シャニPとアイドルがいちゃいちゃするだけの話 作:馬鹿とオタク
千雪「あっ、プロデューサーさん...お疲れ様です」
P「お疲れ様、千雪。今日の撮影、すごくよかったぞ」
千雪「ありがとうございます...!とっても素敵な衣装を着せてもらって...」
P「ああ、すごく似合ってた。どんな素敵な写真になってるか楽しみだな」
千雪と談笑しながらこの後の予定を確認する。
この後は...千雪を寮に送り届けて帰るだけだな。
P「千雪、あとは帰るだけなんだが...どこか寄りたいところとかあったりするか?」
千雪「そうですね...。そういえば、最近ここの近くに可愛い雑貨屋さんができたみたいなので、寄ってもいいですか?プロデューサーさんがよろしければなんですけど...」
P「雑貨屋?前に摩美々がもうすぐオープンする雑貨屋があるって言ってたような...。俺も一緒させてもらっていいか?」
千雪「...はい、ぜひ!」
教えてもらった雑貨屋は撮影場所からはそう遠くなかった。
外から見た感じではこじんまりとした雑貨屋だったが、ドアを開けてガランガランという子気味良い音とともに中に入ると、かなりの数の可愛らしい雑貨が陳列されているのが見えた。
千雪「わあ...!可愛い雑貨がいっぱい!見てください、プロデューサーさん。このお皿、肉球がたくさん...!」
千雪が目を輝かせているのがこちらを見なくても言動からひしひしと伝わってくる。
以前、雑貨は自分で作るのも好きだけれど、人が作ったものを見つけるとどうしても寄ってしまうと言っていたのを思い出す。
P「こういうのっていいよな。お、見てくれ千雪、この花のブレスレットとか千雪に似合うんじゃないか?」
千雪「本当、とっても素敵ですね...!私、あっちの方を見てきます!」
P「ああ、急がなくていいからな」
千雪が楽しそうに奥の方に歩いていくのを見てから、近くの棚を物色し始める。
お、爬虫類の髪留め...。今度摩美々に会ったら教えてあげよう。
鳥のデザインが入ったポーチか。真乃に似合いそうだな。値段的にもプレゼントを考えてもいいかもしれない。
綺麗なデザインのリングだな。......そういえば透が指輪が欲しいって言ってたっけか。
このイヤリングは少し大人な感じだな。...果穂も、そろそろこういうのに憧れを持ち始めたりするんだろうか。
こういうのを見ると、どうしてもみんなに似合うかとか、つい考えてしまう...。
職業病...とでも言うのだろうか。まあ、実際喜んでもらえるならこういう癖がつくのも悪くないな。
しばらくすると、千雪が奥の方からにこやかな笑顔で戻ってきた。
なぜか両手を後ろに回していて、明らかに何かを隠している。何か見つけたのだろうか...。
千雪「プロデューサーさん!あの...!」
P「どうした?何か見つけたか?」
千雪「はい...!でも、プロデューサーさんの協力が必要で...」
協力?高すぎて買えないとかだろうか。しかし、千雪に限ってそういうことを言うはずも無いし...。
おそらくお金は関係ないとは思うが、一応聞いておくか。
P「俺の協力?お金半分出すとかか?」
千雪「もう、違いますー...!プロデューサーさんにぜひ使って欲しいものがあって...」
俺に使って欲しい?日用品とかだろうか。
千雪「これなんですけど...」
そういって、千雪は両手に持ってた2つのものを見せてくれた。
これは...マグカップ?ピンクと紺の2種類のマグカップで、それぞれ違う柄の猫がデザインされている。
大きさは...今事務所で使ってるのと同じくらいか...。
確かに、今使っているマグカップは買ってから結構経っていて、塗装が剥げたりしている。
2つ見せてくれているが、さすがに2つとも使って欲しいとかはないだろう。紺とピンク...どっちか選べってことかな?
P「可愛いマグカップだな。俺は...紺のマグカップか?」
千雪「いえ...プロデューサーさんはこちらをぜひ...!」
P「お、俺がピンクの方か?」
少し予想外だった。
別に嫌いな色というわけではないが、自分から進んでこういう色を選んだことが無かったから、勧められるとは思ってなかった。
千雪「はい...とってもお似合いだと思うんです...!」
P「うーん...千雪がそこまで言ってくれるなら買おうかな」
千雪「じゃあ、これは私から贈らせてください...!」
P「え...いやいや、それは悪いよ」
千雪「違うんです。これは...いつも頑張ってるプロデューサーさんに何かお礼ができればって...」
P「そんな...いつも頑張ってくれてるのは......わかった。じゃあ、俺からはこっちを贈らせてくれ」
そう言って千雪から紺のマグカップを受け取る。
さすがに送ってもらうだけというのも示しがつかないし、千雪も不服そうな顔ではあるが諦めたというような顔で頷いてくれた。
千雪「もうっ...。仕方ないですね...プロデューサーさんは頑固なんですから」
P「ははっ。...でも、千雪が頑張ってくれてるのも事実だからな」
千雪「私なんてまだまだ...」
P「そう謙遜する必要はないよ。千雪の頑張りはちゃんと俺が見てるからさ」
千雪「プロデューサーさん.........」
沈黙が流れ、数秒の間見つめあう。
なんだか恥ずかしいことを言った気がしないでもないが、間違ったことも言っていない...と思う。
すると急に千雪の顔がハッ我に返ったような表情になる。
千雪「あっ、ぷっプロデューサーさんは他に何か気になったものとかありましたか...?」
P「え、俺?......うーん、見た感じ今日は特に無いかな。千雪は?」
千雪「私も大丈夫です...!気になるものはたくさんあったんですけど、あんまり買いすぎると次来るときの口実が無くなっちゃいますから...」
P「そうだな...。よし、じゃあ帰ろうか」
会計を済ませた後、俺たちは何事もなくまっすぐ事務所に帰ってきた。
ただ雑貨屋を出たあたりから、千雪がやけに上機嫌だ。なんなら鼻歌まで歌いだす始末である。
P「あー...千雪、そんなにマグカップが嬉しかったのか?」
千雪「はい!だっておそろい......あっ!すみません忘れてくださぃ......」
......勝手に自滅した。
P「ま、まあ、確かにお揃いとかっていい思い出になるよな...」
千雪「それ、あんまりフォローになってないです...」
それにしても、お揃いか...。
包装を開けて取り出した右手のピンクのマグカップを見つめながら、少し考える。
いや、気にしすぎも良くないな......。
P「.........」
千雪「プロデューサーさん?どうされました?」
P「あ、ああいや。...このマグカップってさ、事務所に置いておくだろ?デザインとかから、俺と千雪が同じところで買ったのバレバレだなって思ってさ...なんて、気にしすぎだよな。ははっ」
千雪「......はいっ。あんまり気にしないでいいと思います。私も.........私も、誰かに見られたりしても気になりませんから...!」
P「そうだよな。それにせっかくくれたのに使わないと千雪にも申し訳ないしな」
千雪「はい...!私、さっそく紅茶を淹れてきますね、プロデューサーさんはコーヒーでいいですか?」
P「ああ、ありがとう」
台所に立って、両手のマグカップを並べて置いてから、おもむろにスマホを取り出しカメラを起動する。
千雪「.........」
千雪「えいっ」
小さくパシャリとシャッター音がした。
千雪「ふふふ...やった♪」
千雪「お待たせしました、暖かいうちにどうぞ♪」
P「ありがとう。...って、また何か嬉しいことでもあったのか?」
千雪「はい...とっても!」