シャニPとアイドルがいちゃいちゃするだけの話 作:馬鹿とオタク
スタッフ「あの、これ良かったらどうぞ」
P「?何でしょうか」
とある撮影の帰り、その場にいたスタッフに声を掛けられた。
スタッフ「プラネタリウムのチケットがこの前福引で当たったんですけど、私は行く相手も譲る相手も居なくて...283さんのところのアイドルさんたちにでもどうかなーって、なのでどうぞ!」
P「ありがとうございます、きっと喜ぶと思います!」
P「そういえば、あの時貰ったチケットそろそろだったよな。すっかり忘れてた...」
P「どこだっけ...お、あったあった。上映日は...次の土曜日か」
もうそこまで日付が無いな。早いところ誰かにあげないと、せっかく譲ってもらったのにもったいなくなってしまう...。
こういうのに誰が興味ありそうか、少し考えていたところでドアが開く音がした。
円香「お疲れ様です、レッスン室の鍵を返しに来ました」
P「お疲れ様、円香。...そうだ、ちょうどいい所に」
円香「...何ですか?」
P「今度の土曜日、空いてるか?」
円香「空いてません」
そ、即答...。
P「そうか...」
円香「...念のため聞いておきます。空いていたら何ですか?」
P「ああ、これどうかなって」
円香「...プラネタリウムのチケット?それも2枚...」
P「この前スタッフさんからもらったんだ。自分は行けなくてもったいないからよかったら、って」
円香「そうですか。残念ですが、その日は空いていないので行けません。お一人でどうぞ」
ああ、そうか。俺が一緒にどうだって誘ってると勘違いしたんだな。
P「ああ、違うんだ円香。これは────」
訂正しようとしたその時、勢いよくドアが開いて誰かが入ってきた。
小糸「お、お疲れ様です...!あ、円香ちゃん...!」
P「お疲れ様、小糸」
円香「小糸、お疲れ」
小糸「私、円香ちゃんの次の時間にレッスンだから、鍵を借りに...」
円香「そうだったんだ。はい、これ鍵」
小糸「あ、ありがとう!」
P「そうだ!小糸はプラネタリウムとか興味ないか?」
小糸「ぷ、プラネタリウムですか...?」
P「ああ、チケットを貰ってさ。2枚あるからどうかなって」
少しの思考の後。
小糸「い、行ってみたいです!」
P「はは、じゃあこれ、楽しんできてくれ。もちろん、今日のレッスンも頑張ってな」
小糸「はい!い、行ってきます!」
そして、小糸は元気よく部屋を出て行った。
小糸が部屋を出て行ったと同時に、隣から刺すような鋭い視線を感じた。
円香「...ちょっと」
P「ん?」
円香「...アイドルなら誰でもいいんですね」
P「ど、どういうことだ?」
円香「まず私に声を掛けて、次は小糸。本当に節操が無い」
P「ちょ、ちょっと待ってくれ!誤解だ!」
円香「えぇそうですね。誤解してました。あなたはもう少しまともな人だと思っていましたが、誤解だったようです」
円香「...そもそも私が次の土曜日に用事が空いているというのは嘘です」
P「じゃあ、どうしてそんなことを言ったんだ?」
円香「少し気になったので試しました。誘う基準は何だったのか。まあ、誰彼構わず誘っていたようなので意味はありませんでしたが」
P「誰彼構わずって...まあ、その通りだけど...」
円香「そんなにアイドルと2人きりで密室に入りたがっているとは知りませんでした。場合によっては、いえ、場合によらずとも事案ですね、ミスター色情魔」
口の周りが良いな、今日の円香は随分と機嫌が良さそうだ。
P「酷い言われようだな...。とにかく、円香が思っているようなことじゃなくて...」
円香「言われなくても分かっています。あなたが行かないことくらい」
P「なんだ......最初から分かってたんじゃないか」
円香「そこのホワイトボードに大きく書いてあったので」
P「それもそうか。...それで?どうするんだ?」
円香「......行くに決まっています。もう一つのチケットをください」
溜息交じりにそう答えた。いや、さっきハッキリと拒否したばっかりじゃないか...。
とはいえ、貰ったチケットがはけないよりも良いので、とりあえず胸をなでおろす。
P「...楽しんできてくれ。よかったら、感想を聞かせてくれると助かる」
円香「わかりました。覚えていたらの話ですが」
事務所を出て行った円香の横顔は、少し笑っていたような気がした。
その後、案の定円香から感想を聞くことはできなかったが、小糸越しに聞いたところ楽しめてくれていたようだった。