりプロデューサーの方が詳しそうだし...」
ということは、樹里が普段着ないような服だろうか。いつもは少し男性っぽいというか、かっこいい服が多いから、その逆か?女の子らしくて可愛い...。うん、悪くない。
P「任せてくれ。樹里のコーディネートの力になれるように頑張るよ」
樹里「ああ、期待してるぜ!プロデューサー」
P「樹里、見てくれこの筆箱!まだこういうのあるんだなぁ...」
先に済ませる予定だった文房具屋に着き、樹里がノートを選んでる間に陳列されている文房具を物色していると、すごく懐かしさのある筆箱を見つけた。
表と裏が開いて、鉛筆削りとかもついていて...。小学校の頃を思い出すなぁ。
樹里「おー、懐かしいよなそういうの。プロデューサーは持ってたのか?」
P「いや、俺は持ってなかったから、持ってる子がうらやましかったなぁ。おお...今のは鉛筆削りのとがり具合も変えれたりするのか...」
樹里「こういうの、小学校の頃を思い出すよな。赤の反対が青になってる色鉛筆とかさ」
P「あったあった!鉛筆のキャップ弾いて遊んだりな。途中からシャーペンに憧れだして...っとと、すまん。必要なものはもう買ったのか?」
樹里「ああ、アタシの用は済んだけど、プロデューサーは何か買うのか?......まさか、さっきから手に持ってるそれ...買うのか......?」
P「へ?......いやいやいや!これは懐かしんだから手に取っていただけで、別に買いたいとかそんなんじゃ...!」
樹里「...ぷっ!あははっ!わかってるって!...でも、そんなに必死に否定するとかえって逆効果に聞こえるから...!はは...!」
P「じゅ、樹里!からかわないでくれ...!」
笑いすぎて涙が出そうになっている樹里を何とか落ち着かせ、服屋に足を運んだ。
一体どんな服を見たいのだろうと想像を膨らませながら歩いて着いた店で、まず目に入ったのは
ゴスロリ、和ロリ、甘ロリ。...いわゆるロリータ系と言われる店だった。
今まで仕事で着た可愛い系の服と言っても、せいぜいメイド服だった樹里がロリータ...!
一体全体どういう心変わりなのか、興奮しつつも表には出さないように細心の注意を払う。
P「ほ、ほんとにここ?」
樹里「な、なんだよ。アタシがこういうのに少しでも興味持っちゃわりーかよ...」
P「ち、違うんだ樹里。前はメイド服であんなに恥じらっていた樹里がロリータなんていてっ!わ、悪かったから小突くのはやめてくれ...!」
樹里「プロデューサーに頼ったアタシが馬鹿だったぜ...」
P「ご、ごめん。もう大丈夫だ。真剣に樹里を手伝わせてもらうよ」
樹里「い、いや。そこまで真剣にならなくてもいいって...」
P「それで、どうして急にロリータに興味を持ったんだ?樹里の普段着は...ボーイッシュなのが多いし、ましてやロリータなんて少しニッチな...」
樹里「あー...話せば長くなるんだが、この前凛世と他のユニットの衣装の話しててさ」
P「なるほど」
ロリータ...。アルストとアンティーカにはロリータ系の衣装はあるな。
樹里「それで、他のユニットの衣装ならどういうの着てみたいかって話になったんだよ」
他のユニットの衣装に意識を向けてくれてるのはすごくいいな。
こういうのが着てみたい、とか聞けたら今後の衣装づくりの参考にもなるし...今度みんなに聞いてみよう。
樹里「それで凛世がさ。アンティーカの...パピ...なんだっけ」
P「パピロニアフェリークか?」
樹里「そう、それそれ!凛世がそれを放クラのみんなで着てみたいって言ってさ、アタシはフリフリしすぎてるし、ちょっとホラーっぽい要素もあるしであんまり乗り気じゃなかったんだけど、凛世の押しがスゲー強くてさ」
P「なるほど。それで、凛世がそれだけ言うなら試着でもしてみようかな...て感じか」
樹里「...大体そーいうこと。まあ、買うかどうかは別としてだけどな」
P「ところで、樹里はどういう衣装が着てみたいんだ?」
樹里「アタシか?アタシは...これ!ってあんまねーんだけど、ノクチル......とかかな?」
P「確かに...あの爽やかさと透明感をもつ衣装は樹里にも会いそうだな。ストレイとかはどうだ?フリフリしてる感じではないけど...」
樹里「いや...ストレイは確かにかっこいいけど...お腹見せてる衣装が多いしさ」
P(樹里もそこそこお腹出てる衣装着てるよな...)
P「いてっ、まだ何も言ってないだろ!」
樹里「何か言おうとしてたってことじゃねーか!」
P「ま、待ってくれ!別にからかおうとしたわけじゃないんだ。本当だよ、信じてくれ」
慌てる俺を見て、小さくため息をついてからふっと笑う。
樹里「まあ、そこまで本気で怒ってるわけじゃねーし、別にいいよ。プロデューサーがそんなこと考えもしてねーってのも分かってるからさ」
P「そうか...信頼してくれてるみたいで嬉しいよ」
樹里「...ったく、もういいだろ...!」
P「はは、すまんすまん」
しかし、大口叩いた手前、ファッションにはあまり自信はない。
普段も甘奈や結華あたりに教わってばっかりだし、今日のはゴスロリだ。こういうのはまったく見たことが無い...。
唯一の救いは1着1着のテーマが決まっているから最悪な事態にはならないことだろうか。
樹里「うーん...」
P「何か気になるところがあったのか?」
樹里「まあ、な。...覚悟はしてたけど、やっぱりスカートが多いんだな...って」
P「まあ、そうだな。ロリータっていうとやっぱりスカートってイメージだよな。ジャンルに寄るだろうけど、フリルが多くて...あ!これ、この前のステージ衣装に似てないか?」
たまたま目に着いたのは、この前のウィッチクラフトアカデミカルに似た...言ってしまえば錬金術師のような服だった。
樹里「おお!こういうのもあんだな!」
P「だな!...でも、やっぱりこういう店に来たからには、別ジャンルに手を出してと思わないか?」
樹里「そうなんだよなー。自分でも着れそうで安心してたけど、別ジャンルの開拓?っていうのかな。そういうのを探してプロデューサーにもついてきてもらったわけだし...」
P「...よし!思い切って樹里が絶対選ばなそうなものにしよう!すみませーん!これの試着って───────」
P「おお...可愛い!樹里、すごく可愛いぞ!」
とりあえず、ピンクでワンピースタイプのいわゆるメジャーなロリータを着せてみた。
少しフリルは抑え目だが、それでも普通の服よりかは多い。小物はヘッドドレスくらいか。
樹里「あ、あんまり可愛い可愛いいうな!...服に着られてたりしてねえか?」
P「ああ、心配しなくても良く似合ってるよ。それにしても、ロリータ系も似合うな。ヘッドドレスもいい感じだ。...よし、次行ってみよう」
次に着せたのはゴシックロリータ。ゴスロリだ。黒のワンピース型で、色々なところに十字架がポイントされている。
樹里「これは...さっきよりかは恥ずかしくねえけど...似合ってるか?」
P「いい、すごくいい!言っちゃなんだが適当に選んだんだけど、驚くくらい似合ってる!今日はメイクを変えられないのが本当に残念だ...」
樹里「そ、そんなにか..?」
P「ああ。正直こんな風だとは想像もしてなかった。...そういえば、樹里が気になったのとかは無いか?」
樹里「うーん...これ...か?」
P「おお!こういうのもロリータっていうのか!」
樹里が選んだのは、軍服のようなロリータ。ミリロリというらしい。
軍服特有の強さを残しつつ、ロリータの可愛らしさが出ている。特に肩の...ケープでいいのかな。それがすごく良い。
樹里「おー、これ結構かっこいいんじゃねぇか!?」
P「うんうん、樹里はこういうイメージあるな。スーツとかも着てたし、かっこいいのは十八番だな」
樹里「へへ、照れるな...。...でも、1着くらいこういうの持っててもいいのかもな」
P「まあ、こういうのって少し珍しくはあるけど別に似合ってたら変じゃないしな。いいと思うぞ?」
樹里「実はもうどれを買うかは決めてあるんだ。今日試着してみたやつで一番気に入ったやつ─────」
P「──────良かったのか?結構気に入ってたのに」
結局樹里が買ったのは、ミリロリではなくゴスロリだった。
樹里「あー、うん。最後のも良かったんだけど、アタシ的にはこっちかなって」
樹里「それに、アタシだけの好みで選ぶとプロデューサーにもついてきてもらった意味がないだろ?」
P「?...そう、だな?」
俺の好みも含めてってことか?どれも同じくらいいいと思ったが...無意識に態度に出てたかな...。
樹里「...まあいいや、今日は付き合ってくれてありがとな。プロデューサー」
P「ああ、少しでも樹里の役に立てたならよかっ...危ない!」
樹里「え?きゃっ...!」
P「あ、危なかった...。怪我はないか?」
まさかマネキンが倒れるなんて思ってもなかったが、なんとか間に合ってよかった。
右手に抱えた樹里を気にかけつつ、マネキンを元の位置に戻すと、ショップの店員が異常を察知して駆け寄ってきた。
樹里「あ、ああ...ありがとな...プロデューサー」
ショップ店員「大丈夫ですか!お客様!」
P「え、ええ、なんとか」
ショップ店員「彼女様...すみません。お連れ様もお怪我はないですか?」
樹里「...へ?いやいやいや、アタシはそういうのじゃ...!」
一瞬聞こえた単語に樹里は顔を真っ赤にして、その後は耳に入ってきていないようだった。
P「は、はは...。大丈夫みたいです。お気遣いありがとうございます」
ショップ店員「大変申し訳ございませんでした...!すみません、ただいまお詫びの品をお持ちしますので...!」
P「いやいや!別に怪我もしてないですし大丈夫ですから...!なあ樹里?...樹里?す、すみません!連れが行ってしまったので追いかけないと!」
ショップ「あっお客様...!.........行っちゃった...」
その後、樹里は事務所につくまで顔を合わせてくれなかったが、どこか満足そうな様子だった。